騙されない看護師求人の選び方。ホンネとタテマエの裏読み術

看護師求人の〇と×
求人を探している看護師の方へ。

「この求人、残業なしだけど本当?」
「モデル年収500万って?」
「年間休日130日って多いの?」

求人票を見ていると「本当なの?」という好待遇が書かれていたりします。

でもそれ、真実とは限らないんです……。
「働いてみたら全然違った!」「給料下がった!」「騙された!」という話は、転職あるあるですよね。

今回は「求人票に騙されない」をテーマに「求人票の裏読み術」を公開いたします。

「勤務時間」の裏読み術

残業

「残業ナシ」には要注意です。

「残業がない=サービス残業」というケースがあるからです。
また「残業代は出さない、時間内で全部やれ」というケースもあります。
さらに申し送り、看護記録、委員会などは労働時間外、というケースもあります。

残業の定義は「これ」と決まったモノがなく、病院によって様々なのです。
(違法ですが、曖昧なことが多いです…)

そのため残業のありなしにこだわらず「残業代がしっかり貰えるか」「適度な残業量か」といった基準を持っておきましょう。「残業月10時間ほど」「1日約30分の残業あり」と具体的に書かれている求人の方が、実際との誤差が少ないケースが多いものです。

シフト

シフトは「交代のタイミング」をチェックしておきましょう。
例えば日勤と夜勤の時間が30分重なっていれば「申し送りの時間も業務に含まれている」と読み取れます。
日勤:9:00~17:30
夜勤:17:00~9:30

逆に全く重なっていなければ「申し送りは時間外」と読み取れます。
日勤:9:00~17:00
夜勤:17:00~9:00

もちろん残業代が付けばよいのですが、付かないケースの方が多いため、要注意なポイントです。
1日30分のサービス残業は1年で120時間にもなります。給料に換算すれば20万円以上の損失となりますので。

休日

求人票の休日には、4種類あるのをご存知でしょうか?

  • 完全週休2日:毎週2回休み
  • 週休2日:基本週1回休み。たまに週2回休みも
  • 4週9休:4週間で9回休み
  • 4週8休:4週間で8回休み

この4つは何が違うのでしょうか?

「週40時間労働」という点は全て同じです。

違うのは、休日回数とそのパターンです。
「完全週休2日」なら、週2回休みです。
「週休2日」は、クリニックや外来に多いパターンです。基本的に週1回休みですが、そのうち2日は半日となるため週40時間です。また月1回は週2回休みもあります。
「4週9休」「4週8休」は、病棟に多いパターンです。週に何日休めるかは分かりませんが、月に8~9回は休めますという、不規則シフトです。

「週休2日」が週休2日じゃないのは驚きですよね(汗)

年間休日

年間休日の平均はどのくらいかご存知ですか?

一般的には120日と言われています。
「通常休み(週2回)+祝日+お盆(3日)+正月(3日)」の合計が約120日となります。
※3交代のケース
※2交代はさらに多い

年間休日は病院規模が大きくなるほど、増える傾向があります。
少しでも多く休みが欲しい方は、大きめの病院を狙ってみるのが良いでしょう。

逆に年間休日が120日を下回る場合は要注意です。
正直、高確率でオススメできない病院です…。

「給料」の裏読み術

月収

初めての給料日。
「え?少なくない…?」

このセリフは看護師の転職失敗あるあるです。

求人票の月収は、基本的には税引前の金額です。そのため実際に貰える手取りはそこからダウンするでしょう。

また「残業代や夜勤手当込み」で書いている病院もあります。
さらに「試用期間中は90%」「半年間は資格手当なし」といった病院もあります。

求人票の月収は手取り額ではない、と考えることが基本です。
マイナスされる税金や社会保険料など考慮して計算しましょう。

モデル年収

「モデル年収540万円!?すごい!」

いえいえ。
まず求人票に書かれているモデル年収は、あくまでも一例です。

病院側としては「看護師を集めたい」と思っているため、一番高い人の例だったり、ずいぶん昔の話だったり、評価システム上はそうなるけど前例がなかったり、給料が高く見えるよう色々と細工をしています。
もちろん正直に平均的な年収を書いている病院もありますが、数としては少数派です…。

なのでモデル年収は「ただの参考例。自分ではない」と考えておきましょう。

ボーナス

ボーナス額は給料格差の大きなポイントでもあります。
基本的にボーナスは「利益の余剰金」で支払われるため、儲かっている病院ほど高くなります。

例えば月収30万円だとして、
・ボーナスが1か月分=年収390万円
・ボーナスが4か月分=年収480万円

と、年間100万円近くの差になります(単純計算して)

給料と言えば月収額にばかり目が行きがちですが、ボーナス額もしっかりチェックしましょう。
ボーナスが少ない病院は、目立たなく書いたり、あえて書かなかったりするため、注意が必要です。

ボーナスはやはり3か月分は欲しい所です。

退職金

「定年まで勤めないし退職金はどうでもいい」

最近はこういった方が多いです。
ただし退職金の軽視は、損をすると思っておきましょう。

というのも退職金は、短い年数でも「そこそこ」出ます。

退職金の平均額
  • 1年目:9万
  • 3年目:23万
  • 5年目:44万
  • 10年目:114万
  • 15年目:225万
労働局のモデル退職金より

ただし、退職金が出ない病院が、3割もあると言われています。
というのも「法的に退職金は無くてもよい」からです。

5年働けば、44万円も貰えるのに、病院によってはそれが無いのです。
44万円もあれば、転職祝いにパーッと海外旅行に行けるのに、それが完全自腹となるのです…。

退職金の有無はしっかりチェックしておきましょう。

「業務内容」の裏読み術

仕事内容

「ここの病院楽しそう!」

求人票を見ていると、時々ワクワクするような病院を見つけたりします。

ただし求人票の仕事内容は注意が必要です。
というのも正直なところ、求人票から仕事内容を推測するのは、かなり難しいからです。

基本的にはザックリとしか書かれていません。
数行の文章だけで看護師の複雑な業務を表すのは、流石に無理があります。

また書かれている内容のほとんどが良い所取りです。
どんな患者さんがいて、どんな看護をして、何を記録して、どんな先輩たちがいて、どんな上司やドクターがいて、夜勤はどんな感じか、仮眠は取れるのか、そういった肝心なところは書かれていません。

病院のホームページを見ると仕事の様子も書かれていますが、あれも表面的な情報です。
実際の仕事内容を知るには、病院見学に行く、働いている人に話を聞く、コッソリ見に行くなどの具体的な行動が必要となります。

最近では転職サイトのアドバイザーが調査してくれるサービスもあるため、利用してみるのもいいでしょう。

配属先

配属先は、求人票に書かれていることも、書かれていないこともあります。

書かれている場合は「この診療科で欠員が出たから増員したい」「新設する診療科がある」というケースです。
そのため採用人数も1名や2名と少数です。内定の難易度が高いとも言えますが、希望の診療科に配属されやすい求人です。

逆に配属先が書かれていない場合は「色んな診療科で人が足りない」「年中募集している」といったケースです。
内定の難易度は低めですが、希望の診療科に配属されるとは限りません。

どちらのケースも一長一短ですが、診療科を自分で選びたい方は「配属先が書かれている求人」を探した方が良いでしょう。

キャリアパス

入職後のキャリアパスは、求人票に記載されていることがあります。
例えば「3年後にはリーダー職を」「3年~5年のサイクルで異動」「将来的には」といった感じです。

でも実は、キャリアパスはあまり求人票に書かれていません。
というのも、多くの病院は人の入れ替わりが激しく、明確なキャリアパスを示せないからです。

逆にキャリアパスが書かれている病院は、人材が安定している「人が辞めない病院」とも言えます。

もちろん可能性が高いだけで確証ではありませんが、離職率の指標としては良い判断材料となってくれます。

「福利厚生」の裏読み術

社会保健

社会保健は以下の4つが基本です。
「雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金」

ここで注意すべき点は記載のされ方です。
多くの場合「社会保険あり」「社会保険完備」と書かれています。

「完備」は、4つ全てに加入できることを意味しますが、「あり」は加入できるけど、全部ではないという意味です。

「あり」の場合、加入できないのはたいてい「厚生年金」です。
大きな病院であれば当たり前のように加入していますが、小さな病院では未加入というケースが多いです。
というのも、厚生年金には多額のお金がかかるため、経営者的にはなるべく入りたくないからです。

しかしスタッフ5人以上の職場は、法律的に加入が必須です。
それでも厚生年金が書かれていのはブラック病院、という可能性が高いためご注意ください。

慶弔見舞金

慶弔見舞金とは、祝金や死亡弔慰金のことです。
例えば、結婚、出産、子どもの入学、家族や親族のお葬式、自身が怪我した、震災に巻き込まれた時などに支給されます。

支給される金額の平均額は以下の通りです。
  • 本人結婚:約4万円
  • 本人再婚:約3万円
  • 本人出産:約2万円
  • 本人災害:約15万円
  • 本人死亡:約23万円
  • 子供結婚:約2万円
  • 子供入学:約2万円
  • 家族死亡:約5万円
日本の人事部「労務行政研究所」より

慶弔見舞金制度がある病院は、約9割と言われています。
規模別でみると、大きな病院はほぼ100%制度があり、小さな病院ほど割合は減りますが「制度は無いけど、結婚するならお祝い金を出す」という状況だと思います。

また「結婚には出すけど、子供の入学には出さない」など、病院ごとに支給対象が異なります。

ただ、求人票には「慶弔見舞金制度ある・なし」しかかれておらず、対象や金額までは分かりません。
詳しくは入職してみないと分からないでしょう。
働いている方々も知らなかったりしますので。

そもそもですが、こういったイベントは支給を期待するものではありませんし、頻度も少ないです。
そのため転職時はあまり気にしない方が得策です。

最近は、寮付きの病院が増えてきました。
それに伴い、色んな種類の寮が登場しています。

例えば、借り上げタイプ、宿舎タイプ、トイレお風呂共有、完全独立タイプ、女子寮、男女兼用など様々です。
それぞれにメリット、デメリットがあり、家賃や水道光熱の支払いも全く異なります。

参考:看護師寮のまとめ

寮は一般賃貸と比べてかなりお得なため、一人暮らしならかなりオススメです(通勤も楽ですし)

託児所

託児所は、独身の方も将来のためにチェックしておきたいポイントです。

託児所は「あり・なし」も大切なのですが、利用条件も大事です。
実際に利用してみると「定員オーバー」「曜日限定」「年齢限定」「夜間NG」など条件が多く、実質利用できないような病院もあるからです。

また保育料も無料だったり、有料だったり、安かったり、高かったりとバラバラです。

ただこれを求人票から読み解くは難しいです。
情報源としては、コッソリ見学に行くのも1つの手ですが、やはり実際に利用してる方に話を聞くのが一番でしょう。

産休、育休

産休や育休は、今ではどの病院でも当たり前のようにあります。

ただし大事なのは取得率です。
制度としては「一応ある」けど、利用率が低いといったケースが多いからです。

ではなぜ利用できないのでしょうか?

まずお金の問題があります。
私たちが貰える「出産手当金や育児休業給付金」は、国から出ます(健康保険や雇用保険)
そのため病院側は、金銭的な負担がないようにも見えます。

ただ病院に在籍している間は「社会保険料」が発生し、これは病院が負担します。金額は給料額によって変わってきますが、平均して月2万円前後でしょうか。
月としては小さな額ですが、これを復職までの数年単位で見ると、50万円近くになったりもします。

また復職時に「もう人は雇った」「人が余る」という問題も起こります(特に小規模なクリニック)
そういった病院では、産休育休の取得率が低くなりがちです。

ということもあり産休育休は「あるなし」ではなく「取得率」が重要なのです。

駐車場

駐車場の有無は、求人票に書かれています。
病院に駐車場がなくても「駐車場代の補助あり」と書かれていることもあります。

ただしこの場合は、全額なのか一部なのかで毎月の負担は大きく違ってきます。
大きな病院だと、近隣の駐車場は病院スタッフで埋め尽くされていて「空きがない」「あっても高額」というトラブルもあります。

できれば「駐車場あり」かつ「ガソリン代の補助あり」を狙っていきたい所です。

保養所

医療法人は、保養所を持っているケースが多いです。
保養所は、安くホテルに泊まれたり、お風呂に入れたり、運動ができたり、何かとありがたいモノです。

ただし注意が必要です。
というのも保養所を建設し、維持する費用は、病院の利益から捻出されているからです。
病院の利益が減れば、その分ボーナスや昇給の減額に繋がります。

実際、大規模保養所を所有する某医療法人は、スタッフの給料が低く抑えられているそうです…。

参考記事:保養所がある病院はお得?

「応募資格」の裏読み術

経験年数

応募資格は、当てはまればベストですが、少しズレていても大丈夫、という病院も結構あります。

例えば「経験3年以上」と書かれていても、実際には「経験2年でも採用している」というケースもあります。
「形成外科の経験」と書かれていても、「皮膚科の経験者でも採用している」というケースもあります。

病院側も人手不足で困っていますので、チョット条件が違うくらいなら許容範囲だと考えています。
応募資格は「70%当てはまれば応募OK」くらい気軽に考えておきましょう。

経験者優遇

経験者優遇は、求人票でよく目にします。

ただしコレはかなり曖昧な記載方法です。
どこまでを経験者とするのか、少し働いただけでも経験者なのか、どのように優遇されるのか。転職する側からは分からいことだらけです。

でも実は、病院側も分からなかったりします。
「できれば経験者がいい」「即戦力になれば」「経験者なら給料も少し多めに」と、曖昧だったりします。
「経験者優遇」の明確な基準がある病院は、「経験3年以上は~」と具体的に書いています。

ということもあり、「経験者優遇」は病院に問い合わせしてい見るのが一番手っ取り早いです。

未経験OK

未知の診療科への転職は「未経験可」と書かれている求人を選びたくなるものです。

ただし未経験「可」にはいくつかの意味が隠れているため注意が必要です。

例えば「まあ未経験でもいいけど、あまり好ましくない」というケースです。
看護師はどこの病院も不足してるため、未経験であっても採用せざるを得ない病院もあります。そういった場合、経験者と同じ業務をイキナリ求められるということがあります。

また「未経験でもいいけど、教育体制が無い」という病院も多いです。
中途者向けの研修が無かったり、プリセプター不在だったり。
こうなると現場の看護師の方にその負担が行くため、「余計な仕事が増えた」と思われることもあり、転職する側としても辛い立場になってしまいます。

「本当に未経験でも歓迎されるのか?」は、正直求人票から読み解くのはかなり難しいです。
ネットの口コミ、働いている人に話を聞く、派遣で実際に働いてみるなど、求人票以外からの情報収集が必要です。

年齢

求人票には、募集年齢が書かれていません。
というのも「雇用対策法10条」により、年齢制限が禁止されているからです。

ただし法律で禁止されているとは言っても、病院側としては特定の年齢層が欲しいわけです。
若手だったり、3年目くらいだったり、実務も管理もできる中堅だったり。
そのため多くの求人票は「第二新卒歓迎」「20代が活躍しています」「管理業務もお任せします」などと、ぼかして年齢を提示しているのです。

ブランク可

「ブランクがあっても大丈夫」

最近はこういった求人が増えてきました。
ブランクがある方にとっては応募しやすい求人です。

ただし、一般の看護師にとっては注意が必要です。
というのも、病院側としては「できれば現役の看護師が欲しい」からです。
にもかかわらずブランクがのある看護師を積極的に採用するのは、よほどの人手不足だと考えられます(クリニックや外来を除く)

そういった職場は激務であるばかりか、未婚者にとっては「子持ちの方ばかりで、夜勤が集中して辛い」といった問題にもなります。
未婚者は「ブランクOK」の求人に要注意です。

まとめ

いかがだったでしょうか。

求人票からの情報収集は、失敗しない転職の第一歩です。

でも情報が豊富な求人だったり、情報が少ない求人だったり、採用に対する姿勢は病院によって様々です。
転職する側としては、なるべく多くの情報を知りたいものですよね。

病院は、そんな気持ちを察してくれているのか?

