派遣で働きたい看護師のためのイロハ

長谷部さん(30代・女性)
派遣歴7年。3年目から派遣の世界に。これまでに40か所以上の病院を経験。

派遣で働きたい看護師の皆さんこんにちわ!
長谷部です。

最近「派遣を考えていますが、実際どうですか?」というメール相談を頂きました。
そこで今回は「初めて派遣で働く看護師」の方向けに、ノウハウをまとめてみました。

時給

時給は2000~2500円を目安に。
2000円×8時間×22日=月収35.2万円
税金、保険、諸経費を引くと、手取り31万円ほどになる。夜勤ありなら40万円を超えることも。

また最近では時給3000円を超える仕事もある。

ただし高給の求人は、看護師を釣るためのエサであることも多い。
「それは昨日決まりまして~、でも別の求人もありますので!」と、特に時給もよくない求人を紹介される。

本当に3000円以上の派遣もあるが、隠れた条件もあるため要注意。
初回の派遣先のみ、ブラック病院、僻地、危険度が高い(暴力、感染)など。

また地方だと時給は、50円~200円ほど下がる。
また准看も100円~200円下がる。

看護師といえどもそこまで時給が高いわけではない。
一般派遣より、少し高い程度。
介護士は1600円ほど。

ガッツリ稼ぎたい

夜勤専従がおすすめ。

  • 深夜帯:22時~5時は25%アップ
  • 残業代:8時間以上は25%アップ

※8時間以上働くときは、残業代とみなされる

例えば、時給2000円なら深夜は2500円になる。
残業代も加算されれば、時給3000円になる。

給料例)
18時~翌8時:14時間拘束

基本給:28,000円
深夜増:3,500円(22時~5時)
残業増:3,000円(6時間分)
——————
合計:
34,500円

1日で3万円以上稼げる。
週1日働けば、月収14万円とそれなりの金額になる。

ただし仮眠や休憩などは、時給が出ない病院が多い。
仮眠2時間、休憩2時間などでは、途端に稼げなくなってしまう。

しかし仮眠や休憩がない施設は、拘束時間すべてに時給が出るため、1回の給料がデカい。

仮眠がないのは、看護師が1人体制の職場に多い。
高齢者施設、老健、グループホーム、障碍者施設など。

ただし仮眠も休憩もないのに、タイムカード上は仮眠したことになっているブラックな職場もあるため要注意。
派遣会社の担当者に苦情を入れる。
対応してくれない業者もある。
今後の付き合いをしない。

福利厚生費

交通費はもらえる。
定期代で清算が多い。短期や週3ほどなら個別清算。
ただし交通費を出さない業者も多い。
月1万~2万の損になるため、しっかり出してくれる会社を選ぶこと。

残業代は正社員と違いしっかり出る。
15分単位が多い。5分単位で出してくれる優良な会社も。
ただし残業代を出さない、サビ残させる、60分単位という酷い業者も稀にある。

給料は銀行振込。
基本的に月払いだが、日払いや週払いをしてくれる会社も一部にある。
手数料はたいてい会社持ち。手数料を負担させるケチな業者もある。

保険

派遣社員でも、正社員と同等に入れる。

・社会保険
健康保険、厚生年金保険、介護保険

・労働保険
労災保険、雇用保険

ただし入れるのは3ヵ月目から(大手ならすぐに入れることも)
2ヵ月は試用期間で、長く働行ける人だけ保険に入れる、という所が多い。
零細業者は、労災のみということも。
「お金は引かれていたのに、実は保険に入ってなかった」と、さらに酷い業者もある。

シフト

シフトは派遣先によって全く異なる。
病院側の事情、スタッフの配置に影響される。

もちろんこちらの要望を伝えて交渉もできる。
正社員ではないため、多様な働き方がしやすい。

  • ガッツリ稼ぐ。週6、夜勤多め、夜勤専属など。
  • そこそこ稼げればいい。日勤のみ、週3、土日勤務など。
  • 通勤ラッシュが嫌。10時出勤、車OK、準夜勤のみなど。

ただし希望が多いほど、派遣先は限られてくる。
また希望が通るかどうかは、担当者の交渉力によるところも大きい。

有休

派遣も有休が取れる。
条件は正社員やパートアルバイトと同じ。

  • 週30時間以上、または週5日働いている。
  • 半年以上働いている。

有休は、病院ではなく、派遣会社から出る。
短期で職場が変わっても、派遣会社が同じなら有休が取れる。

有休時の賃金は、派遣会社のルールによる。
そのルールは「平均賃金、通常賃金、標準報酬」など、会社ごとに細かな算出方法がある。

ただしどれであっても、1日分の給料と考えてよい。
そこから少し減ることもあるが、大幅に減るようなときは、会社との付き合いを考えた方がいい。
また有給を取れないような業者は、利用する価値はない。
大手ほどしっかり有休が完備されており、零細ほど取れない傾向がある。

稼ぎたい人は、通常の休みに有休を当てる。
または有休買取のある会社を選ぶ。

派遣会社選び

「看護師 派遣」でネット検索し、その中から選ぶ。

有名どころでは、以下の5つ。

派遣会社との付き合い方として、3つを心得ておくこと。

  • 派遣会社は、当たり外れが大きい。
  • 派遣会社は、沢山ある。
  • 派遣会社は、取り換え可能にしておく。

つまり派遣会社の良し悪しはピンキリ。だけど色々選べる。だから複数の会社と付き合いしておけばいい。

初めて派遣をする人は、まず3つほどに登録しておく。
メイン1つ、サブ1つ、捨てるのが1つ。
これらは登録して仕事をしていく中で、相性の良い業者におのずと絞られてくる。
紹介される派遣先、会社のサポート力、福利厚生、融通の利きやすさ、担当者との相性など。

「今の会社はたまたまタイミングが良かったから使っている」というのもよくある話なので、とりあえず登録してみるのが良い。

良い派遣会社の条件

派遣会社は本当にピンキリでトラブルに悩まされる。
会社の良し悪しは、たいていは以下で決まる。

  • 担当者
  • 営業力(病院との力関係)
  • 求人量
  • 稼働中の看護師数

まず担当者は最重要。
求人の紹介、条件調整、顔合わせ、連絡や相談、問題の対応などは、この担当者に頼ることになるため、派遣生活に大きな影響がある。
約束をすぐに忘れたり、酷い病院ばかり紹介されたり、条件に合わない仕事ばかりだったり、嘘をつかれたり、ひどい担当者は本当にひどい。

担当者のスキルと相性は大事。
大手会社ほどしっかり担当者教育されているが、それでも能力差は出てくる。また相性の問題もある。肌に合わなければ担当者を変えてもらう。または会社を変える。お互い仕事上の付き合い。ドライに。

次に営業力も重要。
大手ほど営業力も強く、病院との力関係も対等になる。
力が対等になれば、無理も言われにくくなるし、問題が起これば、誠実に対処してもらいやすくなる。

次に求人量。
これも大手ほど多い。
求人が多ければ、希望する職場を選びやすい。
また仕事が途切れる可能性も低く、働きたいときに働きやすい。

稼働中の看護師数も重要。
人が多ければ、突発的な休みにも対応してもらいやすい。
自分も突発的な案件に対応するなど、お互い様を意識すること。ギブアンドテイクの精神が大事。
ただし零細業者は看護師数が少なく「体調がどんなに悪くても休めない」というトラブルも。

つまり大手ほど良い会社の確率が高い。
もちろん大手でも担当者の当たり外れはある。

絶対確実な会社はないが、安定しているのは大手となる。
仕事も担当者も待遇も平均以上。
問題が起こっても対応が早いし、安心できる。

まずは大手から利用してみる。

面接

前提として、派遣前の面接は禁止されている(労働派遣法第26条)

ただし面接のようなものがある。
「顔合わせ」「病院見学」「打ち合わせ」と称した面接が行われる。
「キャリアシート」と称した履歴書が病院に渡される。

ただ、こちらも聞きたいことが聞けてよい。
ヒアリング、簡単な質疑応答、お互いの条件合わせなど。
時間は転職の面接よりも短め。

派遣会社の担当者も同席。
こちらの味方としてフォローしてくれる。

ただし弱小業者ほど病院側に媚びを売りやすいので要注意。

例えば、

担当者「貴院とは初めてのお取引となりますので、今回はお値打ちに派遣いたします!(時給下がる)」
わたし「はぁ!ふざけんな!」
病院側「…」

こんなやり取りが本当にある(あった)

病院へ行くときは基本スーツ。
派遣会社へ行くとは普段着でもOK。

契約終了

契約期間は、派遣前に決まる。
1か月~3か月が多い。

気に入ってもらえば、延長の打診もくる。
延長時は半年や1年など長期契約の話になることも。
5年くらい同じ病院に派遣されている人もいる。

延長するしないは自分の自由。

延長交渉は、派遣会社の担当者さんを挟むこと。
病院と直接話をして「辞める辞めない、聞いてた話と違う、条件が違う」などのトラブルになる。
担当者さんの顔もたたない。
基本的に交渉事は会社を通す。

職場トラブル

・給料
職場で給料の話はタブー。
時給を教えてはいけない。
派遣の給料は、正社員を超えることもあるため「派遣のくせに…」と根をもたれることもある。
「派遣って月どのくらいになるの?」とか聞かれても、「派遣会社から口止めされてまして…」とかわす。

・ブラック病院
派遣はブラック病院に当たることも少なくない。
何かしらの問題があり、離職率が高い病院ほど、派遣に頼っているから。

無理をせず、すぐに担当者に連絡をする。
状況によっては契約の短縮もできる。

ブラックの一例

  • 人間関係が悪い
  • 激務
  • モラル、看護観が低い
  • 違法行為
  • パワハラ、モラハラ

派遣を長く続けるコツは、過度な我慢をしないこと。体や心を壊してはいけない。そうなる前に次の職場へ移るのが大事。
仕事はいくらでもある。

よくあるQ&A

また正社員に戻れる?

戻れる。
看護師なら正社員の求人も山ほどある。
そのくらいどこの病院も人手不足。
また「派遣は職歴にならない…」と言われているが、それは一般職の話。
看護の世界は「経験」がものを言うため、派遣もスキルとして重視してもらえる傾向がある。
実際、色んな病院を経験するため、職場への適応力は高くなる。

派遣先の病院に就職できる?

できる。
よくある話。
気に入った病院があれば、話を持ち掛けてみる。
逆に病院側から、引き抜きされることもある。

どちらのケースも派遣会社を通して交渉する。
病院側は、派遣会社に紹介料を払い、直接雇用できるルールになっている。

ただしケチな病院側は「コッソリ内密に」と言ってくることがある。
法律違反ではないが、モラルの問題。
これを受けるかどうかはあなた次第。

転職先を派遣で探すのはあり?

あり。
よくある話。
派遣で色んな病院を見てから、転職先を探す人は結構多い。
内情が分かるから確実。
ただし最近の人材紹介所は、転職先の情報を事細かに教えてくれるため、派遣で見なくても内情がある程度分かる。

派遣のメリットは?

始めやすく、辞めやすいところ。
仕事は選びたい放題。「明日にでも来てください!」という病院ばかり。
嫌な職場ならすぐ辞めて、体力回復のために1週間休むなんてこともできる。
お金が無くなれば、派遣会社に電話をすればいい。すぐに仕事を紹介してくれる。最短3日ほどで働ける。日払い、週払いもある。

派遣会社に登録しなくても派遣はできる?

病院と直接契約すればOK。
ただし個人事業主という扱いになるため、税金や保険の手続きが毎年大変になる。
有休や福利厚生も一切ない。

そもそも契約してくれる病院を見つけるのが難しい。
コネが必要。

担当者さんが嫌な人だったら?

合わない担当さんは変えてもらう。
本部に連絡して「担当さんを変えていただきたいのですが」と相談すればOK。
担当者の当たりはよくあることなので、話は早い。
ただし零細業者は、そもそもスタッフ数が少ないため、変更不可ということもある。
派遣初心者は、大手会社を利用したほうがトラブルが起きにくい。

今は働く予定がないけど登録してもいい?

大丈夫。
派遣会社は、看護師の数を多く見せたいため、登録だけでも喜ばれる。
コチラとしても、どんな派遣先があるのかを把握しておくのは重要。必要になったときに働けばいい。
派遣会社に登録しないと見れない求人もあるため、とりあえず登録して求人を見るだけの人も多い。

派遣会社にはどのくらいの頻度で行く?

年数回。
書類をもっていったり、担当さんと情報交換したり。
毎月行っている人もいれば、全てを電話とメールと郵送で済ませて全く行かない人もいる。人それぞれで決まりはない。

単発バイトと派遣は違う?

ほぼ同じ。
契約期間が長いか、短いかだけ。
単発バイトでも毎日入れば、しっかり保険にも入れる。

ただ派遣先は若干異なる。
単発バイトは、検診、訪問入浴、イベント系など、軽めの職場が中心になる。
病棟は少ない。
病棟もあるが、長期派遣の人が急に休むときの代役か、派遣の人も嫌がる超ブラック。

やばい病院の見分け方は?

派遣仲間を作って、情報を共有するのが一番確実。
ネットの口コミは患者目線ばかりで当てにならない。

あとは担当者さんとの信頼関係。
ブラックは紹介しない、紹介するとしても最初に教えてくれる、ブラックなら時給交渉してくれるなど、誠実な担当者さんを引き当てる。

フリーペーパー掲載の派遣業者はブラック紹介率が高い。掲載条件が緩いため、ありえない高待遇をエサに人を集めている。

初心者はどの派遣会社がいい?

大手が鉄板。
大きな派遣会社のほうが、福利厚生も保証もしっかりしている。
問題が起こった時の対応も早く確実。
求人も多く、希望に合った派遣先を選びやすい。

派遣に関しては零細業者を使うメリットがほぼない。

大手会社はどこ?

有名どころでは、以下の5つ。

人事が暴露!転職に強い看護師が不採用になる理由とは?

不採用になった看護師

「先輩…、面接落ちました…」

先日、後輩の看護師が相談してきた。
看護師であっても、落ちるときは落ちるのである。

私は現場で働きつつも、人事業務もしているため、後輩が不採用になった理由が何となく分かる。
とは言え、不採用の理由は、病院によって大きく異なる。

さてさて。
実は半年ほど前、色んな病院の人事担当者が集まり「不採用にした看護師」について座談会を開催したことがあった。
ということで、今回はその時の話をまとめてみた。

※追記
後輩向けの記事です(20代の看護師。独身)
座談会は2時間ほど。


参加者は8名。病院の人事部、某医療法人の理事、訪問看護経営、クリニック経営、看護主任、転職コンサルタント(元、医療法人の人事課長)など。

不採用の理由ランキング

「どんな看護師が不採用になるの?」

不採用になる看護師には、一定の傾向がある。

もちろん、採用方針は病院ごとに異なる。
病院の規模、経営の方針、病院文化、経済事情などによって、大きく左右される。

ただ、どこの病院にも共通する不採用理由もあったため、ランキングにしてみた↓

  • 1位:経験が少ない
  • 2位:ない(不採用にしたことがない)
  • 3位:条件が合わない
  • 4位:すぐ辞めそう
  • 5位:人柄
  • 6位:他者に決まった
  • 7位:その他

↓これら不採用理由の裏側を整理した。

1位:経験が少ない

人手不足の看護師と言えども、経験の少なさは不利になる。
実際、経験不足が理由の採用は、一番多く聞かれた。

第二新卒

1年目~2年目ほどの看護師。

第二新卒は、受け入れが難しい。
不採用にするケースも多い。書類で落とすことも。

特に1年未満の看護師。
既に新卒を確保しているし、何人か退職するのを見越して多めに採用している。

ただ離職者が多い年度には、1年未満の新人を採用することもある。
現スタッフとのバランス次第。若手ばかりだと業務が回らずきつい。逆にベテランばかりの職場は後々きつくなる。

また新人研修のタイミング次第でもある。
年2回、春と秋に新人研修している病院もある。

ただしこれらは大病院の事情。
看護師の確保に困っている中小病院であれば、受け入れOKなことも多い。
時期によらず、採用するケースもある。
ただし、中小ほど教育体制が悪くなる傾向もある。第二新卒なのに即戦力を求められたり、プリセプターなしだったり、完全放置というケースも。経験が浅いうちほど、大きな病院で学ぶのが無難。

第二新卒は、3年目、5年目といった中堅に比べると、採用が難しい。
病院の求人事情、新人研修、現スタッフとのバランスなどによって左右される。
つまりタイミングが重要。

そのため第二新卒は、病院側の都合の良いタイミングに紹介してもらえる、エージェント経由が多い。

未経験の診療科

看護師の転職は、未経験の診療科というケースも多い。
診療科へのこだわりよりも、通勤が楽、定時上がりできる、給料、シフト、福利厚生など、生活重視の看護師が増えている。

ただし未経験OK・NGは、タイミングによる。
補充したい人員が、ベテランの代わりであれば即戦力、新人の代わりであれば未経験OKとなる。

また診療科によっては、臨床経験の有無が重要になる。
急性期などは、病棟経験のない人は厳しい。

また経験が特殊な看護師(外来、クリニック、美容外科、精神科、介護施設、訪問看護などしか経験のない)は、採用しずらい。

逆のケースだが、職場に不釣り合いなハイスペックの人が来ても対応に困る。
介護施設に、国立医大の元主任の方を採用したこともあったが、入職早々に現スタッフとの対立が酷く、丁重に退職していただいた。

つまり未経験の診療科は、看護師の経歴や基礎スキルと、求められる人物像のマッチングが重要となる。

その他の経験

パソコンが全く使えない。電子カルテのタイピングができない。
持病。よくあるのが腰痛持ち。職業病だが、あまりにも重度だと厳しい。できない仕事が多いと現場から不満が出やすい。

2位:ない(不採用にしたことがない)

「応募を断ったことがない」
「人を選んでいる余裕がない」

そういった声も多かった。
そのくらい人手不足。

看護師に限らず、医師、薬剤師、療法士は、応募があればほぼ100%内定を出しているという病院も。
中小やブラックと言われる病院ほど、その傾向が強い。

もちろん人を見極めるのは重要。
特に協調性がなさそうだったり、人間関係でモメそうな方は、採用すると職場崩壊にもつながる。

その結果として離職率の高い職場になる。

離職率が高いと、大手の紹介会社は紹介してくれなくなる。
ますます人手に困り、ハロワや地域求人誌、零細の紹介会社だけに頼ってしまい、悪循環に。
離職率の高い病院は、労働環境が悪く、職員からの紹介もほぼない。

人が辞めない環境を作りたいが、医師やベテラン看護師の影響が強く、難しい。

3位:条件が合わない

「ピッタリの人がいない」

これもよくある話。
病院と看護師、双方の条件がぴったり合うなんてこは、ほぼない。

最近では、看護師側の条件も多様化しているため、折り合いをつけるのが難しい。
それでも努力しているが、そのギャップが大きいと不採用にするし、内定を出しても辞退が多い。

給料

給料額が問題で不採用にすることはほとんどない。面接中に希望の給料額を提示してくる人がほぼいないから。その代わり、採用後に給料額が不満で辞退したり、短期退職したりというケースはよくある。ただ最近では人材紹介の担当者が代わりに給料交渉に入ることが多くなった。給料額は多少増えてしまうが、問題も起こりづらく、辞退を避けられるのため、病院側としてもありがたい。

ポジション

主任やリーダーをやりたいという要望はよくある。ただし管理職は重要なポジションゆえに、外部からの採用は少ない。また経験以外にも、人柄や適性も重要となるため、選考が難しい。複雑な管理職や専門職を募集するときは、人材紹介に間に入ってもらい、しっかり厳選している。

福利厚生

託児所、駐車場、寮など。
タイミングによっては空きがなくお断りすることも。また採用決定後に「駐車場があると思ったのに」と言われて困ったことがある。確かにあるが患者さんや役職者しか使えない。面接中にしっかり確認したほうがいい。エージェントが間にいたらしっかり話を詰めてくれるので便利。

入職日

即戦力が欲しい時は、あまり長く待てない。「入職は3か月先」と言われても難しい。若手が欲しい時はある程度長く待てる。

奨学金の建て替え

お礼奉公中の転職は多い。その際に問題になるのが奨学金。
非公式だが立て替えている病院も。
ただし立て替えるかどうかは、金額や看護師のスペックによる。断ることが多い。
立て替えている病院も少なく、また公表していないため、人材紹介経由が無難。
参考:奨学金のお礼奉公中に転職するには?

