看護師がICUに転職する3つのポイント。失敗原因、仕事内容、求人の探し方

icu転職のベストガイド
看護師の皆さんこんにちわ。
メディカル調査員の川田です。

最近はICUへ転職する人が増えてきました。
超急性期だから成長が早い、将来どんな職場でもやっていける実力が付く、しかもかっこいい!
やっぱり一度はICUで働いてみたいですよね。

しかし!
現実は噂通りのかなりハードな職場です。
みんなピリピリだし、場所柄なのかキツイ人が多いし、何でもこなせて当たり前の雰囲気だし、急変時はズトンとくる心理的圧力があります。ストレスMAXのかなり厳しい環境であり、誰にでも務まるわけじゃありません。

新人が3人いたら、半年で2人は辞めるような職場ですからね。ICUのリアリティショックは飛びぬけて高いと言われています。

ICUに転職したいけど、やっぱり怖い・・・。

だからこそまずはICUの内情をしっかりと知っておきましょう。
内情が分かれば、転職するしないの判断をしやすいですし、リアリティショックも起こりずらくなります。

そこで今回は「ICUの仕事内容、転職失敗の原因、求人の選び方」書いてみました。

ネットにある薄い話ではなく、ICUの裏の深い所に切り込んだ本音の記事です。
ICUに転職したい看護師の方に読んでいただければ!

1つの目のポイント

icuの離職理由
まず1つの目のポイントは、ICUの離職理由です。
よくある失敗を知っておけば、事前に対策ができますからね!

さてさて。
ICUを離職した人たちは、どこで失敗したのでしょうか?
辞めた方の多くは「人間関係が・・」と言っておられました。

でも突っ込んで色々聞いてみると実はそうじゃないんですよね。
辞める原因はどうも「ICUの仕事が好きになれなかった」という点にあるようでした。
「仕事がつまらない」
「やる気が出ない」
「やりがいがない」

思ったほど仕事が好きになれないから、勉強に身が入らず、やる気も出ず、なかなか上達もせず、仕事が遅くなっていくと。そういった態度が周りの反感を買ってしまい、関係が徐々に悪化していくようです。
ICUは仕事熱心な方が多いですし。

逆に仕事が好きになれれば、勉強するし、覚えるのも早いし、チームの一員になるのも早いです。
ミスや不手際があった時も、頑張っているからと、許容されるものです。

だからICUに転職するなら「ICUの仕事が本当に好きになれるのか?」を事前にシッカリと見極めましょう!
見極めるためには、ICUの良いも悪いも、裏も表も知ることです。

知ったうえで「ICUは無理だ・・」と思えれば儲けものです。
失敗する前に結果が分かったのですから。

逆に「ICUで働いてみたい」と思えれば転職してみたらいいのです。

・・・

最近の私は、転職者の方に、ICUの内情をすべて伝えるようにしています。そのうえで転職を決断してもらうようにしました。
そうなると転職する方が約6割、諦める方が約4割。転職エージェントにとっては、転職していただかないと食べていけない訳ですが、転職者の方の一生がかかっていますので妥協はしていません。

ただその甲斐があってか、最近のICUの早期退職者(1年持たない)は、ほぼ0になっています。

余談ですが「ほぼ0」というのは、1名だけ離職がありました。
ICU内の院内恋愛ゴールだったそうで、看護部長さんはちょっとご立腹でしたが、私的には「おおー!あの方が!お幸せに!!!」というハッピーな話でもありました(汗)
\(@^0^@)/

ポイント1つ目まとめ

さて、まずはここまでをまとめます。

  • ICUの離職理由は人間関係が多い。
  • でもその根本原因は「仕事が好きになれなかった」という点。
  • 対策として、事前にICUの内情を知っておく。
  • シッカリ知ったうえで転職するしないを決断する。
  • これだけで失敗はグッと減る。

ということで、次はポイントの2つ目を見ていきましょう!