事細かく書かれた求人票は「看護師を大切にしている証」と言う人もいるくらいです。

求人票はいわば病院の通知表です。
しっかり吟味し、情報を集めて失敗しない転職をしましょう!

ただし最近では「求人を探す場所」も重要になってきます。
ハローワークですらブラック求人が蔓延していますので。

転職サイトも危ない話を聞きますのでご注意を

参考:看護師が悪質な転職サイトに騙されたときの話

コラム:求人の探し方

看護師の内、約65%が転職経験があると言われています。
多くの看護師が考える転職ですが、求人情報はどのように探せば良いのでしょうか。

看護師募集は新聞や雑誌の求人広告やネット検索でも情報を見つけることができますし、一般的に求人といえば身近なハローワークでも看護師の求人が多くあります。
さらに看護師の場合、看護協会が運営するナースバンクを利用することができます。
また現在は、インターネットの看護師専門転職サイトを利用する人が多くなっています。
情報のきめ細かさやサポートの面から転職サイトの登録はおすすめです。

手軽なネット検索・求人広告
たとえばネットで「病院・看護師・募集」と検索するだけでも、さまざまな病院のサイトの募集情報が出てきます。
また新聞の求人情報にも看護師募集が掲載されていることがあります。
細かい条件で探すのには不向きですが手軽に見られるので、まず地元の病院の募集をチェックしてみるなど、勤務条件や給与相場などの雰囲気をつかむのに適しています。

公共のハローワーク、ナースバンク
ハローワークやナースバンクは公共の職業紹介所であり、無料で求人情報を閲覧し応募することが可能です。
公共という安心感から利用する人も多く、多くの求人が集まっていることがメリットです。
しかし民間の看護師専門転職サイトにくらべるとサポートサービスは少ないため、自分でやらなければならないことが多く、時間もかかりがちです。
転職活動は今の職場の仕事を続けながらになるので、これがネックとなるケースも多いです。
また、職場の雰囲気や評判といった情報は無いため、求人の情報量が専門転職サイトにくらべ少なくなっています。

きめ細かな看護師専門転職サイト
看護師専門の転職サイトには大手では数万件の求人情報が集まっており、また会員のみに公開される優良な非公開情報もあります。
給与や休日、雇用形態といった一般的な勤務条件から、研修の有無や職場の雰囲気のような情報まで知ることができます。
きめ細かな条件で情報の検索が可能で、希望条件にあった求人を見つけやすくなっています。
またこうした転職サイトでは担当のコンサルタントがつくことも大きなメリットです。
コンサルタントは希望条件に合わせた求人情報を探してくれるので、時間と手間の大きな節約になります。
さらにコンサルタントは応募書類の書き方や面接のアドバイスや面接日程の調整、条件の交渉、その他転職に関する相談などをおこなってくれるため、たいへん便利な存在です。
こうした転職サイトは一般的には求人を出す企業側から利益を得ているため、看護師は無料でサービスを利用することができます。
情報の数や精度、かかる時間や手間などの面から、こうした看護師専門転職サイトへ登録することはおすすめです。

看護師の転職回数は、何回から不利になるのか?


「転職したい・・・けどつぎで転職2回目になっちゃうし・・・」
なんて転職回数に不安を感じていませんか?

一般的には転職回数が多いと転職に不利になるといわれています。
看護師の場合も本当に不利になるのでしょうか?

1.ほとんどの看護師が転職を経験していた!

看護師の転職回数は平均2~3回!

2014年に行った自治労連のアンケート結果をみてみましょう。

・「辞めたい!」と思っている看護師→看護師全体の8割
・看護師の転職回数→生涯で平均2~3回

一方で、一般職の転職回数は平均1.8回。
看護師は転職願望が強く、実際転職も多いことがわかりますね。

次に、辞めたいと思っている理由上位から順にみていきましょう。
<一般職>
・給料が安い
・不本意な評価
・労働条件に不満

<看護師>
・給料が安い
・労働条件に不満
・業務内容がきつい

ともに給与に不満があるようですが、
一般職では評価や昇進に関しての不満が上位にあるのに対して、
看護師は仕事内容や勤務体制のきつさに不満を持っているのがわかります。

看護師は、夜勤や独自の不規則な勤務、責任の重さからくる、身体的・精神的な負担は想像以上といえます。

ハードな職場環境

辞めたい理由の原因として、「過酷な職場環境」があげられます。
「休みとれない!」
「残業3時間!」
「休憩とれなかった!」
「夜勤多すぎ!」
こんな不満の声もきかれます。
それでも生活のために働かなければなりません。

そこで職場環境の改善のため、転職する人が出てきます。
きつい環境のせいで、退職せざるを得なかった看護師が増加しています。
他の病院なら、今よりはいいはず・・・と。

2.看護師は転職ができちゃう!

看護師が足りない

看護体制7:1という看護体制がひとつです。
看護師にとっても患者にとっても、看護が手厚くなることはいいことです。
ただその分、看護師を多く採用する必要があります。
求人はたくさんあるのに働く看護師がいないというのが現状です。
そのため、ひとりにかかる業務の負担も大きくなります。

さらに、女性が多い職場であるということが影響しています。
結婚や妊娠・出産を機に職場を離れる人が多く、一度辞めると現場復帰するまでも時間がかかります。
看護師の勤務には「夜勤」がある場合も多いです。
夜勤しながら、子育てとの両立をすることは簡単ではありません。

転職者大歓迎

看護師が不足している現状ですから、採用もされやすいといえます。
一般職では、転職する際に前職での実績や有利となる経験がないと簡単には転職できません。
しかし看護師は、看護師として働いてきた経験こそが実績となるので、転職先も幅広くあります。

3.転職回数が意味すること

転職回数が多い=武器になる場合

一般職の場合は不利になることがほとんどです。
しかし看護師の場合は、違います。

働いてきたそれぞれの職場で、一定の経験を積んでいるのであれば、それは経験豊富な「即戦力」です。
このように、転職をすることで得られたさまざまな診療科での経験は、武器に変えられるのです。
転職回数が多いことは、むしろ経験豊富さをアピールできる材料にもなります。

転職回数が多い=不利になる場合

あなたが採用担当者なら、短期間に何回も転職を繰り返している履歴書をみて、「よし、採用しよう!」となりますか?
短い期間で数回の転職は、「飽き性」「忍耐力がない」「協調性がない」「順応性がない」など悪いイメージでしかありません。

重要なのは、転職回数ではなく、期間です。
採用担当者は働いてきた職場で何を習得したか、をみています。

このように、短期間での転職は、悪影響となるのでやめましょう。

病院がほしいと思う看護師になる!

どんなに経験のある看護師も、新しい職場になれるのに時間がかかります。

職場のマニュアルや物品の場所、業務の流れなど、職場ごとに違います。
さらには、病院ごとに看護方針、やり方も違えば、スタッフの考え方も違います。
まずそれを理解し、慣れることから始まります。

こう考えると、短期間での転職で何か身につくとは思えません。
最低でも1年はその職場で働き、さらに専門知識を習得するためには3年は必要です。
それを採用担当者もわかっていて、そういった看護師を探しています。

だからこそ転職して何を習得するか、どんな自分になるか、などの将来プランを明確にし、計画的に転職しましょう。


コラム:看護師が初めて転職するなら知っておきたい事

看護師の多くは転職経験があり、転職回数が4~5回という人も少なくありません。
ですが実際に転職したい!と思ったとき、何をどう進めていけば良いのでしょうか。
流れを簡単にまとめると、以下のようになります。
なお転職完了までにはだいたい3~4ヶ月程度かかるのが一般的です。

まずは転職理由と希望条件の整理を

転職活動において大切なのは、転職理由をきちんとまとめておき、はっきりとした軸を持つことです。
何を目的として転職するか、どう働きたいのかをはっきりさせておくことで転職先への希望条件も明確になりますし、後の応募書類作成や面接においても重要になってきます。
自分のキャリアやスキル・強みなどについても整理しておき、今の職場への不満ではなく、次へのステップアップのための転職などの前向きな理由をまとめておきましょう。
勤務先へ求めるものを明確にし、希望条件も整理しておきます。

看護師求人情報の収集

希望条件が整理されたところで、求人情報を集めます。
まずはハローワークやインターネットなどの看護師募集情報を見ていきましょう。
看護師の勤務先には医療機関や薬局、製薬会社、福祉施設等さまざまなところがありますので、それぞれの動向についてなどもチェックしておきます。
希望する条件に基づいて絞り込めたら、実際にその医療機関や店舗等に行ってみて様子を見てみることもおすすめです。

応募し面接を受ける

転職希望先が絞り込めたら、必要な書類を用意し応募します。
一般的には履歴書と看護師免許のコピーが必要で、場合によっては職務経歴書、看護学校の成績証明書、源泉徴収票、健康診断書などの提出が求められることもあります。
求人先によって異なるので良く確認しておきましょう。
これらの書類の提出については、郵送して書類選考が行われるところや面接時に直接持参するところなど応募先により異なりますので、良く確認しておきましょう。
書類選考がある場合はそれに通過したら面接が行われます。
事前の書類選考なしで面接のみというところも多く、また筆記試験のあるところもあります。

内定、就職先決定

面接後、数日以内に結果の連絡があります。
内定通知があった場合、多くは詳しい雇用条件が送られてきます。
入職してから思っていた内容と食い違いがあったということの無いように、この時点で良く確認しておきましょう。
書面で雇用条件が通知されなかった場合、トラブルを防ぐためになるべく書類にしてもらえるよう頼んでみましょう。
雇用条件を確認したら、早めに内定承諾の返事をします。
必ず入職しなければいけないわけではなく、内定を辞退することも可能です。

現在の職場の退職手続きと転職先への入職手続き

直属の上司には2~3ヶ月前には退職の意思を伝えておきましょう。
退職日を相談し、1ヶ月前には退職願を提出します。
ただし職場により退職は何ヶ月前までに申し出なければならないと決められているところもありますので、確認しておきます。
仕事の引き継ぎは時間をしっかりとり丁寧に行いましょう。
そして転職先との正式な契約や健康保険や年金等の手続きを行います。

転職サイトなら以上の手続きをサポート!

看護師転職サイトでは、数多くの求人情報が集まっているのはもちろん、転職活動におけるさまざまなサポートを受けることができます。
担当コンサルタントがヒアリングを行い希望条件をまとめ、希望に合った求人先を紹介してくれたり、面接の日程を調整したりします。
また履歴書の書き方や面接のアドバイス、条件交渉、転職にまつわる悩み相談など、転職活動全般を支えてくれます。
転職活動においてはこうしたサイトを活用することがおすすめです。

看護師はハローワークで求人を探しても本当に大丈夫なのか!?

ハローワークの様子

【この記事を書いた人】
看護師歴12年目のY子
山田K子(35歳)
ナース12年目
国立病院に5年務め、出産を機に退職。現在は都内のクリニックで働きながら、人事担当も兼任

看護師の皆さん!
アラサー看護師のK子です。

最近、後輩からこんなことを聞かれました。
「求人ってどこで探しました?」
「やっぱりハローワークですかね?」

転職と言えばハローワークですよね。
国のサービスだから安心できますし、求人は多いですし、誰がも1度はお世話になりますし。

しかし!
本当に大丈夫なのでしょうか?

テレビでは、連日のようにハローワークの怖い噂が流れています。
求人に嘘が書かれていた、求人トラブルが多い、ブラック企業の求人もあるなどなど。

そこで今回は「ハローワークは本当に利用すべき?」を看護師目線でガンガン切り込んでみたいと思います。

実は私、転職を3回もしておりハロワに詳しいんです!(自慢じゃない)
今は人事の仕事もしているので、そっち方面の裏情報も色々と暴露しちゃいます!

ハローワークの求人って実際どうなの?

イキナリですが、ちょっとコチラをご覧ください。

NHKニュース
ハローワークの求人票に実態と異なる労働条件。約4000件
(NHKニュースより)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160627/k10010572971000.html

厚生労働省がハローワークを調査したら、沢山の悪質な求人があったというニュースです。
具体的には「ハローワークには、募集内容と事実が異なっていた求人が、4000件以上もあった」そうです・・。
さらに今回発見された悪質な求人は、まだまだ氷山の一角で、実際はその数十倍である10万件近いウソがあるとも言われています。

あのハローワークに悪質な求人!?
国のサービスなのになぜ?

その理由は、悪質な求人を取り締まる罰則がないからなんです。
今のところ、求人票の内容が実際の条件とぜんぜん違っても、おとがめがありません。
罰則がないどころか、そのまま掲載され続けているため、今のハローワークが無法地帯となっているのです・・。

※追記
新しいニュースが出ていたので紹介します。

yomiuri1
ハローワークの求人票4割、厚遇「ウソ」苦情9000件を調査
(読売新聞より)
http://www.yomiuri.co.jp/national/20141225-OYT1T50006.html

厚生労働省のさらなる調査で、
ハローワークの求人票は、約4割がウソだったと判明しました。

4割って半分近い!

具体的には・・・、

  • 都合がいいことしか書かない
  • 正社員と書かれていたのにアルバイトだった
  • 一番高い給料額を一番低い給料額としていた
  • 歩合制だった
  • ボーナスが無かった
  • 交通費が出なかった
  • 1年間も試用期間があった
  • 給料のモデルケースが作り話だった
  • 週休2日のはずが週1日あるかないか
  • 土日休みのはずが、土曜は半日出勤だった
  • 社会保険ありのはずが無かった

などなど。
酷いですよね。
このようにハローワークには、求人票の内容と実態が異なっていたケースが約4割もあったそうです。

どうしてこんなにも嘘の求人ばっかりになるのか?
気になりますよね。

ブラック病院でも掲載できてしまう

ハローワークには、ブラック病院でも掲載ができてしまいます。
それには3つの理由があります。

まず1つ目。
ハローワークは求人掲載の依頼を基本的に断れない点です。

nhk
求人トラブルの実態
(NHKより)
http://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2016/06/0609.html

ハローワークは「求人を出してください!」とお願いする立場であるため、チェックが甘くなんですよね。
だから怪しい求人であっても、明確な違反が発覚していないと断れないのです。

じゃあ違反を調査をしたらいいのに!

