看護師の転職回数は、何回から不利になるのか?


「転職したい・・・けどつぎで転職2回目になっちゃうし・・・」
なんて転職回数に不安を感じていませんか?

一般的には転職回数が多いと転職に不利になるといわれています。
看護師の場合も本当に不利になるのでしょうか?

1.ほとんどの看護師が転職を経験していた!

看護師の転職回数は平均2~3回!

2014年に行った自治労連のアンケート結果をみてみましょう。

・「辞めたい!」と思っている看護師→看護師全体の8割
・看護師の転職回数→生涯で平均2~3回

一方で、一般職の転職回数は平均1.8回。
看護師は転職願望が強く、実際転職も多いことがわかりますね。

次に、辞めたいと思っている理由上位から順にみていきましょう。
<一般職>
・給料が安い
・不本意な評価
・労働条件に不満

<看護師>
・給料が安い
・労働条件に不満
・業務内容がきつい

ともに給与に不満があるようですが、
一般職では評価や昇進に関しての不満が上位にあるのに対して、
看護師は仕事内容や勤務体制のきつさに不満を持っているのがわかります。

看護師は、夜勤や独自の不規則な勤務、責任の重さからくる、身体的・精神的な負担は想像以上といえます。

ハードな職場環境

辞めたい理由の原因として、「過酷な職場環境」があげられます。
「休みとれない!」
「残業3時間!」
「休憩とれなかった!」
「夜勤多すぎ!」
こんな不満の声もきかれます。
それでも生活のために働かなければなりません。

そこで職場環境の改善のため、転職する人が出てきます。
きつい環境のせいで、退職せざるを得なかった看護師が増加しています。
他の病院なら、今よりはいいはず・・・と。

2.看護師は転職ができちゃう!

看護師が足りない

看護体制7:1という看護体制がひとつです。
看護師にとっても患者にとっても、看護が手厚くなることはいいことです。
ただその分、看護師を多く採用する必要があります。
求人はたくさんあるのに働く看護師がいないというのが現状です。
そのため、ひとりにかかる業務の負担も大きくなります。

さらに、女性が多い職場であるということが影響しています。
結婚や妊娠・出産を機に職場を離れる人が多く、一度辞めると現場復帰するまでも時間がかかります。
看護師の勤務には「夜勤」がある場合も多いです。
夜勤しながら、子育てとの両立をすることは簡単ではありません。

転職者大歓迎

看護師が不足している現状ですから、採用もされやすいといえます。
一般職では、転職する際に前職での実績や有利となる経験がないと簡単には転職できません。
しかし看護師は、看護師として働いてきた経験こそが実績となるので、転職先も幅広くあります。

3.転職回数が意味すること

転職回数が多い=武器になる場合

一般職の場合は不利になることがほとんどです。
しかし看護師の場合は、違います。

働いてきたそれぞれの職場で、一定の経験を積んでいるのであれば、それは経験豊富な「即戦力」です。
このように、転職をすることで得られたさまざまな診療科での経験は、武器に変えられるのです。
転職回数が多いことは、むしろ経験豊富さをアピールできる材料にもなります。

転職回数が多い=不利になる場合

あなたが採用担当者なら、短期間に何回も転職を繰り返している履歴書をみて、「よし、採用しよう!」となりますか?
短い期間で数回の転職は、「飽き性」「忍耐力がない」「協調性がない」「順応性がない」など悪いイメージでしかありません。

重要なのは、転職回数ではなく、期間です。
採用担当者は働いてきた職場で何を習得したか、をみています。

このように、短期間での転職は、悪影響となるのでやめましょう。

病院がほしいと思う看護師になる!

