30代看護師の転職って実際どうなの?経験者の失敗メモ

山田さん(37歳,女性)
埼玉県在住
転職で失敗2回、成功1回の経験あり。35歳まで臨床現場で、今は総合病院の人事部で働いている

30代看護師の皆さんこんにちわ!
看護部の人事、山田です。

みなさんは30代の転職で悩んだことありますか?

私はある!

30代転職は有利か、不利か?
この年で本当に転職していいのか?
実際どうなんだろう?

私は実際に30代で転職して「有利な時期」だと感じました。

でも病院で働いていると「30代看護師の転職失敗」を毎年のように目にします。

どうしたらいいんですか…?
と泣き崩れる方もいて、非常に辛いこともあります…。

そこで今回は「30代看護師の転職」をテーマに「絶対に失敗しない方法」を書いてみました。
転職で涙する方が、1人でも減ってくれればうれしいです!

大前提

まず最初に結論を書きます。
30代の転職は「自分の市場価値」が最重要です。

自分の市場価値を知り、適切な場所で、適切な待遇を受け、適切に働く!
これができれば転職失敗は、かなり少なくできます。

自分の市場価値、これを念頭に置き、この記事をお読みください。

30代看護師は有利?

30代看護師の転職は有利?不利?
気になる話ですよね。

そこでまずはこちらをご覧ください。

転職の経験は?(リクナビ調査)
  • 20代で転職した(63%)
  • 30代で転職した(80%)

30代は8割もの方が転職しています。
転職世代と言われる20代よりも、実際は30代の方が多いのです。

さらにこちらをご覧ください。

30代の転職回数は?(リクナビ調査)
  • 0回:20%
  • 1回:24%
  • 2回以上:56%

30代は半数を超える看護師が、2回以上転職をしています。

でも何で30代看護師は転職が多いの?

気になりますよね。
その理由は諸説ありますが、最大の要因は「30代看護師の転職はメリットが大きい」という現状があるからです。

30代転職のメリット

30代の転職者が多いのは、他の年代よりもメリットが大きいからだと言われています。

30代転職のメリットって何?

順番に見ていきましょう。

1位:給料が良くなりやすい
30代は転職で給料アップしやすい傾向があります。

転職することで給料が適正額になるからです。
給料の適正額は、勤続年数と共にズレていくと言われています。ズレる理由は看護師の昇給額が少ないからです。そのため年齢と共に「実賃金と適正額」の差が広くなっていきます。その差は転職することで再評価され、適正額に戻るという訳です。

でも30代以外でも給料アップするのでは?

確かにその通りです。
しかし20代場合はまだズレが少ないため、給料アップしたとしても少額です。
40代は給料の上昇ピークが過ぎているためそこまで増えることはありません。
給料のズレが最も大きくなる30代だからこそ、転職で給料アップしやすいのです。

実際に私は年収420万円→480万円と60万円も年収が上がりましたし、友達(32歳)は年収520万円になっています。大きな病院の主任クラスへの転職なら年収600万円を超えたという話もチラホラ聞きます。

でも給料下がった話もよく聞くよ?

もちろん30代の転職で給料ダウンするケースもあります。
ただそれは条件を落とした場合です。管理職から一般職へ、大きな病院から小さな病院へ、正社員からパートへ、夜勤アリから夜勤なしへ、などのケースはどうしても給料が下がります。

前職と同条件なのに給料ダウンしたけど…

確かにそういったケースも多いです。
でもそれは自分の適正な給料額を知らない場合です。
自分の適正額を知っていれば、正しい給料をくれる病院を選べます。でも多くの看護師は自分の価値を低く見がちです。日本人や女性は「謙虚な性格」であるがゆえに、自己評価を低くする傾向が強いからです。その結果として自分を安売りし、給料ダウンしてしまうのです。

30代の転職は、自分の適正値を知っていれば、多くの方が給料アップしています。

2位:価値が高い
30代看護師は市場価値が最も高くなる時期です。

30代は知識、経験、スキル、基礎看護、応用看護、効率化、患者さん対応、スタッフ連携、体力、など多くの能力がバランスよく備わっているからです。
この能力バランスは、多くの病院が求めています。求める理由は、幅広いポジションがこなせ、基礎知識があるため仕事の覚えが早く(未経験の診療科であっても)、体力的にもまだまだ現役で、患者さんや周りのスタッフともうまくやれる世渡り術も心得ている、など病院にとっての理想的な人材だからです。だからこそ価値が高くなり、多くの病院で取り合いになっています。
その結果として採用条件を優遇されるのが30代なのです。

でも40代の方が経験豊富なんじゃ?