ICU転職 2つ目のポイント

icuの内情
ポイントの2つ目は「ICUの詳しい内情を知る」です。

内情を知らなければ「自分がICUでやってけるかどうか」なんて判断できませんからね。
そこでまずはICUの一般的な1日のスケジュールを見ていきましょう!

ICUの1日

  • 朝の準備
    08:00

    まずは申し送り前に、夜間に来た新しい患者さんを把握。電子カルテで症例、病歴、検査データ、投薬、画像、エコーを確認。1日の行動計画を立てる。

  • 朝の申し送り
    08:30

    調べた情報をもとに、今後の治療方針をアレコレ聞き出す。この2つの情報「患者さんの状況」と「治療方針」をもとに、どうやって看護介入できるかを考慮。

  • 朝のラウンド
    08:50

    受け持ちの患者さんを周りながらバイタル、清拭、フィジカルアセスメント。清拭は、全身をチェック。褥瘡や出血をしやすいので要確認。バイタルと清拭後は、ラインがぐちゃぐちゃになるのできれいに整える。

  • カンファレンス
    10:00

    新しい患者さんの医療方針を聞く。朝の申し送りで考慮した看護介入を医師へ伝えて了承をもらう。

  • 通常業務
    11:00

    2時間おきにバイタル、フィジカルアセスメント。全身を隅々までチェックする。脈、心音、血圧、意識レベル、皮膚の色、体温、呼吸回数、呼吸音、腹部の硬さ、瞳孔、末梢動脈などなど。
    ホットライン対応。急変対応。

  • 帰宅
    17:00

    夜勤への申し送りをして帰宅。

ICUの1日まとめ

いかがでしたか?
ICUの1日をサラッとご紹介しました。

では次もICUの内情を知るために、研修内容を見ていきましょう。

ICU未経験者の研修

転職するときは「どんな研修があるんだろう?」って気になりますよね。
病院によっては、事前に研修内容を教えてくれることもあります。

そこで私がこれまでに聞いてきた研修内容をまとめてみました。

ICUの研修例

  • 機器のモニタリング練習
    1ヵ月目

    icuのモニタリング練習
    沢山あるので大変。
    心電図、観血式血圧、呼吸数、パルスオキシメータ、カプノメータ、心拍出量計、頭蓋内圧力計・・。

  • 12誘導心電図の練習

    ICUは心電図が読むのが必須。
    心電図の微妙な変化が分かるように。
    ひたすら読んで、記録してみての繰り返し。

  • 応急手当の練習

    レサシアン
    シミュレータ人形(通称レサシアン)を使って訓練。
    救急蘇生器具の使い方を覚える。
    救急カート内の器材、気管挿管グッズ、人工呼吸用器具、酸素吸入器具などなど。
    心肺蘇生は新人だろうが突然本番が回ってくる。
    最低限、胸骨圧迫はできるように。

  • 患者さんの受け持ち
    2ヵ月目

    転職組は、この頃から担当患者を持つ。
    まずは状態が安定した患者さんから。
    人工呼吸器が外れているような。
    先輩ナースがフルサポート。
    ICUでは平均して2人の患者さんを受け持つ。
    多くて3人。
    夜勤中は4人ほど。

  • 重要機器の取り扱い

    人工呼吸器、除細動器、血糖測定器、輸液ポンプ、ポータブルレントゲンなどなど。
    特に人工呼吸器は重要。
    icuの人工呼吸器

  • ルート管理

    ICUはチューブとラインでごちゃごちゃになりやすい。
    ルートは一目で分かるよう美しく。
    せん妄状態の患者さんがラインを抜いてしまうので結構大事。

  • 採血
    3ヵ月目


    静脈ライン確保、動脈血液ガスの測定などなど。

  • アナムネーゼ聴取

    ICUは危篤の方ばかりなので独特の聴取スキルが必要になる。
    病院ごとに聴取法は異なる。

  • エンゼルケア

    清拭や創傷部位の手当だけではなく、ご家族や葬儀社などへの対応も学ぶ。
    またICUは警察が介入するケースもあるのでその対応も。

  • 夜勤

    この頃から夜勤の話がチラホラと。
    「そろそろ独り立ちかしらねー」と言われるのもこの頃。

ICU研修のまとめ

一般的なICU未経験者向けのスケジュールをご紹介しました。

ただしこれはあくまでも「一般的」な研修です。
病院ごとにかなりの差がありますのでご注意ください。
カリキュラムを組んでじっくり教えてくれる病院もあれば、OJTと称していきなり担当付けする病院もあります。
どんな研修が良いかは人それぞれですが、未経験であればジックリ基礎から身に付けていきたいですよね。