夜勤なし

最近は独身者でも夜勤無を希望する人が増えた。

夜勤なしと言えば、外来が人気。しかし人気職であるがゆえに空きがなく不採用にすることも。中途者よりも、子育て中のスタッフの転属を優先している。
また病棟で夜勤なしを希望する人もいる。正直厳しい。例外として、ベテランの実力者、または今はできないがいずれできるという場合は、採用することも。
また夜勤専従者の多い病院では、夜勤なしOKなこともある。
参考:夜勤専従のメリット、デメリット

固定休み

正月やGW、その他繁忙期の固定休み。
現場からの反発も多いため、配属先の師長の考え方によっては不採用に。

定時上がり

ほとんどの方が希望している(口に出さないにしても)
配属先による。

特殊なシフト

土日休み、時短シフトなど。
昼に2時間ほど休憩が欲しい(家庭の事情)という要望もあった。

なるべくなら応えたいが、現スタッフからの反発もあるため、難しい。
現スタッフであれば職場の雰囲気によっては許されることもあるが、新しいスタッフだと現場の理解を得るのは困難。

仕事内容

本人のやりたい事と、実際の業務の隔たり。
あまりにも違っていれば不採用にすることも。本人から辞退の割合が高い。

4位:すぐ辞めそう

病院としては、なるべく長く勤めてもらいたい。
すぐに退職されると時間、労力、お金など、コスト的な負担が大きい。
また人事担当者の評価にも影響するため、特に気を付けている。

ライフサイクル

結婚、妊娠、進学、親の健康状態など、辞めそうな予兆がある。
こういった方はその他条件がピッタリでも不採用とすることも。

もちろんライフサイクルに合わせた離職は、女性の職場ではよくある話。
ただし面接中に予知できれば、採用を見送ることもある。

またそれら情報を知っていながら、隠している悪質な人材紹介も。
半年後に留学した看護師、開業予定だった医師、結婚する予定だった看護師など。ご本人達は口をそろえて「人材紹介に言ってあったので了承済みと思っていた」と。こういった人材紹介には要注意。

短期間で辞めている

短期間で退職を繰り返している人は、大きなマイナス点となる。
面接で理由を尋ね、その回答次第では不採用にしている。

転職回数はそこまで気にならない。
今は誰でも転職する時代。

お祝い金ありの人材紹介

一時期「お祝い金退職」が横行した。
人材紹介から貰える「お祝い金」欲しさに転職を繰り返す行為。
病院界隈で問題になった。

一部悪質な業者が紹介料を稼ごうと、看護師に話を持ち掛けていた。
それを受けてしまう看護師側のモラルの問題でもある。

ただし国から「同じ人へ、2年以内に求人を紹介するのはNG」と通達された。
またそういった悪質な業者は、病院側で情報が共有され、激減した。

今ではお祝い金がもらえる人材紹介はかなり減った。
ただしまだ一部で存在しており、そういった業者からの紹介だと警戒する。

・・・

人事としては短期退職が怖い。
とはいえ、職場との相性もあるし、それは働いてみないと分からない。人それぞれ辞めざるを得ない理由もある。
そういった時は、早めの退職がありがたい。
仕事を覚えたころに辞められるのが一番困る。

5位:人柄

大切。
患者さんにとっても、同僚スタッフにとっても。

面接中の態度が悪い

元気がない。意欲がない。やる気が伝わってこない。
退職理由をはぐらかされた。
自己アピールに「特にない」と回答。
前職場の悪口。
服装がだらしない。派手なピアス、ネイル。まさかとは思うがその格好で仕事するのではと不安に。
遅刻。最低限連絡を。
志望動機が適当。「何となく」「とりあえず」など。しょうがなく選んだという印象。
下調べしていない。せめてホームページくらい見てきてほしい。
その他、人の話を聞かない、敬語を使わない、面接中に電話に出るなど。

履歴書に問題がある

字が汚い。せめて丁寧に。
顔写真が貼ってない。
履歴書がコピー。
空欄ばかり。
職歴が省略されすぎている
他院用の履歴書を使いまわす

トラブルを起こしそう

患者さん軽視。「患者が」と「さん・様」などの敬称を付けない。
雑用軽視。看護記録、清潔業務、その他雑用などを軽視する。医療行為にしか興味がない、または看護自体に興味がないなど。
学習意欲がない。
労働意欲がない。

どれか1つで判断するというよりも、積み重ねられて、一定値を超えた時に「この人は不採用かな…」となる。
面接中だけではなく、応募の際のやり取り、病院見学、エージェントからの評価なども参考にしている。

病院見学中も人柄を見ている。
応募者の情報が多いほど、ミスマッチを防げる。
病院見学は、応募者から見ても病院の内情イメージしやすくなるため、お互いにとってメリットがある。

またエージェントからの第三者目線での情報も有用。ハロワや直接応募との大きな違いはここ。特に大手の人材紹介は、事細かに教えてくれるため重宝する。応募者から見てもミスマッチが減り、短期退職も少なくなるため、有用。

6位:他者に決まった

今の看護業界は、求人を出してもなかなか人が集まらない。
その一方で、複数の応募が重なることもある。

人気病院

有名な病院は、応募も多い。
待遇が良かったり、教育体制が整っていたり、メディアによく出るような病院。

こういった病院は、看護師の確保にそれほど困ってもおらず、一定の期間しか求人を出さない。(2018年度の第2回中途採用は7月1日~7月14日まで、など)
それがさらなる応募重複となり、その結果として不採用の確率も高くなる。
コネやタイミング、面接対策などが重要。

特にコネは意外と強い。知人からの紹介は優先されることも多々ある。
優良エージェントからの推薦者もミスマッチが少なく、優先している。

求人が出ない病院

人が辞めない病院は、求人を出さない。
こういった病院は、出戻り再就職者も多く、ますます求人が出ない。

稀に空きが出て、求人を出すと応募が殺到する。
選考にコストがかかりすぎるため、ハロワやサイトに出さず、非公開で募集することも。スタッフからの推薦だったり、人材紹介など。

転職シーズン

春先、夏のボーナス前後、秋始め、年末年始の転職シーズンは、応募が増える。
求人量も増えるが、一部の優良病院に応募が集中しがち。

人材紹介は、早くから求人情報をキャッチしている。
そのため人材紹介に登録しておき、条件良い求人や、狙っている病院の求人が出てきたら、連絡がくるようにしている看護師も増えているそう。
正式に求人を出す前に採用が決まることも。

それを見越して人材紹介に登録する看護師が増えている。
ただし零細の人材紹介は、転職を急かす傾向がある。大手なら期間に余裕をもって転職活動ができるため、人材は大手に集中している。

まとめ

病院ごとに求人事情は異なる。
ただ、不採用の理由に関してはほぼ似ていた。

1位:経験が少ない
2位:ない(不採用にしたことがない)
3位:条件が合わない
4位:すぐ辞めそう
5位:人柄
6位:他者に決まった
7位:その他

パーフェクトな人間はいない。
誰でも1つや2つは、弱点を持っている。
ただし看護師であれば、人手不足ということもあり、採用される確率は高い。

それでも不採用になるのは、問題がありすぎたり、大きすぎたりする時。

自分ではわからない欠点もあるだろうし、特殊な勤務条件を希望することもあるだろう。
そういった時は、誰か第三者に相談するのが良い。

人事経験のある友人だったり、ハロワの職員だったり、人材紹介の担当者だったり。
こういった方々は、転職のプロである。

難しい条件であっても、対策は練ってくれる。
時にはコネも使ってくれる(コネは案外強い)

追記(後輩向け)

若いうちは、転職に失敗しやすい傾向がある。
病院に求める条件が多い時期でもあり、経験も浅いために、採用で不利になることもある。

若い時ほど、人材紹介に頼ってみるのが良い。
「経験少ないのに」「私なんかが」「迷惑じゃ」と、気後れする必要はまったくない。

実際、人材紹介を利用する看護師は、20代30代が一番多い。
人材紹介側としても、若い看護師を歓迎しているらしい(若さは武器)

ただし人材紹介は中小零細よりも、大手がいい(失敗したくないなら)

どんな病院があり、自分がどこで求められていて、どこが自分に合うのか?
これは色んな職場で働かないと分からない。

でも経験豊富な担当者なら、的確な助言をくれる。

まずは相談してたらいい。

看護師の内定から入職まで。その流れと注意点まとめ

転職を予定している看護師の方へ
こんにちわ。メディカル調査員の川田です。

内定はいつ出る?
手続きはどうしたら?
入職までの流れは?

面接後は、先が見えないこともあり不安なことも多いですよね。

内定~入職までの流れ

  • 内定通知が来る:翌日~2週間
  • 条件確認
  • 返事:内定後1週間以内
  • 手続き
  • 入職:要調整

入職までの流れはシンプルです。
結果が出て、条件を確認し、返事をして、契約書類を書いて、晴れて入職です。
基本的には内定先が指示をしてくれるため、その流れに乗りましょう。

ただし、連絡や書類の提出など、やるべきことは沢山あります。
そこで流れの詳細と注意点を、事前におさらいしておきましょう。

1.内定通知

面接結果は早ければ翌日、遅くても2週間後には出ます。
まずは電話かメールで結果が伝えられます。
その後に正式な内定通知が郵送で送られてきます。

郵送されてくる書類一覧

  • お知らせ
  • 健康診断の案内
  • 内定承諾書
  • 内定通知書

お知らせは、今後のスケジュールや郵送物の説明などが書かれています。

健康診断の案内は、「入職前に健康状態を調べておいて」という案内です。
5千円~1万円ほどの一般健診でOKです。
最近では「雇入時健康診断(やといいれじ けんこうしんだん)」という就職用の健診も増えてきました。
料金は一般も雇入時健診もほぼ同じくらいです。
参考:最寄りの雇入時健康診

費用は基本的に自腹を覚悟しておきましょう。
入職先で診てくれたり、費用を出してくれる病院もありますが、期待しない方が無難です。

内定承諾書は「内定をお受けします」という契約書類です。詳細は後記しています。

最後の「内定通知書」ですが、郵送物の中で一番重要です。
というのも、ここに勤務条件が書かれているからです。

2.勤務条件の確認

内定が出たら、勤務条件を確認しておきましょう。
「聞いてた話と違う…」というのはよくある話です。

まずは郵送されてくる「内定通知書」をチェックします。

確認したい勤務条件
  • 勤務形態(常勤、契約、パートなど)
  • 配属先
  • 入職予定日
  • 基本給
  • 手当
  • ボーナス額
  • 社会保険の加入有無
  • 休日数
  • 勤務時間
  • 夜勤

まずは希望した診療科に配属されるかをチェックしましょう。
入職日は、面接中にある程度調整しているとは思いますが、再度確認しましょう。
基本給、手当、ボーナス額は、一番思い違いの多いポイントです。聞きづらい所ですが、チェック必須です。
社会保険は4点入れるかを確認しましょう。健康保険、雇用保険、労災保険、厚生年金。
休日数は一般的に年間120日以上と言われています。それより少なければ要注意です。
参考:騙されない看護師求人の選び方より

その他、夜勤の有無、入寮できるかどうかなどは、内定通知に書かれていないため、口頭での確認が必要です。

もし聞いてた話と違ったら

勤務条件が予測とズレていたら、3つの手段があります。

  • 病院側に確認する
  • 妥協する
  • 辞退する

まずは病院側に確認をしましょう。
「面接では△△と伺いましたが、頂いた内定通知には〇〇と書かれていました。恐れ入りますがどちらが正しいのでしょうか?」
聞きづらい質問かもしれませんが、後悔しないためにも勇気を出しておきたいポイントです。

また軽微なズレなら「まあしょうがないか」と妥協するのも一つの手です。
面接で話した内容は正式決定ではないため、多少の誤差はどうしても出るからです。

どうしても妥協できないズレは、内定辞退することになるでしょう。
人それぞれ妥協できない部分はあります。
そこを無理に妥協するのは、転職失敗のあるある話ですので要注意です。
いくら悩んでも解決できない問題のため、ご縁が無かったと割り切り、次の病院を探すのが合理的で気分的にもスッキリできます。

3.内定の返事

内定通知を受けたら「入職」か「内定辞退」を自分で決断します。
電話口で即答してもよいですし、一旦保留で後日連絡してもよいです。

返事は、1週間以内にするのがマナーです。
病院側は返事が来るまで、他の面接ができず困ってしまいますので。

返事の仕方

「この病院に決めた!」と内定を承諾する場合、以下の手順になります。

  • まず面接官の方に電話
  • その後に内定承諾書にサイン

電話での伝え方は、以下を参考にしてください。

入職したい場合

お世話になっております。先日内定のご連絡を頂きました看護花子と申します。
このたびは本当にありがとうございました。
内定を承諾させていただく、連絡させていただきました。
皆様のお役に立てるよう精一杯努力させていただきます。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。

内定を辞退する場合

お世話になっております。先日内定のご連絡を頂きました看護花子と申します。
このたびは本当にありがとうございました。
自分なりに数日間考えた結果、大変恐縮ですが今回は内定を辞退させて頂きたいと思っております。
ご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。

このようにまずは電話で「お願いします」「辞退します」と伝えましょう。

入職を決めた方は、次に内定承諾書へのサインをします。
(辞退する方はここまでOKです)

4.手続き

入職の意志を伝えた後は、「内定承諾書」にサインして病院に返送します。

※病院によっては、雇用契約書、入社誓約書、雇用条件契約書など、書類の名前は様々です。
※書類がなく、口頭での承諾のみという病院もあります。

・記載個所は3か所です。

  • 日付(書いた日)
  • 住所
  • 氏名

ボールペンで記載しましょう。
捺印を忘れずに。

これで正式に入職が確定するという訳です。
期日までに連絡をしないと、内定辞退とみなされるので注意してください。

注意点

内定承諾書を返送するまでは、内定を辞退できます。
つまり電話で「お願いします」と伝えてあっても、法律上は書類にサインしなければ、まだ入職がまだ確定してないということです。
ただし、病院側は採用を終えているでしょうし、さすがに迷惑がかかるため、ここに来ての辞退はなるべくなら避けたいところです。

「どうしても事情があって…」という場合は、正直にその理由を伝えましょう。
病院側としても無理に入職させることはできませんので。

5.入職

入職日には、中途者向けのオリエンテーションが行われるでしょう。

  • 院内案内
  • 職場挨拶
  • 備品支給(制服、社員証など)

オリエンテーションは、基本的には入職初日に行われます。
入職前に事前に行われるケースもあります。

入職日の調整

入職時期は、面接中にある程度調整しておきましょう。
その後、内定の電話時に再調整し、確定するのが一般的です。

Q&A集

内定通知は辞退できる?

はい。断れます。
内定=入職ではありません。

「せっかくですが辞退させてください」とお断りの電話かメールをしましょう。
紹介会社を使っている方は、担当者に辞退する旨を伝えるだけでOKです。

連絡なしで内定が流れるのを待つ人もいますが、相手に大変失礼なので辞めましょう。

入職の決断はいつまで?

内定通知後、1週間以内が一般的です。
「〇月〇日まで」「〇週間以内」と期限が決められることが多いかと思います。
期限切れになると内定が流れてしまうため、注意しましょう。

内定の返事を先延ばししたい…

複数の面接を受けている方は、内定の時期調整が大変ですよね。
「本命病院の面接や内定が遅い」というのは転職あるあるです。

ただ返事の先延ばしは難しいです。
中途採用は、人手が足りないから募集しているのであり、多くの病院が急ぎで探しているからです。
まずは病院側に要相談ですが、「待つけど、もし他の人に決まったらごめんね」と言われれば良い方で、「今回はご縁が無かったということで…」となるケースも。

内定の時期調整は意外と難しいものです。

どうしても返事を先延ばししたい

どうしもて1週間以内の判断が難しいときは、その旨を病院側に伝えましょう。
ただし、どう伸ばしてもプラス1週間が限度だと思われます。それ以上は大きな迷惑になるため、いったん白紙にしてもらうか、辞退することになるでしょう。

返事を待ってもらいたい場合の伝え方

お世話になっております。先日内定のご連絡を頂きました看護花子と申します。
このたびは本当にありがとうございました。
大変申し訳ないのですが、内定承諾の返事を〇日まで待っていただくことは可能でしょうか?
ご迷惑をおかけいたしますが、ご検討頂ければ幸いです。

一方的な「待ってください」はNGです。
待つかどうかの選択権は、病院側にあります。
そのため「待っていただけないでしょうか?」というお願いになります。

返事を待ってもらう理由は、正直に伝えましょう。
おそらく多くの場合は「他病院の面接や内定のタイミング」だと思いますが、面接官の方も分かっていますので。

「家族に相談したいから…」「もう少し考えたいから…」と嘘を付いても「1週間もあったのに何やってたのか…」「他病院待ちなのかな…」、と思われるため避けた方がいいでしょう。

海外旅行に行くけど連絡は大丈夫?

仕事を辞めて、転職活動して、その合間に海外旅行、という方もチラホラいます。
そんな時に注意したいのが、旅行中の内定通知です。

電話に出られる国内旅行なら問題ありませんが、海外旅行は注意が必要です。
「何度電話しても繋がらない…」では印象最悪ですからね。
面接中に「〇日から1週間不在にします」と伝えておきましょう。

内定が出たけど給料が不明…

給料や手当額などの勤務条件は、内定通知で知らされるのが一般的です。
(給料額、入職日、配属先、休日数、社会保険などが書かれている)
(郵送されてきた内定通知書、内定メールなどに書かれている)

ただし病院によっては「当院の規定に準ずる」などハッキリ書かれていないこともあります。

これは危険です。
入職後に「聞いていた給料額と違う」「夜勤手当が低すぎる」といったトラブルはよく聞きます。

具体的な条件が分からない場合、病院側に電話をして必ず確認しましょう。
聞き方は「給料額や休日数が分かる内定通知書を頂けますでしょうか?」「勤務条件をメールか書面で頂いてよろしいでしょうか?」などです。

お金のことは聞きづらいですが大切なことです。
人材紹介を使っている方は、担当者経由で確認してもらえばOKです。

内定通知が来ない…

内定通知は、面接の翌日~2週間に来ます。
なかなか連絡がこないと、こちらとしても転職活動がしづらくて大変ですよね。

2週間待っても来ないのは問題ありです。
まずは病院側に確認しましょう。
面接官の方に電話をして「以前面接をして頂いた〇〇と申しますが、その後結果はいかがでしょうか?」と聞きましょう。

内定通知が遅れるのは意外と「忘れていた」というケースが多いです。
ただしこれは面接官の方の問題であって、病院の問題とまでは言えないため、感情的になったり、クレームを言ったり、これが原因で内定を辞退したりは避けましょう。
「内定通知が遅れた」という事実はありましたが、「この病院で働きたいかどうか」が大切です。

内定の電話で返事を迫られたら…

面接の結果は、まず電話で伝えられます(最近はメールも多いですが)
その時に「どうしますか?」と内定を受けるかどうかの決断を迫られることがあります。

ただ即決する必要はありません。
勤務条件をしっかり確認するためにも「後日お返事いたします」と伝えるのが一般的です。
「ありがとうございます。一度検討させてください」「少しお時間ください」「家族と相談して~」と伝えましょう。

もちろん「絶対この病院が良い!」という方は、電話の段階で「よろしくお願いします!」と内定を承諾するのもありです。

まとめ

内定後は余裕をもって手続きをしていきましょう。

それじゃ!