確かにその通りです。
でも病院側は、40代よりも30代を望んでいます。
30代のほうが体力面、柔軟性、適応力、主体性、学習意欲、素直さ、謙虚さ、などで勝る面が多いからです。
もちろん個人差はありますが、実際に入職後に伸びるのは40代よりも30代です。

でも私は大した経験も知識もない・・・

確かに心配になりますよね。
でもこういった方はハッキリ言って自己評価が正しくできていません。先ほども書きましたが謙虚すぎます。謙虚さが無意識のうちに自信を奪っているのです。
自己評価を正しくするには、他人から評価をもらうか、実際に転職してみてください。
新しい環境は自分の能力を客観視してくれます。その結果「自分は意外とレベルが高かった」と分かるのはよくある話です。

30代は市場価値のピークです。
病院は積極的に条件を良くしています。ただピーク後は年々不利になりますのでご注意を。

3位:プライベート時間が増える
30代の転職は、私生活の時間を増やせると言われています。

というのも働き方を再構築できるからです。
長年同じ職場に勤めると、どうしても「仕事と生活のズレ」が大きくなります。このズレは直すのが難しく、一時的な解決法として、自分の時間が犠牲になります。でもこれは解決ではなく、問題を隠しただけで、負担として残り続けます。負担はズレと共に日々大きくなり続け、看護師を苦しめるのです。

ズレを無くすにはどうしたら?

シンプルな解決法が転職です。
転職によって「仕事と生活を再構築」することで、ズレを解消し、負担を取り除けます。
その結果として、10代や20代の頃のように自由な時間ができるのです。

でもそれは30代以外でもメリットになるんじゃ?

確かにその通りです。
20代や40代であっても、転職でズレを解消し負担を軽くできます。
でも30代の転職は、他の年代以上に負担を軽減できます。30代はズレが大きくなりがちだからです。「家族、親、人生プランの見直し、恋愛、結婚、子育てなど」生活が変化する時期ですよね。それに「委員会、係、勉強会、教育、夜勤、オンコールなど」役割が多く、生活の変化に対応しずらいです。
だから30代はズレが大きく育っており、転職による改善も大きいのです。

4位:働ける職場が多い
30代の転職は、転職先の幅が大きく広がります。

30代は、能力バランスが良く、多くの病院が欲しがるためです。
好きな仕事、昔からやりたかった仕事、シフトに余裕がある、プライベート重視、給料重視でバリバリ働く、看護師としてより成長できる、大規模病院、中小規模、病棟、外来、クリニック、訪問看護、健診、など自分の人生プランに合った仕事を選びやすいのが30代看護師です。

でも好きな仕事だと給料下がるんじゃ?

確かにその通りです。
例えば「プライベート重視で健診に転職しよう」となれば、基本給も夜勤手当も減るため、給料ダウンは避けられません。
ただし30代の看護師は、市場価値が他の年代よりも高いため、健診であっても給料ダウンは小さくなります。
他にも「憧れてた小児科で夜勤無しだけど、給料は前職と変わってない」「プライベート重視で主任手当て無くなったけど、給料はほぼ同額」「家から近いクリニックに転職したけど、給料は月2万円下がったくらい」など、好きな仕事でもそこまで給料ダウンしないのが30代です。

さて。ここまで30代転職のメリットを見てきました。
メリットは、給料が良くなる、看護師としての価値がピーク、プライベート時間が増える、働ける職場が多い、などがありました。
これらのメリットが30代看護師の転職を有利にしています。

でも30代の転職はデメリットも多いので要注意です。

30代転職のデメリット

30代の転職は、デメリットが多い年代でもあるため注意が必要です。

30代のデメリットって何…?

相応のスキルを求められる。
30代は、転職先から多くのスキルを求められます。
スキルは例えば、基礎看護、アセスメント、チーム連携、医師の意思疎通、報告・連絡・相談、管理能力、プリセプター、患者さんの精神的なケア、など多岐にわたります。

うぅ・・私なんかじゃ・・・。

確かに沢山求められるとプレッシャーになります。
でも多くの人は自分を低く見すぎです。自己評価の低さは日本人特性でもありますが、「しょうがない」という言い訳を作ろうとする人間心理でもあります。
まずは自分の価値や能力を客観的に把握し、求められる能力との比較をしてみましょう。
30代の看護師は予想以上に力が付いているものです。自分ではなかなか気づきにくいですが、他人から評価を受けたり、実際に転職してみるとそれがよくわかります。それが30代看護師という年代なのです。心配しないで!