転職前には、必ず研修内容を確認しておきましょう!

ICUの入職前に勉強しておくこと

入職前に何を勉強しておけばいいですか?

面接で定番の質問ですよね。

転職エージェントは、病院との面接にも同席するため、その答えを色々と聞いてきました。
そこでとある医大ICUの師長さんの回答をご紹介してみます。

ICUの入職前の勉強について

医大ICUの師長さん
40代くらい

集中治療の分野は、かなり幅広いです。
計画的に学ばなければ、何年たっても1人前になれないかもしれません。

最も効率が良い学習法は、基礎をマスターし、徐々に応用していく方法です。
ただ、基礎だけでは実務に支障が出てしまいます。
だから基礎を学びつつも、優先度の高い実務も勉強してください。

基礎は解剖生理、フィジカルアセスメントの2つです。
ICUで優先順位の高い実務は、人工呼吸器、心電図、心肺蘇生、循環器です。
とくに解剖生理はICUの基礎とも言えるので最重要ですね。

「基礎と、優先度の高い実務」
この2つを入職前に勉強しておくと、あとあと楽になるそうです!

ICUの急変対応

icuの急変対応
ICUと言えば急変対応ですよね。
これも面接でよく話題になっています。

ICUに15年勤めているベテラン看護師の方でも、アラームが鳴ればいまだにドキッとするそうです。
突発的なことは人間なら誰でもパニックになりますからね。

ただICUではそのパニックを少しでも減らすため、シミュレーション訓練を何度もやるそうです。

一番多いのがシミュレータ人形(通称レサシアン)を使った訓練です。
たいていのICUではやっていますよね。
胸骨圧迫、気道確保、電気ショック、挿管介助、心音や呼吸音の異常の聞き分け、などなど。

初めてICUで働いた人は、清拭やベッドメイキングばかりをやりたがる傾向があるそうです。
慣れている仕事が安心できますからね。

でもそれだと成長できないそうです。
シミュレーションで予習して、積極的に現場に出て、心をボロボロにされながらも、反省点をシミュレーションで直していく。
こういった人がICUに早く馴染むんだそうです。

ICUの急変対応まとめ

ICUでは急変を想定したシミュレーション訓練を行っています。
これはベテランの方々も定期的にやるそうです。
新人の方は、研修カリキュラムにも組み込まれています。

ただこれも病院によってピンキリです
人手不足のICUは、訓練をやっている余裕がないですからね。
「訓練なんて必要ない。現場で学べ!」という昔ながらのドクターや看護リーダーもいますし。

ICU未経験であるほど、こういったシミュレーション訓練が充実した病院を選びたい所です。

急変時のご家族への対応

患者さんが急変した!
ホットラインで入室があった!

こんな時、ご家族から「大丈夫なんですか!!!」と聞かれるものです。

そういった場合、本来なら医師が状況の説明をします。でも多くの場合、医師はすぐには手が離せないため、看護師がご家族への対応をします。

ICU経験が浅いのにそんなことできない・・。
とても不安ですよね。

これに関して、医大のICUドクターがこんなことを言われていました。

急変時のご家族への対応について

医大のICU勤務
35歳くらい
若いけど優秀

新人の方は、ほとんど棒読みで説明していますよ(汗)
先輩からレクチャーされたことをそのままご家族に伝えるだけです。
よく言えば伝言役ですね。

ただ未経験なら最初はどの診療科でも同じだと思います。
場数を踏んで、少しずつ改善していけばいいのです。

それに伝え方を工夫するだけで、ご家族の不安は減らせます。
それにはご家族の目を見ながら話せばいいのです。
メモを見ながらだと、ご家族がどこに不安をもっていて、どこに疑問を持っているのかが分かりませんから。
その疑問に、自分がわかる範囲で誠意をもって答えてください。
人は物事の理由を知りたがるものです。
「こういった理由で、こうなっています」と簡単にでも説明してあげれば、不安は少なくなりますから。