看護師のための面接逆質問まとめ。失敗しないマナーと質問例

逆質問をしている看護師
面接を受ける看護師の方へ
メディカル調査員の川田です。

面接官「最後に質問はありますか?」

これ聞いてもいいのかな…?
失礼じゃないかな…?
失敗しそうで怖い…

面接の逆質問は、やっぱり不安ですよね。
「質問が思い浮かばなかった…」「イキナリ給料の話をしてしまった…」などは、実際によくある失敗です。

逆質問で大切なこと

その場しのぎの質問は、相手の方にも伝わってしまうものです。

面接は、相手の方とのコミュニケーションです。
面接官の方に失礼がないよう、事前準備が大切です。
しっかりと準備ができていれば、印象が良くなり、採用に繋がったり、本音を話してくれるのが人間心理です。

また逆質問は「マナーや聞き方」も大切です。
質問を考えておき、しっかりとマナーを守り、話す順番を工夫することで、相手の方に失礼なく、好感を持ってもらえるものです。

逆質問の3大マナー


  • 調べればわかる質問はNG
  • 既に話した質問はNG
  • イキナリお金の質問はNG

調べればわかる質問

ホームページや求人票を見ればわかる内容はNGです。
例えば「どんな診療科がありますか?」「病床数はどのくらいですか?」「病院理念は何ですか?」などは、ホームページに書かれており、「調べてないのかな…」「興味ないのかな…」と思われるため大変失礼です。

ただし、これらを深堀して質問するのはOKです。
例えば「〇〇科はどんな患者様が多いですか?」「病床の稼働率はどのくらいですか?」「貴院の〇〇という理念は業務のどんな所に反映されていますか?」などです。

既に話した質問

面接中に話した内容を質問するのはNGです。
「さっき話したのに…」「聞いてないのかな…」と悪い印象に繋がりますし、相手の方も失礼です。

イキナリお金の質問

イキナリお給料の話はNGです。
もちろん一番気になる所ではありますが、印象としてはよくありません。

まずは仕事内容の質問をして、徐々に待遇面へ行き、その流れの中でお給料の話をする。これが違和感を感じにくい自然な流れです。

さて。
ということで次は、実際の逆質問の流れを想定していきましょう。

1.仕事内容の逆質問

よくある質問例

  • 配属先
  • 求められる人材像
  • ポジション(役割)
  • 仕事内容
  • 業務フロー
  • チーム体制
  • 使用機器
  • 主な疾患

まずは仕事関係の質問から入っていきましょう。
コチラとしても気になる話ですし、面接官の方も「この人は入職後に業務をスムーズにできるだろうか?」と気にしており、ここを聞いて欲しいと思っています。

具体的な聞き方

  • 〇〇科を希望していますが、大丈夫そうでしょうか?
  • どのような看護師の採用をお考えですか?
  • どのような役割を予定されていますか?
  • 具体的な仕事内容を教えてください。
  • 1日の業務の流れはどのような感じですか?
  • 3年目の方はどのような業務をしていますか?
  • 病棟のスタッフ数は何名ほどでしょうか?
  • チーム構成はどのような感じでしょうか?
  • カルテはどのように記載していますか?
  • 患者様はどのような疾患の方が多いですか?

マナー

仕事内容は、「ホームページで拝見しましたが」と前振りを付けると、事前に調べてきた熱意をアピールできますし、それ以上のもっと具体的な情報が欲しいということも伝わります。

また前振りには「もし入職したら~」「もし内定を頂けたら~」と付けると、謙虚さの中に前向き感があり、面接官の方にも好印象です。
熱意がある質問は、気持ちが良いですからね。

逆に「こんな業務はできますか?」と内定前提の質問は、「もう決まったかのような言い方だな…」と面接官の方もいい気がしません。
内定の決定権は、あくまでも面接官の方が持っています。それを奪うような発言は、コミュニケーションとしてNGです。
もちろん全ての質問に「もし」を付ける必要はありません。最初のいくつかの質問に「もし」を付けておけば、内定前提ではないことが伝わるでしょう。

2.労働環境の逆質問

よくある質問例

  • 教育環境
  • 人間関係
  • 残業
  • シフト体制
  • 夜勤
  • 年齢層
  • 勤続年数
  • 中途比率
  • 評価方法

仕事の次は、労働環境を聞いていきましょう。
この先の一番聞きづらいお金の質問に繋がる架け橋です。

具体例

  • 中途者研修は行っていますか?
  • どのような研修をされていますか?
  • 中途者にもプリセプターは付いていますか?
  • 配属予定先はどのような雰囲気でしょうか?
  • 日常の残業時間はどのくらいですか?
  • シフトは2交代ですか?3交代ですか?
  • 夜勤は月何回ほどでしょうか?
  • 夜勤の仮眠は取っていますか?
  • スタッフの平均年齢はどのくらいですか?
  • 平均的な勤続年数はどのくらいですか?
  • 中途社員の比率はどの程度ですか?
  • 看護師はどのように評価されていますか?
  • 成果はどういった点を評価されていますか?

マナー

面接官の方は、看護部長さんが担当されるケースが多いです(稀に師長さんや人事部の方)
そのため現場の細かなことまでは知らないこともあります。
例えば人間関係や夜勤内容などは、答えるのが難しいかと思われます。
逆に教育環境や評価方法などは、部長の担当業務のため、詳しく知っているでしょう。

3.お金関係の逆質問

よくある質問例

  • 給料
  • 昇給
  • 有休
  • 手当て
  • 福利厚生

さて。ここからは山場となるお金関係の質問です。
先ほどの評価方法や勤続年数からの流れでここに入ると話に無理がなくスムーズです。

具体例

  • 平均年収はどのくらいですか?
  • 給料モデルとなる賃金表はありますか?
  • 平均的な昇給額はどのくらいですか?
  • 有休の取得率はどのくらいですか?
  • どのような手当てがありますか?
  • 寮に入るための条件はありますか?
  • 寮の使用料はどのくらいですか?
  • 駐車場は通勤で利用できますか?

マナー

お金関係は生々しい質問になりがちです。
そのためなるべく直球の質問は避けていきましょう。
質問の前後に一言を添えると、表現を柔らかくできます。

例えば「もし差し支えなければ、若手の方の平均的な給料額を教えて頂きたいのですが」「私ごとで恐縮ですが、独身寮を希望しておりまして、入寮の条件などはございますでしょうか」などです。

ズバッとした質問よりも、前後にクッションワードを入れると柔らかく感じるものです。
無駄な言葉を入れると質問がぼやけてしまいますが、お互いが身構えてしまうような難しい質問には、このぼかし具合が丁度良いのです。
臨床の現場でもこういったスキルは大事ですしね。

柔らかくなる表現例

  • 差支えなければ
  • もしよろしければ
  • 失礼ですが
  • 恐れ入りますが
  • 重ね重ね恐縮ですが
  • 私ごとで恐縮ですが
  • 勝手申し上げますが
  • できましたら
  • お手数をおかけしますが

また質問に理由を添えられていると、それに答えようとする人間心理が働くのでオススメです。
例えば「〇〇を希望しているのですが~」「前職では〇〇でしたが~」などです。

注意点

「私の給料はいくらですか?」という直接的な質問は避けましょう。
というのも面接の場では、具体的な給料額を決められないからです。
具体的な給料額は、面接後に人事部が決定し、後日送られてくる内定通知に記載されています。
(小規模クリニックかつ院長さんが面接官なら面接中に決定することもありますが)
そのため「私ほどの経験の場合は~」「3年目の平均額は~」と、ザックリと大枠を聞き、給料額を推測することになります。

4.締めの逆質問

よくある質問例

  • 準備しておくこと
  • 内定までのスケジュール
  • 入職までのスケジュール
  • 病院見学

最後に締めの質問をしましょう。
面接後のスケジュールが中心になるかと思います。

具体例

  • 入職までに勉強しておくべきことはありますか?
  • 内定の結果はいつごろ頂けますか?
  • 入職時期はいつ頃をご予定ですか?
  • 病院見学はできますか?

マナー

内定に関する質問は、内定前提になりがちのため、「もし内定を頂ける場合~」を付けると誤解を避けられます。
「終わりよければ全てよし」と言われるくらい、最後ほど印象に残るものです。
ここまでくると面接官の方とは、大分打ち解けているかもしれませんが、最後まで失礼がないように注意をしましょう。

まとめ

逆質問はコミュニケーションが大切です。

相手を思う気持ちは、看護のルーツでもあり、誠実さを表す物差しにもなります。
逆質問は、こちらから聞きたいことを聞く場と同時に、コミュ力を見られていると思ってください。

話の流れを読み、話しやすい空気を作っていきましょう。

とは言ってもそこまで気を貼る必要はありません。
いつも通り仕事で使っているコミュ力を使えばいいのです。

それには事前の準備が必要です。
その場しのぎの無理やり作った質問なのか、本当に聞きたい質問なのかは、雰囲気で伝わりますからね。

それじゃ!

看護師のための面接まとめ。失敗しないマナーと注意点

看護師の面接風景
転職の面接を控えている看護師の方へ
メディカル調査員の川田です。

「面接は緊張する…」
「何を聞かれるんだろう?」
「何に注意したらいいんだろう?」

転職の面接は不安が付きものですよね。
でも実は、事前に準備をしておけば、本番当日は余裕をもって過ごせたりします。

前日の事前準備

面接の事前準備

交通アクセスのチェック

病院までの交通アクセスは事前にチェックしておきましょう。
できれば一度、実際に現地まで行ってみるのが確実です。
余裕をもって約束の15分前には到着し、少し時間を潰し、5分前に受付に行くのがベストです。

注意点

面接の時間帯によっては渋滞もあるため、早めの行動が必要です。
万が一遅れそうな時は、必ず担当の方に電話をしましょう。

また当日迷子にならないよう、病院のホームページや地図は、スマホでブックマークしておきましょう。

病院ホームページのチェック

面接の下調べをしましょう。
理念、院長のあいさつ、病院の歴史、法人グループ、診療科目、実績、地域の取り組み、医師紹介など。

注意点

何も知らずに面接に臨むのは大変失礼な行為となります。
病院の基本情報をチェックするのは、最低限のマナーです。

求人票のチェック

面接のために求人票をもう一度チェックしておきましょう。
給料、職種、仕事内容、勤務地、休日、シフト体制、教育体制、連絡先、先行プロセス、担当者など。

注意点

求人票に書かれていないけど、聞きたいことをメモしておきましょう。

履歴書のチェック

面接時は、履歴書が自分の手元にありません(面接官が持っている)
何を書いたのか、必ずチェックしておきましょう。

注意点

「あれ?それは履歴書とは違いますね…」
これは複数の面接を受ける方によくある失敗です。
応募先によって内容を変える場合は、自己PRや志望動機などをシッカリ見直しておきましょう。
履歴書を事前に郵送する場合は、確認用のコピーも忘れずに(スマホの写メでもOK)

参考:履歴書の書き方まとめ(30円で証明写真を取る方法も)

当日の持ち物チェック

忘れ物は絶対NGです。

  • 履歴書
  • 職務経歴書(病院によっては必要)
  • 看護師免許(コピーでOKな病院も)
  • メモ帳
  • 筆記用具
  • 印鑑(書類用。病院見学の守秘義務、交通費支給など)
  • メモ書き(面接時間、担当者の名前、連絡先など)
注意点

メモ帳や筆記用具は持参しましょう。
看護師はメモ書き文化です。ちゃんとメモする人間ですと、アピールにもなります。

服装チェック

当日の服装も前日にチェックしておきましょう。

リクルートスーツが無難です。
スーツ持っていない方は、地味目のシャツとスカートで大丈夫です。
真面目な事務員さんをイメージしてチョイスしましょう。

  • 黒髪
  • 長い髪は束ねる
  • シャツは白
  • ナチュラルメイク
  • ヒールは低め(5cmまで)
注意点
  • 短すぎるスカートはNG
  • 腕時計はギラギラのブランドNG(質素なものに)
  • アクセサリーは基本NG(ピアス、ネックレス、腕輪など、現場でNGなものは外す)
  • 服のシワNG(だらしなく見える)
  • タバコの臭いNG

カバンのチェック

カバンも服装に合ったものをチョイスしましょう。
肩掛けの黒い地味なものが無難です。
面接用のカバン

注意点

一目でブランド物だと分かるカバンはNGです。
質素なカバンを選びましょう。持っていなければ安物でも大丈夫なので買い足しましょう。
2000円以内のカバンで大丈夫です。

参考:楽天の女性ビジネス鞄

約束をチェック

面接日時、受付場所、担当者の方の名前、もしもの時の連絡先を再チェックしましょう。
受付場所は、先方から指定がなければ、総合窓口でOKです。

当日の流れ

面接当日の様子

受付

病院の受付に行き「本日、面接をお願いしておりました○○と申します。恐れ入りますが、ご担当の〇〇様はいらっしゃいますでしょうか」と尋ねましょう。

注意点

受付に行くのは、約束の5分前がベストです。
早く着きすぎたときは、トイレに行って身だしなみチェックをしましょう。
スマホの電源を切りましょう。マナーモードもNGです。
コートやマフラー、帽子は取りましょう。

面接室へ

面接する部屋へ案内されます。

注意点

初めての場所では「おかけになって」と言われるか、相手が座るまで立っているのがマナーです。

ご対面

面接官の方が現れます。
立ち上がって挨拶をしましょう。
履歴書や看護師免許などの提出物を渡します。

注意点

カバンを机の上に置くのはマナー違反です。
イスの横に置きましょう。
コートやマフラーはイスの背もたれに掛けておきましょう。

面接開始

面接スタートです。
履歴書に沿ってこれまでの経歴、志望動機、自己PRを話します。
その後に細かな質問があります。

参考:志望動機の答え方
参考:高確率で聞かれる面接質問集

最後に「何か質問はありますか?」と質疑応答となるため、条件や病院に関する疑問を聞きましょう。

注意点

面接官の方には、それぞれ自分のペースがあり、質問を振ってくれます。
その流れに沿って話をしましょう。
自分勝手に話を進めたり、早とちりして話し始めたりはNGです。

病院見学

面接官の方が病院を案内してくれます。

注意点

見学場所は共有スペース、希望の部署です。他にも見たい場所があれば、面接中にお願いしておきましょう。

参考:初めての病院見学ガイド

面接終了

見学が終われば、面接終了です。
面接官の方が、玄関まで見送ってくれるでしょう。
「本日はありがとうございました。ご連絡をお待ちしております」

注意点

最後が一番印象に残ります。終わり良ければ全てよしです。
ピンと背筋を伸ばし、相手の目を見て、お辞儀をピシッと決め、爽やかに挨拶をしましょう。

その後の流れ

内定を勝ち取った看護師

合否の連絡

病院側から合否の連絡があります。
受かっていれば「内定の電話」が、落ちていれば「お祈りメール」が届きます。

注意点

電話を取れなかったときは、こちらから折り返し連絡をしましょう。

内定の承諾

内定はあくまでも内定であり、決定ではありません。
正式に承諾するか、辞退するかは、あなたが決めなければいけません。

その場で即決しても良いですし、一度検討し後日連絡することもできます。

注意点

後日連絡するときは、遅くても1週間以内には返事をしましょう。

入職時期の決定

内定承諾後は、入職時期を決めましょう。
まずは退職先に了解を得るのが先決です。その後に転職先と調整しましょう。

内定通知書が届く

正式な内定通知書が郵送で届きます。

  • 内定通知書
  • 内定承諾書
  • 健康診断の案内
  • オリエンテーションのお知らせ
注意点

内定通知書には入職日、給料や福利厚生、配属先などが書かれています。
間違いがないかチェックしておきましょう。

内定承諾書を返送

内定承諾書にサインし、病院へ返送します。
これで正式に採用確定となります。

それじゃ!

30代看護師の転職って実際どうなの?経験者の失敗メモ

山田さん(37歳,女性)
埼玉県在住
転職で失敗2回、成功1回の経験あり。35歳まで臨床現場で、今は総合病院の人事部で働いている

30代看護師の皆さんこんにちわ!
看護部の人事、山田です。

みなさんは30代の転職で悩んだことありますか?

私はある!

30代転職は有利か、不利か?
この年で本当に転職していいのか?
実際どうなんだろう?

私は実際に30代で転職して「有利な時期」だと感じました。

でも病院で働いていると「30代看護師の転職失敗」を毎年のように目にします。

どうしたらいいんですか…?
と泣き崩れる方もいて、非常に辛いこともあります…。

そこで今回は「30代看護師の転職」をテーマに「絶対に失敗しない方法」を書いてみました。
転職で涙する方が、1人でも減ってくれればうれしいです!

大前提

まず最初に結論を書きます。
30代の転職は「自分の市場価値」が最重要です。

自分の市場価値を知り、適切な場所で、適切な待遇を受け、適切に働く!
これができれば転職失敗は、かなり少なくできます。

自分の市場価値、これを念頭に置き、この記事をお読みください。

30代看護師は有利?

30代看護師の転職は有利?不利?
気になる話ですよね。

そこでまずはこちらをご覧ください。

転職の経験は?(リクナビ調査)
  • 20代で転職した(63%)
  • 30代で転職した(80%)

30代は8割もの方が転職しています。
転職世代と言われる20代よりも、実際は30代の方が多いのです。

さらにこちらをご覧ください。

30代の転職回数は?(リクナビ調査)
  • 0回:20%
  • 1回:24%
  • 2回以上:56%

30代は半数を超える看護師が、2回以上転職をしています。

でも何で30代看護師は転職が多いの?

気になりますよね。
その理由は諸説ありますが、最大の要因は「30代看護師の転職はメリットが大きい」という現状があるからです。

30代転職のメリット

30代の転職者が多いのは、他の年代よりもメリットが大きいからだと言われています。

30代転職のメリットって何?

順番に見ていきましょう。

1位:給料が良くなりやすい
30代は転職で給料アップしやすい傾向があります。

転職することで給料が適正額になるからです。
給料の適正額は、勤続年数と共にズレていくと言われています。ズレる理由は看護師の昇給額が少ないからです。そのため年齢と共に「実賃金と適正額」の差が広くなっていきます。その差は転職することで再評価され、適正額に戻るという訳です。

でも30代以外でも給料アップするのでは?

確かにその通りです。
しかし20代場合はまだズレが少ないため、給料アップしたとしても少額です。
40代は給料の上昇ピークが過ぎているためそこまで増えることはありません。
給料のズレが最も大きくなる30代だからこそ、転職で給料アップしやすいのです。

実際に私は年収420万円→480万円と60万円も年収が上がりましたし、友達(32歳)は年収520万円になっています。大きな病院の主任クラスへの転職なら年収600万円を超えたという話もチラホラ聞きます。

でも給料下がった話もよく聞くよ?

もちろん30代の転職で給料ダウンするケースもあります。
ただそれは条件を落とした場合です。管理職から一般職へ、大きな病院から小さな病院へ、正社員からパートへ、夜勤アリから夜勤なしへ、などのケースはどうしても給料が下がります。

前職と同条件なのに給料ダウンしたけど…

確かにそういったケースも多いです。
でもそれは自分の適正な給料額を知らない場合です。
自分の適正額を知っていれば、正しい給料をくれる病院を選べます。でも多くの看護師は自分の価値を低く見がちです。日本人や女性は「謙虚な性格」であるがゆえに、自己評価を低くする傾向が強いからです。その結果として自分を安売りし、給料ダウンしてしまうのです。

30代の転職は、自分の適正値を知っていれば、多くの方が給料アップしています。

2位:価値が高い
30代看護師は市場価値が最も高くなる時期です。

30代は知識、経験、スキル、基礎看護、応用看護、効率化、患者さん対応、スタッフ連携、体力、など多くの能力がバランスよく備わっているからです。
この能力バランスは、多くの病院が求めています。求める理由は、幅広いポジションがこなせ、基礎知識があるため仕事の覚えが早く(未経験の診療科であっても)、体力的にもまだまだ現役で、患者さんや周りのスタッフともうまくやれる世渡り術も心得ている、など病院にとっての理想的な人材だからです。だからこそ価値が高くなり、多くの病院で取り合いになっています。
その結果として採用条件を優遇されるのが30代なのです。

でも40代の方が経験豊富なんじゃ?

