看護師が目標を意識する経緯は?体験談9選

mokuhyo

目標でお悩みの看護師の皆さんこんにちは。
メディカル調査員の中西です。

看護師としての目標って?
私はどうなりたいんだろう?
将来どうなっているんだろう?

仕事にやりがいがなく、目標に迷うことってありますよね。

そこで今回は「目標を意識した経緯って?」をテーマに話を聞いてきました。

目標を見つけた人

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特に目標はなかったけど今は最高だって思える

O.Iさん(30歳)
総合病院
目標:認定看護師になること

特にこれといった目標もなかった看護師3年目。
新人扱いは卒業になって、あれこれ任されることも増えてきて、とにかく頑張らなきゃって思ってた。
奨学金もらってたから「3年は辞められない」って思ってたから、裏を返すと「3年経ったら辞めよう」って、心の何処かで思ってたのかもしれない。
看護師免許あればどこでだって仕事は出来るし、3年の経験があればなんとかなるだろうって漠然と思ってた。

そんな流れで3年で奨学金返し切ったらすっぱり退職。
その勢いで東京から沖縄に転居。
そして再就職。

どこか「つらいことから逃げた」っていう負い目もあったし、島育ちのスタッフの中で困ることや悔しい思いもした。
だけど、南国に癒やされながらの仕事で、これ以上にないくらいのびのびと生きてる。
今は少しでも島の病院を頼ってくる人たちの力になりたいって思って働けてる。
人生の伴侶にも出会えたし、認定看護師取得に向けた勉強も出来た。

あらためて振り返ると3年目当時アタマおかしくなってた気もするけれど、今はとにかくしあわせだ。

生活していくっていうのも立派な目標

K.Aさん(28歳)
総合病院
目標:ミスなくそつなくこなして真面目に働くこと

地方のど田舎で育ったから、東京に憧れがあった。
高校の時に先生に相談したら、それなら手に職つけろって看護師か美容師を薦められたのがきっかけで看護師の道を選んだ。
地元の看護学校を卒業して神奈川の寮付きの病院に就職。
働いてるのはお金と生活のためだし、辞めると療出なきゃいけないから続けてるだけ。

仕事は正直きついし汚いし嫌なことも多い。
だけど手を抜いたりいい加減にしたりしたことはない。
だから、「ミスなくそつなくこなして真面目に働くこと」っていうのが私の目標なんだなって気付いた。

理想に燃えて入職した新人が、人間関係の悪さや仕事のきつさに耐えられずに次々辞めていく。
高い理想なんかなくても、それなりに良い生活したいっていう庶民的な目標があるってだけで全然不真面目じゃない。
私にはこれくらいがちょうどいい。
今看護師を続けられているっていうこと自体、すごいことなんじゃないかって思ってる。
生活していくっていうのも立派な目標。

元気をもらう立場から元気にする立場に

A.Sさん(28歳)
総合病院
目標:患者さんを元気にする看護師になること

看護師になって2年目。
同期がギブアップしてく中で、要領悪くてダメダメでもとりあえず辞めずに続けてきた。
人の役に立ちたくてこの仕事選んだけど、正直辞めたいと思わない日はないくらいつらい。
だけど、学校出るのにたくさんお金つかっちゃったし、今更辞めるとかないなって思ってる。

でも嫌なことばかりじゃない。
綺麗事に聞こえるかもしれないけど、患者さんからたくさん元気もらってる。
いろんなことを教えてもらって、自分自身の成長を実感してる。

もっと患者さんと関わりたいっていうのが今の正直な気持ち。
患者さんに元気にしてもらっている看護師から、患者さんを元気にする看護師になろうって決めた。
目標もなく、ただつらいことに耐えているっていう時間は、そろそろ終わりにしたい。

目標を見失った人

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憧れと適性が違うことに気付いて好転

M.Kさん(28歳)
クリニック
目標:ケアマネジャーの資格取得

今の目標を意識したのは、看護師6年目のときです。
その時の私は、自分が何を目指しているのか、何をしたいのか分からなくなっていました。

私が看護師になったのは、幼い時によく病院にお世話になっていて、その時の看護師さんに憧れたから。
憧れの看護師になれたという気持ちで、入職してからは結構真面目に仕事に取り組んで来たと思います。

ただ、興味を持って何かに打ち込むというよりは、義務感や責任感のようなものが強かったかもしれません。
だから、ふと我に返った瞬間「自分は何に興味があるんだろう」という気持ちになって、自分が看護の仕事に興味がないような気がしてきてしまったのです。

こんなことを考えるのも、自分のこれからを見直す良い機会。
そう考えて、先輩や同期に相談したり、いろいろ考えた結果、憧れと自分の適性との間にギャップがあることに気付きました。
私は医療現場でバリバリ働く看護師に漠然と憧れていましたが、実際に興味を持って取り組むことが出来たのは、ケアプランを立てて患者さんの自立を見届けることでした。

自分の興味や方向性を見つめ直したことで、今はケアマネジャーの資格をとるために勉強をしています。
目標が明確になってからは、今までのモヤモヤした感じが晴れて、毎日が新鮮です。

スピードを落とすことで目に見えてくるもの

J.Dさん(28歳)
療養型病院
目標:自分が思うよりゆっくりとしたペースで仕事をする

新卒で急性期の病棟に配属されました。
当時の私の周りでは「急性期でガツガツ働いてキャリアアップ!」みたいなのが主流。
私はその中でも突き抜けてるタイプだったので、希望が叶ってとても喜んでいました。

