介護施設ではたらく看護師の収入はどのくらい?

kigsst

現在、8割以上の看護師が病院や診療所等の医療機関に勤めています。ですが、社会の高齢化が進むにつれ、介護施設における看護師のニーズも高まっています。

「介護施設の看護師はあまり忙しくないって聞くけど実際はどうなんだろう?」

「その分給料は安いのかな?」

このように、看護師の転職先として介護施設が検討されることも多くなってきました。

しかし、医療機関に比べて給与は低いとも言われています。実際には介護施設での看護師の給与はどのくらいなのでしょうか。今回は介護施設での看護師の仕事内容と併せてお話ししたいと思います。

介護施設の給与はどのくらい?

医療機関と介護施設での給与比較

まず、看護師全体の給与平均から見ていきましょう。

kyuyohikaku

厚生労働省の平成26年賃金構造基本統計調査によると、正看護師の平均月収は残業等の各種手当て込みで約32.9万円、平均賞与が年間で約78.2万円となっており、年収にすると約473万円となります。

また准看護師では平均月収が約28.6万円、平均年間賞与が約65.3万円、平均年収が約409万円です。

これに対して、介護施設での看護師の年収はどうでしょうか。

施設や業務内容により大きく異なりますが、年収にすると平均して約350万円~450万円程です。

看護師全体での平均年収に比べて低くなっているように感じますね。

しかし、これは夜勤や残業が無い施設が多いために平均が低くなっているのです。

給与が低いのではなく勤務形態が違う

kyuryo

夜勤の有無は施設により異なりますが、夜勤を行う場合は夜勤手当がつくため実際には医療機関と給与の差はあまりありません

たとえば介護老人保健施設(老健)では看護師が24時間常駐する必要があるために夜勤がありますが、この老健に常勤・夜勤ありで勤務する看護師の平均年収は約451万円となっています。

また夜勤の無い特別養護老人ホームなどでも夜間の緊急時オンコール対応をしなければならない施設もあり、オンコール待機手当がつく施設とそうでない施設があります。

このように、介護施設だから給与が低いというよりもその勤務形態に大きく左右されます。

給与は低めでも良いから日勤のみが良いという場合や、夜勤もこなしつつ介護現場で働きたい場合など、それぞれの希望に合わせて就職先を選ぶことが大切です。

介護施設での看護師の仕事内容は?

kaigosst

それでは、介護施設での看護師の主な仕事内容を見ていきましょう。

急性期病棟よりもまったり?

介護施設では看護師は利用者さんの健康管理、服薬管理、経管栄養や褥瘡のケアといった医療行為、急変時の対応などの業務を行い、また介護業務も行います。

仕事は多岐にわたり沢山ありますが、急変時をのぞき利用者さんの病状は安定しているため、急性期病院ほどは慌ただしさは無い印象です。

また先述の通り、日勤のみで残業もあまり無いという施設も多いです。

こうした理由から急性期病院での激務や夜勤がつらいという看護師の転職先として検討されることがよくあります。

もちろん大変なこともある

介護施設は病院勤務に比べて慌ただしさはあまり無いとはいえ、施設によっては看護師の数が少なかったり介護業務も兼ねなければならず非常に忙しいこともあります。

また、医師が常駐していない場合では医療的ケアにあたって看護師の果たす役割は大きく、急変時の対応の責任も重いなど、病院に比べて必ずしも楽とは言えません

最後に、介護施設への転職を検討している人へ

kngsheart

いかがでしたか。

介護施設への就職を考える場合、日勤のみだから、残業がないから、と安易に決めず、その施設の特徴や求められるサービスなどをよく把握する必要があります。

給与と待遇のバランスを考え、自分に合った働き方を見つけましょう。

こんな記事も参考にどうぞ。

看護師が転職で失敗しないための準備マニュアル
大損してた!看護師が知っておきたい残業代のこと
看護師を辞めるのはちょっと待ってください!