確かにその通りです。
でも病院側は、40代よりも30代を望んでいます。
30代のほうが体力面、柔軟性、適応力、主体性、学習意欲、素直さ、謙虚さ、などで勝る面が多いからです。
もちろん個人差はありますが、実際に入職後に伸びるのは40代よりも30代です。

でも私は大した経験も知識もない・・・

確かに心配になりますよね。
でもこういった方はハッキリ言って自己評価が正しくできていません。先ほども書きましたが謙虚すぎます。謙虚さが無意識のうちに自信を奪っているのです。
自己評価を正しくするには、他人から評価をもらうか、実際に転職してみてください。
新しい環境は自分の能力を客観視してくれます。その結果「自分は意外とレベルが高かった」と分かるのはよくある話です。

30代は市場価値のピークです。
病院は積極的に条件を良くしています。ただピーク後は年々不利になりますのでご注意を。

3位:プライベート時間が増える
30代の転職は、私生活の時間を増やせると言われています。

というのも働き方を再構築できるからです。
長年同じ職場に勤めると、どうしても「仕事と生活のズレ」が大きくなります。このズレは直すのが難しく、一時的な解決法として、自分の時間が犠牲になります。でもこれは解決ではなく、問題を隠しただけで、負担として残り続けます。負担はズレと共に日々大きくなり続け、看護師を苦しめるのです。

ズレを無くすにはどうしたら?

シンプルな解決法が転職です。
転職によって「仕事と生活を再構築」することで、ズレを解消し、負担を取り除けます。
その結果として、10代や20代の頃のように自由な時間ができるのです。

でもそれは30代以外でもメリットになるんじゃ?

確かにその通りです。
20代や40代であっても、転職でズレを解消し負担を軽くできます。
でも30代の転職は、他の年代以上に負担を軽減できます。30代はズレが大きくなりがちだからです。「家族、親、人生プランの見直し、恋愛、結婚、子育てなど」生活が変化する時期ですよね。それに「委員会、係、勉強会、教育、夜勤、オンコールなど」役割が多く、生活の変化に対応しずらいです。
だから30代はズレが大きく育っており、転職による改善も大きいのです。

4位:働ける職場が多い
30代の転職は、転職先の幅が大きく広がります。

30代は、能力バランスが良く、多くの病院が欲しがるためです。
好きな仕事、昔からやりたかった仕事、シフトに余裕がある、プライベート重視、給料重視でバリバリ働く、看護師としてより成長できる、大規模病院、中小規模、病棟、外来、クリニック、訪問看護、健診、など自分の人生プランに合った仕事を選びやすいのが30代看護師です。

でも好きな仕事だと給料下がるんじゃ?

確かにその通りです。
例えば「プライベート重視で健診に転職しよう」となれば、基本給も夜勤手当も減るため、給料ダウンは避けられません。
ただし30代の看護師は、市場価値が他の年代よりも高いため、健診であっても給料ダウンは小さくなります。
他にも「憧れてた小児科で夜勤無しだけど、給料は前職と変わってない」「プライベート重視で主任手当て無くなったけど、給料はほぼ同額」「家から近いクリニックに転職したけど、給料は月2万円下がったくらい」など、好きな仕事でもそこまで給料ダウンしないのが30代です。

さて。ここまで30代転職のメリットを見てきました。
メリットは、給料が良くなる、看護師としての価値がピーク、プライベート時間が増える、働ける職場が多い、などがありました。
これらのメリットが30代看護師の転職を有利にしています。

でも30代の転職はデメリットも多いので要注意です。

30代転職のデメリット

30代の転職は、デメリットが多い年代でもあるため注意が必要です。

30代のデメリットって何…?

相応のスキルを求められる。
30代は、転職先から多くのスキルを求められます。
スキルは例えば、基礎看護、アセスメント、チーム連携、医師の意思疎通、報告・連絡・相談、管理能力、プリセプター、患者さんの精神的なケア、など多岐にわたります。

うぅ・・私なんかじゃ・・・。

確かに沢山求められるとプレッシャーになります。
でも多くの人は自分を低く見すぎです。自己評価の低さは日本人特性でもありますが、「しょうがない」という言い訳を作ろうとする人間心理でもあります。
まずは自分の価値や能力を客観的に把握し、求められる能力との比較をしてみましょう。
30代の看護師は予想以上に力が付いているものです。自分ではなかなか気づきにくいですが、他人から評価を受けたり、実際に転職してみるとそれがよくわかります。それが30代看護師という年代なのです。心配しないで!

管理職を求められる
30代は管理職を求められるケースが多いです。
主任だったり、チームリーダーだったり、教育責任者だったり。職場の規模やこれまでの経歴によっては、師長クラスを求められることもあるでしょう。

でも管理職は嫌だな・・・

確かに負担の少ないポジションでゆっくりしたいこともあります。
もちろんこれは交渉次第です。「管理職を求められるケースが多い」とは言っても、あくまでもその傾向があるというだけの話です。
病院側としては、管理職ではなくても「看護師として30代が欲しい」と思うからです。もちろん管理職をやると喜ばれますが、それ以上に30代の安定した看護スキルは魅力的です。看護スキル以外にも患者さんの心理面のケア、他スタッフとのコミュニケーションも慣れているでしょうし、他部門や医師の扱いにも慣れているなど、その有用度は高いです。
そのため管理職を求められても、それを断り「一般職でお願いします」と伝えるのも全然ありです。
病院側としてはそれでも30代看護師を求めていますので。

上司が年下
30代で転職は、上司が年下というケースが結構あります。

私は年下でも気にしないよ?

確かに上司が年下でも、転職したからには受け入れるべきです。
ただその上司の看護経験が浅かったり、言っていることがコロコロ変わったり、間違っていたり、要領が悪かったりすると、どうしてもストレスになります。
ストレスは人によって大小様々ですが、人間の根本に「年齢による序列」という本能が無意識にあるため、ある程度は覚悟をしておいてください。

退職金が減る
30代の転職は、退職金ダウンにつながります。
退職金は、勤務年数が長いほど有利になるからです。

どういうこと?

勤続20年以上は、税金面で優遇されます。

例えば、
勤続40年で退職金3000万円のケースを考えてみましょう。

この場合、
優遇措置が無いと、税金は約300万円です。
優遇措置があれば、税金は約120万円で済みます。

つまり勤続年数が長いと、180万円も節税になるのです。
しかし30代の転職は、勤続年数がリセットされるため、退職金の優遇措置を受けられず損だという訳です。

でもそれって遠い将来の話だよね?
今退職金をもらうならどのくらい損?

では33歳勤続10年で退職金をもらうケースを見てみましょう。
退職金250万円なら、税金は約2万円です。
退職金500万円なら、税金は約9万円です。

たった9万円の税金なら優遇措置が無くても・・・、というのが実情でもあります。

でもこれおかしくない?

そうですね。
カンの良い方ならお気づきかもしれません。
実は退職金は小出しに貰った方が税金は少ないです。

例えば、
3000万円を6回に別けてもらえば、税金の総額は54万円です。
3000万円を一括でもらえば、税金の総額は120万円です(優遇措置があっても)

つまり退職金の税金は、転職して小出しに貰う方が安くなるのです。
(このテクニックを使い節税という名の脱税をしている経営者も多いです・・・。合法ですが 汗)

引き止めに合う
30代の転職は、退職時の引き止めが強くなりがちです。
30代の看護師は、病院にとってはキーマンだからです。管理職をこなせ、現場の最前線で働け、体力もあり、融通も利きやすい、職場の中心人物であり、職場のエースです。
病院側は、新人が辞めても「しょうがない」と考えますが、エースが辞めると「いやいや!ちょっと待って!」と引き止めも強くなりがちです。

この引き止めは、ある程度覚悟しておいた方がいいでしょう。

引き止めの対処法

30代の転職で最大の障害は、引き止めだったりします。
病院にとっては、それほど重要なのが30代だからです。

どうしたら・・・?

引き止め予防に最適なのが「転職理由」です。
理由によっては、30代であってもスムーズに退職できるからです。

そこで次は、「30代の退職理由」を見ていきましょう。

30代の退職理由アンケート(看護roo!調べ)
順位 理由 割合
(建前)
割合
(本音)
1位 結婚、出産、育児 18% 1%
2位 スキルUPしたい 14% 3%
3位 体調不良 9% 2%
4位 引っ越し 7% 1%
5位 職場への不満 6% 53%

1位:結婚、出産、育児
30代の退職理由1位は、結婚系です。
退職あるあるですよね。

結婚系の理由がよく使われるのは「引き止められない」からです。
「正当な理由」「個人的なことで手が出せない」「お祝い事は笑顔で見送る風習」「円満退職させてあげたい」など、病院がムリを言えない要因が重なるため、引き止めずらいのです。

でも私予定ない・・・

大丈夫です。
結婚系は、退職理由としてよく使われますが、本音としてはたったの1%です。
つまり結婚系は、そのほとんどが建前なのです。
例えば、婚約する予定、結婚する予定、旦那の実家に嫁ぐ予定、旦那が転勤の予定、子供が進学する予定、など「予定」で退職したり、本当に結婚系だけど「それ退職しなくてもいいんじゃ・・」というケースだったり。
結婚系の多くは建前であり「予定」や「こじつけ」だったりします。

でもチョット気が引ける・・・

確かに「予定」や「こじつけ」は心が痛みます。
できれば本音で退職したいものです。
ただ実際は、本音を言えれば引き止められますし、高確率でモメるため、建前上の理由を考えざるを得ません。
それに本音で退職できないのは、病院側の問題でもあります(看護師不足という医療全体の問題でもありますが)

30代の転職は、結婚系に少しでも当てはまるなら、積極的に使って円満退職しましょう。
それがモメない方法であり、いわば大人の対応です。

2位:スキルUPしたい
スキルUPも転職理由あるあるです。
「他の診療科」「最新医療」「専門病院」など、今の職場で身に付かないスキルであれば、病院側としては引き止めずらいです。

でも別にスキルUPは・・・

確かに30代ともなれば、成長よりも生活を重視する年代です。
いまさらスキルUPしたいと言っても、「本当かよ!?」と思われるかもしれません。
しかし看護師の本質は成長です。成長することでより多くの人の助けになれます。助けたいという心は誰もが持っていますし、成長意欲も誰もが持っています。
そういった心がチョットでもあるのなら、それを理由にしても嘘ではありません。
その気持ちを自分の中で高め、堂々と「スキルUPしたいから!」と伝えましょう。

でも転職先は普通の病院だし・・・

確かにスキルUPすると退職して、普通の病院で働いていたら「えー!」となります。
しかしスキルUPできるような病院は、内定のハードルも高いため、なかなか転職できません。
つまり内定が出なかった、というだけの話です。
その辺りは、看護師なら事情を察してくれますし、よくある話です。

3位:体調不良
体調不良は、看護師に限らず転職理由あるあるです。
病院にとって体調不良は、法的なリスクもあるため、引き止めずらいからです。

でも体調不良ってバレそう・・・

確かに体調不良はウソをつくとバレます。
特に看護師の上司はアセスメントのプロですから、すぐに見抜かれます。「診断書を持ってこい」と言われるケースもあるでしょう。
そのため体調不良を理由にしたウソはNGです。
でも少し大げさに言うくらいなら、程度にもよりますがありです。

大げさってどこまで許される?

程度のボーダーは、診断書が出るかどうかです。
診断書は、例えば心療内科クリニックで「仕事がハードすぎてストレスがある」と伝えてみましょう。初診でも退職用の診断書がもらえたりします。
診断書があれば、それは真っ当な退職理由です。病院側も引き止めずらいです。

体調不良による退職は、診断書が出るなら全然OKです。まずは診断書を手に入れてみましょう。退職を伝えるのは、実際に出てからのほうが確実です。

引っ越し
引っ越しも、看護師に限らず転職理由あるあるです。
実家へのUターン、旦那の転勤、結婚で新居など、病院が引き止めずらい理由です。

でも引っ越す予定がない・・・

確かに引っ越しの予定がなければこの理由は使えません。
ただ実際に引っ越すかどうかは、病院側が確認できないことです。どうしても退職したい、モメたくない、円満退職したい、のであれば引っ越しを検討するのもアリです。検討すればそれは「引っ越しの予定がある」とも言えるからです。

ウソはちょっと…

もちろんウソは、見抜かれやすいですし、自分に罪悪感も残ってしまいます。でも本当に検討したのであれば、それは正当な引っ越し予定です。

でも退職後にまだ住んでいるのがバレたら・・・

実はバレるのはよくあるケースです。
転職先に元同僚が診察に来て「あれ実家に帰ったんじゃ・・・」というのはよく聞く話です。でもだからと言ってどうこうなる訳じゃありません。噂くらいにはなりますが、これも含めて引っ越しは転職あるあるなのです。
それに先ほどの表を見てもらえばわかりますが、引っ越しは多くの人が建前です。本音ではたったの1%です。実際には引っ越してなかったり、すぐ近所への引っ越しだったり、引っ越しの予定が無くなったり。

引っ越し退職は、モメないための大人の対応なのです。

職場への不満
職場への不満は、退職理由5位と意外と低めです。
でも本音では、ダントツの1位です(汗)

もちろん病院もそれは分かっています。だから根掘り葉掘りと本当の退職理由を聞き出そうとするのです。

ただし職場への不満を退職理由にするのは、避けた方が無難です。
職場への不満は、病院側の努力で改善できそうなため、高確率で引き止められるからです。
それを強引に退職するからモメるのです。

でも本音で綺麗に辞めたい・・・

確かにその通りです。
ただモメる人の多くは「本音」を言う看護師です。モメた結果、退職日まで冷遇され、引き継ぎもうまくいかず、みんなが嫌な思いをする、というのは退職あるあるですよね。
本音を伝えたい所ですが、他のスタッフのためにも大人の対応を心がけましょう。

30代の退職理由まとめ
長くなったので一旦まとめます。
30代看護師は引き止めを受けやすいです。
そのため転職理由を事前に考えておきましょう。
コツは「大人の対応」です。本音を言えばモメます。モメるとみんなが苦い思いをします。
大人の対応で「結婚系、スキルUP、体調不良、引っ越し」などを退職理由にしましょう。
少しでもその要素があれば、それは立派な退職理由です。
堂々と伝えてOKです!

30代転職のポイント

この記事の始めに「30代の転職は、自分の市場価値が最重要」と書きました。

みなさんは「自分の市場価値」を知っていますか?
「たぶんこのくらいなか?」と想像が付くのではないでしょうか?

しかし職場評価と、市場評価は全くの別物です。
そのため多くの看護師は、自分の価値を低く見積もりがちです。

でも市場価値はどうやって調べたらいいの?

自分の価値の調べ方

市場価値の調べ方は大きく2種類あります。

  • 自分で調べる
  • プロに聞く

自分で調べる
シンプルに自分の価値を知りたいなら、実際に求人を見るのが手っ取り早いです。
ハローワークや、求人誌、ネットで見てみましょう。
2、3時間も調べれば、自分がどんな職場で、どんな給料で、どんなポジションで働けるのか、大まかですが分かってきます。

求人票は見たけどイマイチ分からない・・・

確かに求人票だけでは、正確な価値は分かりません。
というのも、一般的な求人票には「募集年齢」が書かれていないからです。
募集年齢が無いと、30代の価値を調べるのが難しいです。実際に応募し、30代がOKなのか聞き出すしかありません。
(注。求人票に年齢を書くのは、年齢差別をなくするため、労働基準法により禁止されています)

もしかして求人票の給料額も年齢不明なの?

はい。給料額も30代とは限りません。
全年齢のベース額だったり、特定年齢のモデル額だったり、初任給だったり、あいまいです。そのため30代の正確な給料を知るには、実際に面接に行き、聞き出すしかありません。
30代の看護師が求人票だけで価値を知るのは、経験、専門スキル、希望条件が複雑になる年代でもあるため、特に難しいのが現状です。

どうしたらいいの?

プロに聞く(転職エージェント)
自分の価値は、プロに聞くのが最も確実です。
過去の事例、エリアの統計データ、現在の求人事情、応募者の希望条件などをベースに、適切な給料額を計算してくれます。「480万は狙えそうです、うまくいけば500万以上、最低でも450万」などなど。
また紹介される求人は、実際に応募可能な、まさに自分の価値が反映された求人です。希望条件の適合度、給料額、ポジション、診療科も具体的に提示されるため、面接不要で自分の価値が分かってきます。

私の後輩は、これを利用して、年に数回転職エージェントに求人を紹介してもらい、自分の価値を定期的に確認しているそうです(転職する気も無いのに 汗)
ここまでやる人は流石に稀ですが、転職エージェントは自分の価値を知るうえで、そのくらい役立つサービスです。
転職エージェントは、無料で利用できるため、積極的に利用してみましょう。

まとめ

30代の転職は情報戦です。
自分の立ち位置を知り、適正な評価をくれる病院に転職しましょう。

第一歩として、まずは「自分の価値」を調べることから始めてください。

実際に転職するかどうかは、自分の価値を知り、それに合った求人が見つかった時に検討したらいいのです。
転職の決断は、それからでも全然遅くはありません。

まずは自分を知り、求人を見てみましょう。

30代の転職はそこからです。
それじゃ!

看護師の出戻り再就職は許されるのか?経験者&人事部が答えます!

看護師の皆さんこんにちわ!
転職に失敗し、以前の職場に出戻りした経験がある川田です。

昔の職場に戻りたい・・・。
転職した看護師なら一度はそう思いますよね!(ね!)

でも色んな不安はつきものです。

ノコノコ戻って何て思われるか・・・
今さらなんて言って戻ろうか・・・
受入れてくれるだろうか・・・

でも大丈夫!
結構何とかなります!(本当です!経験談)

そこで今回は「私の出戻り経験」が少しでも世間様のお役に立てればと、この熱い思いを書くことにしました。
今は人事部でも働いているので、病院側の事情もガッツリ裏から表まで赤裸々に語りますよ!
(追記。一部怒られたので消しました・・!)

出戻りはありか?なしか?

今さら戻ってもいいのだろうか・・・?
自分は戻りたくても、病院側がどう思うのか心配ですよね。

まずはこちらの調査をご覧ください。

・スタッフの再雇用について(2017年エン・ジャパン調べ)
  • 再雇用したことがある:71%
  • 再雇用したことがない:29%

約7割もの病院が出戻りを許しているとの結果です。
予想よりも高い結果なのではないでしょうか。
出戻りは何かとハードルが高そうですから。

しかし結果は、人事的に「まあそうなるよね」という妥当なものです。
というのも、出戻り看護師は何だかんだで優遇されているからです。

なぜ出戻りは優遇される?

出戻りが優遇されるのには、それなりに理由があります。

出戻りの優遇理由ランキング(2017年エン・ジャパン調べ)
  • 1位:即戦力を求めていた
  • 2位:人柄が分かるから安心
  • 3位:上司や同僚の推薦があった
  • 4位:出戻りは長続きする
  • 5位:採用コストが抑えられる

出戻りの方が優遇される最大の理由は「即戦力」です。
教育や試用期間なしですぐにシフトに入れるのは、人材不足の医療現場において大変貴重です。

「え?でもいきなりシフトはさすがに・・・」というのは、確かにその通りです。以前働いていたとしても、カンを取り戻すまでには多少の時間が必要です。
それでも一般の中途転職者と比べての違いは大きいです。普通の中途採用であれば、ベテランであっても慣れるまで2か月はかかりますからね。
出戻りの方なら1~2週間ほどですし、いきなり担当をもってシフトをバリバリこなすという方もいます。
人事的にも、現場的にも、即戦力の方ほどありがたいことはないです。

「人柄が分かる」というのもポイント高めです。
というのも、人材採用はたまに引いてしまう「揉める方」が結構厄介だからです。特殊な性格の方だったり、ちょっとズレた常識をお持ちだったり、気性が激しすぎたり、人を雇えば一定の確率でトラブルが起こります。特に人間関係のトラブルは大変厄介でして、解決するのが非常に難儀です・・・。「そのくらい採用面接で見抜けよ!」とはよく言われますが、人材の判断はなかなか難しいのです。
でも出戻りの方であれば、そういった心配が少ないですからね。人事部としては、見知らぬ中途者よりも出戻りの方のほうが「トラブルが少ない安全な方」という訳で大変ありがたいのです。

「上司や同僚の推薦」も優遇ポイントです。
推薦するということは、その人のスキルや経験、人柄、仕事に対する姿勢などを、第三者が認めているとも言えますので。特にも同僚という近い人からの後押しは、説得力も強くなります。
特に師長や部長クラスからの推薦は、よっぽどの理由がない限り、内定率100%です(当院比)
人事的には、もし問題があっても「アナタが推薦したでしょ?」と責任転嫁できるメリットもありますので、推薦は嬉しい限りです・・・(^o^;)

「出戻りは長続きする」というのも意外と盲点なポイントです。
出戻りの方は、職場をよく知ったうえで転職してくるため、入職後の「何か違う・・」というギャップ退職が少ないからです。
それに「一度やめて、また辞めてもいいの!?」という心理的なハードルもありますし、何よりも推薦してくれた人にも迷惑がかかりますから。
出戻りの方から見ればこういったしがらみはありますが、病院から見れば「離職リスクが低い方」ということで、ありがたい存在なのです。

「採用コストが抑えられる」は、お金の話で恐縮ですが重要なポイントです。
というのも、看護師の採用にはお金がかかるからです。広告費、説明会、実習生受入れ、看護学校へのあいさつ回りなどでかなり手間がかかるため、看護師一人当たり平均100万円は最低でも必要ですし、看護師はどこの病院も不足していて、取り合いが凄まじいですからね・・・。しかも採用後の教育コストもバカになりません。新卒であれば半年は戦力になりませんし、中途採用であっても2か月ほどはお給料が出ていくばかりです。
しかし出戻り採用であれば、そういったコストが少なくて済みます。
大変ありがたい!(by 医院長)

長くなりましたが、病院から見れば「出戻り大歓迎!」ということです。
ぜひ出戻りを!

