仕事に慣れてきた看護師にオススメする10の資格

shikaku

相談者からのメール

相談者:Aさん
25歳看護師

看護師も3年目となり、ようやく仕事にも慣れてきました。
次の段階を目指すために資格取得を考えています。

しかしあまりにもたくさん資格があり、どれを選んでいいのか全く分からない状態です。
どんな資格がオススメですか?

出来たら手当が出て、周囲にも高評価で、転職にも有利な資格がいいです!
プラス簡単に取れたら最高です!

分かりました!
今回は看護師に人気の、オススメな資格を「取得難易度」と「得られる価値」をベースにリスト化してみました。

難易度 価値 その他
認定看護師 手当(3000円)
  • キャリアアップ可能
  • 転職に有利
  • 看護に活かせる
  • 5年毎に更新あり
専門看護師 手当(5000円)
  • キャリアアップ可能
  • 転職に有利
  • 看護に活かせる
  • 5年毎に更新あり
助産師 手当(2万円)
  • 転職に有利
  • 看護に活かせる
保健師 給与高い
  • 転職に有利
精神保健福祉士 普通 相談業務を受け持てる
  • 転職に有利
栄養サポートチーム専門療法士 周りの評価が高い
  • キャリアアップ可能
  • 転職に有利
  • 看護に活かせる
  • 5年毎に更新あり
3学会合同呼吸療法認定士 普通 特に無し
  • キャリアアップ可能
  • 転職に有利
  • 看護に活かせる
  • 働きながら取れる
  • 5年毎に更新あり
ケアマネージャー 周りの評価が高い
  • 転職に有利
  • 看護に活かせる
  • 5年毎に更新あり
福祉住環境コーディネーター 普通 特に無し
  • 働きながら取れる
臨床心理士 普通 特に無し
  • 転職に有利
  • 看護に活かせる
  • 5年毎に更新あり

認定看護師

kurumaisu

認定看護師は『自分の知識、スキルを上達させたい人』にオススメ!

認定看護師は医療現場の専門領域を持ったエキスパートです。
取得すると、自分の技術に自信を持てるようになる看護師が多いですね。

手当は平均月3000円。雀の涙です。

取得には専門の教育機関で6ヶ月勉強をし、試験を受けることになります。
取得すると現場のスペシャリストとして、専門性の高い業務や周りの指導が出来るようになります。

チームリーダーを任されたことをきっかけに認定看護師の取得を目指しました。
リーダーになってすぐは信頼関係もなく、年上の看護師からは反発されたりと、正直めげていました。

しかし、認定看護師資格取得に向けて努力するうちに、自分の専門についての知識も広がり、
「あぁ、こう伝えればいいのか」と気づくことも増えました。

努力している姿は周りにも伝わっていたようで、次第に従ってくれる看護師も増えていきました。
取得した後は自分の発言にも自信を持てるようになり、リーダーシップを発揮できるようになりました。
(30代 男性 脳卒中リハビリテーション看護認定看護師)

専門看護師

ganbaru

専門看護師は『キャリアアップを目指す人』にオススメ!

看護業務全体のエキスパートといえる専門看護師。

取得すると仕事は倍増するけど、手当は平均月5000円。
まぁ、手当がつくだけましですけどね、、、。

しかし資格取得をきっかけに昇格し、その結果昇給につながるケースも多いです。
キャリアアップをしたいという方にはオススメです。

取得には大学院を卒業する必要があり、それゆえ難易度も高いです。
取得すると看護業務全般に関するエキスパートとして、患者や家族のサポートにも力を注ぐことになります。

専門看護師の資格を取得してから、責任のある仕事を担当することが多くなりました。
仕事量も増え、その分残業も多くなりましたが、日勤に負担が集中した分、夜勤が減ったのがラッキーでした。夜勤手当が無い分、給与は安くなっちゃいましたけどね……(笑)
(30代 女 がん看護専門看護師)

助産師

josanshi

助産師は『手当が厚く、一番稼げる』国家資格です!

病院によって差はあるものの、その額は平均数万円。
収入アップが見込めない資格が多い中、これはかなり大きいですね。

助産師は国家資格で、1年以上専門教育を受ける必要があります。
ほとんどの人が認可を受けた学校で看護師免許と同時に取得します。
試験自体は難しくなく、合格率もとても高いです。

出産に携わる助産師の仕事にずっと憧れがありました。
しかし実際になってみてこんなに激務かと驚かされました。残業も多いですし。
それでもやりがいを感じれる仕事なので頑張れています。給料も高いですしね。
(40代 女 産科)

保健師

kenshin

保健師は『転職の際、求人は少ないけど好待遇』の国家資格です。

保健師は「治療」が目的な看護師と違い、「予防」「健康維持」が目的となります。
保健師の資格はほとんどの人が大学で看護師免許と同時に取得し、学校に入りなおして取得する人は稀です。

