看護師のための転職エージェントを使いこなす技術

先生、実はわたし転職を考えているんです・・
え!?なぜ!?
ハゲな先生の加齢臭に耐えられなくなりまして・・
医院長め・・・
アンタや!
どひー
と、冗談はさておき転職エージェントってどうかなって思ってるんです
ふむー。転職エージェントですか
みんな使っているっていうし、登録してみようかなと
転職エージェントは確かに便利なサービスだと思います。転職のプロが求人を紹介してくれ、病院の内情を教えてくれ、転職のイロハも教えてくれますからね。
ですよねー。しかも無料だから使わない手はないですよね
まあそうなんですが・・・
ごくり・・・
わかりました!今回は転職エージェントに踊らされず、上手に使いこなす技術を紹介したいと思います。

転職エージェントは大金が動く!

そういえば先生。ここ最近、看護師向けの転職エージェントってすごい増えてませんか?
そうですね。確かに増えています。その背景には看護師不足の深刻化が進んだため、病院が看護師を確保するために大金を出すようになったからなんですよ。
え?大金?どのくらいなんですか?
看護師の転職が決まればエージェントには、その看護師の年収20%の報酬が支払われます。つまり年収500万円の看護師の転職先を決めると、エージェントに100万円の報酬が支払われるのです。
100万円!!??本当ですか!?
もちろん本当です。だから業者が殺到しているんです。この空前とも言える「看護師転職バブル」で、凄まじい数の看護師専門エージェント会社が設立されてますよね。
確かに・・・。ナース雑誌を見ると転職エージェントの広告がたくさん載ってます・・。ちなみにどのくらいの数の転職エージェント業者があるのですか?
まあ大小合わせて全国90社ほど、と言われています。
90社も!!!
乱立していますが、その競争によりサービスの質は年々上がっています。
そうなんですか
はい。そうなんです。看護師側からすると、転職エージェントを利用することで、とてもスムーズに転職活動が行えるようになりました。事実、転職エージェントのサポートで転職を決める人が増え続け、ハローワークや求人誌を抜いて、今後の主流になりつつあります。
ほへー
ただ注意も必要です。とても便利な転職エージェントですが、使い方を間違えると転職失敗という痛い目を見るのも事実だからです。
例えばどんな失敗ですか?
転職エージェントの中には、転職者よりも報酬を優先させ、情報を偽って伝える悪質なケースも目立つようになりました。
なるほどー。怖いですねー・・・

転職エージェントに会ってはいけない

転職エージェントに会ってはいけないのですか!?
はい。会ってはいけません。
なぜ!?
では順番に話していきましょう。まず前提として、転職エージェントを利用すると、転職活動がとてもスムーズになります。全ての段取りをエージェントが整えてくれ、表に出ない裏の求人や情報まで教えてくれますからね。
え?じゃあ会ったほうが良くないですか・・・?
まあ話を最後まで聞きない。転職エージェントは便利なんですが、頼り切ってはいけないと言いたいのです。先ほどもお伝えしましたがエージェントはボランティアではなく、商売として転職をサポートしています。転職者よりも利益を優先することがあるでしょう。
確かに・・・
転職サイトに登録すると「一度お会いしたい」「お電話だけでも」と、しつこく言い寄るエージェントがいます。人間は「良くしてくれる人の話は断れない」という心理特性をもっているからです。彼らはここに付け込み、何とか恩を売ろうとやっきになります。
ほう
だから転職エージェントはあなたに会ってこう言うでしょう。
「条件に合う病院をピックアップしました」「何とか交渉してみます」「あなたのために頑張りました!」

アパート契約のときに聞いたことありますね・・
そうですね。不動産業界でよく使われている心理手法です。微妙なアパートだけど断れないことありますよね。メールのやり取りだけだと断れるのに、実際に会ってしまうと断り切れないのが人間という生き物です。
うむむ・・・
これが看護師の場合は「条件に合わない病院だけど、エージェントさんがせっかく紹介してくれたし断りずらいな・・・」と転職してしまい、大失敗というパターンが多くあります。
ほへー
イキナリ会いたいというエージェントには気を付けろ!男の性欲と同じように・・。
先生もセクハラ噂になってますよ・・・
たはー

転職オファーはただのチラシ

そもそも転職オファーって何です?
転職オファーは、「ぜひあなたを採用したい!」といったスカウトのようなものです。
なるー
エージェントに情報を登録すると、この転職オファーが届きます。ただ転職オファーは来て当たり前です。喜んではいけません。
えー!?自分が評価されたようで、嬉しいと思いますけど?
どこの病院も看護師不足に悩まされているため、手当たり次第に転職オファーを出すからです。転職という人生を左右する不安な時期に、自分を評価している人に心を動かされてしまいがちですが、冷静に受け止めてジックリ転職先の病院を選びましょう。
確かに・・・
間違っても「ちょっと希望と違うけど、まあ悪い気はしないし・・」と、安易に決めることだけは避けたほうが賢明です。
わかりました
転職オファーごときで浮かれるな!オファーなどポストのチラシだと思え!
先生も美人ナースのひとみちゃんに浮かれすぎないように・・・
たはー