みんなの出戻り理由は?

「病院側がOKならぜひ戻りたい!」
「けどこんな理由で戻ってもいいのかな・・・?」

出戻り理由は、色んな人から必ず聞かれますし、面接の志望動機にも繋がりますし、理由によっては周りの反応も違ってきますので、意外と大事です。
そこで次は、実際に出戻りした皆さんの理由を見ていきましょう。

出戻りした理由ランキング(2017年エン・ジャパン調べ)
  • 1位:気の合う仲間がいる
  • 2位:仕事が自分に合う
  • 3位:働きやすいポジション
  • 4位:待遇が良い
  • 5位:成長できる

1位:気の合う仲間
「昔の仲間と働ける」という理由は出戻りとして今も昔も一番多いです。
出戻りは「またあのメンバーと働きたい」という意味が強いですからね。転職して、色んな職場を見て、色んな人と働いて。その結果「やっぱり昔の仲間がいい!」という結論になるのは看護師に限らず、誰にでもよくある話です。

実際にある出戻りの方は「お互いに挨拶があり、礼儀があり、笑顔があり、名前で呼び合い、報告連絡相談をしてくれ、お互いを理解する姿勢を示してくれ、約束をちゃんと守ってくれ、チョットした空き時間に楽しく談笑できる、そんな普通の付き合いが心地いいです」と入職3か月目のヒアリングで言っていました。
「誰と働くのか?」これが人生の幸福度を決めるとも言われますからね。仲間は大事です。

2位:仕事
「自分に向いている仕事がしたい」という理由も、出戻りで多い理由です。
昔の仕事が得意だったり、向いていたり、誰よりも成果を出せたり、性に合っていたり、任せてもらえたり、熟知していたり、効率的な環境が用意されていたり、単純に楽しかったり。せっかく働くなら、自分に合ったストレスの少なく面白い仕事が良いですよね。でも仕事は誰にでも向き不向きがあります。この辺りは色んな職場を体験し、比較しなければ、なかなか気が付かないものです。

実際にヒアリングすると「仕事に対する満足」は、普通の中途入職者より、出戻り入職者のほうが、高い傾向があるのが分かります。
どんな仕事か事前に知っているためミスマッチが少なく、慣れた仕事のため周囲の期待にも応えやすく、スムーズに働けるのが楽しかったりしますのでヽ(^o^)丿

3位:ポジション
「自分に合った役職で働きたい」という理由も、出戻りあるあるです。
主任、リーダー、管理職、プリセプターなど責任あるポジションでもう一度働きたいという方。それとは逆にヒラの看護師として働きたいという方も意外と多いです。仕事は経験と共に責任あるポジションになっていきますので、どこかで息苦しさを感じたりしますからね。

ただしポジションは希望通りになる確率が低めです。
というのも、師長や主任、リーダーなどは既に埋まっている場合がほとんどだからです。もちろん運よくそういった役職の方が丁度退職するタイミングもありますが、実際にはポジションの約束はできない現状です。特に師長や主任クラスは、役職変更のタイミングが数年間隔のため、調整が難しいです。
逆に「ヒラ看護師になりたい」という方も、「いやいや、スキルや経験を考えたらさすがにそれは・・・」「今どうしても管理職が足りないから・・・」と言った理由で、役職をお願いせざるを得ない時もあります。
もちろん人事的にはなるべく希望に沿えるよう努力はしますが、ポジションだけは他のスタッフにも影響があるため、どうにも難しいのです。

4位:待遇
「以前の待遇が良かった」という方も一定数います。
給料、シフト体制、夜勤回数、休みの頻度、残業、福利厚生などなど。その中でも給料や福利厚生といった物質的な待遇よりも、シフトや夜勤といった「働きやすさ」を求める方が多い傾向があります。

待遇に関しては、ポジションと違い調整がしやすいため、昔と同じになるケースが多いです。
ただし給料だけは病院によってピンキリです。というのも、病院の給料規定によっては「経験者であっても一律〇年目とする」というルールがあったりするからです。たいていの場合は、なるべく低くなるように考えられています(汗)
そのため割合的には「出戻りして給料が下がった」という方が多いです。
でもここで謙虚になる必要はありません。人事的に言えば、給料交渉はぜひしたほうがいいです。結構なケースで給料が上がります。病院側としては「出戻りの方はかなり欲しい人材」ですから、「前と同じ待遇なら戻ってやる!」くらいの強気の交渉もありです。

5位:成長
「成長できる職場だから」と、出戻りする方も少なからずいます。
看護師として生きていく以上、自分を成長させてくれる場所を選ぶべきなのは、誰もが思うところでしょう。
環境が人を育てる、環境が人を形づくる、環境が人の人生を左右する、などとはよく言われています。

人事から見て伸びる看護師は、率先して行動できる環境で、行動を正しく評価してくれる人がいて、正しく批判してくれる人もいて、自分の能力を発揮できるような環境にいる人です。これは本人と職場の相性であり、本人と周りのスタッフの相性とも言えます。
運よく相性が良い職場に入職できれば、新人だろうが、中途だろうが、出戻りだろうが、グングン成長します。
職場との相性は、働いてみなければ分からないため、新人や中途はある意味運ですが、出戻りの方は「自分がどこで活躍できるのか?」を無意識で心得ているようで、入職後に存在感をビシバシ出している方が多い感じです。

出戻りのデメリット

ここまで出戻りの良い面を中心に書いてきました。

しかし!
出戻りはデメリットも結構多いです。この悪い面をスルーして無理やり出戻り、失敗するケースは結構あります。
そこで次は出戻りのデメリットを見ていきましょう。

出戻りの悪い面ランキング(2017年エン・ジャパン調べ)
  • 1位:職場の変化
  • 2位:上下関係の逆転
  • 3位:態度がデカい
  • 4位:遠慮のし過ぎ
  • 5位:不満を言ってしまう

1位:職場の変化
どんな職場でも日々変化しますからね。「昔と違う!」というケースは結構多いです。
上司、同僚、後輩、経営者、仕事内容、業務ルール、看護観、シフト体系などなど。医療現場は、仕事の流れはある程度安定していますが、スタッフは辞めたり異動したりが多いため要注意です。特に上司が変わると雰囲気がガラッと変わり「全く別の職場になっていた」という失敗も結構あります。
対策としては、事前調査が有効です。元上司や同僚にコンタクトを取り、変化がないかをしっかり確認しておきましょう。

2位:上下関係の逆転
「後輩が上司になった・・・!」という話は出戻りあるある話です。
もちろん後輩が上司になってもうまくやれるケースも多いですが、嫉妬やプライド、対抗心などを持ってしまうと高確率でうまくいきません。こういった負の感情は人間なら誰しもが抱く一般的なものですが、その分解決が難しくトラブルになることが結構あります(ちなみにこういった場合は、たいてい出戻りの方が異動させられるか退職しています・・・)
対策としては、これも事前に元上司や同僚に聞いておくのがベストです。その結果もし後輩が上司になりそうであれば、部下になるイメージをしてみましょう。後輩に嫉妬心を持ちそうであれば、出戻りを考え直すのが無難です(不幸になる人が多いので・・・)

3位:態度がデカい
これは言葉通りで、出戻りあるある話です。
「おうよろしく!」「コレ代わりにやっておいて!」「まだこんなことやってんの?普通はねー」など、上から目線の偉そうな態度は不快に思われます。もちろん仲の良い元同僚や後輩であれば問題ないかもしれませんが、初対面のスタッフにとっては、出戻りと言えどもある意味新人です。「戻ってきた人ウザい!」と言われないよう注意が必要です。
対策としては「気を付ける」くらいしかありません。昔働いていた職場であっても、後輩や年下の看護師に対しても、礼儀正しくが基本です。

4位:遠慮のし過ぎ
態度がデカいの逆で、腰が低すぎる方もチョット困ったりします。
病院側としては、出戻りの方に「他の病院のノウハウ」や「新しいやり方」を提案してもらい、業務改善してほしいという思いもあります。それを遠慮しすぎて発言できないのは本末転倒です。また過剰な遠慮は周りにも伝染するものです。逆にギクシャクしてしまい、出戻りの良さでもある「気楽さ」が無くなってしまいます。
遠慮はほどほどに。出戻りは自然に、謙虚に、礼儀正しくが基本です。

5位:不満を言う
出戻りして早々に不満を言う人がいます(汗)
チョットした愚痴ならよいのですが、職場に不穏な空気を流すのはNGです。
「昔はこうだった」「前の上司はこうだった」「他の病院はこうだった」というのは特にタブーです。もちろん職場改善のための話なら良いのですが、批判のための比較は、言われた相手が感情的になりやすいので絶対に禁句です。こういったケースでトラブルになると、出戻り者に味方する人はほとんどいません。高確率で孤立し、異動または退職となることが多いです。
対策としては何度も恐縮ですが「気を付ける」しかありません。

出戻りのキッカケ

ここまで出戻りの「理由、メリット、デメリット」を見てきました。
「なんとかやっていけそうだ!よし!今すぐ前の職場に戻ろう!」と思われるかもしれませんが、ちょっと待ってください!

元の職場に戻るにはそれなりの手順が必要です。
病院に「またここで働きたいです!面接よろしくー!」とイキナリ言っても、困惑するでしょう。
そこで重要なのがキッカケです。

ということで、次はみんなが出戻りしたキッカケを見ていきましょう。

出戻りのきっかけランキング
  • 1位:上司に連絡
  • 2位:同期に連絡
  • 3位:先輩に連絡
  • 4位:院長に連絡
  • 5位:直接応募

出戻りのきっかけは「誰かにコンタクト」が圧倒的に多いです。
コンタクトを取れば、職場の現状が分かりますからね。スタッフは昔と変わってないか、仕事内容は同じか、師長や主任の異動はあったか、看護師を募集しているかなど、出戻り再就職に重要な話が聞けます。
そして一番重要な「自分は戻れそうか?」といった疑問にも、ある程度の答えがもらえるでしょう。
コンタクト相手は、司、同僚、先輩、院長以外にも、後輩や事務員さん、ドクター、看護部長という答えもありました。
特に目上の人「上司や看護部長、院長」であれば、そのまま人事に推薦してもらい、面接、内定とスムーズに話が進むことが多いです。

でも人事的に一番注意していただきたいのが、5位の「直接応募」というケースです。
これは悪手です。イキナリの応募は、病院側からすると大変困ります。
履歴書が送られてきて、その応募者を調べてみると元職員で「え?どういうこと?」「聞いてる?」「え?聞いてないの?」と騒ぎになり、元上司の方にコンタクトを持ってもらい、「実はまた戻りたいそうで・・」と判明するバタバタ劇になるからです。印象は最悪で不採用となる方も多いです。

ということで、出戻り第一歩としては「誰かに連絡」が正解です。

出戻りで失敗しない方法

出戻りで失敗すると悲惨です。
結構なダメージになりますし、周りからも散々酷いことを言われます・・・。
「また辞める気か!?」
「戻ってきておいて!?」
「またあの人辞めたらしいよ」

辛いですね・・・

だからこそ、情報収集大事です!

「でも元同僚からの情報で十分では?」

確かにそう思われがちですが、実際は不十分なケースが多いです。
元同僚から得た情報が、気を使った建前やおせじだったり、間違った情報だったり、聞いていない新情報があったり。

そこで元同僚以外の情報源をピックアップしてみました。

・ハローワーク、求人サイト
まずは求人票をチェックしましょう。
どんな待遇で、どんな診療科の、どんな人材を、どんな条件で募集しているのか?
出戻りの場合は、一般の中途者よりも条件を優遇されるケースもありますが、その前提の基準として現在の募集状況は知っておきましょう。交渉の材料となります。チョットでもよい待遇で戻れた方が嬉しいですから。ヽ(^o^)丿

それに人事的にも、求人票を事前チェックしていただくと話がスムーズで有難いです。
今募集中の条件をベースに待遇交渉となりますので。その方のキャリアや以前の勤務状況をプラスして「チョット上げて」「チョット下がって」「一般の中途採用と同じように」「転職後のキャリアも考慮して」「じゃあ以前と同じ条件で」といった具合に。

・転職エージェント
裏技的ですが、転職エージェントはオススメです。
というのも、非公開求人と呼ばれるちょっと特殊な求人があるからです。
これは病院の都合によりコッソリ内密に募集している求人なのですが、例えば師長や主任と言った役職者の求人だったり(役職手当を一般には隠したい、役職者の退職を知られたくない)、看護師が集まらないから一般より条件を良くしていたり(働いてるスタッフからの反発回避)、色々と大人の事情がある訳です。
こういう情報を知っておくと、病院との交渉が有利になります。出戻り者の場合は、どこまで優遇してくれるのかというボーダーラインにもなりますので、ぜひ見ておきたい所です。

また転職エージェントは、病院の内部情報も知っているため(人事部との情報交換や、過去に転職サポートした看護師に聞いたり)、職場の近況を把握しやすくなります。もちろん同僚に聞けばすむ話ですが、それ以上のもっと詳しい情報を知りたい場合にオススメです。情報は一人より、複数に聞いた方が、正確にもなりますので。

また人事的に言えば、転職エージェントは「看護師としての価値」も教えてくれるため、「自分の市場価値」を客観的に知れる良い機会だと思います。他人に自分を評価してもらえることってなかなかないですからね。
それに転職エージェントにある求人は、一般よりも条件が良かったりもするので、もし他の病院に興味があれば、ついでに情報収集もできて効率的です。
出戻り再就職がメインでも、選択肢はなるべく多い方が、自分に合った良い道を選ぶことができますし。

まとめ

出戻りは結構多くの病院が受け入れています。
最近では、出戻り制度がある病院が増えています。出戻りを推奨していたり、病院側から「戻ってきて欲しい」と打診するケースも増えてきました。

出戻りのメリットは大きいです。慣れた仕事、慣れた環境、慣れた人達とまた働けますので。

ただし注意していただきたいのが職場の変化です。
スタッフの入退職、上司の異動、業務内容の変化、シフト体制の変更、など以前とは異なることが多いです。

そのためにまずはシッカリ情報を集めましょう。
元同僚にコンタクト、求人票をチェック、転職エージェントからの情報提供など、できる限りの対策をしましょう。

出戻り失敗は、自分も周りもダメージ大き目です・・・。ボロクソ言われますし・・・。悲惨です・・・。

情報大事です!
では!

看護師の悲惨なUターン事情。絶対後悔しないたった1つの決断基準

看護師の皆さんこんにちわ!
メディカル調査員の川田です。

都会の病院勤務って本当に大変ですよね。

何となく地元に戻りたい…
地元で昔のように暮らせたら…

しかし、そうはいっても不安だらけだと思います。
本当に戻っていいのか…
周りから色々言われるんじゃ…
うまくやっていけるかな…

まさに不安的中でした!(>_<)
私は東京から北陸の地元(人口5万人)にUターンしましたが、本当に苦労しました!

もちろんUターンは家族と暮らせ、親友たちと昔のように楽しく遊べ、求人も予想以上に多く、良いことも多かったのですが、実際には地元の悲惨な上京に悩まされもしました。

そこで今回は、看護師のUターン最新事情をお伝えしたいと思います。
良い面も悪い面も、裏も表も、悲惨なドロドロ話も、全て書き出してみました。

Uターンを決断する考える前に、ぜひご一読を!

看護師のUターン理由

みなさんが地元に戻りたい理由は何ですか?

私は「何となく戻りたい・・」という漠然とした理由でした。その時に思ったのが「こんな理由でいいの?」という疑問です。Uターン理由は、退職時に聞かれますし、新しい職場の面接でも聞かれますし、地元の友達などにも聞かれますので。

そこでまずはこちらのアンケート結果をご覧ください。

Uターン転職をする理由は?(2016年転職会議調査)
  • 1位。家族のため
  • 2位。生活環境が充実しそう
  • 3位。仕事に不満があった
  • 4位。地元に貢献したい
  • 5位。地元の友達とワイワイやりたい
  • 6位。都会に住むのに疲れた
  • 7位。経済的理由
  • 8位。地元に働きたい職場があった

いやー。分かります分かります。全部Uターンあるあるですよね。
気になるのは、意識の高い系「家族のため、地元に貢献したい、地元で働きたい職場がある」が多い点です。「すごいなー、偉いなー、それに引き換え私は」って思います・・。

でもこれって本当なのでしょうか?

いえいえ。
実際にUターンした看護師に話を聞いてみると、アンケート結果のほとんどが建前だったります。

「家族のため」と言いつつも実際はただの口実だったり、「地元に貢献したい」と言いつつも今の病院を辞めたいだけだったり、「地元に働きたい職場がある」と言いつつも求人見てチョット気になるくらいだったり(全部私です汗)

アンケート結果は表面上の理由です。
世間や家族や自分への言い訳です。
アンケートなんてほとんどが後付けの理由ばかりだし、選択肢は決められているし、本当の理由をオブラートに包めばそうなるよね、という結果でしかありません。

もちろん「親の介護」「地元の医療を支えたい」「あの病院で働くのが夢だった」という人も一定数いました。でもこれはかなり少数です。雑誌などではこういった美談ばかりが取り上げられていますが、実際にUターンした人に話を聞くと、負の感情だったり、ドロドロしたものだったり、挫折だったりが多いです。

実は本音の理由として一番多いのが「何となく」というケースです。
地元に戻れば、何となく楽になりそうな気がする、何となく悩みが解決しそうな気がする、何となく働きやすそうな気がする。

多くの人は「何となく」という理由にもならない理由でUターンしています。

つまり「Uターン」するのに理由は必要ないってことです。
「理由がないとUターンできない」と思い込む方は多いですが、それは間違いです。

意識の高い理由だろうと、意識の低い理由だろうと、理由がなかろうと、Uターンできます!(実際にしました!)
地元に帰りたいなら帰りましょう!
生まれ故郷が一番自分らしく生きられる場所でもありますからね。

Uターンのデメリット

地元に帰りましょう!

