仕事と生活を両立したい看護師に伝えたい「ワークライフバランス」

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仕事と生活を両立したい。

でもできてない。
何とか埋め合わせをする為に、自分をすり減らす日々。
辛い、苦しい。
どちらも大切だからこそ、どちらも負担になってしまう。

そんな毎日はいつまでも続けられません。
いつか身体か心を壊してリタイアです。

そんなことになる前に、仕事も生活も両立できる職場で働きましょう。

そんなことできるのかって?
キーワードは「ワークライフバランスに取り組んでいる病院」です。

ワークライフバランスって?

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ワークライフバランス(WLB)とは
「仕事と生活、どちらも無理なく両立できる状態」のことです。

仕事と生活のバランスはその人によって異なります。

男女でも生活環境は異なりますし、20代の独身看護師と30代の子育て中の看護師でも生活環境は全く異なります。

両親が元気かそうでないかでも生活の仕方は変わりますよね。

そのような人生の様々なステージでの生活の変化に対応し、無理の無い働き方を選ぶことが出来る状態をワークライフバランスが取れた状態といいます。

つまりWLBを推進し、取り組んでいる病院は看護師にとって働きやすい職場ということです!

現在、WLBを推進する病院はどんどん増えています。

下のグラフを見てください。

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これはWLBの推進体制をつくっていると答えた病院の、全体に対する割合です。

平成22年度が10%だったのが、たった5年間で78%まで増えています。
WLBに力を入れて取り組んでいる病院はどんどん増えてきているんです!

どんな取り組みがあるの?

働き方が選べる

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働き方が選べると、無理なく仕事を続けることが出来ます。

女性は特にライフイベントが生活と仕事のバランスに大きく影響するので、その時々で仕事と生活のバランスは変わります。

例えば

「子どもが生まれたので短い勤務時間」
「送り迎えがあるので朝は遅めに出勤」

というように、やや仕事以外に比重を置いた働き方をしたい場合は短時間勤務やフレックスタイムという選択があります。

「若いうちに稼いでおきたい」

というように、仕事に比重を置いた人は夜勤にたくさん入るというのもワークライフバランスですね。

このように勤務時間や時間帯が選べると、自分の生活リズムに合わせた勤務ができます。

無理なく仕事を続ける為には、柔軟性ある働き方ができる環境が求められます。
働き方に柔軟性がないと、どうしても私生活を犠牲にせざるを得ません。
私生活に無理が祟るような働き方では両立は難しいでしょう。

【上記以外の「働き方」の取り組み例】

・時差出勤
・雇用形態の選択(常勤、非常勤)
・勤務形態の選択(二交代、三交代、夜勤専従、日勤のみなど)

休みがとれる

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休みをとることによって、生活を充実させることができます。

生活環境が変化すると、普段の仕事量をこなしながらでは生活が難しくなることがあります。
そんなときは休みをとってまとまった時間をつくることが大切です。

育児休業(休暇)を使って子どもを育てる時間をつくる。
介護休業(休暇)を使って親の介護をする時間をつくる。

このように、「家族との時間」が充分につくれると育児や介護のストレスはぐっと下がります。

それ以外にも、休職し学校に通う。留学する。といった「勉強の時間」をつくること。
休暇積立制度を使い、旅行に行く。遊ぶ。といった「自分の時間」をつくること。

このように人生にはまとまった時間が必要となる時期があります。
そんなときは仕事を休んで生活の比重を増やすことで生活は充実します。

【上記以外の「休み」の取り組み例】

・子どもの学校の休みに合わせて休暇や時間休を与える
・出産の際、男性が取得できる配偶者出産休暇制度
・学校のイベントで使用できるスクールイベント休暇
・ボランティア休暇

支援が充実している

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支援が充実していると、安心して働くことができます。

経済面、技術面、子育て面。
生活環境が変化すると、様々な不安要素が出てきます。

保育費や介護費、勉強のための学費など、経済面の不安は大きな問題です。

そんなとき、経済的な補助があるとかなりストレスは減ります。
「生活にお金がかかるからもっと仕事をしなければならない」となっては仕事と生活のバランスは保てません。

「働きたいけど子どもを預けられない」という子育て面の不安もあります。

病院側では、院内保育園や夜間保育などを用意することにより看護師の不安を軽減しています。
勤務時間以外でも、夜勤明けに看護師が安心して休めるように子どもを預かってくれる病院もあるようです。

