管理職が気になり始めた看護師の皆さん、こんにちは。
初めての管理職といえば「主任」ですね。
でも主任ってどんなことするのかいまいちわからない・・・
「主任看護師の仕事ってなに?」
「主任ってどうやってなるの?」
「主任になると給料上がるの?」
そこで今回は、主任歴5年の私が「主任看護師」についてお話しします。
主任って?
役職の無い看護師と師長の間にある役職です。
主に看護師長を補佐することがメインになります。
師長を目指す人はもちろん、キャリアアップで通る道の一つです。
主任の上に看護師長、その上に看護部長といったキャリアがあります。
スタッフにとって、もっとも身近にいる管理職といってもいいでしょう。
みんなと変わらない業務をしながら、管理職の仕事をこなしている人が多いです。
次は、その主任の業務について簡単にまとめてみました。
主任の業務は?
主任の業務はみんなと同じ仕事に加えて、さらに管理職の仕事をこなします。
その分夜勤がセーブされることが多く、残業代も管理職の手当の中に含まれることがあります。
じゃあ、管理職の仕事とはなんなのか?
それは、スタッフのフォローと師長のフォローです。
スタッフのフォローは、看護レベルの評価や指導がメインです。
時には、看護学生の指導係のフォローや、リーダー教育をしたりもします。
師長のフォローは、スタッフの勤務計画の作成や管理部署の薬品や物品の把握です。
それに加えて、師長の代理を任されることも病院によってはあります。
次に、そんな主任手当について紹介します。
主任手当は?
主任手当は、主任につくことでもらえる役職によって発生する基本給とは別の賃金のことです。
当サイト独自の調査手段で、主任手当を調べてみました。
主任手当は、おおよそ3分の2の看護師が1万円以上をもらっているケースが多いようです。
また、病院によってはもらえないところがあるみたいですね。
それぞれの詳細が気になる場合、病院の求人情報を見れば載っていることがあるようです。
次に、主任看護師たちの平均給料はどうなっているか?
次で紹介します。
主任の平均給料は?
一般看護師やほかの管理職と並べると、以下のようになります。
一般看護師の約32万円と主任看護師の約33万はあまり変わらないとも言えます。
なぜ差が出ないのでしょうか?
それは、夜勤の減少と残業代が主任手当に統合されているのが原因です。
主任になれば、管理職の業務があり、その結果夜勤が減ります。
そして、残業代も主任手当に含まれるため、残業代が出なくなるところもあるようです。
その結果、主任手当が夜勤をしていた頃の夜勤手当と同じくらいということも・・・・・・。
なので、夜勤や残業をする一般看護師と変わらない収入になることが多いです。
次に、主任になるメリットとデメリットを紹介します。
責任のある立場ですから、楽なこともあれば苦労もあるようです。
メリットは?
- 役職手当が出る
- 成長できる
- 夜勤が減る
- 肩書きがつく
メリットはあります
仮名:E・Hさん
病院タイプ:国立病院
看護歴:11年
主任になるメリットは二つ。
役職手当がでることと、自己成長ができることです。
まず、主任になると役職手当が毎月5万円もらえます。
これだけでも、年間60万円のプラスになりました!
そして、管理職の仕事が増えることで、業務の幅が広がります。
新たな分野の仕事になるので勉強は大変ですが、成長のチャンスだと思っています。
夜勤が減った
仮名:H・Rさん
病院タイプ:民間病院
看護歴 :12年
主任になってよかったことは、夜勤が減ったことです。
月5回の夜勤は年齢的にもキツかったのですから。
でも、生活のために夜勤をしていました。
それが今は月2回になり、ずいぶん楽になりました。
もちろん、夜勤手当は減りましたよ。
しかしその分、主任の役職手当が3万円増えたので手取りは今と変わりありません。
主任という肩書きがついた。
仮名:D・Iさん
病院タイプ:公立病院
看護歴 :10年
看護師歴10年で、男性の主任です。
どんな職業であれ、肩書きは大事だと思います。
肩書きがつくメリットは二つです。
1つは、病院の中での発言力が上がること。
医師への報告1つを取ってみても、肩書きがあるかないかで大きく変わります。
また、病棟をよりよくしていくためには発言力を上げていかねばなりません。
もう一つは、給料が上がっていくこと。
管理職はやることが多いですが、その分手当が大きいです。
主任以上になれば、基本給も上がりしっかりとした収入を確保できます。
なので、主任という肩書きを大事に働いていきたいと思っています。
デメリットは?