ですが現実は悲惨でした。
実際に働き始めると、業務のきつさもさることながら、人間関係の酷さに愕然。
体育会系の根性論で、自分をだましながら3年目までは耐えましたが、ついに限界。
心も身体も病んでしまって結局長期療養からの退職。
病院も医者も看護師も患者も自分も大嫌いになってしまっていました。

でも今はまた看護師をやっています。
働かないわけにはいかないし、どうしたものかって思っていた時。
自分の性格とは正反対な気がしつつも、慢性期の療養型病棟で働いてみようと思ったんです。
急性期の現場でモチベーションの何もかもを失ってしまっていた私だったので、自分自身の社会復帰も兼ねてました。

この気まぐれな転職が功を奏して、今ではまた人を好きになることが出来て、看護師で良かったなと思えています。
全然自分には合っていないと思っていた職場が、不思議と自分には合っていたみたい。
なので今の私の目標、自分の感覚よりもゆっくりしたスピードで仕事していくことですね。

3年我慢するという目標から今はとても充実している

A.Wさん(25歳)
総合病院
目標:小児科での認定看護師の取得

新卒で循環器科に配属されました。
高齢者の方が多い病棟で、命に関わる場面にも何度か立ち会うような仕事でした。

ですが、実は私は小児科で働くのが学生時代からの夢で、配属の希望は小児科で出していました。
それが叶わなかったことが原因で、我慢ばかりの毎日でつらく感じることばかり。
正直目標を見失ってしまい、ことあるごとに「小児科に配属されていれば、辛くても頑張れたのに」と思ってしまっている自分がいました。

あれこれ悩んだ結果。
その時決めた目標が「3年勤めたら小児科で働く」というものです。
奨学金の返済がありましたので、3年は我慢する。
ただ我慢するだけではなく、3年後の自分に役立つように頑張る。
そう意識を切り替えて3年勤めあげ、お礼奉公終了直後に転職しました。

全く違う分野での一からの再スタートは大変でしたが、これまで我慢した分とても充実しています。
今は小児科で認定看護師をとることが目標です。

目標を持ち続ける人

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一度くじけたけれどやりたかったことをやりたい

S.Nさん(26歳)
クリニック
目標:小児医療にずっと関わっていきたい

小児医療に興味があって、新卒で総合病院の小児科に就職しました。
でも、人間関係や病棟のスピード感についていけず2年目で退職。
正直子どもと向き合う時間よりも、キツい先輩の嫌がらせの時間の方が長かったです。

それでもやはり小児医療には未練があったので、今は小児クリニックで働かせてもらっています。
子どもと向き合いたい、病棟ではうまくいかなかったけどここでもう一度一から頑張りたいという気持ちを伝えると、師長さんが涙を流して迎えてくれました。
将来に対する大きな展望や夢はありませんが、これからも小児医療にずっと関わっていきたいというのが私の目標です。

もしかしたら、20代のうちは夜勤のある病棟で、怖い先輩に鍛えられるのがいいのかもしれません。
ですが、のんびりペースな私には今の環境が、自分の成長にとっても性格にもベストなんだと感じています。

具体的でなくても目標は大事

T.Bさん(25歳)
総合病院
目標:後輩から頼られる先輩

「あなたがいなきゃ困る!」
って言われるような看護師になることが目標でした。

新卒で急性期の病院に入職して3年。
1年目は仕事を覚えるのに精一杯。
2年目は少し慣れてきて楽しく思えるようになってきました。

そしてそれなりに余裕が出てきた3年目。
自分がそれまで目標だと思っていたものが、目標になっていなかったことに気付きました。
「あなたがいなきゃ困る!」っていうのが、そもそも具体的ではなかったんですよね。
自分を振り返る余裕が出来て、初めて気付くことが出来ました。

これまでは、目の前の仕事にいっぱいいっぱいで、具体的とは言えない目標をかかげていました。
だけど、それでもがむしゃらにやってこられたのは、拙くても不明確でも「誰かに頼られる自分になりたい」という強い思いだった気がします。

これからは、もう少し余裕を持って「頼られる自分」を具体的に実現していきたいと思っています。
まずは「後輩から頼られる先輩」からです。

心臓のことをもっとよく知りたい

R.Sさん(29歳)
総合病院
目標:より専門性を高めたい

幼いころ身体が弱くて頻繁に病院通いをしていたことが、私が看護師に憧れた理由です。
自分の病気が循環器系だったこともあり、入職先では循環器内科を希望しました。

その後、心臓血管外科に興味を持って急性期の病棟に移ったのですが、そこからがもう大変。
私のマイペースな性格は、現場の空気にまったく合っていなくて、足手まといになるばかり。
あり得ない失敗をして、役立たずのレッテルを貼られ、人格を否定されるような酷いこともたくさん言われました。
毎日のように「考えて行動しろ」と怒られては、その意味が分からず家やトイレで泣きました。

悩んで考えてをひたすら繰り返していた5年目のある時。
「考えて行動している」ことを楽しんでいる自分に気付きました。
それからは、周りも少しずつ認めてくれるようになった気がします。

私が続けられたのは、心臓に対する興味だけです。
心臓のことをより深く知りたいという思いだけで、だいぶたくましい性格になってしまったと思います。
これからもより専門性を高めるために勉強していきたいです。

まとめ

「目標がない」のは「今の仕事が合わない」ケースが多いようです。

  • マンネリ
  • 成長を感じられない
  • 自分の能力を発揮できない
  • 目標になる先輩がいない
  • つまらない
  • やりたくない

こんな時は思い切って環境を変えてみるとうまくいくことが多いようです。
転職するのも1つの手ですね。

それじゃ!

具体的な目標の立て方についてはこちら!
看護師の目標管理シート100点満点の書き方

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