管理職を求められる
30代は管理職を求められるケースが多いです。
主任だったり、チームリーダーだったり、教育責任者だったり。職場の規模やこれまでの経歴によっては、師長クラスを求められることもあるでしょう。

でも管理職は嫌だな・・・

確かに負担の少ないポジションでゆっくりしたいこともあります。
もちろんこれは交渉次第です。「管理職を求められるケースが多い」とは言っても、あくまでもその傾向があるというだけの話です。
病院側としては、管理職ではなくても「看護師として30代が欲しい」と思うからです。もちろん管理職をやると喜ばれますが、それ以上に30代の安定した看護スキルは魅力的です。看護スキル以外にも患者さんの心理面のケア、他スタッフとのコミュニケーションも慣れているでしょうし、他部門や医師の扱いにも慣れているなど、その有用度は高いです。
そのため管理職を求められても、それを断り「一般職でお願いします」と伝えるのも全然ありです。
病院側としてはそれでも30代看護師を求めていますので。

上司が年下
30代で転職は、上司が年下というケースが結構あります。

私は年下でも気にしないよ?

確かに上司が年下でも、転職したからには受け入れるべきです。
ただその上司の看護経験が浅かったり、言っていることがコロコロ変わったり、間違っていたり、要領が悪かったりすると、どうしてもストレスになります。
ストレスは人によって大小様々ですが、人間の根本に「年齢による序列」という本能が無意識にあるため、ある程度は覚悟をしておいてください。

退職金が減る
30代の転職は、退職金ダウンにつながります。
退職金は、勤務年数が長いほど有利になるからです。

どういうこと?

勤続20年以上は、税金面で優遇されます。

例えば、
勤続40年で退職金3000万円のケースを考えてみましょう。

この場合、
優遇措置が無いと、税金は約300万円です。
優遇措置があれば、税金は約120万円で済みます。

つまり勤続年数が長いと、180万円も節税になるのです。
しかし30代の転職は、勤続年数がリセットされるため、退職金の優遇措置を受けられず損だという訳です。

でもそれって遠い将来の話だよね?
今退職金をもらうならどのくらい損?

では33歳勤続10年で退職金をもらうケースを見てみましょう。
退職金250万円なら、税金は約2万円です。
退職金500万円なら、税金は約9万円です。

たった9万円の税金なら優遇措置が無くても・・・、というのが実情でもあります。

でもこれおかしくない?

そうですね。
カンの良い方ならお気づきかもしれません。
実は退職金は小出しに貰った方が税金は少ないです。

例えば、
3000万円を6回に別けてもらえば、税金の総額は54万円です。
3000万円を一括でもらえば、税金の総額は120万円です(優遇措置があっても)

つまり退職金の税金は、転職して小出しに貰う方が安くなるのです。
(このテクニックを使い節税という名の脱税をしている経営者も多いです・・・。合法ですが 汗)

引き止めに合う
30代の転職は、退職時の引き止めが強くなりがちです。
30代の看護師は、病院にとってはキーマンだからです。管理職をこなせ、現場の最前線で働け、体力もあり、融通も利きやすい、職場の中心人物であり、職場のエースです。
病院側は、新人が辞めても「しょうがない」と考えますが、エースが辞めると「いやいや!ちょっと待って!」と引き止めも強くなりがちです。

この引き止めは、ある程度覚悟しておいた方がいいでしょう。

引き止めの対処法

30代の転職で最大の障害は、引き止めだったりします。
病院にとっては、それほど重要なのが30代だからです。

どうしたら・・・?

引き止め予防に最適なのが「転職理由」です。
理由によっては、30代であってもスムーズに退職できるからです。

そこで次は、「30代の退職理由」を見ていきましょう。

30代の退職理由アンケート(看護roo!調べ)
順位 理由 割合
(建前)
割合
(本音)
1位 結婚、出産、育児 18% 1%
2位 スキルUPしたい 14% 3%
3位 体調不良 9% 2%
4位 引っ越し 7% 1%
5位 職場への不満 6% 53%

1位:結婚、出産、育児
30代の退職理由1位は、結婚系です。
退職あるあるですよね。

結婚系の理由がよく使われるのは「引き止められない」からです。
「正当な理由」「個人的なことで手が出せない」「お祝い事は笑顔で見送る風習」「円満退職させてあげたい」など、病院がムリを言えない要因が重なるため、引き止めずらいのです。