うーむ。
深いですね。

次は、急変の最前ということでホットラインを見ていきましょう。

ICUのホットラインってどんな感じ?

ホットライン対応中の看護師
一部のICUでは、ホットライン対応もしています。
救急では定番ですが、ICUではどんな感じかご存知ですか?

先日、ICU3年目の看護師さんから聞いた話を、ストーリー形式でご紹介します。

ジリリリリ!!!!(電話の音)

 医者「〇〇病院、集中治療室の〇〇です」

救急隊「〇〇救急の〇〇です。交通事故で車外放出の40代女性。3次外傷で腹部損傷。JCSは300、血圧70の38、脈拍90、SpO2は60mmHg、酸素投与中です。受け入れ可能でしょうか?」

 医者「了解です。受け入れ可能です。」

救急隊「ありがとうございます!到着まで5分です」

 医者「おーい、交通事故で外傷の方来るからねー。5分でー。」

看護師「はーい。オペ室と放射線押さえてから、輸血オーダーしておきます」

師長に連絡。
オペ室に連絡。
輸血部にオーダー。
蘇生室の準備。
機器の点検。
ガウン、手袋、ゴーグル、マスクを装着。

●救急車到着

救急隊「血圧低下中です!50まで下がっています!」

 医者「蘇生室急いでー」

救急隊「お願いします!」

看護師「服切ります」

 医者「了解ー。挿管するよー」

看護師「ミダゾラム準備します」

 医者「家族はー?」

看護師「連絡済みです。県外からなので時間がかかるそうです」

 医者「了解ー。頑張れよー」

 医者「末梢動脈ライン確保ー」

看護師「止血します」

 医者「結構ひどいねー。大動脈内バルーンやるよー」

看護師「IABP、輸血準備できています。」

 医者「移動ー。急いでー」

●蘇生室にて

 医者「止血どうー?」

看護師「ダメです。血圧30切りました」

 医者「シリンジ20ml。輸血急いでー」

看護師「オペ室あと5分かかるそうです」

 医者「三方活栓にシリンジをつけてポンピングー」

 医者「オペ室行く前にここでやるよー」

看護師「輸血300ml、血圧50です」

 医者「おーし、止血も急ぐよー」

看護師「オペ室準備できました」

 医者「止血しながら移動ー。手が空いてる人呼んでー」

こんな感じで、患者さんをオペ室に引き渡して、ホットライン対応は一旦完了です。

ICUのホットラインまとめ

ホットライン対応、難しそうですよね・・。
この看護師の方は、上記のレベルに達するまで3年かかったそうです。

でも一通り出来るようになって、スムーズに流れた時の「私すげー」的な快感もあるそうで(汗)
まさにICU独特の良さかもしれません。

さて。次はチョット話題を変えて、
ICU特有の看護師事情について見ていきましょう!

子持ちの女性でもやっていける?

かなり厳しいです。
子持ちの方がICUへ転職した事例を数件聞いたことありますが、全員半年も持たずに退職または転属しています。

夜勤もありますし、自宅での勉強時間も病棟以上に確保しなければいけませんので。
またシフトを少人数で回しているため、急変時に残業があったり、急な休みにも対応しにくいです。
実際、ICUで働いている看護師はほとんどが独身または、男性です。

ICUは男性看護師が多いの?

icuで働く男性看護師
ICUの男性看護師率はかなり高いです。
病院によっても違いますが、約5割ほどでしょうか。

ICUは救急、精神科と並んで男性看護師がとくに必要とされる現場ですからね。
実際、私が男性看護師の方をサポートするときは、転職先がICU、救急、精神科ばかりです。

また男性看護師から見てもICUは働きやすいようです。
ICUの患者さんは意識レベルが低いため、女性患者であっても看護拒否されないですからね。
男性看護師からすると、拒否される辛さもありますが、拒否されて女性看護師に負担をかけるのもまた精神的に辛いそうです。

ICUは看護師同士で付き合ってる人が多い?

