「職場カースト」とは?看護師に待ち受ける14種類の人間関係の悩み

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看護師のみなさん、「職場カースト」ってご存じですか?
役職には関係なくつけられる、上下関係のことです。

特に女性は、自分の立場がその人より上か下か?
この集団の中で上か下か?という位置づけをします。

実は看護師の人間関係の悩みの原点はこの「職場カースト」にあります。
そこで今回、「職場カーストから生まれる人間関係の悩み」をお伝えしたいと思います。

まずはこの図をご覧ください。

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職場カーストは様々な要因が絡んで構成されています。

今回は各項目をポイント制にして簡易カースト表をつくってみました。
当てはまるポイントを合計し、自分がどのクラスにいるのか参考にしてみてください。

それでは各項目の説明です。

独身>既婚【+15P】

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独身の看護師はそれだけで重宝される。

事例:

  • 独身の看護師はとても大切にされている気がします。
    その分フットワークも軽く、仕事も進んで行っているからというのもありますが、同期の中でもやはり独身の子は扱いが違います。
    私はまだ子どもはいませんが、妊娠なんてしたら裏でなんて言われるか……。
  • 独身の方が仕事を任されることが多いです。なので院内での評価も当然高くなりますね。家庭持ちとしては正直給料をもらえればいいというのが本音です(笑)今くらいの仕事量でやり続けられたら満足です。

コメント:

独身と比べ、既婚者は腰が重いと思われがちです。
雑用を率先してやったり、コミュニケーションをとったりして、既婚者でも仕事は出来るんだぞと印象付けましょう。

子なし>子あり【+10P】

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子どもがいるとやはり不利。

事例:

  • 子どもが熱性けいれんを起こし救急車を呼びました。
    気も動転していたのでその日は勤務を休み、そばにいました。
    翌日出勤で謝罪するもいいよ仕方ないよと言ってもらったものの、陰で「これだから子持ちは」「熱性けいれんで休むなんてありえない」と言われていたのを知り、凍り付きました。
  • 子持ちの新人看護師へのいじめは存在します。特に先輩や上司に未婚の人が多い場合、理解を得られないことが多いです。うちの職場は子なしが多数派なので、その中でやっていくにはかなりの覚悟が必要です。

コメント:

一般的には子どもがいる方が幸せとされる印象がありますが、看護師の世界では逆になります。
子どもがいる看護師が特別扱いになるのが我慢できないという気持ちから厳しく当たるのです。偏見に負けず頑張りましょう。

シングル>夫あり【+10P】

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シングルマザーは旦那持ちより目をかけてもらえる。

事例:

  • 勤務先はシングルマザーが多く、私のような夫持ちは肩身が狭いです。
    学校の行事等で休みを申請した際も、シングルと旦那持ちでは印象が違うのか、大分待遇が違います。そりゃあ旦那はいるけどさ!だからといって旦那が毎回休めるわけないだろがー!
  • 職業柄シングル多いですよ看護師は。仕事もして、子育てもして、と強く生きている人が多いです。
    しかし、その分旦那持ちには風当たり強い印象があります。やはりどこかで旦那がいるんだからと思われているんでしょうね。
    かといってそれを批判しようとすると「嫌みか」「自慢か」と怒らせてしまうので何も言えないことの方が多いです……。

コメント:

シングルマザーはマウンティングが強い傾向にあります。自分の主張をするがあまりシングルマザーを否定するような発言をしてはいけません。お互いの立場を理解し、共感してもらえるよう普段からコミュニケーションをとることが大切です。

花形診療科>ノーマル診療科【+15P】

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前の職場がいわゆる「花形」な看護師は重宝される。

事例:

  • ICUから転職してきた30代の女看護師。仕事は出来て、性格も真面目で礼儀正しいという完璧看護師。
    あっという間に抜かれ、何かあると彼女に聞くという屈辱を味わうことに……。
    でも、すごく良い子だから憎むに憎めない!こういう子が伸びるんだなぁと思いました。
  • 以前循環器内科に居たという40代のブランクナースが入職してきました。
    ブランクが長く、仕事も大してできないのに上司はちやほや。
    そもそもうちは精神科だし、以前の経験が活きているとは思えません。
    辞められたら困るというならわかるけど……。循環器内科ってそんなに偉いんですか?

