皮膚科に転職したい看護師に伝えたい病棟との違い ホントに楽なの?

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皮膚科への転職を考えているみなさんこんにちは!

「皮膚科ってぶっちゃけ楽なんでしょ?」

よく言われます!
そしてその認識は間違ってません。(笑)

多少の勉強は必要ですが、難しい知識やスキルが必要ないことから、結婚や育児等のブランクがあって、看護スキルに自信がない方に薦められることが多い皮膚科。
結婚にも育児にもご縁はありませんでしたが(涙)、看護スキルに自信のなかった私に皮膚科はピッタリでした。
そんな私も、今のクリニックに転職して今年で8年目になります。
今の職場でも多かれ少なかれ大変なことはありますが、病棟勤務の毎日のつらさに比べたら、皮膚科クリニックは天国です。

そんなわけで、皮膚科に転職を考えているみなさんに、皮膚科クリニックがどのくらい楽かを、病棟勤めが出来なかった私の視点から紹介してみたいと思います。

病棟勤務よりずっと楽

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新卒で入職した病院には1年しかいられませんでした。
人間関係も含め、病棟勤務は肉体的にも精神的にもつらくて、看護師に向いていないと落ち込む毎日。
ですが、病棟でつらかった部分が皮膚科クリニックにはありませんでした!
まずは、皮膚科が病棟勤務より楽な部分について挙げてみます。

力仕事がないので楽

皮膚科の看護師の業務には、力仕事と呼べるようなものはありません。
主な業務は医師の診療補助です。

  • 採血や点滴
  • アレルギーの検査
  • パッチテスト
  • アトピー・白癬・湿疹・疣・水疣・火傷・蕁麻疹など、軟膏の塗布やガーゼ等を使った処置
  • 手術用の器械出し

こういったものに加えて、患者さんへの説明補助や衛生管理、診察室・待合室、機器類の消毒・洗浄といった業務を行います。
難しい知識や技術を必要とするものはないので、私のように看護スキルに自信がない人間でも、特に問題なく務まります。

病棟では、患者さんの日常生活を介助することが何かとありましたが、皮膚科ではそれがありません。
力仕事がほとんどないので体力的にとても楽です。
その代わりといっては何ですが、患者さんの日常生活を介助するスキルを使わないので、基礎的な看護スキルは低下していると感じます。
スキルアップを考えている方は、一時的な転職先やブランクからの復職先としての候補には挙げても、あまり長居しない方が良い診療科かもしれません。

また力仕事のような大きな仕事がない反面、細かい仕事はたくさんあります。
感染症を扱うこともあるので、消毒・洗浄は徹底的に行いますし、清潔を保つためにものすごくたくさんのタオルを使いますので、大量の洗濯をしたりもします。
細々した作業は嫌いではないですので私は気になりませんが、単調な作業をひたすら繰り返すのが苦手な方にはつらいかもしれませんね。

急変がないから楽

皮膚科を受診される患者さんのほとんどが、命に関わるような症状ではありません。
また、病棟勤務であるような患者さんの症状が急に悪化するといったこともありません。
急変がないという点で皮膚科は、病棟勤務で感じていたような精神的なプレッシャーが少なくて楽です。

重症な患者さんがいないということは、裏を返せば、症状の軽い患者さんが多く来院されるということです。
そして、待ち時間の長さが、クレームの原因になることが一番多いです。
肌の不調・不快感を持っての待ち時間が、イライラを増長しているんでしょうか?
そういった意味では、患者さんの立場に立って、効率を考えた立ち回りをいつも意識するようにしています。

私には突発事態に対応する力が足りないです。
病棟勤務の時に、一度だけ急変に関わりましたが、アタマが真っ白になってしまって何も出来ませんでした。
そのことで周りから、たくさん注意されましたし酷いことも言われました。
看護師向いてないんじゃないかって自己嫌悪にも陥りました。
ですが、きちんと知識や手順を準備しておくことは、これまでずっとしてきたつもりです。
突発的な対応はどうしても苦手ですが、今の職場では患者さんの症状を落ち着いて診て判断出来るので、自分には合っていると思います。

「待たせすぎて患者さんから怒られるかも」といった緊張感は常にありますが、「ミスが許されない」「いつ急変するかわからない」 といった精神的な不安感はないので、皮膚科は楽だと思います。

夜勤がなく残業が少ないから楽

皮膚科のほとんどが、クリニックか外来と言われますので、基本日勤で夜勤はありません。
私が勤めているクリニックも入院設備がないので、夜勤がありません。
また、診察時間・曜日が決まっていますので、病棟勤務のような度が過ぎる残業がありません。
あっても1-2時間程度ですし、残業代も出ますので特に気にしたことはありません。
病棟勤務と比べると、肉体的な負担はずっと軽いと思います。

病棟での夜勤を含めたシフト勤務は、残業も含めて体力的にものすごくつらかったです。
ですが今は診察日に合わせた勤務ですので、とても規則的な生活が出来ています。
病棟勤務のころは、休日といえば寝て過ごすための時間でしかありませんでしたが、今ではプライベートを楽しむための時間になりました。

残業対応になるくらい忙しくなるのは夏の時期3-4ヶ月のあいだくらいです。
水虫の悪化・海や山での子供の水イボや虫刺され・屋外作業での皮膚疾患などで結構な忙しさになります。
夏場は、たくさんの症例を学ぶ事ができる時期になりますので、それはそれで貴重です。
反対に冬場はものすごく暇なので、転職される方は秋くらいに入ると、ゆったり仕事を覚えられるのでちょうどいいかもしれません。

当然ですが、夜勤手当がなく残業代も少ないので、給与面では病棟勤務より下がります。
月5万円程度違いますが、精神的・肉体的な安定と引き換えと考えれば安いもんだと私は考えています。
病棟勤務での給与に不満がある方には向いてない職場かもしれません。