ICUでは、恋愛話をよく聞きます。
ICUのように閉鎖された空間かつ、男女が均等にいる職場だと、自然とそうなりますからね。

ICUには制服マジックならぬ、急変マジックがある!

と、先日、お会いしたICUで働く女性の方が言っておられました。
どうも、患者さんの急変やホットライン時に、男性看護師がさっそうと対応する姿は、髪が薄くなった40代既婚者であっても、なぜかカッコよく見えてしまうんだそうです。

なるほど・・・。
何となく分かります(笑)

しかし職場恋愛は、色々な形で問題となります。
別れた後のシフト問題だったり、夜勤中のイチャイチャ問題だったり、不倫問題だったり。
中でも一番やっかいなのが三角関係だそうです(汗)

だからICU側もルールを作っている所が結構あります。
恋愛禁止を名言している所もあれば、リーダーに報告制の所もあったり(笑)、別れたらどちらかが責任を取って転属という所もありました。
逆に「大人なんだから常識の範囲内で好きにやってよ」という恋愛黙認というICUもあったり様々です。

独身の方は重要な問題にもなるため、事前確認はしておいたほうが良いかもしれません。
実際に働いている人に聞くか、転職エージェントからの情報提供などをご利用ください。

ICUってスキルが付くの?


数ある診療科の中で断トツでスキルが付くと思います。
「ICUで働けたらどんな所でもやっていける」と言われているくらいですからね。
転職の面接時は、履歴書に「ICU勤務」の文字があれば、かなり優遇されていましたし、「ほほー。ICUで3年もやってたんですかー。すごいですねー」と、言われていることもありました。

それを裏付けている、ICUで1年勤めて寿退職した看護師に聞いてみましたのでご紹介します

ICUのキャリアは復職に強かった

元ICU勤務
30代後半
既婚。1児の母

ICUで1年持てば、たいていの所で通用すると思いますよ。
実際私は子供が小学生になるタイミングで6年のブランクをもって復職しましたが、ICUで得た知識と経験はものすごく役に立っていますから。
最初の復職先はオペ室でしたが、ICUで苦労した経験をかなり活かせていますね。
その後、急性期病棟に転属となりましたが、そこでも急変時のスペシャリストとして扱ってもらっています。

ICUの忙しい時期ってあるの?

冬の時期が忙しいです。
気温が下がると血管系(脳や心臓)の患者さんが多くなりますから。
逆に夏は、忙しさがひと段落し、休みが取りやすいそうです(内科系のICUは)

ポイントの3つ目

icu求人の探し方
さてさて。
ここまでICUの仕事や内情を見てきました。
ICUがどんなことろか、何となくお分かり頂けたと思います。

そこで次は、ポイントの3つ目に進みましょう。
いよいよICU求人の選び方です!

ICUの求人を探す前提として、どんなICUがあるのか知っておかなければいけません。
ICUは疾患や患者さんによって、色々と細分化されていますので。

ICUの種類をまとめてみました。

基本的なICU(ICU、HCU、SICU)

ICU(集中治療室)

患者:
重篤な急性疾患、術後の患者

解説:
重篤な患者なら疾患や年齢を問わず、幅広く受け入れる。最も多いICU形態。

HCU(準集中治療室)

患者:
ICUで安定した患者

解説:
ICUの後方病床。意識レベルが高くなるため、食事、清潔、排泄、離床などの面でICUよりも大変だったりする。患者の入れ替わりは激しい。話しは変わるが、HCUの患者は、訪問看護の対象患者に近いため、将来訪問のキャリアを考えている看護師にひそかに人気がある。