もちろんハローワークは、この事態を危機的な状況として考えており、企業を念入りに調査しています。
でもすべてを調査することもできず、一部しかチェックできていないのが現状です。

2つ目は、
ハローワークをごまかして掲載できる点です。
それどころ、逆にごまかしをアドバイスされることすらあります。
例えば、病院側が「実務8時間+申し送り30分×週5=42.5時間」という条件で掲載依頼すると「週40時間を超える労働はNG。申し送り部分は消して、面接時に説明して」とハローワークから教えてもらえるのは有名な話です。

このように、労働条件をごまかして掲載できるため、実体とは異なった求人ばかりになってしまいます。

3つ目は、
ハローワークは求人数を重視している点です。
求人数が増えれば、有効求人倍率が上がり、その結果ハローワークの手柄になりますからね。
ハローワークの有効求人倍率ニュース

そのため、ブラック病院でも掲載を受け入れているんです。
ブラック病院だからといって掲載を渋れば、求人数は増えませんからね。

このように、ハローワークは掲載を断れないし、ウソを黙認し、ブラック病院も受け入れているのが実態です。

でもハローワークだけが悪いという訳ではありません。
日本の構造的な問題ですからね。お役所の行き着く先でもあり、ある意味で必然です。すぐに改善できないでしょうからスタッフの方々は大変だと思います。

ハローワークの職員はパートばかり

厚生労働省によると、ハローワークの職員は、非正規雇用の割合が6割を超えるそうです。
つまり窓口の方は、そのほとんどが派遣やパート、アルバイトです。

ハロワのような公的機関であっても非正規雇用になると、驚くほど低賃金、低待遇です。
しかも大半が1年の短期契約。

するとどうなるのか?

スキル不足、知識不足、嘘があっても見抜けず、先のことを考えないし、あまり関心もありません。

それを物語っているのがコチラの記事です。


ハローワーク職員の無能さ
http://anond.hatelabo.jp/20131118042255
「ブラック求人をハロワに相談しに行ったときがあったのよ。そしたらその会社のホームページ見て、「あらーちゃんとしてる会社じゃない?」とか言う訳?バカかと。そりゃブラックな雰囲気をホームページ上で出さないでしょ」

ブラック求人が無くならないわけです・・。

ここまでのまとめ

一旦、ここまでをまとめてみましょう。
「ハローワークの求人って実際どうなの? 」という質問でしたね。
答えは「危険な求人が多い」です。
現状のハローワークは、求人票にウソが多く書かれており、ブラック病院であっても掲載できますので。

病院から見てハローワークってどうなの?


ハローワークは病院から見ても定番の求人サービスです。
看護師を募集しよう!
となれば、真っ先にハローワークで募集をかけますからね。

でも結局は、ハローワーク以外で募集することになります。
というのもハローワークには色々と問題があるからです。
 
・看護師が集まらない
・希望に合わない人ばかり
・すぐ辞める

この3つの理由について順番にみていきましょう。

看護師が集まらない

ハローワークの求人は、意外と看護師が集まりません。
それを表しているのが、こちらのグラフです。
看護師のハローワーク利用率
グラフを見ての通り、ハローワークを利用する看護師は、3割しかいません。
逆に転職サイトなどの人材紹介業者は、7割も利用されています。

そうなんです。
みんなハローワークを使わないんです。

ではなぜ看護師はハローワークを利用しないのでしょうか?

一般の事務や営業職であれば、ハローワークでも問題ないかもしれません。

でも看護師は専門職です。
転職先のことをシッカリ知っておく必要があります。
その病院がどんな症例を扱っていて、どんな業務内容で、どんな医療機器があって、どんなシフト体系で、どんなスタッフが働いていて、どんな待遇なのかなどなど。
これらはハローワークの職員に聞いても分かりません。
でも人材紹介会社の転職エージェントは病院の内情に詳しいですから、色々と教えてくれます。
もっと詳しく知りたいときは、以前お世話をした看護師から情報を集めてくれたりもします。


働きたい若者世代の悩みと本音
(TOKYO MXニュースより)
https://www.youtube.com/watch?v=OV1iTJQwaok

それにオジサンばかりのハローワークに出向くより、スマホで手軽に登録できて、確実に職場が見つかる転職サイトのほうが若い子たちに人気があるようです。
ちなみに私の病院では、採用応募者のほとんどが看護師専用の転職サイトからの応募で、ハローワーク経由の応募者は1年間に1人いるかどうかという程度です。

このように看護師の応募は転職サイト経由がほとんどです。
だから病院にとってハローワークは「とりあえず求人は出すけど、期待はできないな」という感じです。

希望に合わない人ばかり


正直、ハローワークからの応募者は、ちょっとズレています。
病院の希望している人材とズレているという意味です。

ではなぜ希望とズレるのか?

そもそもですが、希望にマッチする人が応募してくるほうが稀です。
求人票には、そこまで細かな条件を書けませんから。

でも転職サイトならどうでしょうか?

転職サイトは、病院の希望に合った人だけを紹介してくれます。
転職エージェントと呼ばれる人が、病院と看護師の双方の希望をシッカリ聞いてマッチングしてくれますからね。
だからズレないんです。

このマッチングがハローワークは弱いんですよね。
この辺りを転職サイト並みに改善してくれたら、病院も看護師もハッピーになれると思うんですが。

すぐ辞める

すぐに辞めていく看護師
ハローワーク経由の人材はすぐに辞める傾向がある。
これ、採用系のセミナーに行くとよく話題になるんですよね。うちだけじゃなく、他の病院も同じ傾向があるようです。

何でハローワーク経由だとすぐ離職するのか?

色々な原因はありますが、一番はミスマッチです。
先ほども書きましたが、ハローワーク経由の応募者はちょっとズレています。
ハローワークは誰にでも紹介状を出しますからね。

とりあえず転職してみたけど、思っていた職場と違うから辞める。
これ、非常に多いです!

nhk2
新リストラ時代
(NHKクローズアップ現代より)
hhttp://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3791/

ハローワークの性質上、しょうがない部分はありますが、時間も手間もかけて辞められると本当に困ります。

だから多少お金がかかっても確実な転職サイトに頼んでしまうのです。
転職サイトは、病院と看護師の双方にしっかりヒアリングをしてくれますから。

看護師側も、病院に聞きずらいことを代行して聞いてもらえるメリットがあります。
病院側も、年齢や経験、夜勤ができるかなど、細かな条件を指定することができます。
転職サイトには、ミスマッチが起こりにくい環境が整っているんですよね。

ここまでのまとめ

さて。ここまでをまとめてみましょう。「病院から見てハローワークってどうなの? 」という質問でした。

答えは「期待していません」です。
応募が少なく、来たとしてもズレた人が多く、採用したとしても離職率が高いですから。

gendai
ニュースの深層・若者の雇用を考える
(現代ビジネスニュースより)
hhttp://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3791/
不本意なところに入ってしまったから辞めてしまう

ハローワークは無料で採用できる大きなメリットがあるんですけどね・・。
デメリットが大きすぎます。

逆に転職サイトはお金はかかるけど、確実性が大きなメリットなんですよね。
※看護師側は無料です。求職者からお金を取るのは法律違反ですから。

ハローワークがしっかり仲介してくれれば最高なんですけど。
現状だと、転職サイトに頼るのが最善の方法ですね。

看護師側からみても転職サイトのメリットは大きいと思いますよ。
転職のプロがサポートしてくれますからね。
病院の詳しいデータを教えてくれ、内情も調べてくれ、転職のイロハも教えてもらえて、履歴書チェックをやってくれ、条件交渉までやってくれます。
転職エージェントのヒアリング風景
転職サイトは利用しなきゃハッキリ言って大損です。

ハローワークは何をやってくれますか?

求人を探せて、あとは失業手当をもらうくらいでしょうか。
基本放置ですからね。
これじゃいつまで経っても離職率が高いままだと思います。

しかし転職サイトは使っちゃダメ

転職サイトはかなり便利なサービスだと思います。

けど何も考えずに使っちゃダメです。
悪質な転職エージェントが結構います。
彼らも商売ですからね。

大手なら安心ですが、小さな所は結構危険です。
そのあたりの事情は、以下の記事に詳しく書いてありました。↓
要注意!悪質な転職サイトの話
転職サイトを利用するなら必読です。

さてさて。
ここまでハローワーク事情を書いてきました。
お役に立てましたでしょうか?

では皆さん、転職頑張ってください!!!

参考記事:
看護師が悪質な転職サイトに騙されたときの話



ハローワークの利用方法

さてここからは番外編です。
ハローワークの利用方法をご紹介していきます。

ハローワークってどうやって利用するの?

ではまずハローワークで転職先を見つける流れを見ていきましょう。
1 登録
2 検索
3 相談
4 応募
5 面接
6 採用

手順に沿って順にみていきましょう。

1 登録

まず、ハローワークの窓口へ行きましょう。
そこで申込書をもらってください。
申込書には記入欄が30項目ほどあり、すべてを記入します。
20~30分くらいで書けるでしょう。
記入が終わったらその申込書を窓口に提出して、呼ばれるまで待ちましょう。
15分くらいで、「ハローワークカード」が発行されます。
それを受け取ったらこれで登録は完了です。

申込用紙の落とし穴
申し込み用紙に記入する項目は、全部で30項目ほどあります。
例えば、氏名、住所、生年月日、家族構成(小さい子や介護が必要な家族の有無)、希望の勤務条件、最後の職場の情報、退職理由、退職時の月収など、たくさんあるんです。
さらに、3か月ごとに更新しなくてはいけません。
更新のたびに30項目以上も書き直さなければいけないため、ちょっと面倒ですよね。

2 検索

無事に登録が終わったら、いよいよ検索です。
さっそくハローワーク内にあるパソコンで求人検索しましょう。
パソコンに空きがなければ順番を待ちます。
パソコンが空いたら、先ほど受け取ったハローワークカードの登録番号をパソコンに入力してください。
これでようやく検索開始です。

検索ができるまでの時間はスムーズにいっても1時間、混んでいるときは2時間以上かかることもあります。

ハローワークは渋滞だらけ
まずハローワークの駐車場に車を停めるのにいつも渋滞。
それだけではなく、登録窓口、パソコン利用時、職員への相談、紹介状の受け取りなど、あらゆる場面で渋滞します。
ただひたすら待つ、ということがどれだけ辛いことかを実感します。ストレスMAX!

次は疑問や不安が出てきたときにどうするかをみていきましょう。

3 相談

検索をしていくと、もっと詳しく知りたい、これどういう意味?という興味や疑問が出てきます。
その時は、ハローワークの職員に声をかけます。
例えばこんな内容
・今も応募中の求人か
・応募の状況
・病院の評判
・勤務条件の詳しい内容

ハローワークの職員はじっくり話を聞いてくれるでしょう。仕事ですからね。
ただ、ハローワークの職員はシロウトです。知識のない職員では、看護師の特殊な勤務体制や給料など、一番知りたいことが聞き出せない可能性が高いんです。
例えば「紙カルテより電子カルテの病院、重症度は低めだけど看護技術がある程度行える病院」という話は看護師以外の人にはなかなか通じませんよね。

前にも紹介したこちらの記事をご覧ください。

ハローワーク職員の無能さ
http://anond.hatelabo.jp/20131118042255
「ハロワに相談しに行ったときがあったのよ。そしたらその会社のホームページ見て、「あらーちゃんとしてる会社じゃない?」とか言う訳?バカかと」

職員もわからないんだから、そりゃ聞いても答えがもらえるわけもないですよね。

さて、次は応募についてみていきましょう。

4 応募

気に入った求人が見つかったら、ハローワークの職員に応募したいことを伝えましょう。
すると職員が応募先の病院へ連絡を取り、面接の日程を調整してくれます。
その際、面接希望日を伝えましょう。
そして面接日が決まると、紹介状がもらえます。
さらには、ハローワークの職員から履歴書の書き方や面接のアドバイスを受けることもできます。

ただ、前にも言いましたが、ハローワークの職員は非正規社員が多いです。
看護師に特化した履歴書の書き方や面接のアドバイスができるほどのスキルは正直ありません。
例えば、履歴書は丁寧な文字で書く、面接では面接官の目をまっすぐ見る、など誰もが知っている当たりまえの内容です。
看護師にとっての有益なアドバイスを期待してはいけません。

5 面接

所定の日時に、遅れずに面接に向かいます。
この時、履歴書などの書類と、紹介状を忘れずに持参しましょう。
そして面接が終わればあとは合否を待つだけです。

前にも言いましたが、ハローワークの求人票はウソが多いです。
面接では、ハローワークの求人票と比べて条件が悪くなっていないか、に注意して話を聞きましょう。
ここで大事なのは、提示された勤務条件に隅々まで目を通すこと!
そして違ったらツッコむ、納得できなければ辞める勇気も必要です。
ウソの求人を出している病院はそれだけでブラック病院決定です。

6 採用

面接が終わり、1週間~10日ほどで採用の合否が決まります。
そこで採用の場合は、電話や手紙で通知がきます。
一方、不採用の場合は通知と一緒に履歴書などの書類が戻ってきます。
正式に採用が決まったら、病院側と出勤日など今後の相談をしましょう。

ハローワーク利用の手順まとめ

手順には「登録→検索→相談→応募→面接→採用」この6つのステップがありました。
・・・ハローワークって時間もかかるし、なんかめんどくさ!と思ったあなた、そうなんです。
私も実際にハローワークを経験して同じことを感じました。
私の場合は3日間もハローワークに缶詰でしたけどね!

ハローワークのネット検索で看護師求人を探すには?