とは言いましたが、Uターンにはそれなりにデメリットもある訳で、それが足かせになって戻るに戻れないという方も多いのではないでしょうか。
確かにUターンにはデメリットが結構あります。
実際に体験した身としては「Uターン失敗だったかな・・・」と思うことも多々あります。

まず人付き合いが面倒くさいです。
都会の「広く浅くのお付き合い」とは違い、地方では「狭く深くのお付き合い」が基本です。地方にもよると思いますが、一般的な傾向として小さなコミュニティほど閉鎖的で偏見性のある場になっていきます。「あいつはやっぱり」という決めつけだったり、「東京で失敗して」と噂されたり、「気に食わない」となぜか無視されたり。
こういうのが面倒です。
東京の広く浅くのゆるーい付き合いが懐かしくなります。
地方は良くも悪くも人の入れ替わりが少ないため、こういった閉鎖的なコミュニティになるんですよね。そこに「東京から帰ってきた若者(私は若くないが・・・)」という異物が入ってくると、自分たちのコミュニティを壊す者として、攻撃する傾向があるように思います(白血球!)
これは生物として当然の行動心理のため、理解はできるのですが、実際に自分がその身になると「Uターンするんじゃなかった・・・」なんて思うものです。

あと家族も面倒だったりします。
今まで一人で自由に暮らしてた訳ですからね。家族とは言え、他の人と同居するのはそれなりに不自由になるものです。
お風呂の時間だったり、洗濯や掃除の仕方だったり、家の独自ルールだったり、ご近所との付き合い方だったり、恋愛だったり、趣味だったり。
何かと制限がかかります。
特にお風呂でゆっくり映画を見て、パンツ一丁でダラダラしながらお酒をガブ飲みし(ストロングゼロのロング缶!)、酔った勢いでニコ生配信でワイワイやるという、私のストレス発散ができなくなったのは、Uターンが失敗だったと思わせる大きな要因です・・・。
もちろん「家族の癒し、安心感、ありがたみ」を少なからず求めてUターンしたのではあるのですが、実際に暮らしてみると窮屈なものです。

またお給料も減りました。
手取りで4万円ほど減っています。予想していたとはいえ、やっぱり地方は給料低めです。
ただ実家暮らしになるので、収支的には大幅なプラスになっています(月6万円くらいのプラス)。一人暮らしは家賃その他生活費などで、何だかんだ月10万円くらいかかっていましたからね。
それに看護師はまだ恵まれている方です。医療系以外の一般職は、もっと格差があります。Uターンして年収が100万、200万下がるという話もよく聞きます。そもそも仕事を見つけるのすら大変だそうです。看護師はアッサリ決まりますが・・・。チョット申し訳ない感じです・・。

あと小さいデメリットとしては、遊ぶところが少なかったり(イオン一択)、異性との出会いが少なかったり(そもそも東京でも少なったが・・・それ以上に!)、車が必須だったり(これはこれで良い面も多いですが)

でも・・・。
違うんですよ。
これらのデメリットは、雑誌やテレビでよく言われる表面的なモノです。

私が実際にUターンをして感じた最大のデメリットは「スクールカーストの再来」です。

スクールカーストの再来

スクールカーストとは?
小学校、中学校時代の身分制度のことです。
カーストの上位は、ヤンキー、かわいい、話が上手、親が金持ち、スポーツ系。
カーストの下位は、オタク、容姿がイマイチ、根暗、親が貧乏、文系(わたしはここや・・・)

地方に戻るとこのスクールカーストがいまだにあることに驚かされます。
子供の頃だけの話かと思いきや、大人になってもあるのです!
しかも身分は当時のままで(汗)

実際、中学で上位だった人たちは、いまだに上位で偉そうにしていますし、下位だった人達はいまだに下位です。
これがとても居心地悪く・・・。

Uターンして大病院に転職できたとしても関係ありません。下位は下位のまま。
昔の力関係そのままです。
Uターンはこういったしがらみが面倒です。

でもカーストがあっても支障がないのでは?

確かにそうなのですが、これが予想以上にストレスになります。
「そういうとこダメだよね・・」「東京に行ってたくせに・・」とネチネチ攻撃され、精神が少しずつ摩耗していくような嫌な感覚。本人たちは悪気なくストレス発散しているのかもしれませんが、こちらとしては結構致命的です。いまだにイジメがあったりもしますし(大人のいじめは職場だけにして!)

それにカースト上位層は、地元に残り続けている人達なので、都会に出た人間を何かと目の敵にします。
「都会に行くのは、地元から逃げたヤツ」みたいな発言を目の前でされると、モヤモヤするものがどうしても出てきます。もちろん地元に残り続けた人と、外の世界に出た人とでは、常識が違ってくるのは理解しています。それでも「女は・・、結婚は・・、仕事は・・」という話をされると「昭和かよ!」と思うこともしばしばあります。
さらに学生時代へのこだわりも強く、飲み会やランチ会などがあれば、いまだに中学時代の話ばかりです(聞き飽きた!)

じゃあ会わなければいいのでは?

確かにその通りです。
会いたくなければ、会わなければいいのです。実際に私はLINEを交換してませんし、インスタやFacebookも教えてないですし、電話番号も知りません。

でも実際はどうしても出くわすものです。
地方は遊ぶ場所が限られているため(うちの地元はイオン一択!)バッタリ遭遇なんて日常茶飯事ですし、一部の仲の良い友達とカラオケ中にカースト上位層がなぜか登場したり、病院に患者やその家族としてやってきたりもします。

周りの大人たちを見ていると、スクールカーストはおそらく一生続くのでしょう。
地元にいる限り、中学時代のしがらみに縛られ続けるのです。

それでも私は地元が好きですし、これからも地元に住み続けたいですし、家族とも一緒に暮らしたいです。

そこで今は、自分なりの解決法を見つけ対応しています。

カーストに毒されている上位層とは付き合わない。これだけです。
たまに見かけても基本スルーです。無理して話しかける必要はありませんし(そこまで仲良くない)、話しかけられても「ひさしぶりー。じゃあねー!」で終わらせればいいですし、そういった集まりにも一切行っていません(断り続ければ、そのうち誘いも無くなる)

本当に仲の良い友達とだけ付き合えばいいのです。学生時代のように、誰とでも仲良くする必要はありません。

それに今は大人です。
強制参加の中学時代とは違い、カーストに参加するかどうかは自分で決められますし、いざとなればまた都会へ戻ればいいのですし、もっと別の沖縄や北海道で働いてみるのも面白そうです。このあたりは仕事が全国どこにでもある看護師の特権ですね。

そういったドライな感じで、ストレス少なめに暮らしております。

さてさて。
スクールカーストは大人になった今も存在します。
たぶん地元に帰った多くの人は、これに巻き込まれるでしょう。
ただそのカーストを受け入れるかどうかは自分次第ということです。

Uターンのメリット

ここまでUターンの悪い面ばかりを書いてきました。
けど実際にはUターンの良い面も多くあります。

こちらのアンケート結果をご覧ください。

Uターン転職で良かったことは?(2014年マイナビ調査)
  • 1位。時間が充実した
  • 2位。生活がしやすい
  • 3位。人間関係
  • 4位。経済的に楽
  • 5位。職場が働きやすくなった

Uターン王道のあるあるですね!
私がUターンに感じているメリットそのままでもあります。

まず自分の時間はかなり増えました。
ご飯を作らなくていいし、掃除や洗濯もやってもらえますし(お風呂掃除は担当してます!)、職場も近くなりましたし(車で10分)。
本を読んだり、映画を見たり、youtube見たり、ゆっくりできる時間は圧倒的に増えました。

あと「生活がしやすい」っていうのも感じています。
地元に戻ってから車を買ったのですが、やっぱり車便利ですね。どこにでも好きな時に行けますし、東京みたいに電車必須じゃないので、適当な格好で外出できるのも良い感じです。ジャージでコンビニ行けます。それはそれで恥ずかしいですが、それが許されるのが車の良さであり地元の良さなんです。「都会はいつでもオシャレに」という堅苦しさがありましたからね。
それに家族が近くにいるというのは何かと便利です。ケガや病気、事故などの突発的なときにはやはり有難さを強く感じます。送り迎えや「これやっといてー」といった日常の緩い助け合いも「良いな―」と感じています。

人間関係については、ボロクソ書いてきましたが、おおむね満足しています。
気心知れた親友たちと昔のように面白おかしく暮らせるのは、やっぱり心地よいです。都会は都会で刺激的なんですが、人間慣れるものです。都会の変わらない日常にマンネリ気味でした。もちろん地元の生活もマンネリするでしょうけど、どうせなら何でも話せる友達と一緒にいた方が断然良いです!

経済的に楽、というものまさにそのままです。
給料は下がりましたが、家賃や生活費がかなり節約できるため、トータル的には月6万円くらい余裕ができました。
車にお金がかかるようにはなりましたが、やっぱり車は偉大です!すごく便利です。人によって合う合わないはあると思いますが、私は公共交通機関よりも車がとても楽です。

職場については、正直「都会も地元もそう変わらない」と思っています。
もちろん一般職であれば「大都会」と「地方」では仕事内容が大きく変わるのでしょうけど、医療は日本全国同じ水準です。
最先端の病院も昔ながらの病院も、大規模病院も小さな診療所も、日本全国にあります。

もちろん都会の方が病院の数は圧倒的に多いため、職場選びの幅は広がるでしょうし、給料についても、都会の方が高めの傾向があります。

ただ仕事内容に関しては都会も地方も全く変わりません。
そのため「都会の病院に疲れたから、地元の病院でのんびり」というのは、通用しないでしょう。
地元であっても「看護師の仕事は大変」という事実は同じです。

でも実際に地元で働いてみて「都会との大きな違い」がありました。

それは家族が近くにいるかどうかです。
私がUターンして一番喜んでくれたのは、やっぱり家族です。両親は大喜びでしたし、姉夫婦も喜んでくれたし、1年前に亡くなったおばあちゃんも泣いて喜んでくれました(最後を看取れたのも実家に戻って良かったと強く思える要因です)

その家族が心の余裕になってくれます。
仕事で辛いことがあっても、家族と過ごしていると「何とかなるか!」なんて気軽に思えたりもするものです。
師長からこっぴどく叱られても、「次気を付けよう!」と前向きに考えられるものです。
患者さんからのクレームにも、「配慮が足りなかった!」と相手の立場を尊重できるものです。

この家族の支えが、地元で仕事をする一番のメリットだと思います。

さてさて。
Uターンは色んなメリットを与えてくれました。
一言で表すなら「生活が便利になる」と言えるでしょう。

でもUターンで一番のメリットはそこではありません。

やっぱり家族です。
家族がいるというだけで「地元に帰る」というメリットは大きいし、いつかは帰るべきだと私は思います。

Uターン求人の探し方

やっぱり地元に帰ろう!

そうと決まれば、次は仕事探しです。
ただ地元とは言え、遠方の求人探しは何かと大変です。

そこでまずは「Uターン求人をどうやって探すか?」を考えていきましょう。

・ハローワーク
職探しの定番と言えばやっぱりハローワークです。
地域密着スタイルでもあり、日本全国の求人が集まっています。地方都市であっても病院求人は沢山あるでしょう。

ただしUターンの場合は、注意が必要です。
というのもハローワークの場合は、現地のハローワークに直接行って相談するのが基本です。もちろん求人票を見るだけならスマホで見られるのですが、求人票は掲載情報が大雑把のため、具体的な条件を聞いたり、まだ募集中かどうかだったり、応募したりは、直接現地のハローワークに行く必要があります。
なので働きながらは厳しいかな、と言った感じでした。

・求人サイト
求人サイトは、スマホ時代の新定番ですね。
リクナビやマイナビなどが有名です。
求人サイトの良さは2つあって、求人が圧倒的に多く、しかも手軽に使えるという点です。
本格的に転職活動するなら、複数サイトに登録することで、効率よく色んな病院がチェックできるようになります。

ただこちらも遠隔地特有の難点があります。ハローワークと似ているのですが、やっぱり情報集めには苦労します。
もちろん求人票レベルの内容であればすぐに見られるのですが、本当に知りたいのは「実際はどうなの?」というところです。求人票は綺麗ごとしか書かれていませんから。病院見学したり、知り合いから噂を聞いたり、実際に働いている人から話を聞ければいいのですが、遠隔地ゆえにそれもなかなかできず・・・。
求人サイトは求人票を見るだけなら、とても便利です。
ただ情報集めで苦労する、という感じでした。

・雑誌・求人誌
昔ながらの求人探し方法です。
最近は廃れてきましたが、実は穴場だったりします。
ハローワークにも求人サイトにも載っていない、掘り出し求人があったります(クリニック系の求人が多い印象)
でもハローワークに求人を出せないのには色々と大人の事情がある訳で(たいていは悪い事情)、良さげな求人があったとしても要注意です。

それにUターンの場合は、どうやって地元の求人誌を手に入れるか、という問題もあったりします。
一回くらいであれば親に買って送ってもらうのも手ですが、毎週は流石にコストが高付きますし、そもそも頼みずらいです。
そのため求人誌はUターンだと使えないなー、という印象です。

・コネ
Uターンの場合、コネ入職は結構多いそうです。

うーん。。。けど個人的には魅力を感じませんね。
コネって「普通なら入れない職場に無理やり入る」わけなんですが、看護師であればたいていの職場は内定が出るので、コネはあまり意味ないかなと。
それにもし「やっぱり合わない。退職したい!」となった時「オレの顔にドロをぬる気か!?」となるそうですから。
コネはできれば避けたい感じです。

でもコネで唯一良いなと思えるのは、事前に内情を聞き出せる点でしょうか。
そこは羨ましいですね。

・転職エージェント
求人サイトに続く、最近の新定番です。
転職エージェントは、求人探しのプロフェッショナルです。求人探し、情報集め、見学の段取り(したければ)、面接の日程調整、履歴書添削、各種手続きのフォローなどをやってくれます。

Uターンの場合、特にありがたいのが「求人探し」と「情報集め」です。
求人探しは条件にマッチする求人を毎週送ってくれます。これかなり便利です。プロの目から見たオススメの求人ばかりですし、地元とはいえ「へーこんな病院あったんだ」という求人も意外と沢山あって、これを見るだけでも利用の価値ありだと思いました。

あと「情報集め」はかなり良いです。気になる求人の内情を教えてもらえます。実際の給料、残業時間、離職率、職場の雰囲気などを、実際に勤めている人や、勤めていた人から聞いてくれます。Uターンの転職活動は、こうした情報集めが一番のネックですが、ここをサポートしてもらえるのはかなりありがたかったですし、実際に転職した病院は情報通りの私にはもったいないようなかなり良い職場でした(ちなみに利用料金は完全無料です)

余談
Uターン転職は「情報をどうやって集めるか?」がポイントになります。
これは遠隔地であるがゆえの悩みでもあります。実際に転職活動してみると、思うように情報が集まらずモヤモヤすることが結構ありました。
ハロワに行き、求人サイトに登録し、地元に帰り、また戻ってきて仕事に行き、仕事帰りに転職エージェントさんと面談し、とバタバタと走り回った記憶がございます。

その結果行きついた答えが「使えるものはフル活用する」です。
これがベストでありマストなのかなー、と思いました。

ハロワだけ、求人サイトだけ、転職エージェントだけではなく、ハロワも求人サイトも転職エージェントも全部いいトコ取りするのです。
どのサービスも一長一短で、それぞれ特徴がありますからね。
どこかに絞っていたら、手に入る情報源が少なくなるため、かなり損をすると思います。

Uターン就職は、全てを活用して良い所取りがベストでした!

UターンQ&A集

・看護師はUターンしやすい?
何をもってUターンしやすいと考えるかですが、「仕事の決まりやすさ」で言えばかなりUターンしやすかったです。
看護師は日本全国どこも不足しているため、内定をもらうだけなら結構楽でした(私でも3法人受けて、3つとも内定もらえましたし)国家資格の強みですね。
もちろんこれは看護師に限らず、医師、薬剤師、理学療法士、介護ヘルパーなど医療系全般の傾向です。

逆に一般職のUターンは、仕事の有無が一番のハードルになるそうです。「地元に戻りたいけど仕事が決まらず戻れない」という話はよく聞きます。
看護師は辛い仕事ですが「どこででもやっていける」というのは大きなメリットですよね。

・看護師1年目でもUターンOK?
正直、微妙ではあります。
1年目だとまだ基礎が身に付いてないと思いますし、経験も中途半端ですし、面接でも突っ込まれやすいです。
「3年は頑張る」とよく言われますが、これはまさにその通りで1つの職場で3年務めれば、一通りの業務がこなせるようになり、応用力が付く頃であり、どの病院も欲しがるような人材だから、Uターンしやすいよ、という意味でもあります。

ただこれは一般職向けの色合いが強く、看護師の場合はちょっと事情が違います。
経験はあった方が良いですが、第二新卒でも需要は多いです。地元が田舎であっても、第二新卒を募集している病院はそこそこあると思います。
日本全国で看護師不足ですから・・。第二新卒を大々的に募集している病院ほど、教育体制に自信ありというケースも多いため、そういった病院に転職するのがオススメです。
まずは求人を探してみましょう!

それに看護師が成長できるかどうかは、環境との相性も大きいですからね。ガリガリ身を削って働くのが性に合う人もいれば、逆にジックリ看護できる環境が合う人もいます。地元だろうが、都会だろうが、Uターンだろうが、自分に合った職場を探しましょう!
その方が幸せになれますよ!

・地方は運転免許必須?
地方によりますが、車は必須になると思います。通勤だけじゃなく生活でも使いますので。学生で上京した人は免許持ってない人も多いかもしれませんが取った方がいいと思います。今必要なくてもあとで必ず必要になりますので。というか生活できません!

でも車社会ならではの自由もあります。
通勤ラッシュがないですし、時間を気にせず行動できますし、どこにでも遊びに行けますので。

まとめ

都会の生活にちょっと疲れた時、ふと故郷が恋しくなりますよね。

何となく地元に戻りたい・・・。

Uターンには、立派な理由なんて必要ありません。
これだけで十分です!

多くのUターン看護師は何となくで戻ってますし、実際私はそれでUターンして何の支障もないですし、そもそも家族と一緒に暮らすのに理由なんて必要ないですよ!

ただし注意点は求人探しです。
遠隔地の仕事探しは、ハローワーク、求人サイト、転職エージェントを駆使して、ガッツリ情報を集めましょう。

そのための第一歩として、まずはハローワークのサイトを見てみるか、求人サイトを見てみるか、転職エージェントのサイトを見てみましょう。

Uターンを成功させるのは、いつの時代も行動力です。
勢いがあるうちに1歩を踏み出しましょう!
それじゃ!

看護師が2か月で上京するためのイロハ。世話好き上京ナースが教えます!

看護師の皆さんこんにちわ!
メディカル調査員の川田です。

上京がしたい!
看護師にとって東京の病院は憧れですよね。
レベルの高い医療、整った設備、勉強が出来る環境。
「自分もこんな環境で看護ができたらなぁ」と一度は考えると思います。

しかし、いざ上京するとなると色んな不安が出てきます。
私なんかが上京していいの?
上京するには何が必要?
仕事の探し方は?

上京なんてしたことない。大変そう……。

でも大丈夫です!
実は上京ってとても簡単なんです!
この記事を読んでいただければ、意外と「あ、こんなにハードル低いんだ」って思ってもらえるはずです。

看護師の上京理由TOP5

「上京にはシッカリした目標を!」

ネット記事には、よくこう書かれていますよね。
スキルアップ、勉強、キャリア形成、最新医療・・・etc

でもご安心ください。
実は、そんな立派な目標をもった人は極少数です。
もちろん皆さん建前では立派な目標を口にしますが、本音は「ちゃんとしてない理由」で上京する方がほとんどです!

そこでまずは「みんなの上京理由TOP5」を見てみましょう。

1位:都会への憧れ!
もうほとんどの人がこれです。
上京の定番ですよね。
体感だと8割くらいの人は憧れで上京しています。
けどこれは悪いわけじゃありません。この憧れがキッカケで、人はグングン成長しますし、本当の自分も見えてきますし、人生の転機にもなってくれます。

2位:上京した友達が羨ましかった
最近多い理由です。
SNSで気軽に友達の近況がわかりますので。
上京した友達のインスタに、泡パ、ナイトプール、クラブ、合コンなどのキラキラしたオシャレな写真が次々にUPされていく……。インスタ映えしすぎやろ……。私も!と思っちゃいますよね!