どんなに経験のある看護師も、新しい職場になれるのに時間がかかります。

職場のマニュアルや物品の場所、業務の流れなど、職場ごとに違います。
さらには、病院ごとに看護方針、やり方も違えば、スタッフの考え方も違います。
まずそれを理解し、慣れることから始まります。

こう考えると、短期間での転職で何か身につくとは思えません。
最低でも1年はその職場で働き、さらに専門知識を習得するためには3年は必要です。
それを採用担当者もわかっていて、そういった看護師を探しています。

だからこそ転職して何を習得するか、どんな自分になるか、などの将来プランを明確にし、計画的に転職しましょう。


コラム:看護師が初めて転職するなら知っておきたい事

看護師の多くは転職経験があり、転職回数が4~5回という人も少なくありません。
ですが実際に転職したい!と思ったとき、何をどう進めていけば良いのでしょうか。
流れを簡単にまとめると、以下のようになります。
なお転職完了までにはだいたい3~4ヶ月程度かかるのが一般的です。

まずは転職理由と希望条件の整理を

転職活動において大切なのは、転職理由をきちんとまとめておき、はっきりとした軸を持つことです。
何を目的として転職するか、どう働きたいのかをはっきりさせておくことで転職先への希望条件も明確になりますし、後の応募書類作成や面接においても重要になってきます。
自分のキャリアやスキル・強みなどについても整理しておき、今の職場への不満ではなく、次へのステップアップのための転職などの前向きな理由をまとめておきましょう。
勤務先へ求めるものを明確にし、希望条件も整理しておきます。

看護師求人情報の収集

希望条件が整理されたところで、求人情報を集めます。
まずはハローワークやインターネットなどの看護師募集情報を見ていきましょう。
看護師の勤務先には医療機関や薬局、製薬会社、福祉施設等さまざまなところがありますので、それぞれの動向についてなどもチェックしておきます。
希望する条件に基づいて絞り込めたら、実際にその医療機関や店舗等に行ってみて様子を見てみることもおすすめです。

応募し面接を受ける

転職希望先が絞り込めたら、必要な書類を用意し応募します。
一般的には履歴書と看護師免許のコピーが必要で、場合によっては職務経歴書、看護学校の成績証明書、源泉徴収票、健康診断書などの提出が求められることもあります。
求人先によって異なるので良く確認しておきましょう。
これらの書類の提出については、郵送して書類選考が行われるところや面接時に直接持参するところなど応募先により異なりますので、良く確認しておきましょう。
書類選考がある場合はそれに通過したら面接が行われます。
事前の書類選考なしで面接のみというところも多く、また筆記試験のあるところもあります。

内定、就職先決定

面接後、数日以内に結果の連絡があります。
内定通知があった場合、多くは詳しい雇用条件が送られてきます。
入職してから思っていた内容と食い違いがあったということの無いように、この時点で良く確認しておきましょう。
書面で雇用条件が通知されなかった場合、トラブルを防ぐためになるべく書類にしてもらえるよう頼んでみましょう。
雇用条件を確認したら、早めに内定承諾の返事をします。
必ず入職しなければいけないわけではなく、内定を辞退することも可能です。

現在の職場の退職手続きと転職先への入職手続き

直属の上司には2~3ヶ月前には退職の意思を伝えておきましょう。
退職日を相談し、1ヶ月前には退職願を提出します。
ただし職場により退職は何ヶ月前までに申し出なければならないと決められているところもありますので、確認しておきます。
仕事の引き継ぎは時間をしっかりとり丁寧に行いましょう。
そして転職先との正式な契約や健康保険や年金等の手続きを行います。

転職サイトなら以上の手続きをサポート!

看護師転職サイトでは、数多くの求人情報が集まっているのはもちろん、転職活動におけるさまざまなサポートを受けることができます。
担当コンサルタントがヒアリングを行い希望条件をまとめ、希望に合った求人先を紹介してくれたり、面接の日程を調整したりします。
また履歴書の書き方や面接のアドバイス、条件交渉、転職にまつわる悩み相談など、転職活動全般を支えてくれます。
転職活動においてはこうしたサイトを活用することがおすすめです。

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