実はハローワークに行かなくても、自宅のパソコンからハローワークの求人検索ができます。
検索の流れはこうです。
1 サイトにアクセス
2 働き方、都道府県で検索
3 詳細検索 
4 応募

手順に沿って順にみていきましょう。

1 サイトにアクセス
まずは「ハローワークインターネットサービス」にアクセスします。
https://www.hellowork.go.jp/servicef/130020.do?action=initDisp&screenId=130020
これはハローワークが運営しているサイトで、ハローワークに登録されている求人が検索できます。

そう、わざわざ面倒な思いをしてハローワークに行かなくても求人検索ができるんです。
検索するのに行列に並ぶこともなく、空いた時間に家でゆっくりコーヒーを飲みながら検索できます。
ただ、検索方法がものすごく面倒なんです!
看護師の求人に絞って検索したいのに、なかなか絞れないんですよ。
次から、具体的な検索方法をみていきましょう。

2 働き方、都道府県で検索
フルタイムかパートかをチェックします。
次に都道府県をチェックしましょう。

都道府県は5つまで選択できます。なのにここではそれ以上の詳しい地域には絞れません。
ぶっちゃけ、県がいくつか選べるより、市や地区を絞って検索できたらいいですけどね。
県単位って、広すぎ!
次の詳細検索でもっと求人を絞ってみましょう。

3 詳細検索
詳細検索には、8項目あります。
・求職登録有無
・求人事業所
・就業場所
・仕事内容
・応募条件
・労働条件等
・福利厚生
・フリーワード

ハローワークには、全業種の求人が掲載されています。
詳細検索で絞らないと、看護師の求人を見つけるのは大変です。
そこで、「看護師」に縛って求人検索するために、最低限やるべき手順を説明します。

<職種を看護師に絞る>
①まず「求人事業所」内の「希望する産業」を入力します。
ここでは、産業分類を「医療業」にします。
産業分類→医療・福祉→医療業の順に選択すればOKです。
Image
Image

②次に「仕事の内容」では「保健師・助産師・看護師」を選択します。
職業分類→専門的・技術的職業→保健師・助産師・看護師の順に選択すればOKです。
Image
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③さらに「フリーワード」で、「看護師」と入力します。

ハローワークで看護師の求人を検索するには、最低限これだけは入力しましょう。
全職業から絞る必要があるので、このような余分な手順が必要になります。

はい、「フリーワードがあるじゃん!」と喜んだあなた。
残念。いくつかの面倒な入力をすっ飛ばして、フリーワードだけで「看護師」と検索してもなぜか看護師で絞れないんです!
看護助手、介護職員、ホームヘルパー、医療事務と、関係職種が混じった結果がたくさん出てきます。
詳細検索の入力も面倒な上に検索結果もまともに出ない・・・
さらにここで、フリーワード内の「NOT検索」で助手や介護などのいらないワードをすべて入力すれば完璧です。(また手順増えました)
さぁ、これでようやく、ほぼ看護師だけの求人が検索できたはずです。

ついでに、はじめは県単位の絞り込みでしたが、この「就業場所」で市町村名が絞り込めます。
ただ、少しでも漢字や表示を間違えると、ヒットしませんのでご注意を。
あとは「応募条件」で自分の希望条件を細かく記入できます。

4 応募
気に入った求人が見つかったら、まず、ハローワークに行きましょう。
ハローワークへの登録がまだの場合は登録手続きから始めます。
登録済の場合は、担当者に応募希望を伝え、面接日程の調整をしてもらいます。

せっかく家で求人探しができたのに・・・結局はハローワークに出向かなくてはいけません。
家でできるのはただ検索だけ。
登録手続きや紹介状を書いてもらうのは、ハローワークでしかできません。
結局面倒!

ハローワークで失敗しない方法は?

ハローワークで失敗しないためには、事前調査をキッチリやりましょう。

事前調査で重要なのは、この3つのポイントです。

1.自分の価値を知る
2.応募できる範囲を知る
3.病院の内情を知る

まず自分にどんな価値があるのかを知りましょう。
自分の「年齢、経験、職歴、スキル」は、給料の適正がいくらで、どんな病院から求められていて、どんなキャリアが望めるのか?
まずは「自分の市場価値」をシッカリと知るのが大事です。

さらに自分が応募できる範囲も知っておきましょう。
どんな病院規模、どんな診療科、どんな業種、どんなポジション。
自分が求められている病院をシッカリと知るのも大事です。

また病院の内情も知っておきましょう。
転職失敗は、そのほとんどが「あっ何か違う・・」というパターンです。

これはある意味仕方がないです。
その病院が自分に合うかどうかなんて、働いてみなきゃ分からないものですから。

ただこの手の失敗は、少しでも無くさなければいけません。
そのために「先輩後輩、親兄弟、友人知人」あらゆる人脈を駆使して、病院の内情を調査しましょう。
働いている看護師、辞めた看護師を紹介してもらい、話を聞くのです。
さらには実際に患者として入院し、内情を見るのもいいでしょう(本当にやっている人も・・笑)

入職したい病院をシッカリと内部から知るのもとても重要です。

このように転職の失敗は「自分の価値、応募範囲、病院の内情」をキッチリ調査すればするほど減らせます。

もっと具体的な調査方法を知りたい方は、以下の「転職準備マニュアル」という記事を参考にしてみてください。

結局はやるかやらないかです。
人生を決める転職に妥協をするな!
これ先輩との約束な!

ハローワークを捨てて転職を成功させた看護師の事例

28歳
正看護師・埼玉県在住
整形外科2年半、呼吸器内科4年

わたしは整形外科で2年半働いた後退職し、転職先の病院の呼吸器内科で4年間働いています。
夫と子ども1人の3人暮らしです。

退職したのはどんな病院だった?

病床数約600床の総合病院です。敷地内に訪問看護センターや看護学校などもある県内でも有名な大病院でした。

どうしてその総合病院を退職したの?

夫の転勤先へついて行くことになった為退職しました。

退職するのを引き止められた?

かなり引きとめられました。
夫の転勤が年末に決まった為すぐに師長に報告し、3月いっぱいで退職したいことを伝えたのですが、さらに3カ月残ってほしいと言われ一旦は6月末退職になり・・・。
しかもさらに9月までと引き止められ、結局最初の退職希望よりも6ヵ月長く働いてからの退職となりました。

ハローワークでの転職活動

最初はハローワークへ求人を探しに行きました。
働きながらだったため、仕事帰りに通うことになります。
でも普段は17時までしか利用できないため、時間延長している木曜日に行っていました。
だたそれだと週に1回しか求人を探せないため、とても非効率でした。
その時間に働いている人が集中するため、とても混んでいましたし。

転職サイトでの転職活動

そこで今度は、複数の看護師転職サイトに登録をして求人を集めました。
気になる求人を3つほどピックアップして、転職サイトの担当者さんと一緒に見学や面接にも行きました。
でも最終的には求人を出していなかった病院に転職することに(笑)
自分が1番気になったのですが求人が出ていなかったので諦めていたら、転職サイトの担当者さんが連絡してくれて転職できた感じです。

どんな病院だった?

約500床の総合病院です。
看護師の教育に力をいれており、様々な研修に参加できたり勉強会も多数開催され自由に参加することのできる病院です。

転職してスキルアップできた

私は病院付属の看護学校に通っていた為、他の病院のことはほとんど知らないまま就職しました。今回転職するにあたり様々な病院の特徴を調べ、病院によってそれぞれ特色が違うことを知りました。自分の興味のある分野ややりたい事を改めて考えるいい機会にもなりました。前回働いていた病院も不満があって辞めた訳ではありませんが、自分で探した新しい病院では勉強になることが多くスキルアップにつながっていると実感できるので、転職して良かったと思います。

今までの経験が活かせないジレンマ

整形外科から呼吸器内科へ変わったため今までの経験を活かす機会がほとんどない事と、新たな人間関係を築くのに思いのほか時間がかかってしまったことは転職して苦労した点です。

これから転職活動する看護師の方に

転職先を決める際には、給料や休みの回数などを重要視してしまうかもしれません。
もちろんそれも大切なのですが、やりがいがなかったり自分の力にならないような職場でただ日々の業務をこなすのは時間がもったいないと思います。
自分の学びたい事や看護感に合った転職先を探し転職を決めてもらいたいと思います。

また看護師はハローワークで求人を探す人が多いかもしれません。
でもハローワークで良い求人は見つかりにくいと思います(個人的な感想ですが)
今はスマホの転職サイトに看護師求人が集中しているので、転職サイトに登録して探すのがオススメです。
担当者さんも付いてくれて色々アドバイスを貰えるので、一人で探すよりも転職成功の可能性が高くなると思います。

まとめ

看護師が転職先を探すには、ハローワークもまだまだ利用されているようです。

ただハローワークに通えばわかるのですが、あまり良い求人がありません。
年中募集している求人ばかりだからです。
いつも募集していると言うことは、看護師の定着率が悪いか、事業拡大で病棟が増えているかのどちらかです。
ハローワークで看護師求人を探すなら、このどちらなのかを見極めないと、離職率の高い病院に当たってしまうでしょう。

しかしそれを見極めるには病院の事業計画書を見て判断する必要があります。
ハローワークでよい求人が見つからないときは、ネットの転職サイトを利用してみましょう。
ハローワークよりも求人の質も量も多いのに気が付くはずです。

仕事に狂った看護師が後悔する14のこと


看護師の皆さんこんにちわ。
メディカル調査員の川田です。

みなさんは看護師になって後悔したことがありますか?

激務すぎる・・
家族が犠牲に・・
何で看護師なんかに・・

今回は看護師として40年以上働いた方の「14の後悔」をご覧ください。
「自分が仕事で何を失っているのか?」が見えてきますよ。

かなりダークな話で憂鬱になりますがご覧あれ・・・。

他人からの評価を怖がらなければよかった

病院は多くの目がある。
医師、上司、先輩、同僚、後輩、患者・・・。
他人の評価は、エネルギーを無駄に消費してしまう。
もっと意味のあることにエネルギーを注ぐべきだった。

幸せを考えるべきだった

幸せとは何だったのか?
患者の幸せを考えてきた人生だった。
だけど自分や家族は幸せだったのだろうか?
夫は?
両親は?
そして子供たちは?
一番身近な人を幸せにできなかったと気付いたとき、なにもかもが遅すぎた。

他人のために尽くすべきだった

患者のために尽くした看護人生だった。
でもそれはすべて「自分」のためだった。
心から人に尽くせていれば、何かが変わっていたかもしれない。

悩む必要が無かった

今思えばすべてが些細なことだった。
家族の問題を除いては。

ケンカをしなければよかった

人は突然消えてしまう。
なぜあのときケンカをしてしまったのか。

もっと家族と過ごすべきだった

看護師の仕事は、私から多くの時間を奪っていった。
気が付いたとき、子供達はもう大人になっていた。

もっとやさしい母親になるべきだった

子供達の記憶に残ったのは、いつも怒っている私だった。

冒険をしたかった

変化を望まない人生だった。
不満は無い。
でも出来るなら一度くらいは冒険をしてみたかった。

体を大切にするべきだった

看護に人生を捧げた。
しかしもっと健康的な生活を送るべきだった。
その代償は年齢と共に大きくなる。

自分の直感を信じるべきだった

人の意見に誘惑され、人に決められ、人の後を歩くだけの人生だった。
自分を信じ、自分で決め、自分で歩くべきだった。
それが人生を楽しむコツかもしれない。

旅に出るべきだった

旅は人を成長させ、人の繋がりを生み、人を自由にしてくれる。
それは若い時ほど価値を持つ。
仕事が休めない、時間がない、お金がない、行きたくない。
なぜあんなにも旅に出ない理由を思いついてしまったのか。

働き過ぎた

看護師の宿命かもしれない。

子供たちに好きなことをさせたかった

子供達は母親のいない我が家を守ってくれていた。
自由を代償にして。

本音で生きるべきだった

病院のため、同僚のため、患者のため、家族のため。
自分を押し殺し生きてきた。

母親も看護師も泣ける立場ではない。
顔は笑って、心の中で泣いていた。

ただそれは自分の意地やプライド、虚勢、うぬぼれでしかない。
そんなもののために一生を後悔するくらいなら、自分の弱さを晒し、自分の本音をぶつけ、自分の気持ちを伝えるべきだった。
だからあの時の自分にこう言いたい。

本音で生きてみろ、と。

まとめ

「看護師の後悔」いかがだったでしょうか?
彼女は看護師として病院に42年勤め、87歳でこの世を去りました。

この手記は末期病棟のベットの上で書いたそうです。

看護師として、母親として、悔いのない人生だったはず。
でも死の間際「本音で生きたかった」と素直な気持ちを打ち明けます。
彼女は周りの人達のために、自分を犠牲にして生きてきましたが、大きな後悔が残ってしまったようです。

そして誰も幸せにならない不幸な結果になってしまいました。

あなたは彼女と同じように後悔する人生を歩んでいませんか?
それは自分でも気付いているかもしれません。
にもかかあらず、なぜか自分を犠牲にして今の病院を続けようとする看護師が多くいます。

あなたにとっての幸せとは?

自分を騙すことなく、自分らしく本音で生きてみてはいかがでしょうか。
家族や身近な人達、そして自分が後悔のしないために・・・。

参考記事:看護師辞めたい・・・ナースたちの転職事情

看護師から転職したときの絶望感

佐竹さん(33歳・女性・東京都・正看護師)

看護師からの転職なんて簡単だと思っていた。
仕事なんて選ばなければいくらでもある。

実際に私は、看護師を辞めて色んな仕事で働いた。

だけど看護師を辞めるってのは、そんな簡単な話じゃなかった。
どん底の生活を経験し、価値のない自分の惨めさを知り、将来に絶望することになった。

この経験を「同じ失敗をしてほしくない」という意味で伝えてみたくなった。
興味があったら読んでみてください。

あなたは看護師に向いてない

新卒で入職した急性期病棟でのこと。

私は看護部長から、
「あなたは看護師を辞めたほうがいい」
と言われた。


(私、上段の左から2番目)
(師長、下段の一番左)

それからの5年間、わたしは看護師に向いてないっていつも思っていた。

同期が簡単にできることでも、私にはできない。
普通なら10分で終わる処置に、30分かかる。
毎日「すみません」「申し訳ありません」「ごめんなさい」と謝罪してばかり。

同期に優秀な看護師が多く、いつも比べられ本当に惨めだった。
後向きでいつも誰かの後ろに隠れていた。
当然やる気なんて無い。

看護師としての自信は一気に消えてしまった。

それからは、叱られてばかり。

だからミスが異常なまで怖くなった。
ミスしないよう集中しすぎて、ナースコールが聞こえなかったり、
慎重になりぎて時間が無くなって焦った結果、点滴の滴下調節も確認せずに多量の輸液投与なんていうミスをしたり、
患者さんの容態が悪化しても、先輩に報告するのが苦痛で、誰にも報告できなかったり。

看護師としては最低かもしれない。

部長には辞めろと言われ、先輩や同期たちから見放され、後輩には無視され、孤立して、最悪だった。

それでも5年間必死に耐えてきた。

でもついに限界を迎え看護師を辞めようと決意する。
看護師以外なら上手にやれると思える若さもあり、携帯ショップに転職した・・・。

看護師を辞めたらどうなるのか?


携帯ショップは楽だった。
言われたことだけをやればいい。
良くも悪くもマニュアル通り。
色んな客が来るけど、事務的に押し進める。

看護師とは大違いだった。
看護師は、イレギュラーなことに対処できるほど優秀。
だけど携帯ショップは、マニュアル通りにできる者ほど優秀だった。

昔は患者さんの急変、インシデントにスタッドコール・・・。
予期せぬに緊急事態にいつも怯えていた。

その苦しみから解放され、ちょっとした幸せを感じた・・・。

あなたはロボットになれますか?