でも私予定ない・・・

大丈夫です。
結婚系は、退職理由としてよく使われますが、本音としてはたったの1%です。
つまり結婚系は、そのほとんどが建前なのです。
例えば、婚約する予定、結婚する予定、旦那の実家に嫁ぐ予定、旦那が転勤の予定、子供が進学する予定、など「予定」で退職したり、本当に結婚系だけど「それ退職しなくてもいいんじゃ・・」というケースだったり。
結婚系の多くは建前であり「予定」や「こじつけ」だったりします。

でもチョット気が引ける・・・

確かに「予定」や「こじつけ」は心が痛みます。
できれば本音で退職したいものです。
ただ実際は、本音を言えれば引き止められますし、高確率でモメるため、建前上の理由を考えざるを得ません。
それに本音で退職できないのは、病院側の問題でもあります(看護師不足という医療全体の問題でもありますが)

30代の転職は、結婚系に少しでも当てはまるなら、積極的に使って円満退職しましょう。
それがモメない方法であり、いわば大人の対応です。

2位:スキルUPしたい
スキルUPも転職理由あるあるです。
「他の診療科」「最新医療」「専門病院」など、今の職場で身に付かないスキルであれば、病院側としては引き止めずらいです。

でも別にスキルUPは・・・

確かに30代ともなれば、成長よりも生活を重視する年代です。
いまさらスキルUPしたいと言っても、「本当かよ!?」と思われるかもしれません。
しかし看護師の本質は成長です。成長することでより多くの人の助けになれます。助けたいという心は誰もが持っていますし、成長意欲も誰もが持っています。
そういった心がチョットでもあるのなら、それを理由にしても嘘ではありません。
その気持ちを自分の中で高め、堂々と「スキルUPしたいから!」と伝えましょう。

でも転職先は普通の病院だし・・・

確かにスキルUPすると退職して、普通の病院で働いていたら「えー!」となります。
しかしスキルUPできるような病院は、内定のハードルも高いため、なかなか転職できません。
つまり内定が出なかった、というだけの話です。
その辺りは、看護師なら事情を察してくれますし、よくある話です。

3位:体調不良
体調不良は、看護師に限らず転職理由あるあるです。
病院にとって体調不良は、法的なリスクもあるため、引き止めずらいからです。

でも体調不良ってバレそう・・・

確かに体調不良はウソをつくとバレます。
特に看護師の上司はアセスメントのプロですから、すぐに見抜かれます。「診断書を持ってこい」と言われるケースもあるでしょう。
そのため体調不良を理由にしたウソはNGです。
でも少し大げさに言うくらいなら、程度にもよりますがありです。

大げさってどこまで許される?

程度のボーダーは、診断書が出るかどうかです。
診断書は、例えば心療内科クリニックで「仕事がハードすぎてストレスがある」と伝えてみましょう。初診でも退職用の診断書がもらえたりします。
診断書があれば、それは真っ当な退職理由です。病院側も引き止めずらいです。

体調不良による退職は、診断書が出るなら全然OKです。まずは診断書を手に入れてみましょう。退職を伝えるのは、実際に出てからのほうが確実です。

引っ越し
引っ越しも、看護師に限らず転職理由あるあるです。
実家へのUターン、旦那の転勤、結婚で新居など、病院が引き止めずらい理由です。

でも引っ越す予定がない・・・

確かに引っ越しの予定がなければこの理由は使えません。
ただ実際に引っ越すかどうかは、病院側が確認できないことです。どうしても退職したい、モメたくない、円満退職したい、のであれば引っ越しを検討するのもアリです。検討すればそれは「引っ越しの予定がある」とも言えるからです。

ウソはちょっと…

もちろんウソは、見抜かれやすいですし、自分に罪悪感も残ってしまいます。でも本当に検討したのであれば、それは正当な引っ越し予定です。

でも退職後にまだ住んでいるのがバレたら・・・

実はバレるのはよくあるケースです。
転職先に元同僚が診察に来て「あれ実家に帰ったんじゃ・・・」というのはよく聞く話です。でもだからと言ってどうこうなる訳じゃありません。噂くらいにはなりますが、これも含めて引っ越しは転職あるあるなのです。
それに先ほどの表を見てもらえばわかりますが、引っ越しは多くの人が建前です。本音ではたったの1%です。実際には引っ越してなかったり、すぐ近所への引っ越しだったり、引っ越しの予定が無くなったり。