それに東京で働く人は、どこか垢ぬけて見えるものです。
帰郷した友達が「最先端の病院で働いててー」なんて話をしたら、「私だって東京に行けば!」なんて思っちゃいますよね。

3位:若いうちに遊びたかった
これも昔からの定番です。
実際、東京の刺激的な生活は、独身時代が一番楽しいです。
実家の監視もなく、遊ぶところが沢山あって、色んな楽しい人が大勢いますからね。
毎日どこかでイベントがあり、お祭り騒ぎでわいわいガヤガヤです。
遊べるうちに遊ばなきゃ!

4位:収入UP
やっぱり東京の給料は良いです。
これは実感します。
年収500万円、600万円って看護師がゴロゴロいます。
(東京のお金事情は、あとで詳しく書いてあります)

5位:地元が嫌だった
これもかなり多い理由です。
もちろん全員ではありませんが「憧れ、遊びたい」という理由の根本を探ると、「とにかく地元を離れたかった」というケースはよくあります。人間関係リセットしたい、環境を変えたい、地元で働きたくない、など理由は様々です。

誰でも少なからず「地元の負の面」を抱えていると言われています。
私自身、地元にそこまで不満はないと思っていましたが、いざ上京してみると地元の悪い面が見えてきて「あぁ地元が嫌だったのかな・・」なんて思ったりもします。

地元は仕事を辞めたらすぐ噂が広まりますしね。辞めるに辞めれないし、次の職場に知り合いがいたら面倒だし、いっそのこと新天地で。というケースも結構聞きます。

ここまで「看護師の上京理由TOP5」を見てきました。
皆さん欲求のままに上京しています。意外とシッカリした目標なんて無いものです。
だから全然大丈夫です(笑)
それよりも上京は「勢い」が大事です!

上京のメリット

「東京に住んで良いことあるの?」

これはよく聞かれる質問です。

東京に住むメリットは「これでもか!」というくらい沢山あります。
メリットを順番に見てみましょう。

①遊ぶ場所が多い
東京には、ありとあらゆるお店があります。
お店の多さ、種類、メジャーからニッチまで、地方とは比べ物にならないです。
仕事帰りのショッピングが超楽しいですよ!

あと旅行に行きやすい!
東京はLCCがめちゃくちゃ飛んでるので、海外に格安で行けちゃいます。香港片道2万円、ハワイ1万円、韓国7千円とか!年6回海外言っている看護師もいるくらいです(行き過ぎ!)
ディズニーランドも電車で1時間です。フラッと行けるので、年パス買って空いている平日に通いまくる後輩もいます。しかも夜勤明け。若い(汗)

②友達が沢山作れる
東京は全国から色んな人が集まってきます。
今はSNSでそういった人達と知り合えたりします。リアルオフ会とかマジ多いです。東京人はSNSで会うのに全然抵抗が無くて「え?マジで会うの?」ってくらい簡単に会おうとしますし、本当に集まりますし、どんちゃん騒ぎです(汗)

それに東京は色んな趣味の人がいます。
メジャーなものから、マイナーなものまで、趣味の合う友達が作りやすいです!
人が多いから、付き合いも広く浅くって感じで気楽だし、仲良くなれば親友ができたり、色んな人に出会えて本当に刺激的ですよ。

③職場が選べる
東京は病院の数がムチャクチャ多いです。
正直、職場は選びたい放題なので、自分に合った病院を見つけやすいです。
最新医療の病院だって、仕事が楽な病院だって、残業なしの職場だってゴロゴロ見つかります。

余談ですが、東京の職場に馴染めるか心配する人は多いです。でも心配無用です。東京は地方出身者が多いので!みんな同じような悩みで、同じような環境で、仲良くなりやすいです。同年代の若いスタッフも多いですし!

④看護師として成長できる
東京は、看護系のセミナーが日本一多い街です。
医療関連の学会や、セミナー、勉強会が毎週どこかで開催されています。
参加すれば勉強になりますし、知り合いも増えますし、意識高い人たちに囲まれてモチベーションが高く維持できるため、看護師としての成長は早くなると思います。実際、後輩は毎月のようにセミナーに参加し、グングン成長してます。対して私は・・・(泣)

⑤人生経験メッチャ増える
東京は、間違いなく人生の経験値が上がります。

初めての土地で、一人暮らしで、頼れる人も少ない・・・。
そんな環境で成長しないわけがないです。
ムチャクチャたくましくなります!帰省した時に親が少し頼りなく見えたりします(汗)

それに色んな人に出会え、視野が広がります。
「こんな世界があったんだ・・・」ってのは、東京に来たら誰でも1度や2度は経験するはずです。

それには誘いはなるべく断らないこと!なんでも一度はやってみる!大事です!
これでマジ人生変わります。
そういったチャンスがメチャ多いのが東京です。

それに上京することで「地元の良さ、親のありがたみ、自分の性格や好き嫌い」なんかもよく分かるようになります。

東京は色々成長できます!

⑥恋愛が多い
当たり前ですが、東京は出会いが多いです。
個人的にはこれが最重要でした(汗)

コンパの話がガンガン来ますし、ナンパもされますし(こんな私でも!)、街コンも気軽に参加できますし、イベントで出会うことも多いです!しかも看護師ってだけでかなりモテモテです。初めて看護師で良かったと思いました(汗)
しかもお金持ちの男子比率が高いです!(重要)
玉の輿のプチセレブは夢じゃなく、結構聞く話です。
港区のタワマン1億を新婚で買ったとかね。
東京すげーっす。

⑦給料が多い
東京は、給料が良いです。
地方と比べて、月収で平均5万円くらい高い。凄い・・・!
若手でも月収30万くらいは普通に出ます。

一般のバイトですらヤバくて、コンビニ時給1,400円、マックで1,500円とかですからね。東京は。
看護師はバイト時給2,500円超えもチラホラ……。
うちの師長の年収は、700万円を超えてるとの噂です…(ゆるせん)

東京のお金事情は結構すごいです。「みんなお金持ってるな・・」って思うくらいすごいです。たまに富豪の人と知り合えたりするのも東京なんですよね。

上京のデメリット

東京の良さを語ってきましたが、次はデメリットを書いてみます。
東京は悪い面もたくさんありますよ!

①上京費用がかかる
とりあえず50万くらい必要です。
アパート、引っ越し、交通費などでお金がかかります。

でも私は貯金30万円しかなくても上京できたので、上手くやればもっと低料金でも行けそうです。
(この辺りは下で詳しく書いてあります)
(それより社会人で貯金30万はヤバい・・・汗)

②人が多い
東京の満員電車はヤバイです。
これだけは避けた方がいい。人生を確実に不幸にしてくれます。
職場と家の距離は重要!
できれば徒歩や自転車圏内に住みたい所です。

③物価が高い
東京は物価高いです。
とくに家賃……。

それにどこに行ってもお金がかかります。
例えば、歩き疲れて「どこか休憩しよう」ってなっても座る所ないです。金払ってスタバとか、カフェとか。お金が無いと遊べませんし。
ただ、それなりに給料が良いのでなんとかなりますが。

④夜が怖い
東京の夜道はやっぱり怖いです。
車じゃなく、徒歩なのでなおさら。

なので3交代の職場は要注意です。
準夜勤の帰宅時、深夜勤の出勤時は、夜道に気をつけましょう。
できれば夜間の出退勤がない2交代がオススメです。

⑤誘惑が多い
怪しいビジネスとか、投資話とか、宗教勧誘とか……。
東京はマジ多いです。
スタバに行くと「隣の席でネットワークビジネスの勧誘が始まった!」とか日常です(汗)
特に地方出身者は、格好のターゲットになるそうです(身近に相談できる人がいないため)

知らないうちに犯罪に巻き込まれてたなんて話も聞きます。
心の強さが大事です。甘い言葉に負けないで!

⑥ホームシックになる
最初は、やっぱり寂しいです。
頼れる人がいないし、人とのつながりも緩く、誰かと話す機会も少ない・・・。
そんな孤独に枕を濡らす夜もあるでしょう(ワタシや!)

でも今思えば、それこそが東京の貴重な経験です!
孤独もあるからこそ、成長できるんだと思います(たぶん)

仕事が始まれば、友達だってできます。すぐ楽しくなる!大丈夫!

上京スケジュール

「上京って結構大変なんじゃない?」
よく聞かれる質問です。

でも大丈夫です!
ハッキリ言ってメチャ簡単です。
実は、2ヶ月もあれば余裕で上京できます。
早い人なら1か月かからないくらいです。

ということで2か月で上京する場合のスケジュールを書いてみます。

まず最初は仕事探し。
最優先で進めましょう。

他にもアパート探しとか、引っ越しとか、各種手続きとか、色々ありますが、まずは仕事探しです。
東京は満員電車が最悪レベルです。
これを避けるためにも、まずは仕事を決めてから、アパートを探しましょう。

看護師なら仕事はすぐに決まります(よっぽど細かな条件がなければ)
なのでまずは仕事を見つけ、それから次のステップに進むのが定番です。

2つ目はアパート探し。
家は、職場から通いやすい場所がベストです!
できれば徒歩、自転車圏内です。
スマホで探して、気になる部屋を、3つくらい目星をつけておきましょう。
実際の下見は、職場の面接で東京に行ったときにやっちゃいましょう。不動産屋に連絡をお忘れなく。

3つ目は引っ越し。
荷物は最小限にして、身軽に行きましょう。
新しい人生が始まるちょうどいい機会なので断捨離を。
家具家電も、必要最小限を揃えておけば大丈夫です。
(この辺りの節約術は、あとで詳しく書いてあります)

4つ目は役所の手続き。
手続きは、意外と簡単です。
住民票を移すため、地元の役所で転出届、上京後に転入届を提出するだけです。
半日で終わります。役所は月曜、金曜が混んでいるのでご注意を。

5つ目は水道光熱の手続き。
ガス、電気、水道を使えるようにします。
基本的に、不動産屋が手続きをしてくれるので、書類をサラサラっと書くだけで完了です。

以上!
上京スケジュールをまとめると「仕事が決まれば後はスムーズ」といった感じです。
なにはともあれ職場を優先して探しましょう!

上京資金

「上京って300万円くらいかかるんですか?」

地元のちょっとおバカな後輩にこう聞かれたわけですが「んなわきゃねーだろ!」とペシペシ殴っておきました。

実際には50万あれば余裕です。
具体的な金額を見ていきましょう。

アパート代30万。
家賃が7万円とすると、最初に30万くらいかかります。
内訳としては、敷金礼金14万、仲介手数料7万、家賃前払い7万。
でも礼金はもったいないので、交渉して安くしてもらいましょう。

家具家電が5万。
冷蔵庫2万、洗濯機2万、電子レンジ1万があれば余裕で生活できます。
テレビが必要なら1万円くらいの安いので全然OK。
余裕があれば、洗濯機は乾燥機付きを買いましょう。乾燥機かなり楽です。東京は外に干しづらいですし。
安いのなら8万円くらいであります。

生活費が10万。
病院によって給料を貰えるタイムラグがあるので、1ヶ月分の生活費は持っておきましょう。

交通費が5万。
面接と上京で、最低でも2回は東京に行きます。
高速バスやLCCならかなり安く行けます。新幹線は便利だけど高いんですよね……。
予算に合わせて交通手段を検討しましょう。

引っ越し費用が1万。
引っ越し業者は不要です(10万円はかかる!)
持っていくのは必要最低限。大きな家具関電は持って行かない!日用品は、段ボールにつめて宅配便!このくらいの気持ちで断捨離しましょう。

大きな家具家電は運ぶより、新しく買った方が安いです。それに無くてもしばらく暮らせます。仕事と遊びで、家にいる時間も少ないでしょうし。寝具もネットで買って配達してもらいましょう。後は、生活をしながら徐々に揃えていけばOK!

余談
上京費用をガッツリ削るなら、寮に入りましょう!
寮なら、20万で上京できます(ワタシや!)
敷金礼金が不要、家具家電も要らない、家賃も安いなど手軽でオススメですよ。

仕事の探し方

「仕事って上京してから探すんですか?」

おバカな後輩(さっきとは別の)からこう聞かれたんですが「んなわきゃねーだろ!」とどついておきました(ガガッ)

仕事は上京前に決めておきましょう。
仕事が決まれば、住む場所が決められ、引っ越し準備もできるようになります。

ではどうやって求人を探せばよいのでしょうか?

今回は、代表的な3つの方法についてお話します。
1つの方法に絞らず、色んな方法を使って求人情報を集めましょう。

①ハローワークで探す
ハローワークは、仕事探しの定番です。
東京まで行かなくても、ネットから求人を見ることができます。
ただしデメリットもあって、ネットでは細かな条件までわかりません。
詳細を知りたい場合は、現地のハロワ職員に直接聞く必要があります。

②求人サイトで探す
スマホ時代の新定番です。
有名なサイトは、リクナビやマイナビでしょうか。
ハローワークとは違い、細かな条件も知ることができます。

③転職エージェントで探す
上京者には定番ですね。
転職エージェントは、転職活動を代行してくれます。
例えば、希望に合った求人探し、病院の評判調査、日程調整、面接の段取り、内定サポート、各種手続きサポートなどをやってくれます。東京まで行かなくても、全てのやりとりがネットと電話で済むのでお手軽です。

ハローワークや求人サイトは、知らない土地の情報収集がネックになりますが、転職エージェントは地域の求人を熟知しているプロなので、心強さも大きいです。東京は病院が多すぎて、個人で探すのは難しいという実情もありますし。
ちなみに転職エージェントは、看護師なら無料で使えます。病院側が求人掲載費を払って成り立っています。

3つ全部を利用しよう!
どれか1つじゃなく、全部良いとこ取りするのがベストです!
ハローワークと求人サイトで自分で求人を探しつつ、プロ(転職エージェント)にも探してもらうとよいでしょう。
自分に合った職場が見つかる可能性がかなり高くなります。

住むところ

「住むところ探すのって面倒じゃないっすか?」

例のおバカな後輩からこう聞かれたんですが「バカやろー!」とどついておきました(カカッと)

ハッキリ言って物件探しはムチャ楽しいです!
「どんな街に住もうかな♪」
「どんな部屋がいいかな♪」
「オシャレなお店の近くが良いな♪」

個人的には「物件探しも上京の楽しさ」だと思っています!
東京への憧れは、都会の一人暮らしへの憧れでもありますからね。

ということで、東京の人気の街TOP5をご紹介します!

1位:中野
  • 交通手段が便利でどこにでも行ける!
  • 住み心地が良くい
  • 家賃もそこそこ安い。
  • 夜の一人歩きが安心(人や街頭多い)
2位:二子玉川
  • オシャレな街!(昔ココに住んでました!ムチャ良いとこ!)
  • 駅前がとても綺麗
  • 駅前のショッピングモールが便利
  • 都会なのに自然も多い
3位:中目黒
  • 閑静な住宅街!
  • 駅前にお店が多い
  • オシャレスポットも多い!
  • 新宿にすぐ行けて便利
  • 大人向けの飲食店が多い
  • 行きつけのバーができる(かっこいい!)
4位:阿佐ヶ谷
  • 庶民的な街(住みやすいらしい)(個人的にあまり興味ない)
  • 治安が良い
  • 家賃が安め
  • 都内への交通手段が多い
5位:赤羽
  • 商店街や飲食店が多い
  • 比較的安い店が多い
  • 田舎感覚で買い物が楽しめる
  • プールやジムがやたら多い
  • 家賃が手ごろ

東京はどこもオシャレな街が多いですよー。
どうしても住んでみたい街がある人は、職場もそこにしちゃいましょう!
通勤がメチョ楽ですよ。
電車はきついー。

さて次は、部屋を選ぶチェックポイントを確認しましょう。
  • 部屋の広さ(東京の部屋は予想以上に狭いです!)
  • 日当たりの良さ(すぐ横がタワマンとか24時間日陰で最悪)
  • 音は響かないか(生活音のチェック)
  • 周辺の騒音(大きな道沿いは車うるさい)
  • 防音設備(二重窓が最強!)
  • 設備の劣化(水回り最重要)
  • 収納スペース(東京の部屋は狭いからね!)
  • ベランダの環境(夜景が見えるようなマンションは激高いのであきらめましょう・・)
  • 共有部分は清潔か(住人の質が出ます)
  • ゴミ捨て場(住人の質が出ます)
  • 防犯(オートロック。結構重要です)
  • スマホの電波(ビルが多い所は圏外になったりも)
  • コンセントの数
  • 郵便受けに鍵があるか(マジ盗まれます!)
  • 駐輪場はあるか(チャリダーには重要)
  • 宅配ボックスはあるか(メチャ便利です。かなり重要)

ちなみに家賃の目安は、給料の3分の1と言われています。
給料は30万円として、家賃10万円以内を目安に部屋を探しましょう。

10万円って今の給料で考えると高く感じるかもしれませんが、東京は給料が高いので大丈夫です!

経済面で考えれば、病院寮は最強です。

初期費用がないですし、家賃が安いですし、水道光熱費も定額だったりします。
東京の寮は、マンションの借り上げが多く、賃貸よりも造りがしっかりしていることが多かったりもします。
お金以外のメリットでいえば、通勤が楽だったり、友達を作りやすかったり、知り合いが多く安全だったり。

ただし、彼氏連れ込みNGなところも多いです。
このデメリットについては、彼氏ができた時に改めて考えましょう(笑)
結局はコッソリ連れ込んだり、みんなで口裏合わせたり、見て見ぬふりしたりしちゃってますが・・・(バレたらヤバい)
けどこういったみんなでワイワイも寮の楽しさなんですよね。

上京する人へのアドバイス

ここからは上京の小さな疑問に答えていきますよー。

・新卒で上京するのはありですか?
正直、厳しいと思います。
上京にはお金が必要なので。
看護学校はアルバイトできないですからね・・・。
まずは働いてお金をしっかり貯めましょう。

それに地元で経験を積んでおいた方がいいです。
看護師は誰もが一度は挫折しますからね。
誰も頼る人がいない土地で挫折をした時の精神的ダメージは予想以上ですよ……。

まずは地元で1年~2年くらい頑張ってみましょう。

・面接で「なぜ東京へ?」と聞かれたら?
自分の気持ちに正直に答えましょう。
ほとんどの人は、東京への「憧れ」で上京しています。
面接官も分かっています。面接官本人もたぶん憧れで上京してますし、そんな看護師を何人も見ていますので。

ただし、答え方には気をつけてください。
ポジティブに答えることがポイントです。
地元に対して「人間関係が……」「閉塞感があって……」「田舎すぎて……」といったネガティブな回答はNGです。
また「東京は給料が高いので」といった品のない回答も避けましょう。

・通勤はたいへん?
満員電車は地獄です。
地方出身者が一番精神を削られるところです。

なので通勤はなるべく電車を避けましょう。満員電車さえなければ、東京は快適です!

①徒歩
病院のすぐ近くに住めば、徒歩通勤できます。
軽い運動にもなりますしオススメです。
ただし3交代の人は夜の一人歩きに注意しましょう。
東京はマジ変な人も多いので!

②自転車
東京は、自転車通勤者がすごく多いです。
満員電車もない、渋滞もない、しかもダイエットにもなるし、足も細くなる!最高!

ただし注意点としては、坂道です。
東京は坂道多いですからね。夏前後は汗だくで職場に行くことになります。
なるべく坂の少ない街を選ぶか、逆に坂道でとことん体を鍛えるか、素直に電動自転車を買いましょう。電動ムチャ楽ですよ!