私は携帯ショップに転職して、ロボットになった。

マニュアルを忠実にこなすだけのロボット。
マニュアルを外れることは許されない。

お客さんからの罵声もマニュアル通りに対応する。
「おい!」
「ネエチャン!」
「おまえ!」

怒鳴られるたびに汗が吹き出し、顔が赤くなり、頭は真っ白になる。
だけどロボットを演じなくてはいけない。
マニュアル通り事務的に。

今思えば病院だと患者さんが怒れば、誰かが守り助けてくれた。
主任だったり、先輩だったり、後輩だったり・・・。

でも携帯ショップでは誰も助けてくれない。
マニュアルに沿って事を進めるか、サポートセンターに指示を仰ぐだけ。

携帯ショップの店員に求められるのは、感情を無くすこと。
ただ言われたことだけを行えばいい。
客からの罵声に反応せず、落ち込んだり、泣く必要もない。

壊れたら捨てられ、また新しいロボットがやってくる。
その毎日だった。

そこに「やりがい」なんて洒落た言葉は一切ない。

貧困の衝撃


携帯ショップの給料はとにかく安かった。

基本給が16万円。
保険と税金を引かれて、手取り12万円。
家賃と水道光熱費、食費、携帯代、交通費などの生活費を使い、残り1万円。

毎日10時間も働いて、お客さんに罵倒され、心を切り売りしても、時給800円だと手元に残るのはたったの1万円。

1万円じゃ貯金ができない、遊びに行けない、美味しいモノなんて食べられない。
ランチやショッピングは過去の話。
朝はパン1枚。
お昼はペットボトルに入れたお茶と、コスパの良いスティックパン。
夜はケチャップパスタ、醤油そうめん、焼うどんをローテーション。

休日は友達と遊ぶこともできず、ツタヤでDVDを借りるのが唯一の楽しみだったけど、それを見ながら食べるポテチを1袋買うのに1時間迷うくらいお金に困っていた。

今思えば本当にギリギリで余裕の無い毎日。
何かにつまずけば、一瞬で全てが崩れ落ちる、綱渡りのような生活だった。

堕ちた友人

私と同じく看護師を辞めた友人がいる。
看護学校の同期だ。
年齢がちょっと上で35歳。
何年も会ってなかったが、久しぶりに会うことになった。

(かなり派手になった友人・・)

彼女は、看護師を辞めて事務派遣になった。
でも今は夜の仕事をしている。
最初は水商売だったけど、今は内容がキツめの風俗らしい。
30歳を超えると水商売ができなくなり、食べていくために風俗をやっているそうだ。
その風俗もいつまでできるか分からない。
女の価値は時間と共に無くなる。
看護師に戻りたいけど、経験が1年も無く辞めてから時間が経ちすぎていて再就職できないと言われたそうだ。

「人生詰んだよね・・・」

彼女のその言葉が頭から離れない。

私も同じ道をたどるのか・・・?

私は彼女への同情よりも、自分の過去を後悔し、将来への不安と虚しさと絶望で、理性を保つのでやっとだった。

復職は簡単じゃない

私は看護師として復職した。

でも風当たりはかなり強かった。
ハローワークから10件以上の病院に履歴書を送り続けるも、まさかの内定0。
面接すら拒否された。
人材紹介会社にも登録し、履歴書を送り続け、ようやく面接を受けれたのがたったの2つ。
そのうちの一つの面接は、看護師を辞めた時のことを散々ダメ出しされ本当に惨めだった。

いま働いている介護施設は、人材紹介会社が頑張ってくれ、奇跡的に内定をもらえた。

人材紹介会社の担当者さんは、
「120%の力を出し切りました(笑)」
と笑っていたが、あれこれ手を尽くしてくれ本当に大変だったと思う。


(お世話になった担当者のYさん。ありがとう)

看護師の転職は、人手不足もあり簡単だと言われているが、33歳で6年もブランクがある人間だとさすがに難しい。
看護師だろうが、ブランクが長く、たいしたスキルもなく、30歳を超えた女をなかなか雇ってはくれなかった。

看護に復職してどうか?

介護施設の看護は、ぬるま湯みたいな感じだ。

(とある新聞広告の求人誌に載った私・・)

給料がそこそこ貰え、
仕事をそこそこ楽しめ、
将来の安定もある。

私にはちょうどいい環境。

だから転職して、今までの悩みは笑っちゃうくらいサッパリ無くなった。

給料は手取り25万。
病棟より低いかもしれない。
でも同じ施設で働くヘルパーさんの月収20万に比べたら全然良いし、携帯ショップの月収12万に比べれば2倍もある。
25万円もあれば、固定費を払っても毎月10万円近く自由に使える。
病棟時代のように貯金もできるようになった。

仕事内容は、バイタルや服薬管理と言った簡単な看護が中心。
あとは介護を手伝ったり、看護指導したり、カンファレンスに出席したり、何かと忙しい。
専門職としてのチョットした忙しさが心地良い。
わたしの本心は「誰かに頼られる心地よさ」を求めていたのかもしれない。

介護施設はこれからも増え続け、看護師はもっと必要になる。
看護師の資格がある限り、仕事が無くなることはない。
40代や50代になったら、どうやって食べていこうかと悩むこともなくなった。

看護師を捨てる覚悟とは?


看護師から転職したいなら、よく考えてほしい。

正社員として働けるか?
月20万円を超える仕事が見つかるか?
60歳まで仕事を続けられるか?
仕事を楽しめるか?

女が資格を捨てて生きていくのは難しい。

看護師の資格は強力な武器になる。
それを捨てるのはバカのすることだ。

有利になる場所があるなら、そこで戦えばいい。
看護師の資格を持っているなら、それが価値を生む場所で働くべきだ。

看護師はどこでも人手不足だから、介護や美容の世界で、ものすごく重宝がられる。

あの時の私はバカだった。

「看護師」の価値を知らず、安易に捨ててしまった。

看護師を辞めるなら、それなりの覚悟が必要だった。
少しでも迷いがあるなら、辞めてはいけない。

現実的にかなりの高確率で貧困になるから・・。

看護師から転職するなら

看護師の資格を活かせる転職をすべし。
仕事は病棟以外にも沢山ある。
shisetsu

介護施設や美容クリニックがオススメ。
給料そこそこ、仕事もそこそこ、やりがいもそこそこ。
ゆるく、ながく続けるにはもってこいの職場。

ただし勤務先はシッカリ選ぶこと。
介護施設や美容クリニックでも当たり外れはある。

そのためには情報を集めなきゃいけない。

実際の給料は?
昇給、手当、残業代、ボーナス額。

どんな職場?
どんな仕事を、どんな人たちへ、どんな人たちと。

やりがいは?
離職率、看護師への扱い、評価方法。

これだけで転職失敗の可能性はほぼ無くなる。
失敗したくないなら、転職サイトに登録して、
アドバイザーからドンドン情報を聞き出せばいい。

転職は情報が命。
恥ずかしと思ったら終わり。
人生がかかってる。
後悔したくないならガッツリ聞く。
図々しいオバサンを演じてるんだ、と思えばいい。

※2022年8月追記
オススメ転職サイト一覧

この記事が意外にも反響があり、
「利用した転職サイトを教えてほしい」とメールをいただいたので追記。
(※2022年8月 最新データに更新)

■看護roo!

院外転職のド定番サイト
  • クリニック、美容外科、介護施設の求人が豊富だった
  • 病棟も多くて、かなり好待遇だった
  • 年収500万越え、休日130日以上、固定休み、残業なしのワガママ求人とか
  • 年間19万人越えの看護師が利用
  • その内、96.2%が使って満足
  • 病院のリアルな生データが大量だった
  • 気になる病院の内情が一発でわかった
  • 半年先、1年先の転職にも気長に付き合ってくれる

看護roo!は、
私がお世話になった人材紹介会社。
看護師が仕事を探すなら一番オススメ。

【※注意】
ただし「北海道、関東、関西、東海、九州」エリア限定という欠点がある。
そのため東北、北陸、四国、九州の看護師は利用できない。

でも地域を限定している分、病院の内情には詳しく圧倒的な病院データを持っており、
「昇給はどのくらい?」
「どんな手当が付くの?」
「残業はどのくらい?」
「残業代は出してくれる?」
「ボーナスはどのくらい貰える?」
「仕事内容はどんな感じ?」
「どんな人たちが働いている?」
「離職率はどのくらい?」
「仕事の評価方法は?」

といった病院のリアルが分かったから、転職に成功できたんだと思う。

また看護roo!は、地域を限定している分、エリア内の求人もかなり多かった。
病棟も多かったけど、クリニック、美容外科、介護施設も結構あった。

看護師が北海道、関東、関西、東海、九州で転職先を探するなら、間違いなく看護roo!がオススメ。
登録して損はないと思う。
(完全無料だったし)

■レバウェル看護

全国OKの大手転職サイト
  • 看護roo!が使えない地域の人にオススメ
  • 月収30万以上が多かった
  • 残業なし、夜勤なし、遅番なしの求人も多かった
  • 企業内、訪問看護、介護施設、クリニックなど病棟以外も多かった
  • 非公開求人がかなり良かった
  • 有名なサイトだから安心できた

私は看護roo!から転職したけど、レバウェル看護もなかなか良かった。
求人も多いし、担当者さんも親切だし、大手だから安心できるし。

看護roo!と同時登録して、併用するのがオススメ。
求人や病院の内情など、もらえる情報量がかなり広がる。

■看護師ワーカー

病院以外の求人アリ
  • 希少な求人あり
  • クリニック、訪問看護、介護施設などなど
  • ただ求人数はチョット少なめか

看護師ワーカーも担当者さんが親身になってくれた。
クリニック、訪問看護、介護施設の求人もそこそこあった。
ただ全体的に求人が少ない印象。

クリニック、訪問看護、介護施設の求人を探す看護師にオススメの転職サイト。


看護師が転職で失敗する9つの特徴

1.転職の目的がハッキリしない

目的のない転職は失敗します。
転職活動を行う前に「何を求めて転職するのか?」をハッキリさせましょう。

その時に重要なのが優先順位です。
希望をすべて満たしてくれる病院は存在しませんからね。
妥協できる点、妥協できない点も明確にしましょう。

しかし転職活動中は、その目的がブレやすくなります。
多くの求人情報に触れると、アレもコレも良く見えてしまいますので。
そうなったときのためにも、シッカリと目的を決め、優先順位もメモしておきましょう。

これが転職で失敗しないためのコツです。

2.転職先の情報を集めない


転職は情報がすべてです。
給料や福利厚生、休日数、夜勤有無、勤務時間、配属される診療科など、表面的な情報だけではいけまんせん。
職場の雰囲気、離職率、イジメ有無、病院長、看護師長、教育体制など、勤務する看護師しか知りえない情報がもっとも重要です。
でも通常これらの情報は実際に働いてみないと分かりません。
しかし最近流行りの転職エージェントのサポートを受けると、病院の内情を教えてもらえるのです。
彼らは、病院の生情報を過去に転職支援した看護師から取得しているため、転職活動には不可欠な存在になっています。

転職で失敗したくない場合は、必ず転職エージェントから病院の情報を聞き出しましょう。
転職エージェントを上手に活用した例はこちらを参考にしてみてください。
大損してた!看護師が知っておきたい残業代のこと

3.転職エージェントに騙されている

たしかに転職エージェントは、便利なサービスです。
転職がかなり有利になりますから。

しかしです!
それは「優良」な転職エージェントであった場合です。
彼らも商売ですから、あくどい手法を使ってきたります。
blcak
参考:悪質な転職サイトに騙されたときの話

騙されるパターンを知っておき、シッカリ対策をしておきましょう。

4.人気が無い年齢

転職で有利な年齢は限られています。

看護師の転職市場でもっとも人気がある年齢は26歳~35歳です。
キャリア的に即戦力かつ、現場も管理もできるハイブリッド看護師の可能性がもっとも高いため人気があります。
ただ35歳を超えると、扱いずらさが問題になってくるため、人気が徐々に下降していくでしょう。
次に人気なのが20代前半です。
現場でバリバリ夜勤もこなす看護師の可能性が高いですから。

逆に結婚して子供がいたり転職回数が多い看護師は人気がありません。

5.面接対策をしていない


転職には必ず面接があるため、事前準備が必須です。
ただ看護師は転職市場でとても人気がるため、「面接は受かって当然」という人が少なくありません。
たしかに看護師は他業種に比べると楽に受かりますが、待遇の良い病院になると話は変わります。
例えば月給30万越えを保証している病院は、多くの看護師が募集してきます。
そのため面接で失敗してしまえば採用されません。

それなりの病院なら面接対策なしで転職できるかもしれませんが、条件の良い病院は必ず面接対策をしましょう。

6.パートナーがいない

転職活動のパートナーは重要です。
でも転職で失敗しているケースのほどんどは、自分一人で活動をしています。
友だちや先輩に相談することはあっても、病院の愚痴だったり、上司の悪口だったり、噂話を聞いたり、あまり転職活動のためになるとは言えません。

看護師は何でも一人でこなしてしまう人が多いです。
転職だけではなく、仕事でも、プライベートでも、恋愛でも、誰かに頼ることなく自分の力で進んでいきます。
それはそれでとても良いことですが、一人で考えることには限界があります。どうしても思想が偏ったり、偏見を持ってしまったり、視野が狭くなるからです。
そんなときに頼れる先輩や転職サイトのアドバイザーなど、客観的な視点であなたの転職活動を見てくれる人がいれば、転職の成功率は大きく向上するでしょう。

7.大手医療グループばかり狙っている

大手の医療グループは給料が良く、福利厚生が公務員並みに厚く、教育隊も良いです。
看護師に人気の有名どころでは、日本赤十字社、済生会、徳洲会、明理会、鉄蕉会などでしょうか。
ただしこういった大手は求められる看護スキルが高すぎたり、医療事故防止策が過剰すぎてトリプルチェックにまでなっていて非効率的だったり、上下関係がとてもハードな体育会系気質だったり。
また場所によっては点滴、採血、検査、説明、処置をすべて医師が行う「どこの大学病院だよ!」と突っ込みたくなるような病棟もあります。
ふつうの病院から転職すると「本当にここは病院なのか?」と思うくらい異文化なケースも多々あります。
ご注意ください。

8.看護師求人の正しい見方を知らない

求人は裏を読み解くのが重要です。
病院側の都合がいいように書かれているからです。

まず求人で一番トラブルになるのが給料額です。
例えば「月収20万~45万(経験を考慮)」といった求人があったとします。「私は看護師10年目だから30万円はいけるだろう」と思っていても、入職してビックリの20万円スタートだったなんて話も結構あります。
これは「経験を考慮=院内での経験を考慮」といった意味でつかっている求人もあるからです。
そのためベテラン看護師であっても新卒と同じ給料からのスタートになってしまうのです。

転職するなら、こういった法律スレスレのグレーな求人を見抜く力が必要になります。
転職本を何冊か読んでシッカリ勉強しましょう。
または、求人票を読み解くプロである転職エージェントに相談するのもありです。

9.転職すべきかどうか迷っている

「自分は転職すべきか?」
それとも
「今はガマンすべきか?」

迷いながらの転職は、かなりの確率で失敗します。
まずは「自分の将来」を予想するための調査をしましょう。

転職に失敗は、「転職してトクをするのか?」「損をするのか?」をキッチリ調べることで、かなり減らせます。

詳しくはこちらに(参考記事)→転職で失敗しないための準備マニュアル

看護師のための転職エージェントを使いこなす技術

先生、実はわたし転職を考えているんです・・
え!?なぜ!?
ハゲな先生の加齢臭に耐えられなくなりまして・・
医院長め・・・
アンタや!
どひー
と、冗談はさておき転職エージェントってどうかなって思ってるんです
ふむー。転職エージェントですか
みんな使っているっていうし、登録してみようかなと
転職エージェントは確かに便利なサービスだと思います。転職のプロが求人を紹介してくれ、病院の内情を教えてくれ、転職のイロハも教えてくれますからね。
ですよねー。しかも無料だから使わない手はないですよね
まあそうなんですが・・・
ごくり・・・
わかりました!今回は転職エージェントに踊らされず、上手に使いこなす技術を紹介したいと思います。

転職エージェントは大金が動く!