- 分からないと言いづらい
- スタッフ間の調整が難しい
- 給料が下がる
わからないことが言い出しづらい
仮名:E・Kさん
病院タイプ:公立病院
看護歴 :7年
私は、主任になったことを私は後悔しています。
なぜなら、わからないことを素直に聞けないからです。
主任となると、自分の普段いる部署以外にも目を配るようになります。
なので、分からないことを聞いたりするのですがきちんと返してくれないので辛いです。
よく「主任なのにわからないの?」と言われます。
確かに、主任に抜擢されるほど経験を積んでいたら良いと思います。
でも、実務と雑務が増えると違う系統の分野について学習するのは難しいですね。
なので、下手に判断するより聞いた方が早いのですが、聞くのが辛いです。
最近、主任にならなければよかったなと思っています。
特定の人と仲良くできない
仮名:M・Fさん
病院タイプ:民間病院
看護歴 :12年
私は、ある民間病院で主任をしています。
主任ともなると、スタッフと師長のつながりを維持する大事な役目です。
なので、特定の人としゃべったりするとえこひいきだとみられます。
確かに、管理職なので全体を見渡すことは大事です。
でも、私はそんなことできないし、自分の波長の合う人と仲良くしたい。
主任の仕事を受けるんじゃ無かったと後悔しています。
収入が大幅にダウンした
仮名:L・Tさん
病院タイプ:大学病院
看護歴 :11年
主任になったら、バリバリ働くものだと思っていました。
しかし、収入が下がってしまいました。
確かに、管理職になれば残業手当がでないと聞いていました。
でも、夜勤の回数も減り、残業代が役職手当でつかなくなったのが大きいです。
月単位で7万円ほどダウンしています。
それを補填する役職手当も3千円と微々たるもので、年にすると18万円ほどソンをしています。
やっぱり、管理職は苦労するの分、給料あってこそだと思います。
主任になるには?
主任になったときのメリットとデメリットを紹介しました。
では、その主任になるためにはどうすればよいのでしょうか?
まず、前提として主任のポストが開いている必要があります。
病院側もいきなり、主任のポストを増やしたりすることはありません。
その上で、病院側が主任を指名します。
看護歴はだいたい10年程度の看護師が任命されることが多いです。
ただし、病院や施設によって多少のズレはあるようです。
次は、そんな主任のストレスの体験談を紹介します。
主任のストレス
- 師長と一般看護師の間に挟まれて苦労する
- できることが当たり前になっている
- 業務量が多い
師長がワンマンで苦労する
仮名:R・Tさん
病院タイプ:民間病院
看護歴 :10年
私は、現在主任をしていますが後悔しています。
なぜなら、師長がワンマンだからです。
例えば、何かするときは師長の機嫌を取らなければいけないです。
また、病院と特別なつながりがあるみたいで、誰も逆らうことはできません。
なので、平の看護師の不満はすべて私のところに来ます。
確かに、主任は管理職と平の看護師の間を取り持つことが仕事の一つです。
ですが、病棟の通常業務を保てないレベルで看護師が辞めていき限界です。
でも、これ以上振り回されるのも嫌だから転職を考えています。
誰からも認めてもらえない
仮名:K・Sさん
病院タイプ:民間病院
看護歴 :13年
看護主任に抜擢されて、内心喜んでいました。
これから、自分は病院のために頑張って働くぞと思っていました。
しかし、現実は非情でした。
何をやっても「当たり前」と言われ、誰からも認めてもらえません。
例えば私は、スタッフ間のコミュニケーションを促して、病棟の結束を強めました。
ほかにも、インシデント防止のマニュアル作成や、師長不在時の対応などで活躍したと思っています。
ですが、誰からも認めてもらえません。
主任なんだからできて当たり前でしょ? といわれます。
なので、認めてもらえないことが毎日辛くてどうしたらいいのか悩む日々です。
業務量が多い
仮名:N・Nさん
病院タイプ:民間病院
看護歴 :9年
主任に任命されて、病院に貢献できると思っていました。
ですが、人員配置や割り振りやシフト調整が難しく、無理だと思います。
確かに、スタッフと師長の間を持って円滑な運営を目指すのが主任の役割です。
でも、私はどうしてもどっちの意見も聞きたくてむしろ対立を生んでいます。
さらに、スタッフ間の問題を解消したくても雑務や研修で時間が取れません。
特に、リーダー会に多くの時間が割かれています。
特定のチームの同じ内容のインシデントレポートが多く、注意しても改善されません。
なので、結局自分がそのチームを注意してみており、さらに時間は消えていきます。
最近、私は何をどうしたらいいか分からず泣いてばかりです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
主任になるということは、メリットもデメリットもあります。
メリットで注目すべきは、肩書きの付与です。
今後のキャリア形成を考えると、肩書きがつくのは大きなメリットのようです。
もちろん、組織以外での生き方もありますが、多くの看護師は組織の中で生きねばなりません。
同じ病棟に勤め続けるのであれば、目指してみたらどうでしょうか。
デメリットで注目すべきは、業務量が多くストレスにつながりやすいことです。
リーダー会に、研修に、シフト管理にと病院によっては多大な業務を課せられます。
もちろん、そういった中をうまく切り抜けてきた看護師はいます。
しかし、辛いのであれば職場を変えてしまうのも1つのやり方でしょう。
お読みいただきありがとうございました。
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