看護師と比べ、好待遇な職場が多いため人気の資格ではありますが、
保健師としてではなく、看護師として病院で勤務する上ではあまりプラスになることはありません。

産業保健師として企業で働いています。
主な仕事は従業員の応急処置や、健康診断の企画、メンタルケアです。
勤務時間や休日も企業の就労時間に則しているので急な残業が少ないのがありがたいです。
(30代 女 産業保健師)

精神保健福祉士

heart

精神保健福祉士は『転職にとても有利』な国家資格です。
精神障害を抱えた患者に対し、相談業務や支援の手助けをします。

取得するには様々な方法がありますが、どれも大変です。
試験自体は国家試験の中ではそこまで難しくはありません。

精神看護に興味があり、精神保健福祉士の資格を取得しました。
看護業務自体には特に役に立っている実感はありませんが、メンタルヘルスに対する理解が深まりました。
知人には転職し生活支援機関で働いている人も多いですね。
(40代 女 精神科)

栄養サポートチーム専門療法士

eiyo

栄養サポートチーム専門療法士は『様々な職種の医療従事者と関われる』資格です。

栄養管理のプロである栄養サポートチーム(NST)専門療法士。
まだ日本では馴染みが薄い資格ですが、今後需要は上がっていくと言われています。

5年以上の臨床経験やセミナーへの参加など、受験資格のハードルも高く、難易度も比較的高いといえます。
更新は5年毎に必要です。
ハードルは高いですが、NSTが置いてある病院へ転職する場合は有利になりますし、オススメの資格です。

チームでの活動は他職種の医療スタッフと関われる良い機会です。
薬の知識や普段関わることの少ない職種の方と意見を交わすことで、成長できた気がします。
(30代 女 消化器外科)

3学会合同呼吸療法認定士

kokyuki

3学会合同呼吸療法認定士は直接的なメリットがある資格ではありません。
しかしこの資格は講習会の定員があっという間に埋まってしまうほど大人気です。

それだけ実際の看護業務において呼吸療法の需要は高いです。
受験には2年以上の臨床経験と講習会への参加が必要です。

呼吸療法のプロとして、普段の業務を冷静に行うことが出来るようになりました。
また、後輩の指導にあたる機会が増え、リーダーシップを発揮することが増えました。
(30代 男 循環器内科)

ケアマネージャー

kaigo

ケアマネージャーは『病院で重宝される』資格です。

受験資格は看護師として5年以上経験があることで、試験合格後、研修を経て資格取得となります。
試験の合格率も低く、難しい資格といえるでしょう。

資格を持っていると、退院調整の仕事に深く関わることが出来るので、病院からの需要は高いです。
しかしそれが直接手当に関わることは稀ですので、給与アップは期待できません。

出産、子育てを機に看護師を退職し、子どものひとり立ちをきっかけに施設ケアマネになりました。
看護師時代と比べ、残業や夜勤が無いので体力的にはかなり楽になっています。
その分給料も安いですけどね……。
(50代 女 施設ケアマネージャー)

福祉住環境コーディネーター

jukankyo

福祉住環境コーディネーターは『受験資格の要らない』資格です。
高齢者や身体障碍がある方に安全な住環境を提案するのが仕事です。
看護業務に直接活かせる資格ではないものの、福祉面での専門知識を得ることが出来ます。

キャリアアップ目的でなく、見識を広める為に3級を取ることを決めました。
もともと福祉には興味があったので、「ほー」「なるほどー」と楽しみながら勉強出来ました。
福祉関係に行くならば2級以上を取得してもよいかもしれません。
取得してから、親の住宅整備について提案が出来るようになったので個人的にはよかったです。
(40代 女 リハビリテーション科)

臨床心理士

shinri

臨床心理士は『転職に利用できる』資格です。
直接看護業務に関わる資格ではありませんが、精神療法の見識を深めることが出来ます。
取得には指定された大学院で勉強をすることが必要で、とてもハードルの高い資格です。
看護師を続ける上で特に待遇が上がる資格ではありませんが、別業種に転職をする場合、役に立つでしょう。

緩和ケアの特性上、メンタルヘルスの見識の需要はとても高いです。
患者さんとの心理や関わり方を学ぶ上でとても勉強になりました。
周りにダブルライセンスの看護師が多くないので、頼りにされることも多いです。
(30代 男 緩和ケア科)

まとめ

いかがでしたか。
看護師が取得できる資格はたくさんあります。(民間資格を含めるとそれはもう星の数ほど……!)

しかしその中でも

『手当が付く資格』
『周囲に高評価な資格』
『キャリアアップに使える資格』
『転職にも有利な資格』

は思った以上に少ないことが分かるでしょう。

待遇改善の為だけに資格を取得する訳ではないとはいえ、こういったメリットはやはり大切ですよね。(時間もお金も労力もかかる訳ですし!)

総評としては、『助産師』や『保健師』の資格を持っている人はぜひ活用し、そうでない方は『専門看護師』や『認定看護師』になりキャリアアップを図るというのをオススメします!

皆さんも自分に合った資格が見つかりますように!

こんな記事も参考にどうぞ。

看護師が転職で失敗しないための準備マニュアル
大損してた!看護師が知っておきたい残業代のこと
看護師を辞めるのはちょっと待ってください!