引っ越し退職は、モメないための大人の対応なのです。

職場への不満
職場への不満は、退職理由5位と意外と低めです。
でも本音では、ダントツの1位です(汗)

もちろん病院もそれは分かっています。だから根掘り葉掘りと本当の退職理由を聞き出そうとするのです。

ただし職場への不満を退職理由にするのは、避けた方が無難です。
職場への不満は、病院側の努力で改善できそうなため、高確率で引き止められるからです。
それを強引に退職するからモメるのです。

でも本音で綺麗に辞めたい・・・

確かにその通りです。
ただモメる人の多くは「本音」を言う看護師です。モメた結果、退職日まで冷遇され、引き継ぎもうまくいかず、みんなが嫌な思いをする、というのは退職あるあるですよね。
本音を伝えたい所ですが、他のスタッフのためにも大人の対応を心がけましょう。

30代の退職理由まとめ
長くなったので一旦まとめます。
30代看護師は引き止めを受けやすいです。
そのため転職理由を事前に考えておきましょう。
コツは「大人の対応」です。本音を言えばモメます。モメるとみんなが苦い思いをします。
大人の対応で「結婚系、スキルUP、体調不良、引っ越し」などを退職理由にしましょう。
少しでもその要素があれば、それは立派な退職理由です。
堂々と伝えてOKです!

30代転職のポイント

この記事の始めに「30代の転職は、自分の市場価値が最重要」と書きました。

みなさんは「自分の市場価値」を知っていますか?
「たぶんこのくらいなか?」と想像が付くのではないでしょうか?

しかし職場評価と、市場評価は全くの別物です。
そのため多くの看護師は、自分の価値を低く見積もりがちです。

でも市場価値はどうやって調べたらいいの?

自分の価値の調べ方

市場価値の調べ方は大きく2種類あります。

  • 自分で調べる
  • プロに聞く

自分で調べる
シンプルに自分の価値を知りたいなら、実際に求人を見るのが手っ取り早いです。
ハローワークや、求人誌、ネットで見てみましょう。
2、3時間も調べれば、自分がどんな職場で、どんな給料で、どんなポジションで働けるのか、大まかですが分かってきます。

求人票は見たけどイマイチ分からない・・・

確かに求人票だけでは、正確な価値は分かりません。
というのも、一般的な求人票には「募集年齢」が書かれていないからです。
募集年齢が無いと、30代の価値を調べるのが難しいです。実際に応募し、30代がOKなのか聞き出すしかありません。
(注。求人票に年齢を書くのは、年齢差別をなくするため、労働基準法により禁止されています)

もしかして求人票の給料額も年齢不明なの?

はい。給料額も30代とは限りません。
全年齢のベース額だったり、特定年齢のモデル額だったり、初任給だったり、あいまいです。そのため30代の正確な給料を知るには、実際に面接に行き、聞き出すしかありません。
30代の看護師が求人票だけで価値を知るのは、経験、専門スキル、希望条件が複雑になる年代でもあるため、特に難しいのが現状です。

どうしたらいいの?

プロに聞く(転職エージェント)
自分の価値は、プロに聞くのが最も確実です。
過去の事例、エリアの統計データ、現在の求人事情、応募者の希望条件などをベースに、適切な給料額を計算してくれます。「480万は狙えそうです、うまくいけば500万以上、最低でも450万」などなど。
また紹介される求人は、実際に応募可能な、まさに自分の価値が反映された求人です。希望条件の適合度、給料額、ポジション、診療科も具体的に提示されるため、面接不要で自分の価値が分かってきます。

私の後輩は、これを利用して、年に数回転職エージェントに求人を紹介してもらい、自分の価値を定期的に確認しているそうです(転職する気も無いのに 汗)
ここまでやる人は流石に稀ですが、転職エージェントは自分の価値を知るうえで、そのくらい役立つサービスです。
転職エージェントは、無料で利用できるため、積極的に利用してみましょう。

まとめ

30代の転職は情報戦です。
自分の立ち位置を知り、適正な評価をくれる病院に転職しましょう。

第一歩として、まずは「自分の価値」を調べることから始めてください。

実際に転職するかどうかは、自分の価値を知り、それに合った求人が見つかった時に検討したらいいのです。
転職の決断は、それからでも全然遅くはありません。

まずは自分を知り、求人を見てみましょう。

30代の転職はそこからです。
それじゃ!

こんな記事も参考にどうぞ。

看護師が転職で失敗しないための準備マニュアル
大損してた!看護師が知っておきたい残業代のこと
看護師を辞めるのはちょっと待ってください!