コメント:

過去のキャリアは看護の世界ではかなり大きいです
。そこを憎んでも仕方がないので、今の仕事を頑張ることで未来の自分へのキャリアとしましょう。頑張りどころです。

正看護師>准看護師【+5P】

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正看護師の方が目をかけてもらえる。准看護師はやはり使い勝手の良い駒でしかない。

事例:

  • 同期で入職した正看護師A。おっとりとした性格でお世辞にも看護師に向いているタイプとは言えません。
    しかし上司は准看の私よりAのことを評価しており、先日Aはリーダーナースになりました。
    それとなく私はダメな理由を聞いてみると「准看には准看の働き方がある」と言われたのですが、正直している仕事に差があるとは思えません。
    ある程度は仕方ないことと理解しているけれど、なんか理不尽だよなぁ。
  • そもそも准看だと働けない診療科もある。ICUや救急は准看の求人がほとんどない。

コメント:

正看と准看の差は埋めがたいものがあります。
待遇に不満を感じ、改善を求めるのならば、准看でも活躍できる職場に転職することが一番です。
例えばクリニックはあまりカーストに差が出ません。どうしても待遇に納得がいかないのなら正看の資格をとるのもありでしょう。

夫が医者>夫がサラリーマン【+50P】

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夫が医者の看護師は職場でも地位が高い。

事例:

  • 医者を旦那に持つ職場の先輩看護師。特に本人が能力に長けているわけではないのに何かと頼られている印象があります。
    嬉々として旦那の話をする先輩を見ると、そういうつもりで看護師になったわけではないものの、なんだか憧れてしまいます。
  • 仕事をしながら若い医者をゲットした新人のA子。
    アプローチしまくってるときは「うわぁ」と思いましたが、無事(?)ゲットすると何故か上司からの風当たりが優しく……根拠はないので無関係かもしれませんが、旦那の地位って大切なんだなぁと思いました。

コメント:

こればっかりはどうしようもありません。今更旦那は医者にはなりません。
しかし旦那の地位などは所詮大した要素ではありません。評価されている人にはまた別の理由があるはずです。
隣の芝生に不満を言うのでなく、仕事に集中していれば、きっと見てくれている人もいます。

主任>平看護師【+20P】

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役職は絶対的な評価となる。

事例:

  • 自分より一年先輩の看護師が先日主任になりました。やはり役職が付くと立場も仕事も変わります。
    慣れないことにばたばたと大変そうにしていますが、それは期待の表れですし、やはり必要とされることは羨ましいなと思います。
  • 役職持ちは怒られることが少ない気がします。まぁ怒られることが少ない人に役職が付くのかもしれませんが。
    細かいミスは下のせいに出来るし、なんか立場をうまいこと使ってるなーと思います。

コメント:

役職持ちは目に見えない仕事がたくさんあります。また、求められる仕事の性質も異なります。
同じ土俵に上がるには同じ役職に就くしかありません。
主任と自分を比べて落ち込むより、上手く主任をサポートできるよう努めましょう。そうすれば自然とあなたの評価も上がるはずです。

コミュニケーション上手>下手【+10P】

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コミュニケーション上手な人は上司からも好かれる。

事例:

  • 他人に取り入るのが上手い同期のA。頻繁に先輩とも飲みに行っているようで、上司とも仲良し。同じミスをしても私の場合とAの場合では怒られ方が違います。
    実力でなく関係性だけで自分の地位を築いている感じ。私自身Aとは仲悪くないのでいいですが、もし敵に回したらと思うとゾッとします。
  • 謝るのがとても上手い後輩がいます。憎まれないキャラクターもあるのですが、その人が謝るとなんかそれ以上怒れない気持ちになるタイプ。
    私は新人時代上手く言葉が出なくてどんどん相手をイラ立たせてしまうことが多かったので、これが才能か……と妙に感心してしまいます。

コメント:

コミュニケーションの基本は心です。
心の無い気遣いがおべっかとバレます。逆にコミュニケーションをとりたい、という心さえあれば不器用だとしても相手には伝わっているものです。
損得勘定でなく、純粋な気持ちでコミュニケーションをとっていれば、自分の評価にもつながるでしょう。

