寮生活を考えている看護師の皆さん、こんにちは!
メディカル調査員の前田です。
寮なんてどこも同じでしょ?
安ければいい!
そう思っていませんか!?
いえいえ、病院によって寮のタイプや家賃、規則は違います。
安さだけで選んでしまうと、後悔しますよ。
そこで今回、いろいろな寮のタイプや規則、家賃などをまとめました。
自分に合った寮を選びましょう!
⇒看護師10人の体験談!寮のここが良かったvs寮のここが嫌だった
寮にした理由
看護師が寮を選んだ理由は、独自アンケートによりランキングにしてみました。
- 家賃が安い
- 通勤が便利
- 思ったよりキレイ
- 楽しそう
- セキュリティが良い
このように、安ければいいと思っている看護師さんが多いようです。
確かに、入寮の目的の多くは費用を抑えられることにあります。
ですが、本当に安いだけで良いのでしょうか?
安さだけで選ぶと、後悔します。
そのためにあらかじめ寮について知っておいてソンはありません。
まず、どのような寮の種類があるのかをお話しします。
寮の種類
寮の種類は2つあります。
借り上げ
特徴:
病院がマンションやアパートを1棟や1部屋借りて職員に提供します。
メリット:
比較的設備や建物が新しいところが多く、病院によっては複数から選択できます。
ワンルームタイプとなっており、一人暮らしのような気分になります。
デメリット:
立地によっては病院から遠くなったり、家賃が4~5万になることもあります。
病院の関係者とは別にオーナーがいることがあり、病院に相談してもトラブルの対応ができないこともある。
宿舎(社宅)
特徴:
病院が建てた職員用の建物で、多くは敷地内に建てられることがあるようです。
メリット:
比較的安上がりなことが多く、家賃が3000円程度に抑えられることもあります。
また、病院の敷地内にあることが多く、出退勤がしやすくなります。
デメリット:
古い建物が老朽化したり汚い寮もあり、寮によっては風呂、トイレ、キッチンなどは共有します。
また、病院から何かにつけて気楽に呼び出しがあり、病院の施設が見えると仕事から離れた気がしません。
どちらも住宅費を安く職員に提供するために、病院が用意したものになります。
なので、どちらを選んだとしても職員にとってはお得です。
次は、詳しい寮のタイプについて見ていきます。
寮のタイプ
寮にはさまざまなタイプがあります。
完全独立
特徴:
一人一部屋です、寮に入っている感覚があまりありません。
メリット:
他の人のことを気にせずにすむし、オートロックなど安全に拝領されているところが多いです。
デメリット:
セキュリティが厳重で、出かけるのがめんどくさかったり、鍵をなくしたら再発行手続きやらでめんどくさいことになります。
オススメの人:
一人暮らしの練習をしたい人、独身の人など多岐にわたります。
共有スペースあり
特徴:
キッチンや風呂やトイレが共有スペースとなっている、ごくまれに2人で1部屋などの複数人同居があり得えます。
メリット:
みんなで集まってわいわいできるし、何かあったら相談し合えるので楽しい共同生活が送れます。
デメリット:
他人の目が常に光っているし、病院のトラブルや人間関係が持ち込まれやすいです。
オススメの人:
神経が太い人、人と仲良くするのが好きな人、コミュ力が高い人向けです。
おおよその寮のタイプはこのような形になります。
そして、さらにここに入寮できるかどうかの条件が病院から提示されます。
次に、入寮条件がどういったものがあるかを上げていきます。
入寮条件
寮は、病院ごとにそれぞれ入寮条件が定められていることが多いです。
特に大事なのが雇用形態や各個人の状況になります。すべての病院がすべての人を受け入れているわけではありません。
例えば、家族で寮に入りたいのに独身寮しか無い病院を選ぶのは違いますよね?
ここでは病院が提示する条件に何があるのかをピックアップします。
雇用形態
多くの病院は、正社員のみに寮を提供する場合がほとんどです。
パートやアルバイトでも入寮できる寮がある病院も一部ではあるようです。
個人の状態
女性、男性、独身、家族などそれぞれの状態に応じて入寮制限があります。
それに加えて、新卒のみ、採用されてから2年間といったような追加条件があることも。
よくよく病院に確認してみましょう!