SICU(外科系集中治療室)

患者:
外科手術後の全身麻酔をした患者。心臓血管外科患者が多い。

解説:
術後回復に特化したICU。術後は容態が比較的安定しており、重症度が低めのケースが多い。

疾患に特化したICU(CCU、SCU、NCU、RCU、KICU)

CCU(冠疾患集中治療室 )

患者:
急性心筋梗塞、狭心症、心筋症、重症心不全、重症不整脈、徐脈、弁疾患、急性大動脈解離、感染性心内膜炎、肺動脈塞栓症

解説:
循環器に特化したICU。心臓疾患のため急変しやすく、緊急オペや、緊急心臓カテーテルが多い。ICU未経験者にはオススメできない。

SCU(脳卒中集中治療室)

患者:
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、てんかん

解説:
脳卒中に特化したICU。脳神経内科のスキルが身に付く。軽度~中度の患者多い。脳卒中が増える冬は特に忙しくなるため、正月休みは取りにくい。

NCU(脳神経外科集中治療室)

患者:
くも膜下出血、脳出血、脳梗塞、脳動脈瘤、脳動静脈奇形、脳腫瘍、もやもや病、閉塞症

解説:
脳血管障害に特化したICU。上記のSCUと併設している病院が多い。

RCU(呼吸器疾患集中治療室)

患者:
重症肺感染症、間質性肺炎、肺気腫、呼吸不全

解説:
呼吸器に特化したICU。人工呼吸センターとも呼ばれている。数は少ない。

KICU(腎疾患集中治療室)

患者:
急性腎不全、急性肝炎

解説:
腎臓疾患に特化したICU。2017年現在、日本に存在していない。

乳幼児、出産に特化したICU(NICU、GCU、MFICU、PICU)

NICU(新生児集中治療室)

患者:
新生児。超未熟児、仮死新生児、先天性貴兄、合併症

解説:
新生児に特化したICU。

GCU(移行期治療室)

患者:
NICUで安定した新生児。

解説:
NICUの後方病床。症状が安定した新生児のためのICU。ただ現状は、満床なNICUから押し出されてGCU入りするケースが多々あり、症状が不安定な新生児も。GCUのほとんどはNICUと併設されている。

MFICU(母体胎児集中治療室)

患者:
ハイリスク妊娠、切迫流産

解説:
妊婦に特化したICU。NICUと併設されていることも多い。ただ全国的に数は少なく、県外からも妊婦がやってくる。

PICU(小児集中治療室)

患者:
小児重症患者。

解説:
子供に特化したICU。NICUの子供版。肺や臓器など内科系の患児が多い。NICUも足りずに問題となっているが、PICUはさらに数が少なく、全国で30弱しかない。そのため近隣の救急センターや病院からも患児が集まってくる。

ICUの種類まとめ

興味のあるICUは見つかりましたか?
気になる求人のICUはどんな種類なのか、どんな疾患を中心に治療しているのか、他にどんなICUが通勤エリア内にあるのかなど、事前にシッカリ調査しておきましょう!

さて。
実はこれら以外にも、ICUにはまだ別の分類があります。次はそれを見ていきましょう!

クローズドICUとオープンICUはどっちがいい?


クローズドICUとオープンICUって聞いたことありますか?

クローズドICUとは、集中治療医が治療方針を決めるタイプのICUです。
オープンICUとは、各科の主治医が治療方針を決めるタイプのICUです。

クローズドICUは、専属の集中治療医が24時間ユニット内に常駐しています。
オープンICUは、集中治療医がいたり、いなかったり様々です。いたとしても全ての患者さんに介入したり、要請があった時だけ介入したり、病院の方針によります。

集中治療医 集中治療医が積極介入 治療方針を決める医師
クローズド 在籍 する 集中治療医
オープン積極 在籍 する 各診療科の主治医
オープン消極 在籍 しない 各診療科の主治医
オープン不在 不在 各診療科の主治医