③原付
意外と最強の通勤方法です。
自転車よりも早く、車よりも経済的です。
帰りにちょっと寄り道や遠出もしやすいです。
ただし、雨に弱いのが難点。

④車
NGです。
東京の駐車場はとっても高いですよ。月1台3万の世界です。地方の10倍高いです。しかも自宅と職場の両方借りると月6万円ですからね。
渋滞も多く、車を使うメリットはありません。

・仕事を探すなら転職エージェントがいいの?
転職エージェントは、上京組にとって、かなりありがたい存在です。

仕事の探し方でも少し触れましたが、知らない土地の転職に最適です。
地域の求人を熟知しているため、求人探しや病院の評判調査など、情報をしっかり集めてくれます。

転職活動のエスコート役として、面接の段取りや、当日は最寄り駅から病院までの道案内もしてくれたり。
病院見学にも付き合ってくれますし、寮の手配や、上京時の事務手続きについてもしっかり教えてくれたりも。
結構至れり尽くせりです。

これらが「全てネットと電話のやりとりで済む」というお手軽さも、上京組に支持される理由でしょう。

無料で使えますし!(個人的には2万円くらいお支払いしたいくらいです!)
転職エージェントは、病院から求人費をもらって運営されているので、看護師はお金がかかりません。

・上京で、最低限持っていくものは?
「1週間の旅行で持っていくもの」です。

上京するのに、物は大して必要ありません。日用品+αがあれば十分です。
東京の部屋は狭いので、必要最低限の荷物にしましょう。
家具家電は、東京で買えば良いですし、ネットで注文して配送してもらってもいいです。
食器も、生活をしてみて必要があれば購入していけばいいです。

物がなくても、なんとかなります!
一人暮らしなんて、実はたいしたことありません。
ちょっと長い旅行くらいに考えておきましょう。

・上京で一番必要な物は?
ずばり行動力です!
これ結構マジメな話で、上京自体はかなり簡単です。
結局「上京する人、しない人」を分けるのは「行動する人、しない人」ってことなんですよねー。

まとめ

人生は一度きりです。
上京できるのは、勢いのある若いうちだけ。
できる時にやらないと、後で絶対に後悔します!

東京行っちゃいましょー!イエイイエイ!

看護師は、仕事が沢山あるので上京に有利です。
一般の人たちは、東京で仕事が見つからず大変な思いをしてますからねー。

それにもし東京が嫌になっても、看護師ならいくらでもやり直しできます。
地元にもたくさん仕事がありますので。
ダメだと思ったら、戻れば良いんです。

まずは、求人を探してみましょう!
ポイントは、ハロワ、求人サイト、転職エージェントを駆使して探す事です。
その中に「もしピンとくる良い求人」があったら、その時に上京するかどうかを決断したらいいのです。

上京は求人探しから!
まずは東京生活の第一歩を踏み出しましょう!

看護師初めての病院見学ガイド。申込方法、服装、注意点まとめ

病院見学の様子

山本さん(30代・女性・主任)
看護キャリアの第一人者。転職事情に強い。
臨床現場に立ちつつも、採用業務やマネジメントの仕事もこなす。

看護師の皆さんこんにちわ!
メディカル調査員の山本です。

転職活動はいかがでしょうか?
気になる病院は、サクッと見学をして疑問をスッキリ解消したいですよね。

しかし病院見学には不安がつきものです。

  • どうやって申し込む?
  • 迷惑じゃない?
  • 注意点はある?

病院見学は、意外と心理ハードルが高めです。

そこで今回は「病院見学のベストガイド」をお届けします。
申込方法、服装、注意点だけではなく、見学の裏情報まで、全ての疑問にキッチリお答えします。

読んでいただければ病院見学の不安が解消されますよ!

病院見学とは?

病院見学とは、自分に合った病院を探す旅です。

「なんか思ってたのと違うな・・」「ちょっと嫌だな・・」「イマイチだな・・」
こんなチョットした違和感は「持っていたイメージと現実」のギャップです。このギャップを無くすことで、転職の失敗を減らせるのです。

最近はそうした考えも一般的になり、見学する人が増えています。病院見学ツアーなどもあったりするくらいです。
それに色んな病院の内部を見るのは、転職するしないに関わらず、看護師としての経験にもなります。

「でも迷惑じゃ…」
たしかに不安もありますよね。

しかし病院は見学を歓迎しています。
ホームページに「見学OK!」「見学大歓迎!」「まずは見学から!」と書く病院も増えていますよね。
病院の人事担当者によると「見学は、入職後の短期退職を減らせるし、応募数も増えるし、やる気のある人が集まりやすい」などのメリットあるそうです。

転職失敗は一目見ていれば防げるケースが多いです。失敗は自分も病院の全員が損をします。
見ないで後悔するよりも、まずは見学しておきましょう!

短時間でサクッと見られますのでオススメですよ。

申込方法

病院見学の申込方法は主に5パターンあります。

  • 電話
  • メール
  • 面接中
  • 転職サイト経由
  • 見学ツアー

一般的なのは電話です。
気になる病院に電話をかけ、名乗って、担当者に変わってもらい、用件を伝えるだけです。
「求人を見て電話をさせていただきました。ご担当者の方お見えでしょうか」「まずは病院見学をさせていただきたいのですが、可能でしょうか?」
話すことを事前にメモしておきましょう。日程を決めるため自分のスケジュール帳も用意してきます。当日誰をたずねるかもお忘れなく。

最近はメールも多くなってきました。
ホームページに「病院見学はメールでどうぞ」という案内があれば、メールでやりとりします。
記載がないのに勝手にメールを送ると、小さな病院などはメールチェックしてないこともあるので要注意です。

面接中に病院見学を申し出ることもできます。
面接中の「何か質問は?」で切り出してみましょう。
でもできれば面接前に見ておきたいですね。

最近は転職サイト経由の病院見学も多くなってきました。
特に若い人達がよく利用しているようです。
病院見学の申込は、転職サイトの担当者が代行してくれます。(もちろん無料です)
地域の求人事情も把握しているため、見たい病院を絞り込むのにも便利です。
手軽かつ、心理的な不安も少なく、見学のアドバイスもしてくれるため、不安がある人にオススメです。

見学ツアーは、数こそ少ないですがチラホラ見かけるようになりました。
ツアーには病院主催、自治体主催の2種類があります。どちらも定期開催しており、病院や自治体のホームページで確認できます。
病院主催のツアーは、大手医療法人グループが主催しており、グループ内の施設をみんなで見て回ります。
自治体主催のツアーは、地域の病院を3~5ヵ所ほどを見て回ります。
大人数なので気軽に参加できますし、勉強の意味でもジャンジャン参加したいところです。
とくに自治体主催のツアーは、1日かけて色んな病院が見られるためオススメです。
友達と一緒に参加するのも面白かったりします。

見学の服装

見学は、ある意味で面接でもあります。

「病院見学の印象が悪く、内定を出さなかった」という話はよく聞きます。
面接と同じように、マナーと礼儀が大切になるでしょう。

マナーで大事なのは服装です。
当日はスーツが無難です。スーツが無ければ「白のブラウス、紺系のスカート」「白のシャツ、グレー系のパンツ」でもOKです。なるべく清潔感のある白と、地味目の色(紺、グレー、黒)を選びましょう。
病院からは「病院見学は私服でどうぞ」と言われるかもしれませんが、カジュアルな服装ダメです!ビックリされます。過去にパーカーとサンダルで見学をした方がいましたが、さすがにスタッフ一同驚いていました。経験が申し分ない方だったためギリギリ採用となりましたが、大きなマイナス点となったようです。

靴は低めのヒールが無難です。音が出る靴はNG。スニーカーもNGです。
香水、ピアス、派手なネイルもNGです。
髪もまとめておきましょう。

つまり服装は「いつもの仕事着をスーツに変えただけ」です。
余計なものは身に着けず、シンプルかつ地味目が無難でしょう。
おかしな格好で行って「もしかしてこの格好で仕事する気じゃ・・」と病院側も不安になりますからね。
見学は仕事モードの服装で行きましょう。

当日の流れ

病院見学の当日は、一般的に以下の流れとなります。

  • 受付
  • 事前説明
  • 見学
  • 意見交換
  • 終了

まず受付に行き、見学に来た旨を伝えましょう。
用件、自分の名前、担当者の名前を伝えます。
「本日、病院見学をお願いしておりました看護師の◯◯と申します。ご担当の◯◯様お見えでしょうか」

その後、担当者から事前説明があります。
別室でパンフレットなどを見ながら説明を受けます。

次に見学です。
まず院内全体を軽く見回ります。
その後に希望の診療科の見学です。
ここで案内役は、担当者から師長さんに変わるケースも多いです。
見学中に質問があればその場でOKです。
ちなみに希望の診療科は、第二希望の診療科も伝えておくと良いです。見学場所が増えより病院が分かります。

見学が終われば、別室に戻り、担当者や師長さんと意見交換です。
見学中に聞けなかったことをまとめて聞きましょう。また担当者から見学の感想などの逆質問もあるでしょう。

全体の所要時間は、45分~90分ほどです。

見学中のチェックポイント


見学中は見るべきポイントが多くあります。

ただその前に「重要な前提」があることを知っておきましょう。

それは「見学はプレゼンテーション」ということです。
病院側はおかしな所を見せない、良いことしか伝えない、本音も言わないでしょう。

そのため働くスタッフの本当の姿は見えづらいです。
見学者が来ることは伝わっていますので、怒鳴ったり、叱ったり、不機嫌だったりは抑えているでしょう。

「病院見学では楽しそうだったのに、いざ働いてみるとギスギスした職場だった」というのはよくある話ですよね。

だからこそ小さな違和感を見逃さないようにしてください。
それには見るべきポイントを絞っておくことです。

・病棟全体
スタッフの人数をチェックしましょう。
看護師が少ないと離職率が高いのかもしれませんし、入職後に忙しいことも予想されます。
また看護師だけではなく、看護助手、医療クラーク、清掃員がいるかも確認しましょう。いてくれるとやっぱり助かりますからね。

・ナースステーション
ここは情報の宝庫です。
待機看護師の数、ナースコールに対応できているか、電話を取れているかなどの人員をチェックしましょう。誰もいないとギリギリの人数で回している可能性がありますからね・・。時間帯にもよりますが。
シフト表(休みが取れているか)、当番表(日勤に余裕があるか)。
備品や消耗品、廃棄物の片づけ具合。
経管数から重症患者数を推測。
カルテのフォーマット、ホワイトボードの受待ち患者数、検査数、薬の管理方法(薬の仕分けが薬剤師担当なら楽)、使用している器具などの業務。
もし定時後(18時~)の見学であれば残業者数もチェックできます。シフト表の夜勤人数から推測できるかと思います。
小さな違和感を見逃さないように!

ただし最近は、個人情報保護のため「ナースステーション内の見学NG」という病院も増えています。
(そういった病院でも、転職サイト経由なら担当者同士の付き合いで、見せてもらえるケースもあるようです)

・廊下
廊下も色んな事が分かります。
バタバタ走り回る看護師がいないか、部外者に挨拶する余裕があるか。
車いす、回診車、配膳車、廃棄物でごちゃごちゃしていないか。
廊下に排せつ臭が漂う病棟は、汚物管理がいい加減なことが多いです。

また建物の動線もチェックしておきましょう。
動線がシッカリしていると時間短縮、働きやすさ、体の負担軽減などメリットが大きいです。ナースステーションから病室までの距離をチェックしておきましょう。古い建物だと異常に離れた病室があったりするので要注意です。
ストレッチャーの使用も頭の中でシミュレーションしてみます。廊下の広さ、エレベーター、病室からオペ室・ICU・検査室までの距離などもチェックしてみましょう。

・病室、処置室
病室は看護観がよくわかる場所です。
患者さんへの挨拶、笑顔、処置の声かけ、雑談、相談、身の回り清潔具合、高齢者への抑制、不穏患者さんへの対応、ご家族への対応。
手洗い、マスク、手袋、ゴーグル、リネン器材などの衛生対策。
寝たきり、人工呼吸器、経管栄養など重症患者さんの割合。

病室は見るべきポイントが無数にあるため、可能な限りたくさん見ておきたいです。
ただし、見学者は病室に入れないと思っておきましょう(基本的にね)
廊下から見るだけというケースも多いです。

・水回り
汚物室、ゴミ庫、リネン室、トイレ、洗面所もできれば見ておきたい所です。
病院としてはあまり見せたくない場所かもしれませんが、職場のカラーが出るポイントです。「汚物室はどんな感じですか?」とやんわり聞いてみましょう。

・託児所
子持ちの方だけではなく、将来結婚を考えている方もチェックしておきましょう。
安心して預けられる環境かどうかは重要です。
子供の笑顔、スタッフの数、衛生面など。

・休憩場所
休憩室や更衣室、食堂、仮眠室などを見せてもらいましょう。
とくに仮眠室は夜勤の質を左右するため重要です。専用の仮眠室があればベストでしょう。ナースステーション内の隅に簡易ベッドという病棟も多いですが、これから何年も働くことを考えると厳しいものがあります。

・全体的な設備
設備は、病院によって様々です。

注意してチェックしたいのは「今の病院との違い」です。
設備の変化が大きいと、イライラやモヤモヤとなり不満となるケースが意外と多いからです。

例えば、総合病院から小規模病院に転職するときにありがちな「電子カルテから紙カルテになった」という問題です。
「自分は大丈夫」と思っていても、いざ使ってみるとその非効率さにイライラする、といった話はよく聞きます。

設備をチェックして、自分が使用しているイメージをしてみてください。
今の職場より、新しい物も、古い物もあるでしょう。
それを自分が許容できるかどうかです。

質問例リスト

見学中は質問をする機会も多いでしょう。

聞きたいこと沢山あるかと思いますが、時間に限りがあるため、最低限の聞くべきことを考えておきましょう。

・質問例

  • 入職後のスケジュール。教育体制
  • 電子カルテ、看護方針
  • 研修、勉強会、研究発表
  • 認定看護師の取得サポート。スキル面、金銭面
  • 委員会、病棟会、看護研
  • ベッド数、ベッドの稼働率
  • 看護師の平均年齢、勤続年数
  • 育休後の復職率
  • 夜勤体制、シフト、回数、仮眠、ラウンド
  • 急変対応をしてくれるICUがあるか
  • 急患の受入れ頻度
  • 残業の平均な頻度。正直に言わない可能性も。サ―ビス残業、超過は違法性があるため。
  • 未婚率、既婚率。自分と似た人が多い方が働きやすい。
  • 中途率。中途者が多い方が、グループが固定化しておらず溶け込みやすい。
  • バイトと常勤の比率。常勤が少ないと看護配置がギリギリなことも。重宝されるがもしもの時に辞めづらい。シフトも大変。夜勤も多くなる。

注意点として「お金、残業、休み」の質問は控えめにしましょう。もちろん一番聞きたいポイントですが、どうしてもガツガツした印象を与えてしまいます。
また患者さんの個人の質問もNGです。見学中にカルテなんかも見えてしまいますが、なるべく見ないようにしましょう。

さらに気を付けたいのは、「病院側の話はあくまでも建前」だと言うことです。
見学は病院のプレゼンテーションであり、売り込みです。
100%信じてしまうのは、転職失敗につながると考えておきましょう。

もちろん病院側が嘘を言っているわけではありません。
良い面しか見せないようにしており、本来の姿とは多少なりともギャップがあるということです。

そのギャップを埋めるには、実際に働いている看護師の方に話を聞くのがベストです。
できれば見学中に話をできればよいのですが、実際には難しいでしょう。
話せたとしても、周りに同僚や上司がいる中では、本音を話してくれるとも限りません。

病院の詳しい内情は、実際に働いている友人や知人に聞くのがベストでしょう。
そういった人がいない場合は、転職サイト経由で調べてもらうのがベストでしょう(過去に転職サポートした看護師から聞いてくれるようです)

見学その後

「見学が無事に終わった」
「その後はどうしたらいい?」

例えば「お礼状を書く」という話もありますよね。
たしかに看護師には「病院見学後にお礼状を書く」という風習があります。

でもお礼状を出すのは、新卒時です。
出す理由は「病院との関係を長く続けていきたい」という、学校側の都合によるものと言われています。

転職時はそういったしがらみもないため、お礼状は不要です。
もちろんメールでやり取りしていたなら、お礼のメールを送信するくらいはしたほうがよいでしょう。

しかし手紙までは不要です。
貰った側としては「マメな人だな」という印象くらいで、内定に影響が出ることはありません。
また一般企業でも職場見学を行っていますが、お礼状が送られてくることはかなり稀です(新卒であっても)

見学の最後に「ありがとうございました」とシッカリお礼を言うだけで大丈夫です。

また「面接をしたくないときは、断りの電話をするの?」という疑問もあります。
これも不要です。
見学はあくまでも見学です。面接に進むかどうかは別の話です。

もちろん見学の終わり方にもよります。
「じゃあ面接日どうしようか?」「予定が空いたら連絡ください」など、次のステップに進む前提の話になっているなら、断りの連絡をする必要があるでしょう。
でもそういった約束をしていなかったり、「ぜひ来てほしいな」くらいで終わったなら、断りの電話は不要です。

病院見学Q&A集

・交通費は出る?
基本出ないと思いましょう。
出ることもありますが、期待してはいけませんし、聞いてもいけません。

見学はあくまでも自分のためです。
交通費は自分への投資だと思いましょう。

・見学に「履歴書を持ってきて」と言われたら?
病院側は面接をする気満々です。
大きな病院は「見学と面接は別物」としっかり分けていますが、クリニックや古い病院などでは「見学の流れで面接も」というケースは結構あります。

ちなみに病院から見れば「見学時に面接もやれば、ナースの獲得率が上がる」傾向があるそうです。
看護師不足に悩む病院ほど「見学時には履歴書を」となりやすいようです。

しかし面接に進むかどうかは、見学してから決めましょう。
そもそもそのための見学です。

面接を前提とした見学には、ハッキリと自分の意思を示しましょう。
もちろん「この病院で働きたい!」という思いがあるなら、面接もやってしまうのが効率的です。
しかしまだ検討段階であれば「面接はまた日を改めて」と伝えましょう。転職は人生を変えるイベントですから、交渉に負けない覚悟も必要です。

・こっそり見学に行くのはあり?
もちろんありです。
申し込まずに行けば、普段の病院が見られるでしょう。

ただし注意したいのが不審者扱いです。
最近では盗難、個人情報保護、安全管理などで部外者を警戒している病院も多いです。

こっそり見学中に警備員に呼び止められた、というのはよくある話です。

もちろん「転職のための見学」ですから、悪い行為ではありません。
でもそれは見学者側の言い分であり、病院側から見れば気持ちが良いものではありません。

それでもこっそり行くなら、共有スペースを中心に見学しましょう。
玄関ロビー、受付、売店、食堂、エレベータホール、休憩室などでも、病院の雰囲気は感じられるものです。

病棟内を見たいときは、通り過ぎる程度にしておきましょう。
時間帯は昼食前がオススメです。面会者が比較的多い時間帯であり、食事の準備でバタバタしている時間帯でもあるため、不審に思われづらいです。
ただしマナーだけはしっかり守りましょう。病棟は患者さんたちの生活の場ですからね。病室の中に入るなどは絶対にNGです。

・転職サイト経由の見学もあり?
はい。もちろんありです。
最近は若い看護師を中心に、転職サイト経由の見学が増えているそうです。

理由はいくつかありますが、「気軽さ、見学の内容、情報提供」という3点にあるようです。
転職サイトは「見学の申込、日程調整、お礼、面接に進むかどうか」までを全て代行してくれます。
また病院とのコネクションがあるため、普段は見学できないナースステーション内や病室、処置室、リネン室、オペ室など、より詳細に見学できるケースもあります。
さらに病院の内情を調べてくれるため、見学だけではわからない情報も知ることができます(働いている看護師から話を聞いてくれる)

このように転職サイト経由は「「気軽さ、見学の内容、情報提供」という3点に魅力があるようです。

まとめ

病院見学は、自分に合った病院を探す旅です。
職場とのミスマッチを防ぎ、転職の失敗を無くす旅とも言えるでしょう。

転職するなら、ぜひ一度は見学へ行きましょう!

「働きたい病院がある」という方は、直接申し込んでみましょう。
「色んな病院が見たい」という方は、自治体主催の見学ツアーがオススメです。色んな病院を見て回れれるのはかなり良い勉強になります。
「気軽に見て回りたい」という方は、転職サイトに登録してみましょう。担当者の方が全部手配してくれます。働いている方々からも話を聞いてくれるため病院の内情も詳しくわかり、転職の失敗もかなり減らせます。

2018.07.31(追記)
※サポート力に定評のある転職サイトを最後に追記しておきました

何はともあれ行動あるのみ!
より良い看護人生のためにも見学に行きましょう!

皆さまが良い病院に巡り合えるのを願っております(^o^)

サポート力に定評のある転職サイト