公務員看護師になりたい!公務員として働ける職場と民間病院との違い

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公務員になりたい看護師のみなさん、こんにちは。
メディカル調査員の久保田です!

看護師って公務員になれるの?
どうやったらなれる?
どこで働ける?
民間の病院とどこが違うの?

気になりますよね。
そこで今回、公務員看護師についてまとめました。

どんなところで働けるのか?

公務員としての看護師の勤務先は多岐に渡ります。
以下にまとめてみました。

1.公立病院(市立病院・県立病院)

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特徴:地方自治体などが運営している病院。
器材や施設自体が古いことが多い。
仕事内容:基本的には普通の病院と思ってよい。
必要スキル:基本的に普通の病院と同じ。

2.保健所、保健センター

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特徴:地域に住む住人の病気を予防し、健康管理を行う保健施設。
仕事内容:健康診断や予防接種、健康指導など。
必要スキル:保健師資格。看護師としての求人も無いわけではないが、極僅かである。

3.地域包括支援センター

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特徴:介護が必要となる方や家族に向けて支援を行う機関。
社会福祉士やケアマネが配置され総合的に要支援者のサポートを行う。
仕事内容:介護が必要な方、今後必要とされる方に向けての相談業務。
必要スキル:保健師資格。看護師の求人もあるがかなり看護経験が求められる。

4.保育所、幼稚園

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特徴:基本的に施設に一人。
仕事内容:主に怪我の手当。熱があったり急病とされる児童は病院に連れていく。
また、保育業務を兼任することが多く、雑務も多い。
必要スキル:コミュニケーション能力。子どもをあやす能力。

5.公立の看護専門学校

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特徴:看護師志望の学生を教育する機関に教員として勤務する。
仕事内容:主な業務は学生に対する授業。看護業務を行うことはない。
必要スキル:大学での単位取得や決められた講習会に参加しなければならない。
また、学生に対して授業を行うことが仕事なので指導技術も求められる。

6.自衛隊

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特徴:自衛隊に勤務し看護を行う。陸上自衛隊での勤務が多い。
仕事内容:訓練で負傷した隊員への処置や災害時の被災者の看護。
必要スキル:厳しい訓練に耐えうる体力。
防衛大学を卒業し入隊するケースがほとんどだが、中途採用で試験を受け予備自衛官補として採用されるケースもある。

7.厚生労働省

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特徴:ほとんどがデスクワーク。国会の会期中は残業が多くなるなど、特殊な勤務形態になる。
仕事内容:看護系技官として全国の看護施設における看護の実態を調査し、制度の見直しを図る。
必要スキル:保健師や助産師の資格を所持し、看護大学を卒業していること。また臨床経験も必要となるため、かなり狭き門となる。

8.国立ハンセン病療養所

特徴:ハンセン病の治療・看護を目的とした専門機関。
仕事内容:ハンセン病の患者さんに対する看護。緩和ケアが中心となる。
必要スキル:資格は特に必要ないが、患者さんの高齢化が進んでいるので認知症や緩和ケアの知識が求められる。

公務員の種類

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公務員は以下の3種類に分けることができます。

1.地方公務員

地方自治体の運営する施設で勤務をする公務員を指します。
地方自治体の運営する公立病院、保健所、地域包括支援センター、保育所、公立の看護専門学校の教師などが地方公務員にあたります。

2.国家公務員

国の運営する施設で勤務をする公務員は国家公務員です。
自衛隊、厚生労働省、国立ハンセン病療養所など、国家公務員としての勤務先は特殊な施設が多いです。

3.準公務員

以前は国や地方自治体の管轄だったが現在は法人化された施設で勤務する場合、準公務員と呼ばれます。
厳密にいうと公務員ではないのですが、待遇や給与などは公務員時代を踏襲しています。
国立病院機構の運営する病院や国公立大学附属病院などが主な勤務先となります。

公務員看護師になるには?

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それでは実際に公務員看護師になりたいと思った場合どうすればよいのでしょう。
大きく分けて2つの方法が考えられます。

方法1 指定された学校を卒業して試験に合格し就職するパターン

公立の看護専門学校の教員や自衛隊看護師、また厚生労働省の職員も看護大学の卒業が義務付けられているのでこのパターンとなります。

方法2 通常通り募集要項を読み求人に申し込むパターン

公務員というと公務員試験に合格しなければならないというイメージがありますが、看護師の場合は特別な試験は無く、通常の就職活動と変わらない方法で公務員になれることが多いです。

実際問題、改めて学校に入り直すのはなかなか大変だと思います。
しかし、通常の就職活動と同じように公務員になる道もあります。
求人自体は多くないですので、見逃すことのないように求人をチェックしておきましょう。

民間看護師と公務員看護師の割合

では実際に、公務員看護師はどれくらい存在しているのでしょうか。
まずはこちらのグラフを見てください。

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これは全国の民間の病院と国立、公立などの公的な病院の割合を示したグラフです。
病院数だと民間施設が約7000か所、公務員施設が約1500か所と民間に比べ、4~5分の1ほどの数しかありません。

そして次は実際に就業している看護師の数のグラフを見てみましょう。

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病院の数に対し、就業している看護師の数だと民間勤務が約45万人、公務員が約35万人とその差はかなり小さくなります。
ここから、一病院に対する看護師の数は公務員の方が多く恵まれていることが分かりますね。

年収

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「公務員は年収が良い」とよく言われますが実際のところはどうなのでしょうか。
実際にグラフで表してみました。

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年収は平均で公務員の場合約570万円、民間の場合約440万円とデータが出ています。
公務員の方が年間100万円以上高くなる計算ですね。
しかし公務員は毎年昇給がある一方、夜勤日数などが細かく定められているので、特に新人の頃は民間の方が高くなる傾向にあります。
長く勤めれば勤めるほど、給与が着実に上がっていくのは公務員ならではですね。

公務員看護師の理想と現実 体験談9選も併せて読んでみてください!

まとめ

公務員看護師だからといって、すべての希望が叶うわけではありません。
まずは公務員看と民間の違いを理解し、どんな職場で、どんな仕事がしたいかを整理しましょう。
その上で、公務員看護師になりたい!
という人は、計画的に転職スケジュールを立てて転職しましょう。

応援しています!

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