そういえば先生。ここ最近、看護師向けの転職エージェントってすごい増えてませんか?
そうですね。確かに増えています。その背景には看護師不足の深刻化が進んだため、病院が看護師を確保するために大金を出すようになったからなんですよ。
え?大金?どのくらいなんですか?
看護師の転職が決まればエージェントには、その看護師の年収20%の報酬が支払われます。つまり年収500万円の看護師の転職先を決めると、エージェントに100万円の報酬が支払われるのです。
100万円!!??本当ですか!?
もちろん本当です。だから業者が殺到しているんです。この空前とも言える「看護師転職バブル」で、凄まじい数の看護師専門エージェント会社が設立されてますよね。
確かに・・・。ナース雑誌を見ると転職エージェントの広告がたくさん載ってます・・。ちなみにどのくらいの数の転職エージェント業者があるのですか?
まあ大小合わせて全国90社ほど、と言われています。
90社も!!!
乱立していますが、その競争によりサービスの質は年々上がっています。
そうなんですか
はい。そうなんです。看護師側からすると、転職エージェントを利用することで、とてもスムーズに転職活動が行えるようになりました。事実、転職エージェントのサポートで転職を決める人が増え続け、ハローワークや求人誌を抜いて、今後の主流になりつつあります。
ほへー
ただ注意も必要です。とても便利な転職エージェントですが、使い方を間違えると転職失敗という痛い目を見るのも事実だからです。
例えばどんな失敗ですか?
転職エージェントの中には、転職者よりも報酬を優先させ、情報を偽って伝える悪質なケースも目立つようになりました。
なるほどー。怖いですねー・・・

転職エージェントに会ってはいけない

転職エージェントに会ってはいけないのですか!?
はい。会ってはいけません。
なぜ!?
では順番に話していきましょう。まず前提として、転職エージェントを利用すると、転職活動がとてもスムーズになります。全ての段取りをエージェントが整えてくれ、表に出ない裏の求人や情報まで教えてくれますからね。
え?じゃあ会ったほうが良くないですか・・・?
まあ話を最後まで聞きない。転職エージェントは便利なんですが、頼り切ってはいけないと言いたいのです。先ほどもお伝えしましたがエージェントはボランティアではなく、商売として転職をサポートしています。転職者よりも利益を優先することがあるでしょう。
確かに・・・
転職サイトに登録すると「一度お会いしたい」「お電話だけでも」と、しつこく言い寄るエージェントがいます。人間は「良くしてくれる人の話は断れない」という心理特性をもっているからです。彼らはここに付け込み、何とか恩を売ろうとやっきになります。
ほう
だから転職エージェントはあなたに会ってこう言うでしょう。
「条件に合う病院をピックアップしました」「何とか交渉してみます」「あなたのために頑張りました!」

アパート契約のときに聞いたことありますね・・
そうですね。不動産業界でよく使われている心理手法です。微妙なアパートだけど断れないことありますよね。メールのやり取りだけだと断れるのに、実際に会ってしまうと断り切れないのが人間という生き物です。
うむむ・・・
これが看護師の場合は「条件に合わない病院だけど、エージェントさんがせっかく紹介してくれたし断りずらいな・・・」と転職してしまい、大失敗というパターンが多くあります。
ほへー
イキナリ会いたいというエージェントには気を付けろ!男の性欲と同じように・・。
先生もセクハラ噂になってますよ・・・
たはー

転職オファーはただのチラシ

そもそも転職オファーって何です?
転職オファーは、「ぜひあなたを採用したい!」といったスカウトのようなものです。
なるー
エージェントに情報を登録すると、この転職オファーが届きます。ただ転職オファーは来て当たり前です。喜んではいけません。
えー!?自分が評価されたようで、嬉しいと思いますけど?
どこの病院も看護師不足に悩まされているため、手当たり次第に転職オファーを出すからです。転職という人生を左右する不安な時期に、自分を評価している人に心を動かされてしまいがちですが、冷静に受け止めてジックリ転職先の病院を選びましょう。
確かに・・・
間違っても「ちょっと希望と違うけど、まあ悪い気はしないし・・」と、安易に決めることだけは避けたほうが賢明です。
わかりました
転職オファーごときで浮かれるな!オファーなどポストのチラシだと思え!
先生も美人ナースのひとみちゃんに浮かれすぎないように・・・
たはー

大病院に浮かれるな

先生、わたし一度でいいから有名病院で働いてみたいです
誘惑に負けるな!
何ですか急に大きな声で!
大学病院、国立病院、県立病院、地域の中核総合病院。誰もが知るあの大病院で看護師として働けるかもしれない・・・。そんな誘惑に負けてはいけません!
だから声大きい!
あなたは「大病院で働く看護師」という肩書が欲しいから転職するのですか?
う・・・
なぜ自分が転職したいと思ったのかをもう一度イメージしてみましょう。
う・・・
どんなに大きな病院であっても給料が良くなるわけではありません。人間関係がクリーンな訳でもありません。高度な看護スキルが身に付くわけでもありません。
確かに・・・
自分が何を求めているのかをシッカリと認識したうえで、大病院の名前に誘惑されることなく、希望する条件に近い病院を選びましょう。
はい・・・(泣)
大きな病院は、難病を持った患者さんが県内外から集まってきます。看護技術や経験を得るには格好の職場です。でもその反面、求められるスキルが非常に高いため、潰れてしまう看護が多くいるのも事実です。
看護学校の同期もそのパターンです・・
中には自ら命を絶ってしまったり、看護師を辞めたいと思うほどまでに悩むこともあるそうです。
はい・・・反省します・・・
大病院のネームバリューに負けるな!
だから声大きい!

身の程を知れ!

身の程を知れ!
何なんですか急に!
いまは空前の看護師不足です。そのため転職市場は看護師の争奪戦です。
そっすか・・・
あなたは転職エージェントや病院からチヤホヤされたことないですか?「ぜひうちの病院に!」「あなたのような人を待っていた!」なんて言われたことあるでしょう?
うっ・・・
月収30万円以上!
週休完全5日!
夜勤なし!
定時に帰宅!
なんてうまい話に心揺れているじゃないでしょうね?

うっ・・・
まあ仕方がありません。いまの低賃金で劣悪な環境の病院と比べれば、天と地の差。まるで宝の山のように見えるでしょう。
先生、わたし転職したいです・・・
勘違いをするな!
ひぃ・・
それが自分の正当な対価と言えるのでしょうか?看護師が転職活動をするとチヤホヤされ過ぎて、自分の価値を過大評価してしまいがちです。
うっ・・・
誘惑に負けず、冷静に自分が出来ることを振り返ってみましょう。自分より経験があったり、知識があったり、強い精神力をもっていたり。そんな看護師は山のようにいます。
確かに・・・
「なぜ私ごとき看護師がそんな破格の待遇を受けられるの?」って考えたことありませんか?
うっさいわ・・・
甘い言葉の裏には、残酷な現実が待っています。
くぅ・・・
チヤホヤされても自分を見失うな!婚活のように冷静に相手を見極めよ!
先生はキャバクラで自分を見失っていると有名ですが・・・
たはー

事前調査しろ!

先生、わたし転職したいけど、怖くてなかなか踏み出せないんです・・
人間は先が見えないと、誰でも臆病になるものです。
けどこのままじゃダメだって気持ちもあるんですよ・・
じゃあまずは事前調査してみてはどうでしょうか。
事前調査ですか?
はい。「転職して良くなるのか、悪くなるのか」を事前に調べるのです。それで良くなりそうなら本格的に転職活動をすればいいし、悪くなりそうなら今は我慢すればいいのです。
なるほど。でも何を事前調査するのですか?
自分の転職市場での価値です
自分の価値ですか
そうです。自分にどんな価値があって、給料がどのくらいで、どんな条件で、どんな病院に転職できそうなのかをまずは調査しましょう
でもそれってどうやって調べたらいいのでしょうか?自分の価値って自分じゃ分からないのでは?
はい。そのために転職エージェントを利用したらいいのです。
なるほど
彼らは転職のプロです。看護師の価値も知っているし、医療業界や病院の内情にも詳しい。そんなプロに自分を評価してもらえばいいのです。
うむー確かに
具体的な方法はこの記事に書いてありました。転職を考えているなら一読の価値ありですよ

わかりました
己の価値を知れ!
先生もリストラの話が出てますしね・・
ほへー

看護師の資格を活かした病院以外の仕事。全20職を総まとめ

五十嵐さん(40代・女性)
大学病院からキャリアスタートし、正社員や派遣などで18の職場を経験。今は転職アドバイザーとしても活躍。

看護師の皆さん、こんにちわ。
メディカル調査員の五十嵐です。

皆さんは「病院以外で働きたい」と思ったことありますか?

夜勤に疲れた…
スキルアップに興味ない…
臨床現場は向いてない…
人間関係が大変…

病院を辞めたくなることありますよね…。

しかし!
「病院以外で働く」と言ってもピンキリです。
給料が安すぎたり、やりがいが無かったり、単調すぎたり、バカにされたり。職場によっては臨床現場以上の辛さです。

そこで今回は「病院以外でオススメの仕事」を看護師目線でご紹介します。

病院以外 全20リスト

 求人数月収働きやすさ特徴
訪問看護20万~1人で働ける。オンコールあり。
訪問入浴20万~重労働。ペアの介護士との相性次第。
老人ホーム20万~求人は多いが、介護士との関係が難しい。
デイサービス15万~介護が多め。
ケアマネ16万~ケアマネ資格が必要。
産業看護師×18万~福利厚生が良い。
学校の保健室×17万円~先生と呼ばれる。
保育園×15万円~保育にやりがいを感じる人向け。
検疫官18万~×国家公務員。
治験コーディネータ25万~スーツを着たOL業。
コールセンター20万~看護師向けのコルセンは結構ある。
ツアーナース日給1万~派遣や単発バイト中心。
空港ナース×20万~夜勤あり。
シップナース(客船)×25万~スタッフは男性多し。
エスコートナース×日給2万~×海外を飛び回る。英語力必須。
検診月収16万~派遣や単発バイト中心。
献血時給1600円~採血を黙々とこなす。
美容クリニック20万~高給取り。
精神科病棟20万~意外と面白い仕事。
心療内科18万~最も楽な職場

介護系

訪問看護

訪問看護
仕事は、患者さんの容態によって様々。
注射や点滴、バイタル、気切部管理、酸素管理、褥瘡ケア、カテーテル、ストマ、リハビリなど。
清拭、洗髪などの生活補助も。

患者さんとはじっくり向き合える。
1人で気軽に仕事したい人向け。
その都度外出できる開放感も。気晴らしにもなる。時間がたつのも早い。

オンコールあり。
スタッフの年齢層は高め。既婚者が多い。
プリセプターなし。
最近では新卒OKのステーションもあるが、基本的には臨床経験3年以上は必要。

正社員の求人は多い。
ハローワーク、求人サイト、人材紹介どこでもOK。

給料は20万~30万ほど。
大手医療法人のステーションはもう少し高めになる。福利厚生も良い。ただし大病院ならではの制約も多くなる。
逆に個人ステーションは給料は低くなるが、ルールが少なく、わりかし自由に働ける。

ただしほとんどの個人ステーションは人数ギリギリでやっている。
休めない。
経営的にもギリギリ。意外とよく潰れる。

アルバイトなら時給3000円を超えることも。
ただし移動時間が含まれないため、実質は2000円くらいである。
アルバイトなら子育て中も働きやすい(訪問先と時間が選べる)

訪問入浴

訪問入浴
仕事は体調管理がメイン。
入浴前後のバイタルや記録付けも。

入浴は介護士が行う。
ただし実際は、看護師も入浴介助を手伝っている。
入浴介助はかなりの重労働。
夏場は汗だく。

入浴介助をしない看護師もいるが、ペアの介護士から恨みを買いやすく、険悪な雰囲気に。

正社員の求人は少ない。
アルバイトや単発バイトが中心。
ただし人手不足の職種のため、根気よく探せば正社員も可。

給料は20~25万円ほど。
単発バイトは時給2000円ほど。

老人ホーム

老人ホーム
特養、老健、療養型、有料老人ホーム、グループホームなど。

仕事は軽めの看護が中心。
病状の経過観察、バイタル、服薬管理、バルーン交換、痰吸引、注射など。
手が空けば介護の手伝いも(施設による)

「医療者は看護師だけ」という施設ばかりのため、緊急時(誤嚥や救急搬送など)は頼られる。

残業少ない。
夜勤は基本ない(老健は夜勤あり)
オンコールはある。

求人は正社員もアルバイトも大量にあり。
施設は今後も増え続けるため、仕事には困らない。(法律上、看護師の配置が必須)

給料は20万~30万円ほど。
医療法人の施設であれば、病院と変わらない高待遇になることも。
ただし病棟に転属となる危険あり。

看護師の年齢層は高め(40~50代が多い)
介護士は若い人も多い。

介護スタッフとの関係は難しい。
看護師は、介護スタッフを指導する立場だが、反発されやすい。
「介護施設の主役は介護スタッフ」というのを忘れないように。

デイサービス

デイサービス
高齢者向けのデイ。
老人ホームは24時間体制だが、こちらは日帰り。

仕事はバイタル、服薬、体調管理、リハビリ。
リハビリと言ってもレクリエーション中心。
リハビリテーションセンターのような本格的なものではない。

医療行為少なく、看護師の必要性もあまりない。
ただし法律上、一定規模になると看護師配置が義務。
看護より介護をすることが多い。

正社員の求人は結構ある。
アルバイトや派遣はもっとある。

給料は15万~22万とバラつきあり。社会福祉法人なら20万~だが、個人経営のデイだと15万円と極端に低い求人もある。
ただ個人経営はアットホーム感も強く、ハマればかなり働きやすい。