仕事できる>できない【+15P】

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仕事ができる看護師は当然評価される。

事例:

  • 救急からきた後輩看護師。何より仕事が超できる。大げさでなく私の2倍は働いています。
    立場上私の方が先輩にはなるんですが、もう敬語なんて使わなくていいから!むしろ私を後輩にして!そんな気分でいっぱいです。
  • 性格が最っ悪の先輩がいます。グチグチ嫌みは言うし、モラハラ、パワハラ当たり前、みたいな。でも仕事だけはめちゃ早いんです。
    丁寧なのにめちゃくちゃ早い。当然上からの信頼も厚いです。性格さえ良ければ最高なのに!と毎日思ってます。

コメント:

上司は基本的な能力以外に気配りや努力、モチベーションも見ています。
「仕事が出来ないから」という思考は成長を止めてしまいます。自分を卑下することなく、ひとつひとつの仕事に向き合うこと。そうすれば必ず仕事は出来るようになります。そうなる頃にはきっとあなたへの評価も変わっているでしょう。

彼氏いる>彼氏いない【+5P】

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恋人がいる方が人間的に評価される。

事例:

  • 看護師たるものプライベートもきちんとした生活を送るべきだという婦長の考えがあるらしく、恋人はいて当然とされています。
    指輪は流石に仕事中はNGですが、患者の前で彼氏いないと公言するのは厳禁。
    そこまでする必要ある?と思いますが、過去に何かあったんですかね。
    恋人がいない私としては肩身の狭い日々を送っています。
  • 彼氏いない歴=年齢の20代看護師です。看護師って結構恋愛に敏感で、よく彼氏がいないことを引き合いに出されます。
    なんなら仕事が出来ないのは彼氏がいないからだ!とか笑顔がなってない好きな人作れ!とかもうそれモラハラでしょ!っていう言われ方です。
    かといって幸せに結婚してる人が多いかというとそうでもなくみんな不倫だ出会い系だととても患者さんの前では話せないようなえぐい内容……。
    でもなぜかうちの職場ではそうやって遊んでいる人ほどバイタリティがあるとされています。
    上司もみんなそうやってきたらしいです。話を聞くだけで恋人どころか人間不信になりそうです。
    うちの病院だけですかね?

コメント:

表立って、恋人の有無が評価になることはないと思います。強いて言うならば、プライベートが充実していると、仕事にも熱が入るということですかね。
恋人とまでいかなくとも、普段の休日を充実させる趣味を見つけてみてはいかがでしょう。それが恋愛関係につながることもあるかもしれません。

ストレート看護師>社会人看護師【+5P】

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看護師一筋の人は評価される。

事例:

  • 今まで何人か社会人経験を経て看護師になった人が入職してきたことがありましたが全員長続きしませんでした。
    前の仕事と比べてしまうのか、憧れだけで入ってくるのか、みんな現実を知ってすぐ辞めてしまいます。
    看護師は特殊な仕事ですしとても大変な仕事です。
    逆に全うな世界を知っている人には務まらないのかなと思ってしまいます。
    今も職場に一人いますが、雲行きが怪しいです。頑張れ後輩!
  • 一般企業に就職したという経験はとても良い経験だと思います。
    しかし看護師の世界ではなかなかその経験を活かすことは難しいかと思います。
    単純に歳をとった新卒という扱いで、もちろん体力も違うし無茶も利かない。頑固な人も多いし、シフトもわがままを言う。
    今後働ける年数を考えてもどうしてもストレート看護師の方を優遇してしまいます。

コメント:

社会人看護師は何かとキャリアの面では不利となることが多いです。
しかし社会で身に着けた根気や粘り強さは看護師としても強い武器となるはずです。
同年代との経験差に落ち込まず、頑固にならずプライドを捨て、新卒のつもりで日々の看護に食らいついていけばあなたの評価も上がるはずです。

経験年数長い>短い【+20P】

syunin (6)

看護師は経験年数がモノをいう。

事例:

  • 職場に仕事があまり出来ない上司がいます。しかし看護歴がかなり長く、周りも「まぁ〇〇さんだし」と許されています。
    おおらかな性格で周りからも好かれており、「あたし鈍感だから、新人時代いじめられても気づかなかったのよ」とけらけら笑っています。
    私も早くそれくらいの立ち位置になって楽になりたいです……。
  • やはり経験年数が長い方が有利です。何かトラブルが起きても、基本的に悪いのは下のせい。
    よほど出来ないキャラの人以外は年功序列で立場も上がっていく印象があります。だからこそ上に不満も溜まるんですけどね。
    偉そうにするなら仕事してくれ(泣)

コメント:

日本は年功序列の社会です。看護師の世界は特にそうだと言えるでしょう。
経験年数というのはすべての人に平等に与えられた価値です。
周りが辞めない限り年数を上回ることは出来ませんが、働くにつれあなたにも必ず増えていく価値です。
毎日の積み重ねがあなたの評価を上げます。頑張ってください。

継続>ブランクあり【+15P】

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一度ブランクがあると評価もされづらい。

事例:

  • 妊娠出産子育てで10年ほどのブランクを経て復帰した看護師です。
    やはり復帰して思うのはブランクは大きいということ。看護技術は意外とすぐ勘を取り戻せました。
    どちらにせよ10年前の知識なんて役に立たないので新人のつもりで頑張りました。
    しかし、他の新人と比べるとやはり周りからの見られ方が違います。悪く言うと便利屋さん。
    昇進も見込めないし、ただ給料をもらうために働いているのかと少し悲しくなります。頑張ってるのにな……。
  • 後輩に鬱で休職していた看護師がいます。勿論仕方のないこととはいえ、次いつまた休まれるか。
    とヒヤヒヤする日々です。その癖キャリアアップしたいです!と要求だけは立派……頑張りたいのはわかるけど、流石に怖いこっちの気持ちも分かって欲しい……。

コメント:

出産や子育てでのブランクは評価に響きます。しかし誰にでもありうることですし、気にしても仕方ありません。
ブランクはそう何度も経験することではないと腹をくくってしまえば気持ちは楽になります。あなたが培ってきた経験は職場にとっても役に立つものです。自信を持って頑張ってください。

怖い>優しい【+5P】

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性格がきつく怖い方が上に立つ。

事例:

  • 性格がきつい先輩がいます。いや、看護師なんてみんな性格きついですけど、そんな看護師を泣かせるほどだからもう鬼です。
    どこの職場にもいますよね。でもそういう人の方が意見を伝えられるので自分の思う通りになったりするんです。
    立場が上だからって出来る人、良い看護師ってわけではないんですね……。
  • 同期が一度先輩と大ゲンカをしたことあります。申し送りの際に掴み合いになるんじゃないかと思うくらい。
    師長の仲裁でその場は収まったものの、同期の中でもどうしても許せないことがあったんでしょうね。
    その後、同期は居づらくなり……とはならず、自分の意見をちゃんと言える看護師と、同期や後輩から慕われるようになりました。
    すごいなぁとは思いますが私には到底できません……(笑)

コメント:

怖い人にも怖い理由があります。真面目ゆえの厳しさ、こだわり、疲れからくる八つ当たり。
きちんと理解すれば衝突を避けることは意外と難しくはありません。
そして上手く付き合えるようになれば、「あの怖い人と対等に話している」と周りからの評価も上がるかもしれません。

まとめ

看護師は典型的な女性社会。
華やかに見える世界も蓋を開けると眉をひそめるようなマウンティング関係で溢れています。
女性は男性よりも「他人と比べ、他人を否定すること」で自分の立場をつくるとされています。
幸せの基準も仕事の立ち位置も、とても繊細で揺らぎやすい女性ならではの人間関係、頭が痛くなりますね。

しかしそんな中にも対策はあります。
色々述べましたが、一番の対策はやはり結局は仕事を頑張るということです。
こつこつとポイントを貯め、職場カーストを登っていく。
それが唯一の解決策となるでしょう。

だからこそ、仕事を頑張れるように、
周りから言われもない誹謗中傷を受けず、自分自身のキャリアや立ち位置を確保できるように、
職場カーストを理解し、周りへの配慮を欠かさないようにしましょう。
そうすればきっと働きやすい環境を自分の手でつくることができるでしょう。

応援しています。周りに負けず、頑張ってください。

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