距離
寮を借りる条件に通勤時間が明記してある場合があります。
例えば、現住所から一時間半かかるとか、交通費が5千円以上などです。
以上がよく見られる入寮条件になります。
病院ごとに設定しているので、気になるのであれば病院に聞いてみるのが一番です。
条件付きの寮
先ほど上げた中に、個人の状態で男性、女性、独身、家族などそれぞれの状態に触れました。
これらを一つ一つの条件付きの寮がどういう特徴があり、どういったメリットデメリットがあるかを見ていきます。
女性専用の寮
特徴:
看護師の寮で最も多いタイプです。
メリット:
セキュリティがしっかりしており、オートロックや管理人常駐など安全面に気を遣った寮が多いです。
デメリット:
門限や規則が厳しく、ストレスになることもあります。
男性専用の寮
特徴:
滅多に無いです。多くは男女兼用の寮が用意されている中、男性専用の寮があるのは貴重です。
メリット:
異性に気を遣わなくて良く、いい意味で適当に過ごせる。
デメリット:
たまに研修医が入ってきて、トラブルになることもあります。
男女兼用の寮
特徴:
男女関係なく、マンションやアパートの1部屋が与えられます。
メリット:
それぞれが1つの部屋で完結しているので、賃貸と変わらず、かつ賃貸より安い。
デメリット:
防犯レベルは女子寮よりは落ちます。一般レベル。
母子寮
特徴:
子供と一緒に住める寮です。病院によっては託児所を併設していることもあります。
メリット:
同じ建物の中に託児所があり、日勤から24時間対応まで幅広いです。
デメリット:
子供同士のトラブルがあり、場合によっては騒ぎになることもあります。
家族寮
特徴:
家族寮は、一家で住める看護師寮です。母子寮と同様に託児所を併設していることもあります。
メリット:
家族と一緒に住めるので、子供をどこかに預けなくてすむ。家族が離れなくてすむ。
デメリット:
同じ職員同士が近くに住んでいることが多く、聞かれたくないことも突っ込まれることがある。
求人情報を調べると、徐々に寮を設置している病院が増えてきています。
看護師不足のなか、なんとか生活を支援して病院に定着してもらおうという意図が見えますね。
こうして、職員の福利厚生を充実させていく病院はよい病院だと思います。
次は、お金の話・・・家賃について踏み込んでいきたいと思います。
寮と賃貸の家賃・間取りについて
これらは、同じ場所に勤める職員の家計簿です。
どちらも入職2年目の女性で、間取りはどちらも1DKで、トイレとバスは別の部屋です。
家賃と賃貸はどう変わってくるのでしょうか?
それぞれ、左側が寮、右側が賃貸に住む看護師のものとなります。
家賃:寮の方が安上がり
寮の家賃は病院ごとに定められています。
おおよそは求人情報や病院の福利厚生のページに乗っていることが多いです。
家賃はかからず共益費のみ徴収の病院もあれば、1~2万円程度の病院もあります。
都心などは高くて5万ほどの看護師寮もありますが、賃貸に比べて安上がりです。
間取り:賃貸の方が選べる
マンションタイプは1DKもしくは1K、1Rが多く、間取りは最初から提示されています。
共有スペースの寮では6~8畳程の1Rが与えられます。
比較して賃貸は、間取りが選べます。
しかし、1LDKなど良い条件を積み課されていくと、家賃が高いところしか残らないです。
食費:寮の方が安い
寮の場合、寮内に食堂があるところがあり、1回の食事は安いです。
また、自炊が奨励されるので、費用はかかりません。
賃貸の場合、外に出やすい分、つい外食やコンビニに頼ってしまいがちです。
作るのがどうしても手間だと思う人が多いと思います。
そのほか:雑費の支出は寮の方が抑えられる
どうしても外に出やすい賃貸は、いろいろなことにお金を使ってしまいがちです。
情報に多く触れる分、衝動買いが増えてしまいます。
貯蓄:寮の方が貯まる
上記のことから、寮の方が貯蓄はしやすいでしょう。
図では、賃貸と比べ7万円ほどの差が出ました。
といっても、使い込み過ぎはどちらでも発生するので注意しましょう。
総評:寮の方が安い
寮は貯蓄がしやすく、お金も貯めやすいです。
病院併設や寮の規則が厳しいと、そのまま使い込みが抑制されることがあるからです。
最近では、通販に頼って買い物をするか、たまに外出で思いっきり発散することもあります。
賃貸は、やはり家賃が大きな出費となります。
住宅手当があるとはいえ、家賃の比較でその差は3万5千円以上になりました。
家計簿を見ても貯蓄差の原因となっており、貯蓄を目指すなら、寮の方がオススメです。
次は、初期費用について見ていきます。
住宅手当について
求人情報をチェックした際に見ておくべき福利厚生です。
例えば、図のように家賃2万5千円のところを住宅手当が1万でる場合。
実質1万5千円の出費となります。
住宅手当は病院ごとに条件が設定されています。
寮にせよ賃貸にせよ支給額は変わらないです。
だいたい平均的は1万円~2万円程度になります。
初期費用
寮を借りた場合、その初期費用はほとんどかかりません。
賃貸では、引っ越しを含めほとんどが自己負担となる可能性が高いです。
では、寮の場合はどうなるのでしょうか?