ケアマネ

ケアマネ
介護サービスのとりまとめ役。

看護師からの転職者も多い。
看護の知識と経験が、そのまま生かせる。
医療知識があると発言力も強く、同僚や介護士から一目置かれることも多い。
車での移動が多いため、免許必須。

仕事は主に2つ。

書類作成。ケアプラン作成、
サービス調整。利用者との打ち合わせ、サービス事業者選定、カンファなど。

書類作成が大変。
残業が多い理由はほとんどが書類作成。
休日に利用者から呼び出されることも。

正社員の求人は大量にある。
パートやアルバイトも多い。

職場は多種多様。
医療法人、社会福祉法人、介護施設、地域包括センターなど。

給料は16~25万円ほど。高くはないが介護現場においては高給取り。

ケアマネの資格が必要。
5年の看護経験があれば受験OK。
試験は年1回(10月頃)

保健系

産業看護師

産業看護師
企業内の保健室。健康管理室と呼ばれることが多い。
医師が常駐しているクリニック形式もあり。

医療行為は少ない。
業務内容は健康管理がメイン。
健康診断、日々の応急処置、インフルエンザ対応、その他雑務。
急変はほとんどない。もしもの時は119番、応急処置、救急搬送の手伝い。

シフトは社員に合わせる。
基本的には平日9:00~17:00。
土日祝休み。
有休もOK。
GW、お盆、シルバーウィーク、正月休みも。
残業は少なめ。

大企業にしかないため求人は少ない。
条件が良く人気。
求人がほとんど出ない。
もし出てもすぐに決まってしまう。
求人を探すときは「保健室の勤務」ではなく、「健康管理室の勤務」と書かれていることも多いため、注意して探す。

給料は18万~。
高くはないが大企業ゆえに福利厚生はよい。

保健師の資格が必要。

学校の保健室

学校の保健室
小学校の保健の先生。
幼稚園や中学、高校、専門学校、大学にもある。

学校の保健室に勤めるには、養護教諭の資格が必要になる。
保健師の資格を持っていれば、申請するだけで取得OK。

医療行為は少ない。
健康診断、衛生管理(シラミなど)、各種予防接種、感染症予防、インフルエンザ対応、校内における怪我や病気への対応、病院への付き添い、保健授業のサポートなど、仕事はそれなりに多い。

最近では不登校の子供のサポートも重要になっている(保健室登校)
障がい児へのサポートも。

求人はハローワークで探す。
市区町村のホームページにも掲載されている。

私立や大学の保健室は、別名にも注意をする。
保健室の名称は、保健センター、保健管理センター、保健診療所など学校によって様々。

給料は低い。自治体にもよるが17万円~。
ただし公務員となるため福利厚生は手厚い。

また私立学校の場合は、学校法人の職員となり待遇はピンキリ。
ただし一般企業の福利厚生よりは、よい傾向がある。

保育園

保育園
仕事は熱やケガの処置、服薬管理、感染対策。
手が空けば、子供の保育。
素直に楽しい。

保育園勤務で一番のデメリットは親対応。
ケガがあれば看護師がメインで対応することも。
それが嫌であえてパートを選ぶ人も多い。

ただし保育士から見れば、看護師の存在は心強い。
病児や障がい児を受け入れている保育園も多くなっている。

求人はかなり希少。
「幻の求人」とまで言われている。
ハロワや転職サイトに登録して求人を待ちつつ、新規開園のオープニングを狙うのが確率高い。

教育系の入退職は4月が基本。
4月まで辞められないし、4月まで入職できないことも。

給料は少なめ。15万円~。
都心の私立だと月収25万を超えるが希少。またプレッシャーもきつい。

検疫官

検疫官
海外からの病原体を防ぐ仕事。
感染の疑いのある人の診察補助、予防接種、健康相談など。
医療行為はバイタル、検温、採血、注射などが中心。
蚊やネズミの調査も。
24時間体制のため夜勤あり。

職場は空港、港(海)など。
全国に転勤あり。

検疫官は国家公務員。
採用試験は年2回(各回10名ほど)
試験はレポート、面接。
臨床経験3年以上(新卒は募集していない)
車の免許必須。
ハローワーク経由の紹介でも応募できる。

検疫官の給料は意外と低い。国家公務員の給料はランクによってかなり幅があるが、検疫官は低いほう。18.8万円~。ただし福利厚生や社会的信用度は抜群(看護師+国家公務員はローン審査に強い。かなり)

OL系

治験コーディネーター

治験コーディネーター
治験の取りまとめ係り。

本来は医師がやるべき仕事を代行する。
具体的には3つ。
デスクワーク(データ入力、資料や報告書作成など)
患者さん対応(病院回り、服薬指導など)
カンファレンス(司会進行、治験の説明など)

医療行為はなし。
そのため看護師の資格は必要ないが、医療経験者は優遇されやすい。看護師からの転職者も多い。
仕事を覚えるのも早い。治験患者さんにも安心感あり。

給料は25万~35万ほど。
大手SMOほど高給な傾向あり。福利厚生も良い。
土日休み。

求人は病院とSMO(治験会社)から出ている。
病院の求人は、看護業務と兼業させられる。治験専属の求人もあるがアルバイトばかり。

治験専属かつ正社員狙いならSMO。
ただし中小SMO会社は、ノルマが厳しく離職率が高い。

コールセンター

コールセンター
医療向けのコールセンター。

職場は主に3つ。

医療コルセン。健康相談、ケガや急病の応急処置を説明。自治体が運営。
医療機器コルセン。医療機器の使い方、効果などの説明。
製薬会社コルセン。薬の服用方法、効果などの説明。

PCの操作やタイピングスキルも多少必要。

医療コルセンは、夜間救急といった本格的なものも。
「子供がポットの熱湯をひっくり返して。どうしたら…」という電話に「すぐに119番に連絡してください!」など緊急度の高いものから、子供の体調相談など幅広い。

医療コルセンは夜勤あり。
3交代制が多い。
正社員の場合、アルバイトの空きを埋めるような勤務に。土日もあり。

正社員の求人は少なめ。またある程度の臨床経験が求められる(3年以上が多い)
アルバイトや派遣の求人は多少ある。

給料は正社員であれば20~25万円ほど。
アルバイトなら時給1800円ほど。

旅行系

ツアーナース

ツアーナース
仕事は旅行ツアーの付き添い。
ケガや病気の応急処置。
高齢者向けツアー、養護学校の遠足などが多い。

正社員の求人はほぼない。
アルバイトや単発バイトが中心。

平均日給12000円前後。
ただしツアーによってかなり差がある。

空港ナース

空港ナース
空港内クリニック。
空港内のケガや病気に対応。重症者の搬送。
夜勤もあり(夜間も稼働する国際空港)
ただ病棟ほどの過酷さはない。

空港内クリックは、委託を受けた医療法人が運営。
求人はかなり希少。
1つの空港に1~4名の看護師しかおらず枠が少ない。
またその狭き門は、母体の医療法人からの転属で埋められる。

繁忙期は、派遣の臨時募集がある(GW、夏、年末年始など)
どうしてもという人はまず体験してみるといい。

給料は20万~25万ほど。夜勤ありなら30万を超える。

シップナース(客船)

シップナース
客船の医務室勤務。

船の大きさは様々。
乗客乗員300人と小規模なものから、4000人以上の大規模客船も。
ヘリコプターでの搬送あり。同乗して看護することも。

仕事は医師とのペア。
医師は定年退職した方が多い。

シフトは船によって様々。
世界一周となれば、4ヵ月勤務(毎日勤務)、2ヵ月休暇という変則シフト。
アジア歴訪なら、1ヵ月勤務、1ヵ月休暇など。
短期クルーズなら、3日~10日勤務、不定期休暇など。

1日8~10時間勤務。
オンコールありの24時間体制。

正社員の求人は少ない。
1クルーズごとの契約が主流。

臨床経験が3年以上。
救急やICU、循環器の経験があると優遇される。
大規模客船は外国人も多く英語力必須。

給料は25万円~。
ただし客船会社によってピンキリ。
派遣であれば1ヵ月50万を超えることも(毎日勤務)
3食付きで、船に乗りっぱなしのため、お金は貯まる。
外資系企業だとドル支給。

船酔いは最初きついが慣れる。
船員は9割男性であり、寝食を共にするため恋愛に発展しやすい。
立ち寄った港では下船して観光もできる。
乗客は基本セレブ。お金持ちの世界(タイタニック)が近くで見られる。

エスコートナース

エスコートナース
搬送看護師とも呼ばれている。

仕事は、海外でケガをした日本人の、帰国までの付き添い役(エスコート)
逆に日本でケガをした外国人を、母国まで送り届けることもある。

仕事は月に1件~4件。
突発的に電話がきて「すぐにフランスに行ってほしい」と言われて対応する。

英語力必須。
書類が英語なことも。
国によっては病床者の越境に制約があることもあり、交渉力や度量も必要。

求人は特殊な仕事のため少ない。
日本では「海外医療情報センター」が求人を出している。

海外の保健会社から求人が出ていることもある。
ただし見つけるのは容易ではなく、コネやツテが必要となる。

軽医療系

検診

検診
検診と言っても仕事は色々ある。
採血、血圧、心電図、聴力、視力、検尿、その他測定などから1つを担当する。
担当は単発バイトなら自分で選べる。
1日100人以上の流れ作業。
どの担当でもスピードと正確性が求められる。
イレギュラー対応が多い急性期病棟とは違い、作業を黙々とこなすのが得意な人に向いている。

求人は単発バイトが中心。正社員も多少ある。
単発バイトなら時給は1800円ほど。
正社員は月収16万~。給料は低め。
だが残業が少なく、日勤のみのため働きやすい。

献血

献血
仕事は、医師が同行するため、その補助業務。
血液採取がメインとなる。
失神の症状が出た方への応急処置もある。

採血場所は、血液センターか移動車両。
バイトの場合は、臨時会場がほとんど。
駅前、繁華街、ショッピングセンターなど。

求人は日本赤十字社から出ている。
正社員は少ない。ほぼアルバイトか単発バイト。
時給1600円~。

美容クリニック

美容クリニック
仕事は主に3つ。

看護(オペ介助やレーザー脱毛、バイタル、点滴、注射など)
営業(商品説明、相談対応)
雑用(掃除、受付、書類整理、電話対応)

ノルマのあるクリニックも多い。
ノルマによってボーナスが大幅に増減する。
ノルマが苦手な人は、ノルマなしのクリニックを選ぶこと。

正社員の求人は多い。
ただし駅前や都市部に集中する。

車での通勤したい人は、郊外型の美容クリニックを狙う。

シフトは、働いているお客さんが多いため、2交代制が主流。
早番(10:00~18:00)、遅番(13:00~21:00)のようなシフト。

残業は少なめ。

看護スタッフは若い人が多い(20~30代)

給料は20万~40万と幅がある。
大手ほど高い傾向がある。
個人クリニックでも、特殊な施術で儲かっていたり、太っ腹な経営者ならかなり高額になったりもする。
クリニックによってピンキリ。

そこそこの仕事で、高給が狙える。
ただしブラックな業界のため、求人選びはしっかりと。

参考:美容外科クリニックに転職して知った事実

精神科病棟

精神科病棟
仕事や働き方、雰囲気は、一般病棟とは大きく異なる。
一般的な看護は少ない。

急変が少なく、患者さんもほぼ固定のため、業務が安定している。
残業は少ない。

看護師の男性が多い。
所帯持ちの男性は稼ぎたいため、夜勤や土日に率先して入ってくれる。
夜勤なしでOKなことも。

スタッフ間の恋愛は多め。揉めて辞める人も多め。

正社員の求人はそこそこある。
ただし精神科病棟の数はそこまで多くないため、勤務地が遠くなりがち。

給料は20~35万。一般病棟と同程度。
単科病院だと安くなる傾向あり。

心療内科

心療内科
町にある心療内科クリニック。
個人経営がほとんど。

仕事はバイタル、受付、電話対応、掃除、その他雑用など。
看護はほぼない(体は元気な患者さんばかり)
病院以外の中では最も楽な職場。

病気の特性上、クリニック内は静かで落ち着いている。
スタッフ間の私語も少ない(患者さんに影響があるため禁止しているクリニックも)

残業はほぼなし。

正社員の求人は意外と少なめ。
看護業務がほぼないため、看護師を雇う必要もない(医師が自分でやってしまう)
人気職であるため、求人が出ても競争率は高い。
人材紹介に登録して、求人が出る前に情報をもらって応募するとよい。
月収は18万円~。

アルバイト求人はチラホラある。
時給は1400円前後と低め。

給料は少なめでも、緩く働きたい人向け。

Q&A(2018年追記)

Y.Aさん(20代・女性)

急性期病棟勤務

初めまして。1つ質問させてください。
記事を読み、病院以外に興味を持ちました。
いま求人サイトで調べているのですが、なかなか良い仕事が見つかりません。

病院以外の求人は、どこで探すのが良いでしょうか?

五十嵐さん(40代・女性)
大学病院からキャリアスタートし、正社員や派遣などで18の職場を経験。今は転職アドバイザーとしても活躍。

ご質問ありがとうございます。

病院以外とは言っても、基本はハローワークです。
並行して求人サイトを利用するのが良いでしょう。

もっとシッカリ探したい方には、転職サイトがオススメです。

転職サイトなら、求人を探せるだけではなく、職場の内情までも教えてもらえます。
仕事内容や職場の雰囲気が分かるため、転職の失敗が少なくなるでしょう。
利用する看護師も増えています。

病院以外に強い転職サイトをまとめたので、参考にしてみてください。

■看護roo!

zin
転職サイトの定番。業界最大手
  • 病院以外の求人が多い
  • 他社にはない求人がある
  • 公開前の求人が見れる
  • 利用している看護師が多い(年間20万人)
  • 職場の内情を詳しく教えてくれる
  • 条件が良い非公開求人もある
  • 大手だからサービスが安定している
  • 担当者の優秀
  • 完全無料
  • 関東、関西、東海のみ

看護roo!は求人量が多いことで有名です。
表に出てない非公開求人をも色々見せてくれます。

利用者が多いため、職場内部の情報もたくさん集まるようです。
これを聞くだけでも登録する価値あり。
病院以外の仕事を探すなら、まずはココがオススメ。

【※注意】
看護roo!には、サポート地域を限定している弱点があります。
そのため東北、北陸、四国、九州の看護師は利用できません。
(関東、関西、東海限定)

ただ地域を限定している分、情報量と求人量は、他サイトに比べて圧倒的。
看護師が関東、関西、東海で院外求人を探するなら、間違いなく看護roo!がオススメじゃないかと。

無料ですし、登録して損はないでしょう。

■レバウェル看護

医療系求人の老舗
  • 介護施設、美容クリニック、訪問の求人が多かった
  • 老舗の安定したサービス
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レバウェル看護も良いと評判です。
看護roo!と兼用して、情報を集める看護師が多いようです。
どちらかにしかない求人もありますから。

ただ求人量と情報量は、看護roo!のほうが若干上。

それでもレバウェル看護は、全国OKですし、登録しておいて損はないです。
看護roo!のエリア外の方にオススメできます。

看護roo!との兼用にオススメの転職サイト。

■看護師ワーカー

実績数1万人越え
  • 病院以外の求人がそこそこ多い
  • ただし求人数は少な目
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看護roo!のサポート地域外に住む看護師にオススメの転職サイト。

病院以外の仕事まとめ

病院以外への転職は、自分に合った職場を見つけるのが大切です。
人材紹介で自分に合った求人を紹介してもらい、内情も聞くのが失敗しないポイントです。

まずは■看護roo!■レバウェル看護に登録することろから始めましょう。

現役10年目のナースが答える看護師の仕事Q&A

看護師ってモテるの?