じゃあ看護師にとって何がいいの?となれば、
クローズド or オープンか?
というよりも、
集中治療医が積極介入する or しない?
と、分けたほうが看護師的にはシックリくるかもしれません。

まず集中治療医が積極介入しないタイプはどうでしょうか?
これは看護師から見ると、あまりいい話を聞きません。
担当医がコロコロ変わると、治療方針がバラバラだったり、医師ごとの癖を覚えるのが大変だったり、診療科ごとの風習も覚えなきゃいけなかったり、急変時に頼れる人が居なかったり、責任者があいまいになったり。
結構やりにくいそうです。

看護師にとっては積極介入してくれるタイプのほうがやりやすい訳です。

しかし、病院側の都合上そうもいかないようです。

実際、クローズドはICU全体の約1割しかなく、オープンICUの集中治療医が全て介入するタイプも約4割しかありません。
残りの5割以上は、集中治療医がいない、または集中治療医が不足しているがための消極介入タイプです。

理想としてはクローズドICUだけど、現実的に難しいそうです。
医師を確保する難しさがありますからね。
ICUの医師は、麻酔、外傷、術後、循環器の全てに精通していなければいけません。これは一般の医師では極めて難しい条件です。そのため救命で鍛えられたドクターがICUに配属されるケースはよくあるのですが、救命自体もドクター不足ですので・・。
救命がない病院は集中治療医を確保できず、その結果オープンICUとなってしまいます。

もし確保できたとしても、各分野の最新治療を担保し続けられる医師はそういないため、オープンとなるようです。
クローズドの医師は超人的とも言えますね・・。
ただ現実的に100%クローズはありえないそうで、何らかの形で各診療科の主治医が介入するそうですが。

じゃあオープンはダメなのかと言えばそうはありません。
オープンであっても、集中治療医が全身管理に集中して各疾患の治療は専門医に任せたり、集中治療医がマネジメント的な立場になったり、各病院で色々な工夫をされています。

オープン&クローズドICUまとめ

クローズドICUは、集中治療医が治療方針を決める。
オープンICUは、各科の主治医が治療方針を決める。

看護師としてはクローズドのほうがやりやすいそうです。
オープンは患者さんによって主治医がコロコロ変わりますからね。

ただオープンも各専門医の最新医療が見られるため、貴重な経験が幅広くできるそうです。

じゃあオープンとクローズドのどっちに転職したらいいの!?

ICU未経験の方はクローズドまたは、オープン積極タイプ。
ICU経験者でさらなるスキルアップを目指すならオープン消極タイプといった感じでしょうか。

集中治療医 集中治療医が積極介入 転職のオススメ
クローズド 在籍 する 未経験
オープン積極 在籍 する 未経験
オープン消極 在籍 しない 経験者
オープン不在 不在 オススメできない

要注意なのが、医師不在のICUです。
ICUの約3割ほどは、専属の集中治療医がいないためご注意ください・・。
本当に良い噂を聞かないです・・。

最後のまとめ

転職エージェント目線で、
看護師がICUに転職する3つのポイントをご紹介してきました。

  • 失敗原因:
    ICU転職の成功・失敗は、仕事が好きになれるかどうかが大きい
  • 仕事内容:
    ICUは過酷な勤務になるが、その分スキルアップできる
  • 求人の探し方:
    ICUは疾患や患者によって分類され、さらにクローズドICUとオープンICUがある

ICUとは言っても、病院ごとにその中身はまったく異なります。
特定の疾患に特化していたり、オープンとクローズドがあったり、研修内容が色々あったり、未経験者のフォロー体制がピンキリだったり。

だから転職を決断する前に、

自分は本当にICUで働きたいのか?

をシッカリ見極めましょう!

転職を焦っても、失敗の可能性を大きくするだけですからね。

それじゃ!

こんな記事も参考にどうぞ。

看護師が転職で失敗しないための準備マニュアル
大損してた!看護師が知っておきたい残業代のこと
看護師を辞めるのはちょっと待ってください!