大病院に浮かれるな

先生、わたし一度でいいから有名病院で働いてみたいです
誘惑に負けるな!
何ですか急に大きな声で!
大学病院、国立病院、県立病院、地域の中核総合病院。誰もが知るあの大病院で看護師として働けるかもしれない・・・。そんな誘惑に負けてはいけません!
だから声大きい!
あなたは「大病院で働く看護師」という肩書が欲しいから転職するのですか?
う・・・
なぜ自分が転職したいと思ったのかをもう一度イメージしてみましょう。
う・・・
どんなに大きな病院であっても給料が良くなるわけではありません。人間関係がクリーンな訳でもありません。高度な看護スキルが身に付くわけでもありません。
確かに・・・
自分が何を求めているのかをシッカリと認識したうえで、大病院の名前に誘惑されることなく、希望する条件に近い病院を選びましょう。
はい・・・(泣)
大きな病院は、難病を持った患者さんが県内外から集まってきます。看護技術や経験を得るには格好の職場です。でもその反面、求められるスキルが非常に高いため、潰れてしまう看護が多くいるのも事実です。
看護学校の同期もそのパターンです・・
中には自ら命を絶ってしまったり、看護師を辞めたいと思うほどまでに悩むこともあるそうです。
はい・・・反省します・・・
大病院のネームバリューに負けるな!
だから声大きい!

身の程を知れ!

身の程を知れ!
何なんですか急に!
いまは空前の看護師不足です。そのため転職市場は看護師の争奪戦です。
そっすか・・・
あなたは転職エージェントや病院からチヤホヤされたことないですか?「ぜひうちの病院に!」「あなたのような人を待っていた!」なんて言われたことあるでしょう?
うっ・・・
月収30万円以上!
週休完全5日!
夜勤なし!
定時に帰宅!
なんてうまい話に心揺れているじゃないでしょうね?

うっ・・・
まあ仕方がありません。いまの低賃金で劣悪な環境の病院と比べれば、天と地の差。まるで宝の山のように見えるでしょう。
先生、わたし転職したいです・・・
勘違いをするな!
ひぃ・・
それが自分の正当な対価と言えるのでしょうか?看護師が転職活動をするとチヤホヤされ過ぎて、自分の価値を過大評価してしまいがちです。
うっ・・・
誘惑に負けず、冷静に自分が出来ることを振り返ってみましょう。自分より経験があったり、知識があったり、強い精神力をもっていたり。そんな看護師は山のようにいます。
確かに・・・
「なぜ私ごとき看護師がそんな破格の待遇を受けられるの?」って考えたことありませんか?
うっさいわ・・・
甘い言葉の裏には、残酷な現実が待っています。
くぅ・・・
チヤホヤされても自分を見失うな!婚活のように冷静に相手を見極めよ!
先生はキャバクラで自分を見失っていると有名ですが・・・
たはー

事前調査しろ!

先生、わたし転職したいけど、怖くてなかなか踏み出せないんです・・
人間は先が見えないと、誰でも臆病になるものです。
けどこのままじゃダメだって気持ちもあるんですよ・・
じゃあまずは事前調査してみてはどうでしょうか。
事前調査ですか?
はい。「転職して良くなるのか、悪くなるのか」を事前に調べるのです。それで良くなりそうなら本格的に転職活動をすればいいし、悪くなりそうなら今は我慢すればいいのです。
なるほど。でも何を事前調査するのですか?
自分の転職市場での価値です
自分の価値ですか
そうです。自分にどんな価値があって、給料がどのくらいで、どんな条件で、どんな病院に転職できそうなのかをまずは調査しましょう
でもそれってどうやって調べたらいいのでしょうか?自分の価値って自分じゃ分からないのでは?
はい。そのために転職エージェントを利用したらいいのです。
なるほど
彼らは転職のプロです。看護師の価値も知っているし、医療業界や病院の内情にも詳しい。そんなプロに自分を評価してもらえばいいのです。
うむー確かに
具体的な方法はこの記事に書いてありました。転職を考えているなら一読の価値ありですよ

わかりました
己の価値を知れ!
先生もリストラの話が出てますしね・・
ほへー

こんな記事も参考にどうぞ。

看護師が転職で失敗しないための準備マニュアル
大損してた!看護師が知っておきたい残業代のこと
看護師を辞めるのはちょっと待ってください!