モテると言えばモテますが、看護師だからと言って言い寄ってくる男性は90%が下心ありです。
その他10%がヒモ目的です。
また男性は看護師の制服に憧れをもっているようで、お付き合いした男性のほとんどがコスプレを要求してきました。

先生と恋愛に発展するの?


発展することもあります。
ただその確率は高くなく、普通の会社でよく見かける社内恋愛並だと思います。
医者って高収入ですが恋愛対象としてはイマイチどころか、生理的に受けつけない人が多いから。
頭がいいからなのか女を見下したり、患者さんに冷たかったりと「アイツはないわー」って休憩室でよく噂しています。
あと当直明けの医者ってかなり汗臭いですよ(笑)
一生懸命働いた証しなんですが、ぷ~んって臭ってくると年収1500万だったとしても「コイツの靴下だけは洗いたくねー」って思ってしまいます。
まぁ私にはそういった浮いた話が皆無ですが。

患者さんから告白されるの?

はい。されます。
多くの看護師が経験することだと思います。
人間弱っているときに優しくされるとキュンときますよね。
とくに入院病棟で多いです。

ただ恋愛に発展するケースは意外と少ない感じ。
看護師側が仕事と割り切っていますし、必ず噂になりますし(笑)

新人ナースが1年で辞めるのが普通なくらい過酷なんですか?


病院次第、上司次第です。
看護師は患者さんの命に直結する仕事のため、最初はプレッシャーで押しつぶされる人が多いです。
それをうまくフォローできる上司や先輩がいる病院は、生き残る新人が多いですが、それができない病院もあるため、新人さんは1年で辞めていくことが多いです。

とくに救急やオペ室、脳外科など緊急性や専門性が高い診療科の場合、離職率はハネ上がります。
このへんは転属してきたベテランさんでも根を上げるくらい過酷ですけど(汗)
こういった激務の診療科に配属された新人ナースは、転職どころか看護師を辞めるケースが結構あります。
参考記事:「看護師を辞めたいとき」アンケート

35歳ですが看護師になれますか?

ハイ。大丈夫です。
看護師に年齢制限はなく、学校で学び資格を取れれば看護師として働けます。
看護学校へ行くと意外と平均年齢が高いことにビックリすると思います。
ただ最近では年齢制限を設ける学校が増えてきており、看護師不足の現状に逆行しているなぁと感じることも多々あります。

ぶっちゃけ夜勤はどうなんですか?

ぶっちゃけると看護師の給料が高いのは夜勤のおかげです。
本当はみんなやりたくないけどお金のために夜勤をやっています。

夜勤を始めると確実に体調面に変化がでてきます。
肌が荒れたり、疲れがとれなかったり、太ったり・・・。
とくに年齢が上がるにつれ、その症状は重くなっていきます。
そのため夜勤はなるべく新人がやるという暗黙の了解がある病院も・・・。

看護師って残業代出ますよね?


微妙です(笑)
出る病院もあれば、出ない病院もあります。
病院ってお金はキッチリしているイメージですが、結構ブラック病院が多いです。
自分の経験だと、残業代の出る病院は4割くらいです。
でもガッツリ残業代が出る病院は、月給に10万円くらい上乗せされるので就職するなら下調べをシッカリしましょう。
年収で考えると100万円くらい違ってきますからね。
参考記事:大損してた!看護師が知っておきたい残業代のこと

ぶっちゃけ病院って人間関係が悪いんですか?

はい。悪いです(笑)
自分の体験や友人知人の話を聞いた主観的なものですが、小さなクリニック以外で人間関係が良い病院って聞いたことが無いです。
女性が集まれば必ず派閥ができ、問題が起こりますので。
そこに先生との三角関係まで入ってこれば、超絶ブラックの世界です・・・。

男でも看護師になれるの?

はい。なれます。
看護師に性別は関係ありません。
ただ男性看護師はほとんどいません。
最近では看護学校に入る男性が増えてきたそうですが、女性9割男性1割くらいのようです。
30人のクラスに女性28人、男性2人とか・・・。
しかもそれに耐えきれなくなった男性が辞めて男性一人になる・・・。
そうなると完全に邪魔者扱いされ、大変な仕打ちをうけるとか何とか。
ただしイケメンの場合はこの限りにあらずです。はい。

最初はどの診療科がオススメですか?

自分が興味のある診療科がオススメです。
興味があれば勉強もはかどりますし、成長が早いからです。

ただICUや救急、オペ室、脳外科など緊急性や専門性が高い診療科は鬼門です。
新人で入ると高確率で潰れます。
ただしそこで生き残れれば、高スキルかつ精神的タフさを兼ね備えた、ハイスペック看護師に成長しているはずです。

看護師不足と求人の現状

2017年現在、看護師不足は悪化し続けています。
人手不足による、病院倒産も相次ぎ、日本医療の存続を左右する深刻な問題になりました。

どのくらい不足しているのか?

最新のデータによると、全国の看護師の求人数は17万件。
対して、仕事を探している看護師数はわずかに6万人です。

つまり看護師1人を3つの病院で取り合っている状態です。
一般職の求人倍率と比べても異常に高くなっており、今後も改善される見込みは立っていません。

実際にほとんどの病院で看護師が不足しており「休みが取れない」「残業が多すぎる」「夜勤回数が限界を超えている」など、長時間労働が大きな問題になっています。

なぜ看護師が不足するのか?

原因は諸説ありますが、もっとも大きい要因は労働環境の悪化です。
労働環境が悪化すると、退職をする看護師が増えて人手不足が進んだ結果、さらに労働環境が悪化するという悪循環に陥っています。

転職や退職したい看護師の数はどのくらい?

労働局のアンケートによると約半数の看護師が今の病院を辞め、転職や退職を考えているそうです。
その理由は「仕事疲れ」「収入面」「休みが無い」といった労働環境面がほとんどでした。
看護師は激務なうえに、患者の命を預かる責任の重い仕事ゆえに、肉体的にも精神的にも摩耗します。
それにもかかわらず、環境面が整っている病院が少ないため、多くの看護師が不満を持ってしまいます。

国からの支援は無いのか?

国も看護師不足による医療体制の崩壊を危惧しています。
しかし2006年の診療報酬改定に伴う看護師の配置基準見直しによって、さらに看護師不足が加速しました。
看護師不足に逆行するとも思われるこの制度ですが、医療には医師不足や診療報酬不足など多くの問題が山積しているため、問題を解決したら別の問題が出てくるという状況になっています。

看護師不足の原因

根本的な問題は、複雑怪奇な医療制度にあると言えるでしょう。
医療制度は戦後に基礎が作られ、社会情勢に合わせて、少しづつ継ぎ足して存続してきました。
そのため今では出来の悪い違法建築物のような不安定な制度になっています。
しかし国民の生活に根付いている医療制度を抜本的に変えるのは難しく、その場しのぎの対策で延命を続けています。

今後の看護師求人

今後も看護師不足が続くため、就職や転職には困らないでしょう。
しかし裏を返せばそれだけ看護師の労働環境が悪化しているともいえ、喜んでばかりはいられません。
看護師として就職や転職をする際には、自分の妥協できる点、絶対に譲れない点をシッカリと認識して、ベストな病院を選べるよう準備しておく必要があります。

看護師のベストな転職方法!ハロワ、雑誌、転職サイトを徹底比較

転職活動中の看護師の皆さん、こんにちは。

転職するにも、
・質の良い求人に応募したい
・面倒なやりとりはしたくない
・相談相手がいると心強い
みたいな、理想の転職活動ってありますよね。

でも実際は、求人に嘘があったり、病院との交渉が面倒だったり、一人で悩んだり……
転職活動をすること自体に疲れてしまうことも多いです。
それで、ついつい焦って転職先を決めて、またブラック病院で働く悪循環……。

私は、初めて転職先を自力で探した結果がまさにこの悪循環でした。

では、どうしたら転職に失敗せずに済むの?

転職するなら転職サイトを利用しましょう。
私の2回目の転職は、転職サイトを活用したおかげで大成功でした!
だって、理想が叶った転職活動ができたから。

ここからは、自力の転職活動と転職サイトの違いを7つの項目で比較します。
この記事を読めば、自信をもって転職活動を進められるようになりますよ。

求人の量が多いのは?

結果:引き分け

<自力>   
・新聞の求人欄、折込チラシ
・求人情報誌
・病院の貼り紙
・知人からの情報
・ハローワーク
かき集めると多くあります。
ただし、自分から行動を起こさなければ得ることができない情報ばかりです。

<転職サイト>
・複数の転職サイトにパソコンやスマホでポチポチと登録するだけ
それぞれの担当者から一方的にコンスタントに情報が入ってきます。
わたしたちは、それを「いい!」「悪い!」と判断するだけです。
担当者から自動的に情報が入ってくるため極端な話、待っているだけでOKです。        

看護師不足のため、求人は売り手市場で多いです。
自力の方が労力が必要ですが、量だけを取ると五分五分と言えます。

求人の質が良いのは?

結果:勝者=転職サイト

<自力>
・給料や残業代など条件と違うことがある
・なかなか決まらず人気のない求人も同じように載っている
・病院の内情までは踏み込んでいないためブラックな求人に当たりやすい

<転職サイト>
・非公開求人がある(一般的には出されていない裏メニュー、私はこの存在を知りませんでした!)
・病院のリサーチ力が圧倒的である(以前勤めていた看護師さんにヒアリングしているため内情も把握済)
・ブラック求人の排除(転職サイトは雇い主と雇われる側に中立であるため、ブラックのクレームが出た病院は除外している)

求人の量では五分五分でしたが、質のレベルは全く違います。
転職サイトの担当者にとって、質の高い病院を看護師さんに紹介することで継続して勤務してもらえるメリットがあります。
また、質の高い看護師さんを病院に紹介することは病院にとっても「お得」です。
だから中立の立場なのです。

自分の希望を通せるのは?

結果:勝者=転職サイト

転職先に求める条件は何ですか?
・家から近い
・残業がない
・夜勤がある/ない
・給料が高い
・希望の科がある
・24時間保育付き
・寮付き など

応募するときは自分で決めた希望を求人先に告げるはずです。
最初は希望を全部つたえますが、なかなか決まらないと消去法が始まります。
一人で活動を続けていくうちに疲労こんぱいだし、これから先の不安を感じるからです。
自力の活動は自ら希望をあきらめがちになります。

転職サイトは、担当者にまず希望を告げておきます。
その希望に当てはまった病院を提示してくるため、希望を出した”あなた”と希望にあてはまる”病院”はスタート地点で合致しているのです。

孤独じゃないのは?

結果:勝者=転職サイト

<自力>
・基本自分だけ
・ハローワークの担当者(求人票に書かれている情報のみ、内情は知らない)
・相談相手は身内や知人、同僚だけ(プロの意見が聞けない)

<転職サイト>
・専属の担当者がいる(マネージャー?カウンセラー?のような存在でした)
・看護師さんの希望を知り尽くしたプロ
・病院の情報を知り尽くしたプロ
・条件に合わない場合も病院や元看護師とパイプがあるため交渉できる

転職活動が長引けば長引くほどメンタルはやられます。
自分の性格をよく知っているのは身内や友人かもしれません。
でも転職活動に関して言えばプロの目を持った担当者の方が客観的な分析力は高いです。
担当者は病院を紹介するだけではなく、転職活動全般をサポートする存在でもあります。

効率的なのは?

結果:勝者=転職サイト

転職活動の流れ
1. 自分の希望条件を考える
2. 求人先の情報を集める
3. 履歴書を作成(志望動機、自己PRなど)
4. 履歴書を送る
5. 求人先との連絡
6. 面接日調整
7. 面接
このように転職と言ってもやることは沢山あります。
働きながら次の仕事を探している場合は特に大変です。
自力で全て行うのはかなりハードです。
転職サイトを利用すると担当者が病院とあなたの間に立ちます。
履歴書の添削や、面倒な病院との連絡&調整も全て代わりに行うため効率的でもあります。
驚くことに、1~7ほとんど一緒に行ってくれました。

内定率が高いのは?

結果:引き分け

<自力>
自力で活動した場合、質を問わなければ人気のない求人にたどりつきます。
そのためどこかに転職することは可能でしょう。
しかし、結果ブラックだった!という質の低さは否めません。

<転職サイト>
転職サイトの場合、担当者が雇い主と雇われる側のマッチング作業を行っています。
あなたに提案してきた時点で80%は内定が決まったと思ってください。
履歴書や面接も担当者がフォローするため残り20%もクリアできます。

内定率はどちらも高めと言えるでしょう。
ただし、質を問わなければ!です。

儲かるのは?

結果:勝者=転職サイト

<自力>
・残業代カット
・夜勤の代金が未払い
・全体的に賃金が低く設定している
・病院の経営状況を把握でいないため将来的に不安定

<転職サイトの場合>
・ブラックな求人はご法度
・一般的に出回らない質の高い求人は給料も高め
・医療施設ごとに違う給料の「算定基準」を知っている
・病院の経営状況を把握しているため安定性も担保できている

まとめ

転職活動は人生何度も経験したくないものです。
やるなら1回ポッキリが良いですよね。
「自力」で挑戦も良いですが、やるなら確実な方法を選ぶべきです。
7か条はどれも外せません。

「転職サイトに登録する=担当者が味方につく」ということはわかっていただけたかと思います。
「プロの手ほどき」を受けながら「質の良い」病院に「最短」で就職できる唯一の方法かもしれません。
わたしも担当者がまたついてくれるならもう1回やってもいいかな~と思います(笑)