「子育てがひと段落ついたので復職したい」と思っても、自分の技術面の不安を感じる看護師は多いでしょう。
そんなときに研修などの復職支援があると、安心して仕事にカムバックすることが出来ます。
初めは研修生として短時間の勤務から始めるという病院も増えてきているようです。

このように支援制度を利用することで、安心して仕事と生活に取り組むことができます。

【上記以外の「支援」の取り組み例】

・相談支援(WLB相談窓口、WLB制度の説明会など)

健康維持のサポートがある

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健康維持のサポートがあると、自己管理の意識が高まります。

医者の不養生とはよくいったもので、看護師は自身の健康には無関心な人が多いです。
正確には気をつける余裕がないというのが正しいですが…‥。

人間ドックや健康診断は、疾患の早期発見だけでなく健康を考えるきっかけになります。

身体の健康はもちろん、心の健康もとても大切です。
カウンセラーが配置されていたり、外部の相談機関の紹介があると、普段は気付きづらい心のトラブルにも対応できます。

看護師は身体も心も疲労し、病みやすい職業です。
WLBは休暇や子育て支援だけではありません。

自身では気づきにくい「健康」をサポートする。これもWLBの大切な要素です。
まず自身の健康を保つこと。それが仕事と生活に力を注げる一番の秘訣です。

息抜きのサポートがある

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WLB支援には福利厚生といった側面もあります。
きちんと息抜きをすることでストレス軽減や疲労回復の効果があります。

具体的にはカフェテリアやフィットネスジムが利用できたり、
エステや美容院、ゴルフ場の利用ができる病院もあります。

仕事の疲れをエステやマッサージで癒し、
ゴルフやジムで汗を流し、
カフェで気分転換!

そんな環境で働けると仕事もより頑張ろう!という気になりますよね。

だから無理なく両立できる

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人生には色んなイベントがあります。

結婚、出産、子育て、親の介護、自分の病気……。

独身でバリバリ稼ぎたい若い看護師もいれば、
共働きで、パートとして勤務したい看護師もいます。
子どもが何より優先な看護師だっていて当然です。

こんな人も、あんな人も、どんな人も。
生活が変わっても仕事を続けられるようにする仕組み。
無理なく仕事と生活が両立できる為にワークライフバランスが推進されているわけですね。

病院がワークライフバランスの実現に力を入れる理由

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ワークライフバランスの推進は何も看護師側だけメリットがあるわけではありません。
病院側の経営戦略でもあるんです。

どういうことか、わかりますか?

「働きやすい職場→看護師幸せ→やる気上昇→看護ケアの質向上→患者幸せ→評判UP→経営順調→病院幸せ

このように、看護師にとって働きやすい職場を整えることは病院にとっても幸せなことなんです!
病院の経営が上向きならボーナスも上がって更なるやりがいにもなりますよね。

「看護師幸せ→患者幸せ→病院幸せ→看護師幸せ→∞」というループは
win-win-winのとても良い関係を生み出します。

逆に職場環境に不満たらたらの場合はどうなるでしょう?

「不満だらけの職場→看護師不幸せ→看護ケアの質悪くなる→患者も不幸せ→患者離れ→経営不振→病院不幸せ

その後はどう続くか、もう想像つきますね。

経営不振→ボーナスカット→やりがいない→辞める→人手不足→不幸せ・・・

目も当てられませんね。負の連鎖の始まりです。地獄の始まりともいいます。

WLBを推進することは看護師のためでもあるし、病院のためでもある。
看護師が幸せだと、患者も幸せ。更には病院の幸せにもつながっていく。
結果、働きやすい病院はみんなが幸せになるということです。

仕事と生活を両立したいなら

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看護師として仕事と生活を両立したいなら、病院を選びましょう。

看護師にとっての働きやすさは、病院にとっての経営戦略です。

しかし決してマイナスなことではありません。
病院が、きちんと経営を考えている証拠ですから。
それには看護師が働きやすい職場を作ることが大事だと考えているということですから。

WLBを推進する病院は、今後も働きやすい職場にするために努力する病院ということです。
働いている人の声をきちんと拾ってるからこそ、働きやすさが実現してるわけですからね。

そんな病院なら、仕事も生活も両立し充実した日々を送れるでしょう。

まとめ

生活環境は人それぞれ。
だからワークライフバランスも人それぞれです。

だからこそ、自分に合った働き方を選択したい。
仕事と生活を無理なく両立するために。

柔軟性のある働き方ができる病院はそれが可能です。

仕事と生活のはざまで両立に苦しんでいる人は、ワークライフバランスがつくれる病院で働いてみましょう。
きっと仕事も生活もずっと楽になるはずです。

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