敷金礼金は、寮はかからないところが多いです。
賃貸は、敷金礼金はかかりますし、高額になるので寮の方がお得ですね!
引っ越しの費用は、病院によって補填されるかどうかが決まります。
補填されない場合は自己負担になりますので、気をつけましょう。
最後に、家具家電です。
寮は備え付け済みのところが多く便利です。
しかし、賃貸の場合は基本的には自分で用意します。
エアコンがついていればラッキーですよ!
初期費用は賃貸に比べ、安上がりになることが多いです。
病院にきちんと自分の状況を伝え、手当がでる条件を確認しましょう。
さて、次は寮の設備について説明します。
次は、求人情報の中にも書かれる寮の設備について解説します。
寮の設備
求人情報を見たとき、色々寮の付近に書いてあります。
意味の分かるものから、そうでないものまであります。
ここでは、そういったものをざっと解説していきます。
- バストイレセパレート:トイレとお風呂が別ということ。洗い場が広いところもあります!
- オール電化:費用がぐっと抑えられる。
- 宅配BOX:通信販売につい頼りがちになります。
- ロフト:よく物置になります。ヒミツ基地のようなことになる場合もあります。
- オートロック:急いでいるときも安心のオートロック。鍵忘れ、暗号忘れは注意しましょう。
- 管理人常駐:常時守ってくれている感じがする。
- シューズ・ラック:靴を入れておくところ。キレイにそろうと気持ちよいし、意外と便利です。
- エアコン完備:これで夏も冬も安心して帰れます。
- インターネット回線完備:寮内でパソコンを使用してインターネットに接続できます。最近はフリーWi-Fiが多いです。
- クローゼットあり:面倒な服の収納も楽になります。
また、そのほかにも珍しい施設も併設されるようになってきました。
医療関係の本がある図書室や、ミーティングや鍋会ができる会議室といったもの。
あるいは、ウォーキングマシーンが置いてあるようなトレーニングルームが併設されたりと、色々工夫しているようです。
次は、寮の規則についての注意点です。
寮の規則
門限、入居期間、ペット、恋人、家族宿泊、外泊、駐車場などです。
特に気をつけ化ければいけないのが、入寮期間、ペット、恋人の3っつです。
ある看護師さんは、寮を出るときに目の前に男性がいてぎょっとした記憶があると言っていました。
入居期間
寮に入れる期間が定められている場合です。
2年のみ、5年のみという年数が定められているものがあります。
また、規定年数が過ぎたら家賃が増えていく場合もあります。
ペット
基本的にはペットは飼えませんが、こっそり飼っている人もいます。
こっそり飼うのは規則違反なのでオススメはしません。
ペットと同居可能なのは、賃貸の方が多いです。
恋人
恋人を連れ込むのはちょっと、というところが多いです。
そもそも男性禁止という女子寮は難しいですね。
ただ、男性禁止で無くても女子寮に男子がいるとびっくりするので外で会う方が無難です。
寮の年齢層
寮の年齢層はさまざまです。
入寮制限があるところは、比較的若手の看護師が多いです。
看護師の自立を助け、その後新しい看護師のための場所を空けることが多いからです。
無い場合は、そもそも病院に定着させるのが狙いのようですね。
そういうわけで、年齢制限がある場合と無い場合を比較してみます。
ある場合
メリット:
若手が多く、仲間を作りやすい。
デメリット:
一定数立ったら出て行かなければならないので準備が必要。
ない場合
メリット:
色んな人がいるので、先輩が相談に乗ってくれることもある。
デメリット:
人間関係の構築に失敗すると、お局様が怖い。
どちらにせよ、独身寮にこういった傾向は多いです。
結婚したら賃貸に移る人もいるようです。
まとめ
いかがでしたか?
このように、「寮」といっても病院によって、全然違います。
寮のタイプ、家賃、設備、条件、規則など、理解した上で選びましょう。
病院が複数のタイプの寮を持っている場合もよくあります。
まずは自分が優先したい寮の条件を再確認しましょう。
そして、自分が行きたい病院はどんな寮か把握すること!
入ってから後悔したくないですもんね。
あなたに合う寮が見つかりますように。
こんな記事も参考にどうぞ。
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