病棟勤務よりずっと重要

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皮膚科は、看護師に向いていないんじゃないかと思っていた私にも出来るくらいなので、たぶん楽な仕事です。
ただし、病棟勤務では特に重要でなかった部分について、重きをおかなければならない場面がいくつかあるので、そのことについても挙げてみようと思います。

コミュニケーションスキルが重要

皮膚科クリニックで働く中で、私がもっとも重要だと考えるのがコミュニケーションのスキルです。

どの診療科においても、もっとも大切にしなければならないことは、「患者さんの症状を正しく把握して適切な治療を行う」ことです。
そのために看護師が出来ることは、医師がスムーズに診療を行える環境作りをすることだと考えます。

皮膚科は患者さんが多いので、長時間お待ちいただく状況が多いです。
普段私達看護師は、待合室での状態や問診の内容から、患者さんの症状を医師に伝えます。
この時、過不足ない情報を医師に伝えることが、患者さんの待ち時間を少しでも減らして、苦痛を取り除く手助けになるのではないかと思うんです。

皮膚科には、子どもからご老人までありとあらゆる年代の患者さんがいらっしゃいます。
通り一遍のカチカチの対応ではなく、相手に応じた言葉遣いや態度で、可能な限り患者さんの要望を汲み取ることが出来るよう心がけています。
そうやって医師と患者さんの橋渡しが上手くいって、スムーズに診療が進んでいく手助けが出来ることが、皮膚科の看護師にとって大切なスキルなんじゃないかと思います。

私は話好きなのですが、病棟で働いていた時にはほとんど話せませんでした。
それは人間関係の悪さが原因でしたが、息のつまる毎日でストレスでしかなかったです。
くわえて、話さなくてもどうにかなってしまっていたことも、悪かったのかもしれません。
私が経験した病棟勤務は、無視したりされたりして歪みが生じても、うやむやにできてしまうような環境だった気がします。

今は患者さんたちはもちろん、同僚や医師ともちゃんと話せています。
コミュニケーションがうまくいかなくて、患者さんに迷惑をかけてしまうことだけは避けたいです。

おしゃべりは好きですか?

単純で単調な処置が重要

患者さんによって症状・症例は違いますが、処置は 「薬を塗って包帯を巻く」といった感じが多いです。
軟膏を塗ったり、患部を消毒してガーゼをあてたりといった、基本の看護スキルのみが必要になります。
外見の似ている薬が多いので、間違って使用することがないようにチェックすることも大切な業務の一つです。
ですが、単調な処置を淡々と繰り返す毎日ですので、ルーチンワークのように感じてしまう人もいるんじゃないでしょうか。

皮膚科の患者さんの症状は、その場ですぐに治るというものはありません。
診療時間こそ短いですが、ゆっくりと時間をかけて治療していくものが大半です。
つまり、単純で単調な繰り返しの処置こそが、唯一の治療法だったりするんです。

皮膚の疾患は、特別な機械を使わなくても、悪い箇所を確認することが出来ます。
治癒経過が目に見えて分かるというのも、皮膚科の特徴です。
コツコツとした処置の積み重ねが、患者さんの回復につながっていることを実感出来るのは、皮膚科のやりがいの一つではないかと思います。

ですが、皮膚科の看護師の仕事は単純で単調であることは知られていますので、皮膚科のキャリアは評価されないことが多いと聞きます。
病棟ではこういった数をこなすタイプの業務はあまり評価されませんが、皮膚科では重きをおいている部分です。
私は病棟に戻る気がないので気にしていませんが、先のキャリアを考えている方はその点についても考慮しておいた方がいいかもしれません。

細かな気遣いが重要

手や足、顔や首などの直接見える部分はもちろん、普段は衣類で隠れている部分についても、肌のトラブルは誰しも気になるものです。
症状が出ている箇所、治療後の痕など、患者さん自身にも見えるものですので、患者さんの気持ちに配慮した充分なメンタルケアが大切になってきます。
薬剤や処置に関する充分な知識を学んで、患者さんにアドバイス出来るような気遣いが必要です。

また、採血・点滴はもともと細心の注意を払うものですが、皮膚科では更に気を遣う場面でもあります。
患者さんの皮膚の状態が良くなくて、ルート確保で苦労することがたびたびありますので、穿刺には細心の注意を払わなければなりません。
病棟と違って、絶対数が少ない上、難度もかなりのものですので、なかなか慣れない処置の一つです。

感染症を扱っていることについても、充分な配慮が必要です。
患者さんの皮膚疾患に感染してしまうケースもあります。
徹底した衛生管理で、院内感染を発生させないことも、重要な看護師業務の一つです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
病棟に比べれば皮膚科はとっても楽ですよ。(笑)

皮膚科の業務は、病棟勤務の大変な部分がほとんどありません。
その分、給与も低かったり看護スキルアップには向いていなかったりといったデメリットもあります。

皮膚科で働くメリット・デメリットを考えると、皮膚科に向いているのは、

  • 患者さんとのコミュニケーションが得意な人
  • 年齢(世代)関係なくおしゃべりが好きな人
  • 地道でコツコツとした作業が苦でない人
  • 夜勤/残業が苦手な方で、手当が減っても身体が楽な方がいいと考えられる人

といったタイプの人です。
逆に、

  • 飽きっぽい人
  • 単調な作業が苦手な人
  • 病棟勤務の給与に満足していない人
  • 看護師スキルを高めたいと考えている人

という傾向のある人には向いていないかもしれません。
皮膚科での仕事に興味があり、皮膚科の適性がありそうだなと感じた方は、是非チャレンジしてみてください!

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